【総集編・朗読】社員旅行で来た温泉旅館、露天風呂に入ろうとするとすれ違った美人上司が転倒し浴衣からアレが…「見たわね?」「…はい」… 感動する話し いい話
人って非常事態に陥ると普段では考えられ ないような行動を起こすありえない状況の 中美人なジョイさんと2人 っきり一生忘れられない恥ずかしくも暑い 時間を過ごした会社の上司が新金工作で 入院していた職場を代表して俺が見舞に 行くことになっ た会社のみんな長尾課長の笑い声が聞こえ なくて寂しいって言ってますよ早く回復し て仕事復帰してくださいねみんな待って ます亮太は本当に営業向きだな口が うまいでもありがとうな職場復帰したら みんなで飯行こうな 飯飯いいですねあでも長岡長心臓をわった ご飯にしないとおいおいお前までみたいな ことを言うな課長の体を気遣ってるんで すっ て病いで倒れたとは思えないほど元気な 課長の笑い声を聞き逆に俺が元気をもらっ た気にさえなったまたちょくちょく来ます ね今度来る時はなんか面白い本でも見つけ てくれよ任せてくださいそして俺は エレベーターに乗り会社に戻る予定だった しかしエレベーターに乗って数秒後 グラグラグラっとエレベーターが揺れだし たえ地震俺はまだ冷静だったエレベーター の中で自信が起きたらボタンを全部押して 扉が開たかいで降りるそんなことを 思い出しとっさにボタンを押そうとした何 するの私地下まで行かないとむやみに ボタン押してエレベーターが止まったら どうする の俺の背後にいた女性がパニックになって 叫んだエレベーターの中には俺と彼女2人 きりスクラブを着ていることから医者だと わかったいや看護師かいずれにしても こんな状況では不謹慎かもしれないが彼女 は綺麗だっ た閉じ込められないように全部のボタンを 押すんです会いた会で出ましょう自信満々 に行った瞬間だったドスンとエレベーター が止まってしまったドアも開かないそして 低電灯に切り替わったようで真っ暗では ないが薄暗くなったえ聞いていた情報と 違う事態になり焦ったふう随分優秀なのね 無事エレベーター止めてくれてありがとう 2人きりで協力し合わなきゃならないのに なんだその嫌味は多分停電になったのかと 俺のせいではないかとどいてツンツンした 女性は俺をどけ緊急ボタンを押し始めた俺 なりに正しいことをしたつもりだしこんな 態度を取られることに遺憾だったこれ以上 気分を害したくない俺は全てを彼女に 任せることにした病院のスタッフであろう この人はさかし俺より詳しいのだろう内心
彼女に負けないくらい闇なことを考えてい た自信による停電でメンテナンスも忙しい のだろうか緊急ボタンを何度押しても返答 はない強気な女はさぞイラついているん だろうなそう思って見ると意外だった不安 と恐怖からが顔色が悪く少し前の強気な 雰囲気が皆無だった大丈夫ですよ日本の 技術を信じましょうエレベーターが停止し ていることは把握しているはずすぐに運転 開始するか助けが来ますよ落ち着けるよう にと声をかけた狭いところ苦手なのよ手の 女をよっていても怖いものがあるんだな えっとなんか気が紛れる話でもしましょう か例えば私仕事一筋だし患者さんの話とか 個人情報を守る観点から話すわけにはこの 人お面白い真面目一手の人に悪い人はい ないしかもこっちの話の振り方によって どんどん面白い引き出しを持っていること が多い俺斎藤亮太と言います仕事は営業職 で今日は上司のお見舞にあ私は宮さこ消化 機家の医者をしていますお医者様か美人で 頭も良くてこんなことにならなきゃ一生 話しすることもなかっただろうね俺 ラッキー だこんな状況でナパですか随分神経があ いえ神経がついぞその通りそれくらいの 根性がなきゃ営業なんてやってられない どんな相手にも切り返して話題を自分の 土俵に持っていく褒め言葉ありがとう ございます子さんだって芯が強くなきゃ 医者なんて勤まらないでしょすごいと思う よ私は子さんが何か言おうとした時だ急激 にお腹が痛み出した間違いなくトイレに 込まないとまずいやつだと分かったささん どうしました顔色が冷汗が出てきた ちょっとでも動くと一生忘れられない端に なるいえ少しお腹が彩子さんの顔色が 変わったえどの辺ですか私に任せて ください少しお腹触りますよどの変が痛み ますかうわ触らないで思わず叫んでしまっ たえそんなに痛むのですか何か急性の炎症 かも彩子さんはどんどん深刻な顔付きに なり立っているのは辛いですよね仕方あり ませんここに横になりましょうそんな風に 俺を促したいえあのトイレが我慢できない 多分今朝飲んだコーヒーに入れた牛乳が 原因だ賞味期限が少し切れていたが大丈夫 だと高をくったせいだろなるほどでもそれ はそれで我慢は良くないですここでしし ますか え何の冗談を言っているんだ驚く俺とは 裏腹に彩子さんは真剣な出しで俺を見てき たいえそれはいくらなんでも私なら慣 れっこですからああ私ビニール袋を持って ますからこれに無理ですエレベーターが
開いた途端大変な騒ぎになりますよ大丈夫 我慢しますからビニール袋ってそんな発想 はなかった腹さえ痛くなければもっとこの 人を知ってみたいと思う興味深い人だった そうですよねデリカシーがなくてすいませ んでしただから私いつも患者さんに 寄り添えないって叱られるんです日合が出 ながらもぼそっと独り言を言う彩子さんを 励ましたいと思ったこんなに一生懸命して くれる人いませんよ自信持ってさこさんは 少し考えた後やっぱりここに座って楽な 姿勢を取って くださいだからできませんよここでなんて 分かってます気休めかもしれませんがお腹 を温めることで血行が良くなるのでお腹の 痛みが少し和らげられるかもしれないさ 座ってよくわからなかったが言われるが ままにゆっくりと腰を お尻が緩まないような体勢で床に座った すると子さんも隣に座りそっと俺のお腹を 撫で始めた手入れが行き届いたほっそりと した綺麗な手で優しい手のぬくもりが 広がったプラセボ効果なのだろうかあの 激痛がすっ楽になった同時に彩子さんの 温かい手に触れられどんどん鼓動が高まっ ていったどうですか静かに聞いてる子さん の声さえも心地よく聞こえこのまま眠って しまいたいほどだったさすがお医者様です ねすごい楽になります眠くなるほど リラックスできてますよかった初めてサコ さんの笑顔を見たあのきつそうな顔からは 想像もできないような目尻が下がった 優しい顔子さんここを出たら改めてデート をしてくれませんか普段なら恐れ多くて こんな誘い方なんてできなかったと思う しかし日常と離れた空間にいる今俺の体を 暗示てこんなことをしてくれている女性に かっこつつける必要などなく自然と素直に 支えたいいですよえ本当ですかああまり 大声を出すとお腹に響きますせっかく楽に なっていたのに私なんかでよかったらはい デートします夢かと思ったそれから15分 くらい経過しただろうかまたトイレに行き たい波が襲いかかってきたもう限界だ無理 だこれでデートもなくなるドアが開いた 瞬間異臭騒ぎだ完全に諦め開き直った時だ ガタンという音とともにエレベーターが 正常に点灯しドアが開いたまっすぐ行って 右よ急いでさこさんが叫んだあありがとう 俺はもダッシュギリギリセーフだった ほっとしたのはいいがデートの約束はした ものの連絡先も何も聞いていないあれは そばしぎの意味のない会話だったのだろう かわざわざ消化機に行くのも邪魔になる だろうし俺は何度も振り返りながら病院を
後にしたそれから10日が過ぎたが1時間 ないくらいの時間だったが俺は忘れなかっ た意思として責任感がある一方自分の魅力 に気づいていない極度な気まめさそして あの優しい手あんな女性に出会ったのは 初めてだった横島な気持ち8割で長岡課長 の見舞に行くことにした縁があればまた 会えるそんな期待を持って病院について エレベーターに乗ろうとして足が止まった 心のどこかでまた止まったらといった思い ががあったのだろ俺は運動も兼ねて階段を 使うことにしたとはいえ長岡長の病室は6 回結構しんどいものだへこへこ歩いている と上から降りてくる人の足音が聞こえお 斎藤さん頭を上げると彩子さんだった彩子 さん斎藤さんも あうんしばらくエレベーターはいいかなっ て 私もあの後どうでした大丈夫でしたおかげ 様でよかったえっとじゃあこのまま彼女を 行かせてはだめださこさんあのデートの 約束覚えてる焦るあまり直球な質問をして しまったああはいでもあれはあんな状況 だったしあのまでの話かと俺は本気だった んだけどあのさってくれた俺にご飯だけで もご馳走させてくださいそれだったら気 遅れする必要もないよね俺は食い下がった ありがとうじゃあ行きます京都か分かった じゃあ仕事帰り改めて会おうこうして ついに俺は連絡先を交換しご飯に行くこと になった待ち合わせ場所は病院近くにある カフェ約束より20分も早くついてしまい 我ながらどれだけ嬉しいのか分かり やすかったしかし約束の時間が20分過ぎ てもさこさんは現れずこれって片しを 食らったってこといやさこさんはそんな 駆け引きめいたことをする女性じゃないと 思う苛立ちより不安が溢れ携帯に電話を かけたもしもしごめんなさい斎藤さん私 遅刻してますよね分かってるんです行き たいですでもでも電話が繋がり俺が話す前 にさこさんはかなり老廃した口調で話し 出したあ大丈夫だよ何かあったのかと思っ て急がなくてもいいよさこさん大丈夫 えっと私の患者さんのことで えっと個人情報は守らないとでしょ大丈夫 いいよ俺はのんびり待つからありがとう ごめんね事情が分かった俺はアドし コーヒーを飲みながら待つことにした しかし待っても待っても来る気配なし 気づくと3時間は経過していた改めて電話 するほど面倒な男はいない俺は電話する ことなくカフェを後にした彩子さんは医者 だ救急の患者がいればもちろんそっちが 優先だそう自分に言い聞かせた店を出て
