三期生の谷口愛季が座長を務めた櫻坂46「13th Single BACKS LIVE!!」がぴあアリーナMMにて開催 / (C)Seed & Flower LLC
櫻坂46の13thシングル「Unhappy birthday構文」の“BACKSメンバー”によるライブ「13th Single BACKS LIVE!!」が、12月9〜10日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催された。
■2025年では3度目の開催となった「BACKS LIVE!!」
櫻坂46が、選抜制度における3列目(BACKS)メンバーが中心となって行う単独ライブ「BACKS LIVE!!」を実施するのは、2025年7月に千葉・幕張メッセ イベントホールで行った「12th Single BACKS LIVE!!」以来5カ月ぶり、年内では3度目の開催となった。今回のライブでは、初めてBACKSセンターを務める三期生・谷口愛季を中心とした10人が、2025年の集大成となるようなステージを展開した。
冒頭の「Overture」に続いて、ピアノの音色が会場に流れ始めると、ステージからY字に伸びた花道の中央から谷口が登場。ゆっくりと歩き始めステージに到着すると、蝶の映像を背にダンスを披露する。そして、他のメンバーが合流したところで、13thシングルに収録されている「木枯らしは泣かない」からライブはスタート。メリハリを効かせたパフォーマンスで独特の世界観を作り上げていく。
続く「ノンアルコール」ではバーカウンターをイメージしたセットを背景に、大人びた空気を漂わせながら歌い踊る。曲中、カクテルグラスを片手にした武元唯衣が大沼晶保、中嶋優月とストーリー性を感じさせる絡みを見せる場面も。「愛し合いなさい」では、増本綺良を中心にアイドル性の強いキラキラしたダンスでオーディエンスの目を奪った。
■卒業を控えた井上梨名「みんなのことが大好きだよ!」
最初のMCでは、幸阪茉里乃が観客に自身の誕生日にまつわる質問したり、増本が「会場にいる皆さんと心をひとつにしたい」とアリーナとスタンド席それぞれペンライトの色を指定してハンバーガーを作るなどして場を和ませると、谷口が「まだまだライブは始まったばかりですけど声出していけますか?私の(心臓の)バクバクを吹き飛ばしてくれますか?」と会場を煽り、場内の熱と一体感を高めた。
リラックスモードのMCに続いては、井上梨名の「声出す準備、できてますか?」を合図に自身がセンターを務める「確信的クロワッサン」でライブを再開。卒業を控えた井上のペンライトカラーである青一色に客席が染め上げられると、「みんなのことが大好きだよ!」と感謝を伝える場面もあり、会場は幸福感に包まれた。
この流れを引き継ぐように、小田倉麗奈センターの「君と僕と洗濯物」では柔らかな表現を交えた歌とダンスで観客を楽しませた。そして、「コンビナート」では再び会場の熱気がヒートアップ。客席がオレンジ色に染まる中、センターの増本を中心とした軽やかなダンスで、観客を魅了した。
小島凪紗や谷口、中嶋がシルエットのみで艶やかなダンスを見せた後、「心の影絵」からユニットブロックに突入。ぴあアリーナMMは三期生にとって2023年3月に初となる舞台「おもてなし会」を行った思い出の会場ということもあり、強い個性を発揮しながらクールな世界観を提供した。
その一方で、遠藤光莉や大沼、幸阪、増本、小田倉による「風の音」ではダイナミックなダンスを届け、「One-way stairs」では井上、武元の“いのちゅけ”コンビによる息の合ったパフォーマンスが展開された。
■座長である谷口愛季の知られざる一面をメンバーが吐露
その後、神秘的なSEに乗せて幸阪がひとりステージに姿を現すと、彼女自身によるナレーションをバックに儚げなソロダンスを披露。その流れから「本質的なこと」に突入し、幻想的な照明演出に導かれるような抒情的な空気で会場を包み込んでいく。
そして、軽快なビートに導かれるように始まった「ULTRAVIOLET」では、中嶋を中心にブロードウェイミュージカルを彷彿とさせるダンスを交えたパフォーマンスを披露した。
9曲をノンストップで披露し終えると、再びMCパートへ。本公演の座長である谷口について話題が及ぶと、大沼は「ノンアルコール」の振り入れで助けられたことを明かし、「愛季ちゃんは三期生の母と呼ばれているけど、二期生の母にもなってほしい!」とコメントした。
また、谷口と同期の中嶋は「愛季は初めて参加する曲も多かったのに、すぐに溶け込んでくれて。そのたびに『カッコいい』と思った」と口にし、続けて「昨日の本番前の円陣で、『いっぱい練習してきたんですけど……(いざというときは)助けてください』と頼ってくれるところもかわいい」と、メンバーだけが知る一面を吐露した。
