【画像・写真2枚目】北の万能ガールが挑む“勝負のロングトーン”──タイトル未定・谷乃愛、新曲「空」に託した思いと、ファンと描く未来(撮影・阿部葉菜)
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北海道を拠点に活動する5人組アイドルグループ「タイトル未定」が、新曲「空」をリリースした。グループの中核を担う谷乃愛が、プロモーションで訪れた東京・渋谷でのソロインタビューに応じた。アイドル人生を懸けた決断の裏側と“愛”の物語に迫る。(「推し面」取材班)
【谷乃愛 連載①】北の万能ガールが挑む“勝負のロングトーン
幼い頃にアニメで見たアイドルの輝きは、少女の胸に深く刻み込まれた。「将来の夢はアイドル」。その純粋な憧れは、いつしか揺るぎない目標へと変わっていた。モデル活動を経て、スカウトという形でアイドルの世界へ。しかし、本当の“闘い”はそこからだった。
人生の岐路に立ったのは、学生時代の進路選択の時。谷の前に「タイトル未定」への加入という道が開かれた。それは、アイドル一本で生きていくことを意味する。人生で最も大きな決断だった。その背中を押したのは、故郷・北海道への熱い思いと、心をわしづかみにされた楽曲の力だった。「北海道のアイドルシーンを盛り上げたい」。その一心で「タイトル未定」の一員になることを決めた。
プロとしてステージに立つ以上、そこに穴を開けることは許されない。その強い信念が、今年2月の出来事を今もなお胸をえぐる。体調不良による、キャリアで初めてのライブ欠席。「絶対に休みたくなかった」。その悔しさはプロ意識の高さを物語った。
そんな谷を、一番近くで支え続けているのが家族の存在だ。「母親と家族に感謝しています」。嬉しい時も、心が折れそうな時も、全てを受け止め、一番の味方でいてくれる。父も母も、今では「タイトル未定」の熱心なファンだ。車内では常に楽曲が流れ、ライブにも足繁く通う。それは単に娘の活躍を見たいという親心だけではない。純粋にグループの音楽に魅了されているからだ。
自身の名にも刻まれた、親から授かった「愛」という漢字。家族から、そしてファンから注がれる無数の愛を力に変え、谷は今日もマイクを握る。
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