すぐだった同じところを行ったり戻ったり するさやこさんの姿があのさこさん俺の声 に気づき漫画のように目をまんまるくさせ て驚いていた同時に俺も驚いたその目は 明らかに泣きはらした後だったさたさん ごめんなさい分かってるのどれだけ失礼な ことをしたかでもこんなに時間経っちゃっ たしこんな気分で誰かにまた叱られたらと 思ったら怖くお店に入れなくて俺は怒ら ないよ大丈夫さこさん少し話さない俺意外 と聞き上手なんだよ俺たちは歩きながら話 をした私担当していた患者さんに嫌われて たみたいで何をやっても無視されてたの それでも元気になって欲しくて色々勉強し たしコミュニケーションの取り方も先輩 医師に相談したりその光景はは簡単に想像 できたそんな熱心なお医様は患者にしたら ありがたいよ上司がね担当位を変えちゃっ たの私じゃだめだってちょうどあの エレベーターに閉じ込められた日にね すごくシックで今日ねその人急に症状が 悪化してしまって信じられるその患者さん 私を担当に戻せって訴えたの今までの態度 はあんな若い女に主導権握られるのが家 だっただけでわしの主人はあの女じゃって 嬉し泣きだったのかよかったその患者さん の処置をしながら色々話をしていたら こんな時間になっちゃって俺はあの エレベーターの中でさこさんに救われた 1人だよだからその患者さんの言うことが 分かるさこさんの優しい手で俺は癒された え彩子さんは頬をあめて動揺していた 私そういう経験がないから斎藤さんみたい に上手なこと言えない関係ないよそんなの 俺はあの瞬間さこさんに一目惚れして しまったあれっきりにはしたくなかったん だもっと子さんのことが知りたい俺とお 付き合いしてもらえません か何も知らない私を騙そうとしてませんよ ねそういう警戒心大勢なところも好きだよ もっと彩子さんのことを教えて ほしい実は私もあの後斎藤さんのことが気 になっててでもそれは我慢してたあれの ことなのか斎藤さん自身のことなのかあれ じゃない方がいいなでもどっちなのか試し てみないあはい自分でも驚いたこんなに 大胆に少し強引とも思える告白は初めて だったそれくらい俺にとって子さんとの 出会いは衝撃的で絶対失いたくないと思っ たこうして交際を始めることになった俺 たちだが人筋縄ではいかなかった仕事が 仕事なので会えない時はとことん会えない しかし会いたい思いが募った後のデートは 最高だった彩子さんに会えなくて寂しかっ た患者さんに焼いてしまうよ全くなんて
言ったら大変だそんなことはありませんは しないのででもそう思わせてしまったのは 私の責任なので安心させるためにはどうし たらいいですか真剣な答えが帰ってくるの が可愛くてつい俺はじゃあ今日は手をつい でハグをしたいなさらにさやこさんを赤面 させてしまうそして順調に交際を続けて2 年が経ったバレンタインでさこさんから どうしても時間を作ってほしいとお願いさ れさやこさんのためならいつでも時間を 作るよと喜んだあのね美味しいかわから ないけど生まれて初めて手作りのクッキー 作ったの斎藤さんに気持ちを伝えたくて いつもうまく言えない私だけど斎藤さんの 明るさに救われて毎日が楽しくて今日も 頑張ろうって思えるようになったのあの 大好きです舞い上がった俺はさん結婚して くださいつい口走ってしまった本当に今 すぐ一緒になりたいと心から思っ たもう斎藤さんはジェットコースター みたいに私をいつもドキドキさせるのね こんな私だけどよろしくお願いし ます結婚して11年経つ今彩子さんは若い 意志を指導する立場になったどこか天然な ところは相変わらずで場を和ませるために と言いつつ俺とのエレベーターの出会いを 若い子たちにしているらしいいつかの 飲み会でサコさんを迎えに行った時あ例の 我慢したご主人運が結んだご縁素敵ですね なんて言われ変に有名人になっていたまあ 確かにああして閉じ込められたから今が ある少し恥ずかしくもあるが俺たちにとっ てはいい思い出である俺は今でも子さんの 優しい手が大好きだそれは一生変わらない 料理好き男子には二通りある女性にモテ たくて料理好きをアピールするやつと本気 で料理が好きなやつ俺は校舎それなのに モテたくて小足な真似をしてと毒を測れた しかし俺の行動が予想もしない展開になっ たおお料理男子今日も手作り弁当か 先輩の上野さんにこうしていつもちゃかさ れていた自炊しようと思ったらはまっ ちゃって楽しいです ようちの奥さんの弁当よりうまそうって いうお前結婚できなくなるぞそんな料理し てるんじゃ女性は比べられるの嫌ってなる え俺が料理担当するんで問題ないっす よ理想の旦那だ なそんな楽しい会話をしていた昼休み いくら料理できても仕事ができない男を 選ぶ女性っているかしら第一それ本当に 自分で作ったのそう言いつつお母さんが 作ってたら笑えるわねモテようと必死なの ね心ない言葉を突っ込んできたのは鬼上司 の平野なさんだったえ小心照明自分で作り
ましたよ仕事は早く1人前にこなせるよう 頑張ってます無きになるところ木本君は まだまだお子様ね私午後の会議出たら外に 出て直記するから よろしくお子様なさんはやり手な美人 昼休みご飯を食べているところを誰も見た ことがなかった月1つなく見るといつも 仕事をしているイメージ噂では食事は夜1 回ストイックにジムに通い完璧な体型を キープしているとかいないとか俺となさん 言うなれば亀とうさぎのんびりマイペース なとシャキシャキ何でもこなすなさんは 絶対に分かり合うことはない関係だと思っ たキ言われた な上野さんはそう言って笑いながら俺の 唐揚げを1つつまんだひどいですよね あんな言い方うん彼女昔はあじゃなかった らしいぜどういうことです かさあなさ俺は愛する嫁さんの弁当を食う ぜ教えてくくれなかったああじゃなかった どうだったって言うんだとはいえごシプ ほど当てにならないものはない今見ている なさんが俺の知る全て俺もあえて食いつい て聞くことはしなかったそれから1ヶ月が 経ったある日俺は衝撃の場面を見てしまっ たその週は仕事が忙しく家に帰って夕食を 作る気になれなかった俺は会社から少し 離れているがおいしくて人気だという ラーメン屋に入っ 味噌ラーメンと餃子あとビールお願いし ますカウンターに座り注文やっぱり混ん でるなと周りを見渡して俺の目が止まった えナナさんカウンターの一番奥俺の向い側 にナナさんがいた長い髪を1本に束ね一心 フラにラーメンをすすっている姿はすごい インパクトだった1日1回の食事が ラーメンそんな食生活なんだろうそれにし ても男性客に囲まれながら無謀にラーメン を食べる姿親近感しかなかった 話しかけようか迷っていると俺のラーメン と餃子が到着腹が空いていた俺はまずは 食事と負けずとがっつい た餃子を食べながらナナさんの様子を伺う となんと今度はビールを通過注文こうなる と男らしささえ感じられかっこいいと思っ てしまった全て 完食満足した俺は会計への前にお疲れ様 ですななさん勝ち誇ったような口調になっ てしまったかもしれないえ木本大樹むむ なぜフルネームナナさんは明らかに動揺し てい たなさんもラーメンとか食べるんですね俺 もう食べ終わったんでお疲れ様 です次の返しでまた毒を測れる前に退散 しようとレジにに向かった会計を済ませて
外に出てしばらく歩いているとすごい勢い で読みられた木本 君振り返るとナさんだったどうしましたえ 全部食べ終わりましたまだ食べてる途中 じゃなかったですかちゃかすつもりは なかったがこんなチャンスは2度とないと 思った俺はつい余計な口を聞いてしまった ななんであそこにいたのえラーメンが 美味しいって聞いたからですが料理男子 ってやっぱり嘘だったんじゃないいやいや 料理は好きですけど毎日作るわけではだっ てナナさんだって知ってるでしょ今週 すごく忙しかったしふんまあいいわその 面白おかしく会社で言うのやめて くれるナナさんがもごもごと少し恥ずかし がりながら言ってきた構いませんよ俺お子 様じゃないのでそれよりななさんちゃんと 栄養あるもの食べてますえ 昼だってご飯食べてるの見たことないし まさかラーメンとかコンビニ弁当とか そんなものばかりじゃないですよねで食べ すぎたからって食事抜くとか一番悪いです から ねナナさんはきょとんとした顔で俺の話を 聞き木本君お母さんみたいねそうだなな さん俺ななさんに弁当を作りますよ俺の 腕前お見せしますやだますますお母さん それとも私へのアプローチ無駄よそんな ことしてもななさん笑いすぎ俺本気です から明日から作ってきますはいはい楽しみ にして まそう言ってナナさんは笑いながら去って いったなんで俺はあの時弁当を作るなんて 言ったんだろう単純に俺の料理の腕を見せ たかったからナナさんの食生活が心配だっ たからいやそのどれでもない会社で見せる 完璧な顔ではなくつい突っ込みたくなるな さんをすごく近くに感じ可愛いと思ったん だ好きな人大切な人と同じご飯を食べたい そう思ったからかもしれ ない翌日職場に着くと早速ナナさんの デスクに行きこっそり弁当を渡した どうぞ小声で言うとえ本当に作ってきた のなさんも小声で驚いてい た早くばれないようにしまってくださいお 口に会いいんですが食べ終わった弁当箱は デスクの下に置いておいてください後で 回収しますまた小声で話し俺はデスクに 戻った後はいつもと同じ俺となさんは上司 と部下淡々と仕事をこなし修業時間周りの 目を気にしながら弁当箱を回収家に帰って みると弁当箱が空になっていて俺はガッツ ポーズを取った翌日も翌日も俺は弁を作り 続けたそのうち俺自身に変化があったつい なさんを目で追うようになった普段より
忙しくしていた次の日はタンパク質多めの がっつり系のおかず目薬を刺す回数が多い 時にはビタミンを意識したおかずそうやっ てなさんに合わせたご飯を作ってあげたい と思うようになっていっ たそして気づい た今までは細胞具のように完璧主義で情 なく仕事を完璧にこなす人だと思っていた が実はそうじゃなかった完璧な仕事は努力 の上に成り立っていた人1倍仕事に真剣で 部下から渡された書類は念入りに何度も チェック間違いがあった時は修業時間近く だと自分で修正し 始めるそこまで仕事をしていたら食事に まで気が回らないのも分かる気がし たさんにもあっ弁当を作り出して5回目 くらいからからの弁当に小さなメモが入る ようになった木君の女子力には関心しまし たから始まり今日もおいしかったです私が 食べたいものなんで分かったの明日は何を 作ってくれるのかな 楽しみ俺は毎日そんなメモを読むのが 楽しみになったなんだか秘密の交換日記を しているような2人だけの秘密を共有して いるでやがて俺は1日の大半なさんのこと を目で追い彼女のことを思うようになって い たナナさんへの弁当を作って2ヶ月が 経とうとしているある日だった俺たちの 関係がすごい展開を迎えたメモに責任取り なさいとあった責任とはどういう何の責任 だえまさか食当たり しかもその日のメモは少し手が混んでいて 蓋の裏にもメモがあった完全に私の胃袋を 掴んでくれたわねああ読む順番間違ったん だ私の胃袋を掴んだんだから責任取りなさ いってこと か えーそれってそういうことナナさんが俺を 好きになったってそういうこと嬉しくて たまらなかっ たもっとなさんのことが知りたかったけど 堂々とデートに誘えないでいたになるなと 散らされるのが不安だったからしかし チャンスが巡ってきたんだ俺は翌日の弁当 でアプローチすることにした今回は俺も メモを入れれるデートしてくださいと しかし事態は想像していない方向に向かっ てしまった俺のせい で翌日の昼休みだっ たなあ木本お前なさんと付き合ってるって 本当か昼休み 上野さんが声をかけてきたはなんすかそれ だよなあ俺も違うんじゃねえのって言った んだけどさ女子たちが噂してたんだお前と
