奇跡の68歳 天野佳代子だからこそ言える!「今こうすると、未来でこうなる」。今回は“魅力をアップさせる唇”のお話。
【第25回】今月の予言|「唇の魅力を引き出すことがキレイを格上げする」
縦ジワを改善して美唇に仕上げるバームタイプの威力
皆さんはどうやってリップを選んでいますか? レッド系、ピンク系、オレンジ系、ブラウン系などの色系統から、質感や発色の具合など選ぶ基準はさまざまありますが、いちばんの決め手はテスターをつけた瞬間に自分の顔が「かわいい」と思えるかどうかでしょう。
「かわいい」とはそのリップによって自分の顔が映えたか否か。肌がキレイに見えた、表情が明るくなった、おしゃれに見えたなど、直感で自分のキレイの格上げを得られたら、そのリップを買わずにはいられなくなるはずです。
リップは、それだけで顔の印象をガラリと変える力があります。アイシャドウやチークの色を替えても、「ガラリ」という程の変化は望めません。むしろ顔印象が変わるくらいアイシャドウやチークをつけると単なる厚化粧に。アイシャドウやチークは肌に溶け込ませながら、淡い彩りで表情を明るくさせるもの。反してリップは色や質感を問わず、映えさせてこそ役目を生かせるものです。そのリップの役目とは“華やかさを添える”ことにあります。
そもそも唇は粘膜という特殊な組織で形成されていて、薄ピンク色、丸い形、柔らかな質感と、愛らしく存在しています。ここに色やツヤを足すことで唇の形、柔らかさが強調され、顔全体に華やぎや輝きを与えられるのです。
だからリップはたくさんもっているが勝ち。リップの本数分、魅力が生まれるから。私もこの連載ページやYouTubeなどでさまざまな色や質感のリップを紹介してきましたが、今改めて評価したいのがバームタイプのリップ。
バームタイプのリップとはワックスが多く配合された、リップクリームのような保湿力が高いリップアイテム。各化粧品会社のリップカテゴリーの中に必ずラインアップされている製品で、特に若い世代に人気です。発色が抑えめでどちらかというと顔を華やかにしたいときには不向きな製品でもありますが、最近各社から出ているバームタイプのリップカラーがかなり優秀。
バームタイプといえど程よく色感を出しながら、バームならではのこっくり油分によってむっちりとした唇に仕上げてくれる。それならリップグロスと一緒だよねという方のために解説しますが、リップグロスはとろっとした油分で形成され、被膜感とツヤ感が重視されたアイテム。反してバームタイプは固い油分によって、唇にハリを与えながら優しく発色して、生まれながらの美唇に見せてくれるというメリットが。
大人特有の縦ジワも萎みも改善して、20代の頃の花びらのような唇の再現が期待できます。もっとわかりやすく表現すると、リップグロスで得られるのは“唇のぽってり感”、バームタイプで得られるのは“ふっくら感”。形のよい美唇を作りたい場合はバームタイプが断然おすすめ。バームタイプはリップクリームのようにノールックでスルスルつけられるのも、多忙な美的世代に最適。
今号で紹介するのは、唇にハリをもたせつつ、美肌映えも可能な色たち。ぜひどれか1本を手に入れて、唇の魅力を最大限に引き出してみてください。
予言者・天野からのオススメ製品
a. どんな肌色とも相性抜群なペールピンク。チェリーオイルやシアバター配合で一日中潤いが続く。
ディオール ディオール アディクト リップ グロウ 001 ¥4,950
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b. 自然な血色がかなうピーチピンク。ふっくらとした唇、みずみずしさを12時間キープできる。
エスティ ローダー ピュア カラー クリスタル バーム 002 ¥4,950
c. マイクロラメが輝くナチュラルピンクで、ぷるんと艶めく唇へ導く。
プラダ ビューティ プラダ ライト グローイング リップバーム U018 ¥7,260
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【過去へタイムリープ!】コンプレックスだった厚唇、今はバームで厚増し中
唇がたらこ系だと揶揄されていた20代、気にしてリップは小さめに塗っていました。この写真は29年前39歳時。30代後半でもまだこのボリュームだから、現在に至る唇薄化現象は50代から顕著になったと思われます。最近はもっぱらバームタイプのリップでハリ感とふっくら感を出して、昔の厚唇っぽさを装っています。
『美的』2025年8月号掲載
文/天野佳代子 構成/齊藤みなみ(本誌)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。