映画『リロ&スティッチ』で、主人公リロの姉・ナニの日本版声優を担当したのは、ガールズグループME:Iのリーダー・MOMONA。声優初挑戦となる本作で、ナニというキャラクターに全身全霊で向き合った彼女は、作品の中に自身の姿を重ねながら、新たな一歩を踏み出した。そんなMOMONAに、大ファンだったという『リロ&スティッチ』への思いやアフレコでの苦労、ME:Iの活動とのつながりについて話を聞いた。
【写真】MOMONA(ME:I)の撮り下ろしカット(複数あり)
ーー声優初挑戦になりましたが、完成した作品をご覧になっていかがでしたか?
MOMONA:声優に挑戦するのは初めてだったので、「どうなるんだろう」という不安が大きかったのですが、完成した作品を観て感動しました。スクリーンから自分の声が聞こえてくるのは不思議な感覚もあって。でも、たくさんの方に「良かった」と言っていただけて、本当にうれしかったです。
ーー声のお芝居には以前から興味があったんですか?
MOMONA:以前から興味はあったのですが、まったくやったことがなかったので、自分とは別の世界のものだと思っていました。なので、オーディションの話を聞いたときは、「えっ、私が?」とビックリしました。
ーーその結果、見事ナニという大役に抜擢されました。
MOMONA: 決まってからもずっと実感がなかったです。『リロ&スティッチ』は大好きな作品だったので、そのぶんプレッシャーも大きくて。原作ファンとして、「台無しにしたくない」という思いで、何度も自分を鼓舞して収録に挑みました。
ーーアフレコで印象に残っていることはありますか?
MOMONA: セリフに秒数が表示されていて、タイミングを合わせるのがとても難しかったです。英語と日本語ではテンポも違うし、オリジナル版のトーンやニュアンスを意識しながら、正解が見えない中で“自分の中の正解”を模索する感覚でした。
ーーナニというキャラクターとご自身に重なる部分もあったのでしょうか?
MOMONA: すごくありました。私はME:Iでリーダーをしていますし、私自身も長女で、妹たちの面倒を見てきたので、ナニの立場に共感する部分がたくさんあって。なので役作りというよりは、友人のような気持ちで寄り添ってナニを演じました。
ーー前半ではナニがかなり感情的になる場面も描かれていましたね。
MOMONA:大切な“オハナ<家族>”を守りたいからこその葛藤や怒りには、すごく共感しました。ME:Iでも、メンバーにどう声をかけたらいいか悩んだことがあるので、そういった自分の過去の経験とも重なりました。
ーーナニは人に頼るのが苦手なタイプだと思いますが、そのあたりもご自身とリンクしていましたか?
MOMONA:はい、私も人に頼るのが苦手で、つい「大丈夫です」と言ってしまうんです。ナニが徐々に周囲を頼れるようになっていく姿は、自分の中でも変化があって、それに共感できたからこそ、演じていてすごく意味のある役になりました。