ナナさんの弁当が一緒だっ て あ2人分違うおかずを作るのは非行率だ からつい同じおかずにしていたんだ人の 弁当そこまで見てる人いたのか気のせい ですよなさんですよだ な悪い悪いでももしそうなら俺は応援する ぜちゃかすのはやめてくださいよナナさん はなんて言うかね上司ですからそれだけ ですよその時だった背後にななさんがいて 俺の言葉が聞こえたかどうかは定かじゃ ないしかし確実に何かを言うこともなく 足早に去ってしまったなんであんなことを 言ってしまったのだろう答えは簡単だ大事 にしたい関係だからこそまだ芽生えてもい ないのにベラベラ人に言いたくなかった だけ抱いた気持ちに嘘はなかったしかし 言葉っていうのは残酷だった発した言葉は そのまま相手に受け止められて しまうなさんな昔はもっと今より話しかけ やすい社内のアイドル的存在だったんだで もな仕事ができる人だったからだんだん 周りの男連中の数人に妬まれるようになっ たわざと彼女にだけ大事な報告をしなかっ たりとかなそれで一時期彼女居食いになっ たって噂があるん だ上野さんがぽつりとそんな話をしてくれ たそんな過去初めて聞いたしかしそうなっ たのはなんとなく想像できた何事にも同じ ないように見えて本当は繊細で周りに認め てもらえるよう見えないところで人一倍 努力する人俺はずっと見てきたそして ものすごい後悔が襲ってきた 俺が発した言葉でナナさんを傷つけて しまったのではないだろうかあの責任とっ てというメモは冗談に逃げながらもしかし たら彼女なりに勇気を出した一言だったの かもしれないそれなのに俺は上司だから何 とも思っていないみたいな心ない返しをし てしまったデートしてくださいのメモどう 思われたの だろうその日なさんのデスクの下に空の 弁当箱はなかった 想像以上にへこんでいる自分に驚いた頭で 考えているよりもっと俺はこのお弁当と メモのやり取りが幸せでななさんを好きに なっていたどうしようななさんに電話する かそれもめめしいのか車内には俺1人 しばらく自分のデスクでぼーっとしてい たまだ帰らないの声をかけてきたのはな さんだったえなさんまだ仕事してたんです かああうん打ち合わせが長引いたのあの 今日の昼の話ああ私が上司ってやつ気にし てないわよあそこでナナさんが好きです なんて告白されても実際困る
し確かに心からほっとしたあお弁当箱今日 もごちそうさすごくおいしかったわメモの 返事聞きたい本人を目の前にして振られる か右頂点になるか俺は一気に緊張したあ はい聞きたいです うーん木本君の作るお弁当ね完璧に私の 好みだったあなたの優しさが伝わってき たデートして ください初めてナナさんが照れながら にっこりと笑顔をくれた俺なさんのこと 色々分かったんですよただ仕事ができる鬼 上司じゃなく人に見せないように努力し てるんですよねそういう姿がかっこいいっ て思ったし時々見えないようにあびして いる姿とかめっちゃ可愛かったですよえ そんなところまで見てたのもうストーカー かはい俺のナナさんのストーカーでもいい です よねえ一緒にラーメン食べて帰らない行き ますこうして俺たちはこっそりデートを する関係になったと言っても恋人になった のかどうかは不明仲良くご飯を食べたり 映画を見たり買い物をしたりそばから見れ ば恋人同士に見えるだろうが実際好きと 言い合ったことも手をつなぐことさえまだ なかった俺が男らしく気持ちを伝え関係を 進展させたいそう思っていた矢先俺は派遣 さんの女性に告白をされた相談があると 言われ一緒に会社近くのカフェに行った時 だっ た木本さん私とお付き合いしてくれません かなさんと仲がいいって聞いてましたけど まさか年上であんな怖い人違いますよ ねなさん全然怖い人じゃないよ人より 頑張ってるからそう見えるだけじゃない私 知ってるんですよななさんに脅されて毎日 お弁当作ってるんですよねえ 脅す話が飛躍しすぎているえいや脅されて なんかないよ俺がそうしたくてしてるん だそうですか木本さんて私が思ってた人と ことですかね分かりまし た本当に分かってくれたかは分からない 女性は言葉とは裏腹に納得が言っていない ような不機嫌な顔をして話はもうないんで と言いたそうにその場を後にしたしかし 多分その時の俺の対応が悪かったんだろう 翌日出勤すると上野さんが慌てて俺を 呼びつけたお前何をした何がですかなさん が窮地に立たされてるぞお前がなさんに 言いよってセクハ間のことしてるって誰か が上司に行ったらしいんだなさん朝から上 に呼ばれて随分お前をかったみたいでな噂 の新以前に管理職として会社の風気も管理 できないのかって叱り受け てる誰が言ったかすぐに察しはついた俺の
ためにどう しよう木本本当になさんを大事に思うなら 男らしくいろうちの会社は何も社内恋愛を 禁止しているわけじゃない お前がはっきりした態度を取ることで流れ は絶対 変わるいいか過去受けたような辛い思いを させるな俺な後悔してるんだあの時なんで 助けなかったんだろうってお前ならできる 頼んだ ぞ上野さんは俺の肩を叩き俺はお前らの 味方だ 頑張れそう言って自分のデスクに戻って 行ったなさんは俺をかってくれた次はは俺 が彼女を守る晩 だしばらくしてなさんが戻ってきて同時に 例の派遣社員を戦闘にこそこそ女子が 集まって話を始めたあかさにナナさんの ことだと分かった俺は彼女らの輪に割って 入ったねえそういうのやめない俺はっきり 言うべきだったね告白してもらった時点で 俺なさんのことが好きなんだどんなに年下 だろうがなんだろうが話を作って誰かを 入れ最低だよ弁当の件は俺がナナさんを 好きでしていることそれが事実だから大事 な人のこと悪く言うのやめて よ事務所内がシとなったナさんはと言うと 顔を真っ赤にさせ俯いていたが俺は自分が したことに後悔はしなかったその日の 夕方今日はありがとう公開 告白私も好きよでもなんか男に弁当を作ら せてっていうのが気に食わないから明日 から私が彼氏に弁当を作ってきますか彼氏 嬉しくて顔がにやけてしまった作れるん ですかままあ任せてナナさんが作ってくれ た弁当は真っ黒い唐揚げっぽいものと火が 通り切っていない野菜炒めそして白いご飯 がびっちり詰められていて大笑いしながら もななさんの愛情を感じ嬉しかった 何よりも俺たちの中は車内じゃ公人の中 昼休みは一緒に弁当食べるようになり俺 たちはどんどん絆を深めていっ たそして例の派遣さんは虚偽だったことが 判明し本人もいづらくなったのだろう契約 完了前に別の派遣と交代になっ た俺も料理習うかな木本よかったなあ上野 さんはそう言って喜んでくれた俺たちは 交際2年後に結婚することになり夫婦で 同じ職場で働くわけにいかず俺が別の家に 配属となったそれでも昼休みはいつも一緒 だ俺はこの弁当がついだ愛を一生大事にし ていくつもり だ俺の名前は青田はき38歳妻のほは会社 の上司だった俺には人に言えない秘密が あった1人の男として恥ずかしい秘密だ
人望のある美人上司であるほは俺の秘密を 知って驚きの反応に出るのだった俺は 建設会社で働く入社5年目の中堅社員だ俺 の部署には社員全員を鳥子にするような 美人上司であるほがいたほはスタイルが 良く女性アナウンサーを思わせる美人だっ た利発そうな見た目を裏切らない頭の回転 の良さで交渉が得意だったほなみが参加し た相談でまとまらなかったものはない今日 もほなみさんかっこいいよなこの前助け られちゃったよいやあの人はかっこいいっ ていうか綺麗て言葉がふさわしいよな宝の 花だよ優しいし完璧だよな俺はほへのさじ を並べる同僚を見ながらため息をついた はあどうしたんだよでき俺はこれから怒ら れに行くんだよ行きたくないなああそう いえば部長から呼び出されてるんだっけ なるほど 部長この前の話する気か先週の ミーティングはひどかったよな部長が資料 読んでなくて恥書いただけなのにはきの せいにされてたもんなそうだよあいつ資料 を渡されるのが遅かったって俺のせいにし て2日前に渡したって言うのにあーお 疲れまあ俺たちサラリーマンは権力にくる しかないよそうだな悔しいけど形だけでも 謝ってこいあそうだな俺は同僚に慰められ てなんとかやる気を出したそして思い 足取りで部長室へ向かった失礼します やっと来たか太田君え遅れてしまいました か会議の予約は10時だったはず今は9時 55分間に合っているはずだ普通は10分 前に来るものだろう10分前行動って小 学校で習わなかったかすみませんそれから 部長は俺に難癖をつけ続けたなんだか嫌な ことでもあったのだろうかストレスの吐口 にされている気がした聞いているのかああ はい聞いています 最近の若いやつは出たよ最近の若いやつ 部長はイラついてるだけだ確定俺は心の中 でため息を継いだ コンコン失礼します突然入ってきたのは 美人上司のほだったなんだどうした突然 すみません青田と先日のミーティングの話 をしていると聞きまして何か田が失礼をし たでしょうか いやその先日のミーティングでは青田の 資料提出が遅かったと部長から指摘を受け まして提出時期に不がある場合は私の指導 不足なので私も調査いたしました確認した ところ青田は2日前に部長にメールで資料 を提出していることが確認できました2日 前では遅かったでしょうか いやお忙しいスケジュールで1週間前に 提出するべきだったのかと部長のルも調べ
ましたが出張の予定は確認できなくて何か 問題ありましたでしょうかいやだ大丈夫 だったそうですかでは青田はこれで よろしいでしょうかううむ戻っていい失礼 いたします頭を下げたほに習って俺も頭を 下げた部長室から出ていくほに続いて部屋 を出た大変だったね気がつくのが遅れて ごめんねほなみは首をかしげながら優しい 笑顔で言ったそそんな青田君は悪くないよ 資料の出来も良かった今度同じようなこと があればすぐに行ってねほは身をかめて俺 の顔を覗き込むようにして上目使いで行っ てきたほの飽満な胸と綺麗な顔が近づいて きてドキドキしたシャンプーの香りなのか いい匂いもする約束ね 小指を立てて指切り現まをしようとするほ 震える手をなんとか抑えてほと指切り玄ま をしたえじゃねさそと去っていくほを眺め ながらほが社員全員を取込にする理由を 実感したそれからほからの接触が増えた おいはき最近ほさんから構われすぎじゃ ないか何かあったのか何もないよこの前の 部長のこと気にかけてくれているんじゃ ないかなそうかこの前のお土産お前だけ別 だったじゃんそうだお前だけ飲みに誘われ たの知ってるぞそそれは同僚からの指摘に たじたじになった確かに最近のほなみの 行動を外から見ると俺はほにアプローチを 受けているように見えるだろいいなあんな 美人からアプローチされて羨ましすぎる まあはきはいいやつだから邪魔しようとは 思わないけどなにかっと笑う同僚に俺は 曖昧な笑顔を返した俺には人に言えない 秘密があるその秘密が美人のほからの アプローチに答えられない理由だった俺は 小学生の頃上級生のお姉さんにいじめられ ていた最初は仲が良かった気がするが徐々 に意地悪になっていった川に落とされて ズム濡れになったこともあった頭から害虫 のおもちゃをかけられたこともあった最終 的に俺はいじめっこの姿を見るだけで足が すむようになったあれ以来女性と深い関係 になろうとするといじめっこの姿が ちらついたこの女性もいじめっこだった お姉さんのように表編するかもしれない 恐怖が先に来てしまって俺は女性との交際 経験がなかったおそらく女性不信なの だろう曖昧な俺の態度にも関わらずほなみ からのアプローチは続いたねえ青田君これ 食べるほから差し出されたのはびな チョコレート菓子だった何ですかこれガト ショコラだよえお土産ですか差し入れとか あお中原とかえっと う口ごもるほの表情が俺のの記憶を 呼び覚ました小学生の頃のいじめっこ