■「もう一曲 欲しいのかい?」でファンを圧倒
続いて、小島センターによる「僕は僕を好きになれない」が始まると、真剣な表情と全身から醸し出される気迫で会場は一変。中盤では情熱的で激しい長尺ソロダンスパートも用意され、クライマックス匂わせた。
そして、大沼の「どっちが先にぶっ倒れるか、勝負だ!」という煽りから「もう一曲 欲しいのかい?」に突入すると、メンバーのギアも数段上がり、アグレッシヴな歌とダンスでファンを圧倒した。ブレイクパートでは大沼が「足りねえよ、勝つ気あんの?」と挑発する場面もあり、会場のボルテージは急上昇した。
「港区パセリ」では谷口がセンターに立ち、大人びた表情や仕草で新たな一面をアピール。そして、武元の豪快なソロダンスを導入に「油を注せ!」に突入すると、会場はさらにヒートアップした。
長尺の間奏パートでは「CHOREOGRAPHY DANCE TRACK TAKEMOTO YUI」という文字がモニターが堂々と表示されると、その通り武元が振り付けを担当したダンストラックが披露された。彼女らしいダイナミックな動きを取り入れたコレオに、客席からはこの日一番の声援が湧き上がった。
そして、ソファに座った谷口を中心に、見応えのあるダンスが展開されたのちに、“I will be”という囁きから本編ラストナンバー「I will be」へと続いた。最後に谷口が「Can’t let go now…」と囁き、ライブ本編はフィナーレを迎えた。
■谷口愛季「私たちを推して損はさせません」
オーディエンスのアンコールを求める声に応えるように、ライブTシャツに着替えたBACKSメンバーは「思ったよりも寂しくない」を披露。井上を中心に笑顔を浮かべながら踊る彼女たちに、客席からは温かな歓声が送られた。
最後のMCでは、卒業を控えた井上が「私は『BACKS LIVE!!』というものに何回も出演させてもらって、自分の知らなかった自分を知れたり、うれしかったり悔しかったり、本当にいろんな感情が詰まっていることを実感しています。私は今日で『BACKS LIVE!!』が最後になるけど、めちゃくちゃ楽しくて…言葉でなかなかうまく言い表せないけど…最高でした!」とメッセージを伝えた。
また、「油を注せ!」内ダンストラックの振り付けを担当した武元は、「『BACKS LIVE!!』では毎回新しい挑戦をさせてもらっていて。今回も私がやってみたいことを叶えてくれてすごくうれしかったですし、途中で待機している間にうれしくて泣きました(笑)」とコメント。
さらに、座長の谷口に対しても「今回のライブの空気を作ってくれたのは、紛れもなく愛季。言葉だけじゃなくて表情や練習している姿に、周りの9人が突き動かされて完成したライブでした」と感謝を口にした。
そして、最後に谷口が「私は櫻坂46のメンバーが大好きです。自分自身の愛し方を教えてくれたり、時にはこちらが恥ずかしくなってしまうような言葉をかけてくれたりして…。それくらい大好きです。そして、今日ここに来てくださっている皆さん、配信を見てくださっている皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです」と観客への感謝を口に。
続けて「皆さんが私たちに『笑っていてほしい』と言ってくださるように、私たちも皆さんにずっと笑っていてほしいです。大切なみんなに大切な思いをずっと届けていきたいです。私たちを推して損はさせません。これからもついてきてください」と思いを告げると、客席から温かな拍手が送られた。その後、「I’m in」で会場をひとつに束ねライブは終了した。
しかし、メンバーを求める声援は一向に鳴りやむことがなく、これに応えるようにメンバーが再登場。予定外のWアンコールとして「I will be」を再び披露して、「13th Single BACKS LIVE!!」は大成功のうちに終幕した。
■ 櫻坂46「13th Single BACKS LIVE!!」
◇12月9日(火)、10日(水)◇神奈川・ぴあアリーナMM
<セットリスト>
00.Overture
01.木枯らしは泣かない
02.ノンアルコール
03.愛し合いなさい
04.確信的クロワッサン
05.君と僕と洗濯物
06.コンビナート
07.心の影絵
08.風の音
09.One-way stairs
10.本質的なこと
11.君のことを想いながら
12.ULTRAVIOLET
13.僕は僕を好きになれない
14.もう一曲 欲しいのかい?
15.港区パセリ
16.油を注せ!
17.I will be
アンコール
EN1.思ったよりも寂しくない
EN2.I’m in
WEN.I will be