だ私が作ったの手作りだよ頬をあめて 恥ずかしそうにほなみが言ったあた君に 食べて欲しくて作ったんだよちょっと形は 崩れちゃったけど味は美味しいはず ちょっと早口で形が崩れた言い訳を言うほ は必死な様子で可愛かっ たいただきます思わずは笑ってしまった俺 はガトショコラに手を伸ばした美味しい まだ食べてませんよ俺がガトショコラを口 に入れる前に聞いてきたほなみはとても 年上には見えなかったうだ食べてはいうん 美味しいですよかったほなみは安心した ようにふんわり笑ったじゃあ私は2時から 報告会だからじゃあね 音符が飛んでいるかのようにご機嫌でほが 去っていったほの小さくなっていく背中を 眺めながら俺は記憶を呼び覚ましたあの日 は確か2月バレンタインデーが近かった気 がするいじめ子から渡されたのは チョコレートだったほらはき食べたいだろ え何これ何ってチョコレートだよ いじめっこから渡されたチョコレートは 綺麗な丸じゃなくて資格でもなくて寄生品 のチョコレートしか見たことがなかった俺 はチョコレートだと判断できなくて黙って しまっただからほらうんいじめっこは 口ごもっていた何これチョコレートじゃ ないよは ばかどン俺はいじめっこに突き飛ばされた 尻もちをついた俺は泣きながら家に帰った あの時のいじめっこが口ごもった時の表情 が今見たほの表情と重なったもしかして俺 のために作ってくれたチョコレートだった 俺が無神経なことを言ったから怒って 突き飛ばしたのか10年以上経っていじ めっこの気持ちに気がつくなんて遅すぎる あの時のチョコレートは手作りですか バレンタインデーのチョコレートですか なんていじめっこに聞くことはできない俺 は小学2年生で親の転勤に合わせて 引っ越したからだもういじめこと連絡は 取れない複雑な気持ちは口に残ったガト ショコラのように苦かったそれからほから アプローチされるたびにいじめっこのこと を思い出したほに資料のレビューをして もらう時いじめっこに勉強教えてもらった ことを思い出したほにからかわれた時 にやっと笑うほを見て川に落とされたのは 俺の勘違いだったと分かったあの時は2人 で遊んでいて 岩陰から出てきたカに驚いた俺は自分で足 を滑らせたんだまけな俺にいじめっこが ニヤニヤ笑っていたいじめっこから受けた いじめは俺の記憶の捏造かもしれないほを 見るたびにいじめっこはただの綺麗な
お姉さんだったのではないかという気がし てきたむしろ俺はいじめっこが好きだった のではないだろうかいじめっこからたまに される意地悪に過剰に傷ついていたのは 好きだったからなのではないだろうか いろんなことを思い出せば思い出すほど無 神経な俺が原因で意地悪されていたように も思ったほと取引き先に顔を出した 帰り道今日は直近にしようか遅くなって しまったしはいわかりました俺はほの言葉 に頷いたねえ飲みに行かないえっとし しつこいよね何度も俺が躊躇していること を感じとったのかほが慌てていった気にし ないでまた気が向いたらでいいしほの 優しい言葉に自分が情けなくなったほなみ さん飲みに行きましょうえいいのうん 行こうパーっと明るくなるほの様子を見 ながら自分に向き合う決意をした近くに あった居酒屋へ入ったほさんが良ければ 個室にしてもいいですかう うんほは緊張した様子で頷いた個室で 向き合って座ったえっと何を頼もうか何が 飲みたい私はビールにしようかなワインと かあこの店メニューがいっぱいあるよ サラダが多いな迷っちゃう席に座るとすぐ に話し始めるほなみ緊張するとたくさん 喋るタイプなんだなそういえばいじめっこ も思考がすぐに過去へとダブしてしまい そうになるほと向き合うと決めたんだった ほさん注文の前に話を聞いてもらえますか ちょちょっと待ってなんだか嫌な予感が するから私から私から話させていや俺から でもでもよくわからない推し問答が始まっ てしまった悪い話じゃない不安気にほの瞳 が揺れていた悪い話ではないと思います 多分ううん分かったほの承諾を得て俺は 自分の過去を話し始めた小学生の頃の いじめで女性不信になってしまったことほ と出会ってほと話すうちにいじめっこの ことを自分が勘違いしていたということ俺 が勝手にいじめられていたと思っていた だけで本当は素敵なお姉さんだったんです 俺は他の女性が魅力的に感じないくらい お姉さんと離れて悲しかったんだと思い ます好きだったんだと思います最近はほ さんと話すと昔のことばかり思い出して話 を聞いていたほは最初の頃は相槌を打って くれていたが最後の方は下を向いて動か なくなってしまったほなみさん反応の なくなったほが心配で声をかけた田君はき 気がついてなかったんだねえはきほの突然 の呼び捨てに俺は動揺した俺は何に気が ついてないのだろういじめっこは私だよ はきと一緒に過ごしていたお姉さんは私だ よえでも名前が違うはき私の苗字しか知ら
ないでしょだって名前で呼んだら年下のく にって怒られたからああれは恥ずかし あんたもお分かりなさいよね怒って口を 尖らせる表情は過去の姿を彷彿とさせた親 が離婚したから苗字が変わったのよそうな んだそう作田小学校でしょあさんお元気 出身小学校と母親の名前まで出されればほ がいじめっこであることは疑いよがなかっ た俺は呆然とほを眺めたでえ私のことが 好きだったのニヤニヤと笑いながらほが 聞いてきたさ最近気がついたんだけどね 気まずくなってぼそぼそと答えたほは さっきまで塩らしくしていたのに一点 勝ち気に見えた立場が逆転したようだった そっか私はずっと好きだったけどな小学生 の頃から今も好きほの突然の告白に心臓が ドクンと高くたまるで心臓に直接耳を当て ているかのように全身からドクドクと音が するえっとあ気づいてないなんて傷つい ちゃったなえっとごめんなさい色々気が つかなくてそうだよ小学生の恋心に気が ついてないしいじめられてたって思い込ん でるしまあ他の人と付き合ってないのは 褒めてあげるにしても会社で再開できたの に気づいてないしごごめんなさい え大きく頷いたほは少し開けていった責任 とって私と結婚して え結婚してくださいお俺なんかでいいの あなたがいいの私の初恋よ俺だってほが 初恋だよ私だってまた不毛な争いが始まり かけた時ガラガラ個室の扉が開いたすい ません注文してもらっていいですか店員 から注意されたすみませんすみません2人 で謝って慌ててビールを注文したそれから 数年後ほと俺は結婚した郊外に赤い穴の 小さなこてを購入した真新しい家の前でほ が言ったはき小さい頃赤い屋根の家がい いって言ってたよねあれはほなみが大切に していたおもちゃを見たからだよあどう いうことほが赤い屋の家が好きだと思った から赤い屋の家ならほも一緒に住んで くれると思って言ったんだよ え私のこと大好きじゃんそうなんだよな今 思えば相当好きだったんだと 思う秘密を共有できた俺たちは思い出話を をするたびに過去の答え合わせをした 思い出はいつでも俺たちの気持ちを温かい ものにしてくれた同僚に言わせるとただの のろけらしいそれからさらに数年後俺たち は2人の子供を授かったほの憧れだった 赤い屋の家で子育てをして いる見たわよ ねはいその瞬間俺は人生最大のピンチを 迎えた 俺の会社には美人で仕事もできる鬼上司が
いた彼女の名前は朝のナツキ俺はある理由 でナツキのことが大嫌いだったそんな時 社員旅行で訪れた温泉旅館でナツキの あられもない姿を目撃してしまうそして ナツキの部屋に呼び出されるとまさかの 展開が待ってい た俺は富田哲也25歳幼い頃から野球をし ていて一時は風呂を目指していた時期も あったしかし大学時代の怪我がきっかけで プロになる夢を断念一般企業に入社したが 目標を失った俺は無気力に毎日を過ごして いたそんな俺に高校で一緒の野球部だった 内藤がうちの会社に来ないかと声をかけて くれたその会社はスポーツ用品メーカーで 社会人野球チームがありプロを目指すほど ではないが野球を楽しみたいという社員 たちが所属しているそれなら俺でも野球を 続けられそうだと転職を決意すると入社 早々一際は遺産を放つ人物がいたそれが朝 の 夏男性社員が8割をめこの職場でナツキは 唯一の女性の上司だった黒髪のショート 部屋がよく似合う花やかな顔立ちの美人で クールで笑顔を1つ見せず近寄りがい 雰囲気を醸し出していた俺と同年のナツキ は若くして企画部の主人仕事が早くヒット 商品を次々と生み出しているからだと思っ ていたら理由はは別にあると内藤が教えて くれたそれはナツキが部長と不倫をして いるからだった俺は父親の不倫が原因で 辛い時期を過ごした過去がある父の不倫 相手の女性とナツキが重なり俺はナツキに 嫌悪感を抱くようになったしかしあること がきっかけで俺の気持ちに変化が 訪れるその日たちは忘年会を兼ねた社員 旅行で温泉旅館へ露天風呂に入ろうと部屋 を出ると廊下でばったりナツキと出くわし たお疲れ様とみたあのねナツキが俺に 話しかけてこようとしたので俺はすぐに話 を遮切ったお疲れ様です急ぐんですいませ ん浮気をしているナツキの話など聞きたく もない 俺がナツキの横を通りすぎるとぽつりと ナツキが呟いたやっぱり忘れ てるその言葉が引っかかって振り返ると ナツキはすでにスタスタと歩き出していた ところが次の瞬間ナツキが突然つまづいて しまったのだ助けようと駆け寄ったが時 すでに遅し手をついて四つんばいになって いるナツキを見た俺は絶したなんと転んだ はずみでナツキのスカートが腰の辺りまで めくれ上がっていたのだ当然スカートの中 に隠れていたものは丸見えすらっと細長い 足美しい太もも そしてピンク色の薄いレースの生地が目に
飛び込んできて思わず視線がそこに集中 するナツキは急いで振り返り真っ赤な顔で めくれ上がったスカートを直すと鋭い視線 を俺に向けた見たわよ ねこの状況で見てませんと嘘が言えるほど 俺は器用な男ではないここは正直に白女 するしかないと腹をくったはい俺が気まず そうに返事をするとナツキは俺をじっと 見つめたあなた後で私の部屋に来てそう 言い放つと立ち上がってまたスタスタと 歩き出した露天風呂に入り忘年会が終わっ た後俺は思いやりでナツキの部屋へ失礼し ますあのさっきはすみませんでしたと 謝ろうとしたその時ナツキがぐっ俺に 近づいてきたねえ私のこと覚えてるはい いきなりナキに意味の分からないことを 言われて俺は頭が大混乱するとナツキが 突然バッティングセンターの名前を呟いた 秘密の特訓したよね目を輝かせるナツキを 見て俺は10数年前のことを思い出した 当時俺の家では父の不倫のことで両親が 毎日大喧嘩ひりっこだった俺はその空気に 耐えられず溜めていた小遣いで バッティングセンターへ1人で練習をして いるとそこへ兄の付き添いで来たという 女の子と出会った女の子はいつも兄の練習 を見ているだけそれなのにとても楽しそう にしていたそしてある日彼女は1人で バッティングセンターに現れた今日は1人 俺が声をかけると彼女は恥ずかしそうに 頷いた野球ずっとやってみたかったの彼女 の家は厳しく女の子が野球など考えられ ないと両親から反対されていた私も男の子 だったらなお兄ちゃんや君みたいに野球を させてもらえたのに涙組彼女を見て俺は 彼女の力になりたいと思った俺が教える そう言うと涙目だった彼女は途端に笑顔に なったそれから俺と彼女は月に2回ほど 一緒に練習もちろん彼女が兄と来ている時 は俺たちは口も聞かないこれは俺と彼女の 秘密の特訓だった結局その半年後に彼女は 引っ越しをして俺たちはそれっきり名前も 知らないままだったが彼女のことがずっと 心の奥に引っかかっていた中学時代の ナツキは確かに可愛らしい顔をしていたが まさかこんなに美しく成長していたとは あの時家に居場所がなかった俺にとって ナツキの存在は心の支えだった俺は奇跡の 再会に思わず目頭が熱くなっ たあれからずっとどうしてるが気になって た野球は実はね高校に行ってソフトボール 部に入ったの俺との練習の日々を無駄にし たくないとナツキは思い切って両親に自分 の思いを打ち明けた当然ナツキの両親は猛 反対しかしナツキの熱意にこ負けした両親
はついに彼女がソフトボール部に入ること を許可したという俺は嬉しい反面 そんなナツが不倫をしているというのが ショックだったなぜならナツキは俺の初恋 の相手中学生の時のナツキは純粋無垢な 女の子で不倫をするなんてとてもじゃない けど考えられなかった俺が複雑な表情で 俯いているとすぐにナツキがそれに気づい た不倫してると思ってるのよね社員たがし てのは知ってる若くして主人になったのは 部長と不倫してるからだってじゃあ不倫は してないわよだって部長は私の叔父だもの えあなたには何度も打ち明けようとした けど私のこと避けてたでしょでもやっと 言えて本当に良かったそれからもう1つ 言いたいことがあったのナツは頬くめな ながら俺を見つめたと見た ありがとう私に野球なんて無理ってみんな が言った時あなただけが私の夢を笑わ なかったそれがどんなに嬉しかったか誰に 何を言われても諦めなかったのは俺が ずっと応援してくれたからだとナツキは 嬉しそうに教えてくれた自分を信じて 突き進めて言ってくれたでしょうくじけ そうになっても頑張れたのは富田のおかげ よナツキは昔と同じくっのない笑顔を見せ たその瞬間俺の中でかつて抱いていた ナツキへの恋心が再び戻ってきた初恋の 甘酸っぱい気持ちが込み上げてきて全身が むがゆいそそうそうかよかっ た自分の気持ちの変化に止ま俺はそう 答えるのでせ 一杯それから俺たちは忘年会の2次会と目 打って夜遅くまでナツキの部屋で飲み ながら昔話に花を咲かせた今まで車内では 厳しい表情しか見せなかったナツキは 酔っ払ったのもあって収支デレデレ俺に だけ心を許してくれているようでそれが たまらなく嬉しかったこうしてその日から 俺とナツキは急接近主人と部下という立場 ではあったがナツキはお構いなしに俺に 話しかけてくるように周りの社員たちは そんなナツキの姿に驚いていたそして俺 たちが仲良くしているのをよく思わない ものが1人なあ社員旅行の後からお前ら 仲良くないかある日急に内藤がそんなこと を言い始めたああ実は俺が中学時代の話を すると内藤はそれを聞いて目を丸くした ええそんな繋がりがあったのかそうなんだ よあそれから部長とは不倫してないらしい ぞ俺は内藤に事実を話したが内藤はそれを 鼻で笑って聞き流した別に不倫してるして ないはどうでもいいんだ え俺はあいつに早くやめてもらいたいだけ 女は黙ってお茶くみでもしてろつうの
いやいや言っていいことと悪いことがある だろうおいと見たいつからあいつの味方に なったんだせっかくこっち側だと思ったの にあの女に言いくるめられんなよ内藤は 大げさにため息をついてそのから去った俺 はそんな内藤を呆然と見つめた俺の知っ てる高校時代の内藤は仲間思いの熱い野球 少年とても誰かを悪く言うような男じゃ なかったそれなのにどうしてナツキにテを むき出しにするのだろうか俺は理由が気に なって仕方なかったするとそこへナツキが やってきたどうしたのぼーっとして何か あった別に何もそれよりそっちこそ過去に 内藤と何かあっ た俺が尋ねるとナツキは急に俺から目を そらした何もないわ明らかに様子が おかしいとは思ったがナツキはそれ以上何 も語ろうとしないそして後日俺は密かに涙 を流すナキに出くわしたその日いつもの ように昼食を終えた俺は廊下でナツキと すれ違った普段ならナツキの方から挨拶を してくるはずなのにその日は俯いて黙った まま目も合わせず何かおかしいと感じた俺 はとっさにナツキの手をつかんだおいどう した顔をあげたナツキの目からはボロボロ と涙がこぼれていたすると近くの休憩室 から下品な男たちの笑い声が耳を済ませて 会話を聞くとどうやらナツキの話をして いるようだった部長と不倫してないと思っ たらさ今度は富田だよまく職場に男漁りに 来てんじゃねえよ な声の主は内藤だった周りの男性社員たち は内藤の話を笑いながら聞いていたしかも 知ってた あいつ部長以外の男と付き合ったことない らしいぜだからともがっついてるんだな それを聞いて泣いていたナツキの顔が 真っ赤になったナツキは不倫をしていない それならナツキは誰とも付き合ったこと がその理由が気になったが今大事なのは 内藤の暴走を止めることだった俺はを休憩 室へ俺たちが入ってくるとすかさず内藤が 声をかけてきたおお噂をすれば仲良くて なんかついじゃってここ会社だぞ内藤は 笑っていたが他の男性社員たちはナツキの 泣き顔を見てぎょっとしていたおそらく彼 らはナツキが自分たちの会話を聞いていた ことに気づいたのだろう俺たちとは視を 合わせずに待って気まずそうにしていた 一方内藤は泣いているナツキを見てにやり と笑ったあもしかして俺たちの会話聞いて 泣いちゃったのごめん ねわざとらしく謝る内藤が憎たらしくて俺 はついに我慢できなくなったおい内藤お前 この間から何なんだよ不倫なんてしてな
いって話しただろ以上主を傷つけるなよ 随分無きになるんだな富田はそんなにこの 女のことが大切なのかああ大切だだから お前が許せないなないとお前昔はそんなや じゃなかっただろう仲間思いで面倒みが 良くて誰かを傷つけるなんて うるせえ昔の俺なんてどうでもいいんだよ ほらな同期のこのが涼しい顔して上司ずら してるのが嫌なんだ よ内藤は俺の話を遮切って吐き捨てるよう にそう言った俺は入社した時から必須で上 を目指して頑張ってきたそれなのにこの女 は何の苦労もせずに何の苦労もせずに違う だろう主人は誰よりも頑張ってるよそんな の見てて分かるだろう本当は お前ら全員気づいてるはず だ俺は内藤と周りにいた社員たちを見た誰 よりも早く出社して俺たちの残りの仕事を 遅くまで残って片付けて主人はこの中の誰 よりも頑張ってるじゃない かその場にいた社員たちは黙って俯いてい た転職したばかりの頃俺は遅刻を恐れて 早めに しかしナツキは毎日必ず俺より早く会社に いたそして仕事が追いつかずに残業する ことになった時もナツキは俺を帰らせ1人 で 残業不倫していなければ最高の上司なのに どれだけそう思ったかわからない俺が思っ ているくらいだから他の連中だって本当は ナツキの仕事ぶりを評価しているに違い ないだが社内でもリーダー的存在だった 内藤に逆らえずにみんな同調しているの だろう彼らは俯いていたがその表情から 申し訳なく思っていることが伝わってきた 部長が自分の叔父だと隠していたのだって 身内びきされてるって勘違いされたくない から黙ってたんじゃないの か俺がそう言うとは静かに そして俺は内藤を睨みつけたそれを不倫し てるだなんて嘘を言いふらして何が面白い それでナツキがやめたら満足だったのか 黙れ俺だって俺だって必死に頑張ってきた だけど評価されるのはいつもこの女でそれ に内藤は歯を食いしりながらぐっと拳に力 を入れた俺がれだけ誘ってもこの女は好き な人がいるの一点張りで全然なびかなかっ たそいつを思ってるから誰とも付き合う気 がないって俺はそれを聞いて驚いたなんと かつて内藤はナキに思いを寄せていた頃が あったらしい俺は今まで欲しいものは何で も手に入れてきたそれなのにこいつは俺の 人生の邪魔ばかりいなくなってほしいと 思うな当然 だろ内藤は振られたショックとナツキが先
に昇進した嫉妬心から嫌がらせをしていた 仕事も恋愛も全くうまくいかずおそらく 人生で初めての 挫折自分でもどうしたらいいのか分から なかったようで内藤の表情は見ている こちらも苦しくなるくらい辛そうだった ようやく理由が分かった俺はナツキから手 を離して内藤に近づいた内藤お前の気持ち は分かった今まで苦しかったんだなでもだ からって人を傷つけていい理由にはなら ないお前はそんな奴じゃないよ俺は内藤の 肩に手を置いた俺は何度もお前に救われた 高校時代も社会人になってから も高校時代野球部になかなか馴染めなかっ た俺に最初に声をかけてくれたのが内藤 だったそれから同じ大学に進学し怪我で 野球を辞めてしまった俺そんな時も内藤は いつもそばで俺を励まし続けてくれた就職 した会社で俺が自暴時期になっていると 知り真先に連絡してきてくれたのも内藤 いつだって内藤は俺を捨てなかった俺を 救ってくれてありがとなだから今度は俺が お前を救う番だとみた人は何度でも やり直せるそう教えてくれたのはお前 だろう内藤俺と一緒にやり直そう ぜ俺が笑いかけると内藤は静かに泣き出し た俺は俺は間違ってた本当は間違ってる ことに気づいてたでも後戻りできなかった ん だ内藤は声を詰まらせながらゆっくりと なつきに近寄ったごめん今更許してなんて 虫が良すぎるけどもう2度と傷つけたりし ないだからまた一緒に働くわよもちろん だって私たち同期でしょ仲間じゃ ないあなたの告白を断って私もどうしたら いいか分からずに冷たくせしてごめん なさい懐きは泣きながら内藤の前に手を 差し出したこれからは仲良くやっていき ましょう内藤はそれを聞いて泣きながら ナツキの手を握ったそれを見た周りの社員 たちは次々とナツキに謝罪こうしてナツキ と内藤たちとの間にあったわだかまりは 消えただが俺にはもう1つ心に引っかかる ことが俺はナツキを連れて屋上に向かっ たなあずっと好きな人がいるって本当 え うんナツキは真っ赤な顔で頷いた俺はその 瞬間ショックで目の前が真っ暗になった そっか初恋は叶わないと聞いたことはあっ たがまさかこんなにも辛いなんて俺は ナツキの表情を見てまるで心臓に悔を 打ち込まれたかのような痛みに襲われた そいつとうまくいくといいな引きつった 笑いを浮かべる俺に気づいてナツキは慌て て俺の顔を見たねえ気づいてないの私の
好きな人って富田だよ え真っ赤な顔のナツキに見つめられて俺 まで釣られて真っ赤になったバッティング センターで特訓してた時からずっともう 会えないかもって思ったこともあったけど でも諦めたくなかったの引っ越してからも 甲子園中継などで俺が出ているのを録画し て何回も見返したと教えてくれた実はね 富田が甲子園に出た時に観客席で応援して たりもしたんだよとみ田頑張れってナツキ はその時を思い出したのか嬉しそうに 微笑んだでもこんなにずっと思ってたって 聞いたら気持ち悪いよねごめん気持ち悪く なんかないよ俺はナツキを思わず抱きしめ た俺だって 忘れた日は1日もなかったよ離れてからも ずっと気になってたそして俺はナツキの 耳元でそっと囁いた大好きだよ 本当嬉しい夢みたい夢じゃないよナツキ俺 の彼女になってくれるかうんとた 大好きナツキは俺をぎゅっと抱きしめた こうして 俺たちは長い時を経て両思いに内藤に 付き合うことになったと報告すると悔し そうに笑いながら祝福してくれたその後俺 とナツキは交際から2年後に結婚ナツキは 結婚してからも仕事を続けたしばらくは 仕事をしながら俺と2人きりの時間も 楽しみたいとナツから言われたので子供は はもう少し先になりそうだ今は離れていた 時間を埋めるように2人で幸せな時間を 過ごしている休日は2人でバッティング センターに行ったり野球感染に行ったり これから子供が生まれて互いに年を取って も2人で今と変わらず仲むつまじい夫婦で 痛いいかがでしたでしょうかチャンネル 登録をしていたことで作の励みになります ではまた次の動画でお会いし ましょう俺の名前は林田 公平入社6年目の中堅社員として真面目に 働き週末はだらだら 平凡だが平和な毎日を送ってい たそんなある日実家の母親から連絡が入っ た今回の連休帰ってきてくれない前から 話してたでしょおじいちゃんが入院中だっ てやっと退院になってねみんな集まって 怪奇祝いすることになったの よ分かった帰る よ実家に顔を出すのは1年ぶりわざと帰ら なかったわけではなかっ たただ実家に戻るとどうしても叶わなかっ た初恋を思い出してしまう気がしてどうも 足が向かなかった 告白さえもできないまま終わった 恋そろそろ俺も前に進ま
なきゃ気持ちを切り替えるためにも俺は 有給を使い2週間のんびり過ごすことにし たしかし想定外のことが起き たそれがきっかけで俺の平凡だった日々は ジェットコースターのようにもスピードで 展開することになった懐かし駅の改札を 抜けのんびり歩き出した時 だあれもしかして 公平女性の声に振り返ってドキッとし たリン か驚い た駅を出て早々リンカに再開するなんて 想定外だった不打ちを食らったようですぐ に次の言葉が出てこなかった 横顔歩き方でもしかしたら公平かなって 思ったんだ久しぶり ねリンカは俺の幼馴染みで初恋の 相手家が近所ということもあり小学校から 高校まで一緒の時間を過ごし た子供の頃はいつも俺の後をついてきて こうちゃんこうちゃんと呼び一緒に遊ぶの が楽しくてリンカとと遊ぶのが大好きだっ た成長と共にリンカはどんどん女性らしく なりいつもニコニコして誰にでもわけ隔て なく優しかったから高校の時にはモテる 女子になっていっ たそしてそんなリンカを俺は異性として 意識しだし好きになってい た幼馴染みの俺 たち1番近い距離にいたはずなのに どんどん人気になっていくリンカにどう 告白していいか若かった俺には分から なかっ たテレもあったんだろうな好きなのに告白 もできずにいた頃リンカは2つ上の先輩と 付き合い始めてしまっ た久しぶりだな元気かどうしてる のリンカはやっぱり綺麗だっ たそして変わらない笑顔は一気に高校の頃 の気持ちを呼び起こし た大学出てしばらくは1人暮らししてたん だけどね実家に帰ってきちゃっ たねえ公平いつまでこっちにいるの遊びに 来てよお母さんも会いたいと 思ういいの2週間びっちりいるつもりだ からさ後でお邪魔するよ ありがとう楽しみにしてるじゃあ私お使い の途中だからさまた後で ねもしかして今回実家に帰ってきたのは大 正解だったんじゃない か実家にい るってことは独身の可能性大だよ な分かりやすいくらい俺の足取りは軽く なっ たじいさんの怪奇祝いで盛り上がった翌日
俺は早速リの家を尋ねた公平君久しぶりね 随分大人になったわねどうぞ入って入って リンカの部屋覚えてるでしょそんなに広い 家じゃないし ねどうぞ部屋に行ってあげて多分音楽か 何か聞いてて公平君が来たのに気づいて ないと思うわきっと驚かせてやっ てリのお母さんは変わらず俺に全く壁を 作らず接してくれたあはい分かりまし た俺はついいたずら心で昔のようにノック もせずリンカと呼ぶと同時にドアを開い た俺とリンカは一瞬凍りつい た ごめん俺は慌ててドアを閉めて外に出 た一瞬だったけどリンカが着替えをしてい た見たような見ていないようなほんの数病 だしこれは未遂だよ な廊下でオロオロしているとドアが開い た公平の バカリンカは小さくそう言って俺を部屋に 招き入れてくれ た本当にごめん まさか着替えているなんて思わなかった から見えた変なこと考えてた でしょう心臓がバクバクして喉は カラカラ見たのかいや一瞬すぎてでも 透き通るような白い肌がのりに焼きついて い た俺の人生終わったか言い訳も思いつかず にいる と公平ならいいよ えな何言うんだ よだって子供の頃から一緒だったのよ気心 知れてるし ね少し複雑だったそれって俺を男として見 ていないってことだよ ないくら幼馴染みだっていい大人じゃん まあいい けどあれ公平拗ねてる のリンカはわざといたずらめいた笑を 浮かべて俺の顔を見 たリンカってこんな小悪魔みたいに男を 翻弄するような顔をできる人だったっ け完全に俺の気持ちはわしづかみされた みたいだっ たそんなことない し鼓動がバクバクと高なり なんとか冷静になろうと務め たしかしすぐにその必要はなくなっ たこうして公平に会えてよかったよあのね 私婚約したん だ耳がつんとなっ た 婚約誰と嫌 だそそうなんだ相手は
俺が知ってる人あもしかして高校の時 付き合ってた2つ上の 人その彼とは長く続かなかったよ相手はね 公平が知らない人大学の友達からの紹介で ねもアプローチされちゃっ たあれ普通さ大好きな人と結婚するなら もっと嬉しそうにのろけ話しない かななんかはれ悪い ぞ俺に気を使っていやさっき俺を異性とし て見てない発言したよ なリンカその人のこと好きなの結婚したい くらい えなんでそんなこと言うの女は女は思われ てする結婚が1番なんだってこれが現実な のよめな人だし私を大事にしてくれるし そうな のうんあ見る彼の 写真見たくねえよああ うんリンカは机の引き出しから1枚の写真 を取り出し俺に見せてくれた あこんな偶然あるの か知っている男性だった 会社の取引先の社員で頭いいインテリ集が プンプンしていたから印象にあっ た俺が最も苦手な 人間リンかそんな男が好きなの か頭良さそうな上品な人だ ねうんそうね色々教わることが多いん だリンカの両親はなんて私が本当に好き なら反対はしないってでもねいざ結婚って なるといろんな不安とかあってマリッチブ ルーっていうのかなそれでね実家に帰って きたくなっちゃっ たねえ 公平私どうしたら いい俺に聞くのかよそりゃ そりゃ結婚するなって言いたいで もそれはリンカの心が決めることだよなあ 気分転換にさよく遊んだ公園行ったりご飯 食べたりしないか頭の中空っぽにしてみ たら自分の気持ちがはっきり見えてくるか も よリンカの顔はぱっと明るくなっ たそれからの2週間は楽しかっ た毎日リンカと会って食事に行ったり 買い物や映画を見に行ったりし たこれが恋人同士だったらって何度も思っ た 公平やっぱり公平が1番だな一緒にいて 安心するし 楽しい婚約者がいる人間がそんなセリフ 言うか よそれはさ俺を男として見てないから安心 するんじゃないの へそうなのか
なでも公平ならどんな私でもきっと 受け入れてくれるねその婚約者は違う の少しね洋服の趣味は向こうに合わせ なきゃならなくて彼のお母さんも結構 厳しい人あとなんでだろうね彼秘密主義 っていうかあまりに答えてくれ ないねえそれでよく結婚決めたねどこに愛 があるのか分からなかっ た公平ならそう言うと思っ た最初はねそんなことなかったんだよ プロポーズされてOKした途端どんどん 変わっていっちゃってあれかな釣った魚に 餌をやらない的な今 なら今なら間に合うんじゃない か緊張しながら言った俺 にじゃあ公平が私と一緒にいてくれる私の 見たんだし責任とって さまさかの発言をしてき たいい よ俺は真剣だっ た勢いとかじゃなくタイミング的に今だっ て心のどこかで本気で思っ た公平のバカ私そんな女じゃないよ決めた ことは やり直す大丈夫大人だ からリンカはから元気にも見える笑顔を 見せ た2週間の休みが終わり俺はまたいつもの 生活に戻っ たとはいえリンカのことがずっと頭の中に あっ たリンカは本当に幸せになれるの か大丈夫なの か外回りに出た時リンカの婚約者のことを 思い出し た確か会社この近くだったよ な自然と足がそっちに向いてい た出くわすわけないよ な俺はは少し遅い昼ご飯を食べようと路地 裏にある喫茶店に入った派手でおしゃれな お店よりこういう喫茶店の方が 落ち着く注文した後のんびり雑誌を読もう としていた時だ俺の目の前に座っていた オルが嬉しそうな声を出し たもう遅い よああ彼氏か な何にの顔を見て飲みかけた水を吹きそう になっ たリンカの婚約者 え会社の近くはまずいってここ隠れがだ から会社の人は来ないよ大丈夫 ねえ今週末本当に大丈夫リンカさんには うまくいってくれたせっかく休みが取れた んだから 旅行聞
たいリンカは大丈夫だよ俺の言うことは何 でも聞く からどういうこと だ自分でも信じられないくらい怒りが湧い てき たふざけんなふざけんなリンカがどれだけ 真剣に結婚に向き合ってると思ってるん だ俺は思わず立ち上がって男性に話しかけ た あの はリンカは俺の大事な幼馴染み ですそう言うと男の顔色は一気にこっ たああの外で話しましょうへ何何はやと私 はいや後で また完全に男は動揺し俺の背中を押してに 出 た本当に申し訳ない見なかったことにして もらえません かそれはないでしょうリンカを大事にする 気がないの なら俺がそう言い終わる前に男は言った 彼女はつ向きだけどつまらないんだよ男 なら分かる でしょうわかりませんそれがあなたの答え です ね俺はリンカが傷つくのを見たくありませ ん俺からリンカに言いますか自分で言い ます か自分で言いますあの最後に1つだけ聞い ていいです か何です かもしかしてお名前公平 さんなんでです かリンいつもあなたの話をしてました俺と いるより楽しそうな顔をしてね幼馴染みの 公平は特別とかなんとか言ってね見たこと もない相手でしたけど嫉妬しまし ただからってまあ自分のこと正当化はし ません けど俺は男への怒りとこんなやにリンカが 傷つけられる前に男らしく告白しなかった 自分に無償に腹が立っ たそれから2週間が経ちリンカに会いに 行きたい気持ちはあったが仕事があって すぐには実家に行けずにいたもどかしい 気持ちを抱えていた 週末明日には実家に行こうそう思いながら 会社を出る と 公平声をかけられ振り返るとリカだったえ なんで 公平のお母さんに聞い た俺も明日実家に行くつもりだったん だ 心配してくれた
の うん聞いた か うんそう か大丈夫 うんなんかね逆にすっきりしたずっとね なんかモヤモヤしてた霧がすっと消えた 感じりんかご飯食ったなんか食べに行こう かうん 行く俺たちは近くの居酒屋に入っ た一緒にビールを飲みながら話を始め たあのね連休に公平が現れたのって運命 じゃないかなって思ったの子供の頃いつも 私が困ると公平が現れるんだよね えっと小学校の頃は体育義忘れてきちゃっ た時は自分の貸してくれて公平が叱られた でしょう中学校の頃は先輩にいじめられ そうになったのを公平がうまく冗談言って ご機嫌とってくれて助けてくれ たそれはさタイミングでもなんでもなく リンカと仲良くなりたくてわざとらしい くらい常にそばにいただけだよよく言えば 見守って た高校の頃からねなんか公平が一気に遠く なった気がして寂しかったん だ公平に好きな人できたのかなとか思っ てだからかななんか寂しくて2つ上の先輩 となっちゃった全然うまくいかなかった けどそれで今回私が悩んでいる時公平は また現れたそして助けてくれたすごく 嬉しかっ た高校の時の 俺そうだ四regard期また田中で リンカを完全に意識してたん だ告白したいけどできなくてそれで もたもたしてたらいつの間にか彼氏ができ てしまっ た 俺ずっとリンカのこと好きだったんだでも 幼馴染みで距離が近いからこそどうやって 告白していいか分からなくてさ彼氏ができ たって知った時もショックだったし婚約の 話聞いた時なんて眠れなかったん だいつだって俺がリンの隣にいたかん だそれくらい大事な人が傷つくのを黙って 見てられなかっ た公平 ありがとう私も全く同じ気持ちだっ た私冗談で言ったじゃない勝手にドア開け てみた責任取 れっていいよって言ってくれたの本当に 本当に嬉しかっ たでも婚約をした以上もう戻れないだから 一緒に過ごした2週間を一生の思い出にし ようっ
て俺もだよいいよって言ったのは 本気いつでも責任取るよ多分だけど結ば れる相手とはきっと時間がかかっても一緒 になれるんじゃないか な私もそう 思うして俺たちは遠回りをしながらお互い の気持ちを確かめ合い交際が始まっ たリンカの両親は俺との交際を最初から大 歓迎していてもっと早くこうなっていたら よかったのにと言ってくれ たお互いの両親公認になった俺たちは少し でも一緒にいたいとリンカが俺のアパート に引っ越してきて同棲をすることになっ たが長い俺たちは育った環境が近いからか 暮らしの癖で揉めることもさほどなく喧嘩 になったとしてもお互いの性格を分かり きっていたため仲直りも早かっ た熟年夫婦みたいだねとリンカは嬉しそう に笑い俺はそんなリンカを見て早く結婚し たいと心から思っ たそして同性から半年でプロポーズをし トト拍子に 結婚リンカと俺の歴史を知らない友人は そんなスピードコンで大丈夫なんて言って きたが何の心配もなかっ たリンカと俺が一緒になることは子供の頃 から決まっていたこと だ私と結婚して赤ちゃんを作りたいって 本当です か突然職場の後輩からこんなことを言われ たらまず何を考えるだろう自分はからかわ れているのだと思うまさか間に受ける人は いないはずだ俺は右覚えもないことを言わ れている状況で人生で初めて頭の回転が 止まったような気がしたまさかその言葉が 俺の人生を変えてしまうなんて考えるはず もなかっ た俺は瀬戸キ不動産会社の広報の仕事を する凡な会社員だ趣味は読書本を読んで いる時が一番落ち着いていられる仕事以外 の時間はほとんど読書に当てるほど本が 好きだったそんなに本を読むようになった 理由は人との関わり方が分からなかった から人と話すのは幼い頃からとても苦手 だった昔から人と一緒にいるだけで心が すり減りへになっただから基本的に仕事の 要件以外で人と話すことを避けてきた働き 始めて数年経つけれど同僚たちのことは 名前と仕事の内容くらいしか知らない逆に 同僚たちも俺のことは広報の瀬戸という 情報以外は何も持っていない多分俺のこと はみんな薄味悪いとでも思っているの だろうほとんど同僚は俺に話しかけてくる こともなかった仕事に支障がないのか問わ れるけれど今のところは最低限の
コミュニケーションが取れているので心配 はいらなかっ たそんな平凡な日々はある新入社員によっ て泣きもになってしまっ たキはかですよろしくお願いし ます眩しいくらいに快活な彼女にみんな目 が釘付けになっていた彼女はいわゆる 小者社長の娘だった可愛いなあ社長の娘 さんだろ手出したらやばい だろう男性の多い会社において彼女の存在 は輝かしく花々しかった入社早々周りの 道良たちは彼女に心を奪われていたそんな 男たちを見る女性の同僚たちの冷やかな目 もかなり怖かったけれど俺にはそんなこと は関係ないと思っていた瀬戸さん今日から よろしくお願いし ますまさか俺が直属の先輩になるなんて話 は聞いていなかっ た瀬戸君は真面目だし仕事も丁寧だから 勉強になるよ結局はみんな社長の娘の扱い が分からず 当たり障りのない俺を教育担当に推薦して いた正直めどくさかったけれど上の命令と なれば俺もさすがに拒否権がなかった資料 を作りました確認お願いします彼女は 真面目に仕事をしてくれるのでとても 助かるが何せこれまで関わってきた人の中 でも圧倒的に明るかった俺がこれまで 関わることのなかった種類の人で俺は接し 方が分からなかった彼女は誰にでも平等に 話もできるし礼儀正しい俺にかけている ものを全て持っているような気がしたあ ありがとうござい ますいずれ彼女も俺の性格を察してくれる ことを祈っていたけれどそうはいかなかっ た瀬戸さんお昼ご飯一緒に食べませんか俺 は女子高生並みの彼女の誘いに明らかに 動揺したこういう手の誘いは学生時代で すら言われたことがなかったえ遠慮します 俺はそ草と事務所を後にする彼女が来て から昼休みすらも俺は穏やかに過ごすこと ができなくなっていたいつも昼の事務所は ほとんどの社員が外食に行くので静かだ俺 はこでゆっくりする時間が私服だったのに それすらも奪われ彼女のことを鬱陶しく 思うようになっていたとはいえ彼女に悪気 はなさそうだったのでなんと断ればいいの かも分からなかった瀬戸とは関わらない方 が身のためだよ彼女の様子を見かねて他の 同僚たちは彼女に忠告したけれど彼女は 聞く耳を持たなか ほなくして田さんの歓迎会が開かれること になった瀬戸さんも行きましょう仕事が 終わりしれっとと帰ろうとしたところを 彼女に捕まえられた腕をがっつり握られ
逃げようがなかった俺は仕方なく居酒屋の 隅の席をじんどり黙々とご飯を食べ続けた 本日の主役は愛よく同僚たちと話にを咲か せている分け隔てなく誰にでも同じように 接することができる彼女は俺とは別世界の 人間のようだった俺がもしああやって話の 中心に入れたらどうなるんだろう絶対に そんな日は来ないし想像したって意味が ない俺には無縁だっ た飲み会はやかな雰囲気で進み終盤に 差しかかった頃然俺の隣に彼女がやってき た酔っ払っていてお酒の匂いをまとってい た瀬戸さんって私のこと好きなんですかい いきなり何ですか瀬戸さん私のどこが好き なんですか酔っ払っているからか話が全く 通じない好きなんて言ってません 恥ずかしいんですかもったいぶらないで くださいよ 居酒屋に響き渡るくらいの声で喋るせいで 同僚たちの視線は全て俺と彼女の方に注が れてい た落ち着いてくださいとりあえず水好き じゃないんですか上期限だった彼女の表情 はコロっと悲しそうに変わった一体何が 起きているのか俺自身も全く飲み込め なかったけれどの方で女性の同僚たちが ニヤニヤしていたきっと同僚たちの入れか 何かかとりあえずめんどくさい早く離れ なければならないちょちょっとお手洗いに 俺は彼女を放って店の入口付近にある トイレに走った同僚たちの視線がとてつも なく刺さっていかった入社以来こんなに人 の視線を集めたのは初めてで俺は心臓が バクバクしていた冷や汗が止まらず不安に 襲われた俺は持ってきた不安を抑える薬を 飲み込んだ最近は落ち着いていたけれど こういうイレギュラーなことが起こると やはり体が拒絶してしまうらしい俺はすぐ に荷物をまとめて居酒屋を出た木田さんが 俺に何か声をかけていたけれどそれも耳に 入らな 早足で歩いていると後ろから誰かの走って くる足音が聞こえた待って瀬戸さんなんて しつこいんだななんですかやめてください 忘れ物ですハカを落として行かれたので俺 は差し出された自分のハカを見て我に帰っ たわざわざ走って持ってきてくれたのに俺 はひどい態度を取ってしまった すみませんありがとうございます失礼し ます俺はまた自分の態度に恥ずかしくなっ てその場からそ草と足早に逃げたけれど次 は彼女が追いかけてくることはなかった さすがに愛そをつかしたかいつもなら気に しないのだけれどハカのこともあって 申し訳ない気持ちが残った翌日いつもの
ようにするとすぐに田さんが俺のとにやっ てきた昨日は本当にごめんなさい嫌な思い をさせてしまってここちらこそ昨日はその すみませんでした昨日言ったこと嘘じゃ ないんですだけど酔っ払ってしつこくて嫌 でしたよね俺は彼女の言葉に耳を疑った嘘 じゃない嘘じゃないっていうことは俺の ことを好きだっていうことなのか今日仕事 が終わったらお時間ありますかお話しし たいことがあるん です昨日のこともあって俺は無限に断る こともできず仕事終わり2人でご飯に行く ことになった あの私のことが好きっていうのは本当です か違います席についてそそう彼女は俺への 質問攻めを始め 私と結婚して赤ちゃんが欲しいっていうの は口に含んでいたウロ茶が勢いよく吹き出 そうになったああ 赤ちゃん彼女はよほど俺のリアクションが 面白かったのかケラケラと笑った瀬戸さ んって意外と顔に出やすいっていうか 面白い人です ね何の関係もない後輩にいきなりそんな こと言われたら誰だってこういう反応に なるだろう目の前の彼女に水を吹きかけ なかっただけ褒めてもらったっていい だろうどういう風の吹き回しか知らない ですけど馬鹿にするのはやめてください 馬鹿になんてしてないですそう言って彼女 は真面目な顔で着ていた上着を脱ぎ始めた ちょっと瀬戸さんが私の気持ちを本気だっ て認めてくれるなら服くらい脱ぎます 居酒屋の個室とはいえいつ店員が入って くるかもわからない彼女には常識という ものがないのかもはや俺の常識から遠く かけ離れた彼女の行動に追いつくことなど 不可能だったわ分かりました嘘じゃないっ ていうのは分かりました落ち着いて ください俺は彼女が脱ぎ捨てたジャケット を彼女に被せ た俺はこの状況を理解で来てないんです なんでそこまで俺のことを気にしてくれる のか教えてくれませんか俺がそう言うと 彼女は脱ぎかけの服を整えて1から話を 始めてくれ た翌日出社すると同僚たちは何やら 騒がしかった昨日木田さんと何してたんだ よお前と田さんが腕くんで歩いてるの見た ぞしかもホテルがを歩いていた だろう木田さんと一緒に歩いているところ を見られたのか繁華街を通らないと家に 帰れなかったので俺と彼女は通っただけ だったのに噂というのは本当に 怖い食事をしただけですいかがわしいこと
したんじゃないよな後輩の女の子に手を 出すとか気持ち悪いな俺は最低限本当の ことしか言っていないのにの言葉は誰の耳 にも残っていないありもしないことを彼ら は俺に質問攻めした社内のアイドルとなっ ていた彼女に普段何を考えているかも わからない薄味の悪い社員が手を出したと もなれば他の同僚が黙ってるわけがないか これだから人と関わるとろなことがない俺 は昔から話すことが苦手だった生まれつき 吉音に悩まされていたこともあって話す ことが嫌いだったみんな俺の言葉が 聞き取りづらくてストレスを感じると言わ れたからできるだけ人と話さないように 関わらないようにしてきたこれまで必要 最低限のコミュニケーションでなんとか 乗り切ってきたけれど話さない代わりに 周りの人たちは俺を煙たがった何を考えて いるかわからない気持ち悪いと言いたい 放題言われた俺は自分のことすら信じる ことができなくなっていたこの職場も やめようかなもうこれからここで働くのは 辛 すぎる瀬戸さんは何も悪いことしてない です同僚の言葉に胸が苦しくなっていた ところに突然田さんの声が響いた私がに 誘ったんです瀬戸さんの言ってることも 聞かずに勝手なこと言わないで ください木田さんは同僚たちをまっすぐに 見据えて堂々と言葉を続けた本当に何かさ れたんじゃないのしつこいですよ勝手な こと言う先輩方の方が最低 です俺の目には彼女がかっこよく映ってい たなんで堂々としているんだろう私は瀬戸 さのことを尊敬していますこれ以上瀬戸 さんの悪口を言うのであれば私は許しませ ん昨日の居酒屋での話を思い出したなんで そこまで俺のことを気にしてくれるのか 教えてくれませんか俺がそう聞くと彼女は 話を始めた瀬戸さんに憧れているん です俺に憧れても何もいいことはないと 言いそうになったけれ 彼女は話を続けた俺が他人の目を気にせず 自分のペースで生きているように見えた らしい私は他の人の目がすごく気になるん です気分悪くないかなとかこの答えで会っ てるかなって常に考えて ますそれは幼い頃からの彼女の癖だった 浮気癖のある母親から愛されたことがない とと彼女は言ったどうにか母から愛され たいと彼女は母の機嫌を伺うようになった それがいつの間にか癖のようになって他人 の顔色を伺ってわざとらしく愛嬌を 振りまいたずっと誰かの目を気にして嫌わ れたくないって必死だったんですだけど
瀬戸さんはぶれないというかまっすぐで 尊敬しています彼女に尊敬されるほどの 精神力は俺には備わっていない俺は逆に 彼女の誰とでも平等に話せる力が羨ましい し尊敬に値するものだっ た飲み会であんなことを聞いたのは先輩 から瀬戸さんが私に惚れてるって聞いた からですそうだよね君も適当にあってくれ たらよかったのに嬉しかったです私が尊敬 している先輩に惚れられてるんだって本気 で信じたかったんですなんでなんでって人 に好きだって思われたら嬉しいし愛され たいじゃないです か死国全頭な彼女の言分に俺がいかに歪ん だ考え方をしていたのか思い知らされ た自分のことを好きでいてくれる人がい たらそれでもう十分ですよ 誰かから愛されることに飢えていた彼女に とっては純粋に幸せなことだったのだろう 俺も普通に誰かと話したり彼女のように 愛されたいと憧れていたはずなのにどこで 歪んでしまったのだろうか俺は君が言う ように真っすぐな人間じゃない俺も人の目 は気になるし会話するのも苦手だ人に いうのが俺には経験がないからわからない けど確かに俺は君の仕事や話しているのを 見て俺にはないものを持っている し俺がぼそぼそと呟いていると彼女は 不思議そうな顔をした彼女に話が伝わって いるか不安になっ た君と話している時はあんまり緊張しなく て住むんだ普通だったらこんなに言葉が すらすら出てこないし君になら何を言って も聞いてもらえる安心感があっ て要 は要するにどういうことだ喋り慣れてい なさすぎて俺は自分で話の執着点が見つけ られなくなってい た要は俺も君を尊敬してい るってことだよ惚れているとはまた別だと 思う俺と彼女はお互いに敬し合っているし 一緒にいて辛くないそれは俺にとって 初めての居心地のいい場所であることに 気づいた彼女は俺が惚れていないという ことにショックを受けるかと思ったけれど 意外にもニコニコとしていたそう言って もらえて嬉しいですこれからは瀬戸さんと もっと仲良くなれるように頑張り ます瀬戸に何かされしてない大丈夫ご心配 には呼びませんお気遣い なく同僚たちは罰が悪そうに散って いくありがとう木田さんこれくらい言って やらない と彼女は俺が悪口を言われていることに 相当お怒りの様子だったここまで俺のこと
を思ってくれる人もいると思えばこうやっ て誰かと距離を近づけることも悪くないと 思ったその後俺と木田さんは昼休憩を共に するようになったそういえば瀬戸さんって 読書が趣味なんですか俺が読んでいる本を 指さして彼女は聞いてきた昔からよく読ん でるけど木田さんは好き好きですよ父が 読書家なのでちっちゃい頃からよく読んで ますおすめとかあったら教えてくださ なさい彼女はよく俺の読んでいるものや 休日何をしているのかたくさん質問をして くれた俺の話もイライラすることなく全部 聞いてくくれるこれまで出会った人で こんなに優しい人はいなかったし俺は確実 に少しずつ彼女と話す時間が愛しく思う ようになっ た彼女と出会って1年が経つ頃俺は休日 すらも彼女と一緒にいる時間を持つように なっていたあんなに1人でいることを好ん でいた俺にとっては1番の衝撃的な成長を 遂げていたきっと昔の自分ならこの状況を 信じることなんてできないだろう木田さん 今日は大切な話があってよく一緒に行く 本屋の 帰り道俺の右手の本が包まれた紙袋は異様 に湿っていたなんです か今日で君と出会って1年経って そのこれからも君と一緒にいたいなと思っ て俺の目は明らかに焦点が定まってい なかったと思う様子のおかしい俺を見て 彼女はくすっと笑っていた思っ て結婚前提にお付き合いをしていただけ ないでしょう か俺は焦りすぎてしりすぼみになり声が 小さくなっていった彼女は自信なげな俺の 告白に少しだけ首をかしげたもしかして 早口すぎて聞こえてなかったのかと俺が 焦っていると彼女は突然抱きついてきた もちろんですでも結婚する時はもっと元気 だ声で行ってくださいね彼女はいたずら ぽく笑って見せた俺と彼女は無事お 付き合いすることになり今まで以上に一緒 に過ごすようになった彼女と出会って俺は 少しずつ人と話すことに慣れていった瀬戸 最近幸せそうだな羨ましいよあありがとう ございますはあ俺も付き合いてえな 最近は同僚とも少しだけ会話のキャッチ ボールができるようになってきたおかげ様 で昔のようにからかわれることは少なから ず減ったと思う彼女のおかげで俺は幸せな 日々を送ることができるようになっ た付き合い始めて1年経った頃俺は彼女と 結婚することを決めた俺は彼女から人とし て大切なことをたくさん教えてももらって いる彼女に出会わなかったら今も俺は職場
の隅で1人孤独に仕事をしていただろう人 との距離を掴むには時間がかかるけれど誰 にでも平等に分け隔てなく接することが できる彼女とこれからも生涯を共にしたい と思うようになっ た結婚してからは白じ中彼女と一緒にいる ようになった最初俺は心が疲れてしまわ ないか不安にも思ったけれどそんなことは なかった息子にも恵まれて休みの日の本屋 巡りには息子も連れて行くのが習慣になっ た息子も家族の読書好きをちゃんと 受け継いで絵本を読むのが大好きな子だっ たキーチさんほやさん行くんじゃないの 早く待って今行くよ俺は彼女からたくさん の大切なことを教えてもらってばかりだだ から彼女がこの先も幸せであるように俺が 彼女にできることは何でもするそれが彼女 への恩返しになるはずだ からいかがでしたでしょうかチャンネル 登録をしていただくことで制作の励みに なりますまた次の動画でお会いしましょう
この物語は50代の女が作ったフィクションです。
私自身の体験や人から聞いた話などを元に創作しています
少しドキドキする純愛物語や、禁断の恋、感動話などをお届けいたしますので、お楽しみ頂けましたら幸いです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、
実在のものとは関係ありません。
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1 Comment
とても良いストーリーでした。