島崎信長が『TO BE HERO X』の世界観を熱弁!「深く広く考え抜かれたもの」【TO BE HERO X 島崎信長インタビュー 後編】 - Moe Zine

TVアニメ「TO BE HERO X」島崎信長が演じた魂電

TVアニメ「TO BE HERO X」島崎信長が演じた魂電

中国を拠点に若者から絶大な人気を誇る「bilibili」と、これまで数多くの名作を世に送り出してきた「アニプレックス」による完全オリジナルアニメーション「TO BE HERO X」がフジテレビほかで放送・毎週月曜にNetflix、Prime Videoほかで最速配信中だ。

ここは「信頼値」によってヒーローのランキングが入れ替わる世界。国民の信頼を得れば得るほどヒーローは力を蓄え、信頼を失えば、その能力も失われる。主人公は10名のトップヒーローだ。

HOMINISでは、Ep5~7にて放送された「魂電編」でヤン・チョン役を務めた島崎信長(※「崎」は正しくは「立さき」) へのインタビューを前後編に分けてご紹介!
後編では島崎と共に本作の世界観やシナリオの魅力を振り返った。(以下、魂電編のネタバレあり)

【TO BE HERO X島崎信長インタビュー 前編】はこちら

――演じられたヤン・チョンについてどのような印象がありますか?

「まずは、やはり”信頼値”というのが『TO BE HERO X』 の1つ大きな設定だと思います。人々の信頼が可視化されていて1以上持っていることが当たり前な中、ヤン・チョンは信頼値が0ということで、家庭環境も含めてやはりしんどかったと思います。むしろ、その中で、よくあれだけ人の良さを失わずに明るい人柄に育ったというところに拍手を送りたいです。
ヤン・チョン自身はそう思ってないと思いますが、『十分、君は強い子だよ』と最初に思いました。厳しい環境の中、あのキラキラしたものを保てているところからヤン・チョンはヒーローの素養があったんだなと思います」

――「TO BE HERO X」の世界観や、シナリオを読んだ感想はございますか?

「世界観は、どうやらまだ隠された秘密がたくさんあってまだまだ全貌が見えないぐらい、深く広く考え抜かれたものです。この深い世界観は、この作品にクリエイティブな勢いを感じた理由の1つでもあるのですが、設定が難しい作品を表現するのって大変なんです。でも『そう表現したい、それでこそ表現できるものがある』という、わざわざ負荷がかかるものに飛び込んでいくことは、強い思いがあるからこそだと思います。深く広く考え抜かれた世界観からも、大変なものに取り組むという心意気を感じました
そして、シナリオ。「魂電編」の3話(第5〜7話)の中で”人間と社会のままならなさ”みたいなものが現れているところが好きでした。例えば、3話の尺であれば信頼値0で大変な子が成功していってハッピーエンド、で終えてもいいじゃないですか。でも、そうではなく、3話の中でヤン・チョンを信頼してくれる人ができて、人に認められるようになるという英雄談も表現しつつ、大切な人を失ったり社会の闇みたいなものに触れたり、信頼した人たちとの別れ、自分の心が陰っていくところまで全部表現しています。
また、旧魂電のお話もすごく好きです。旧魂電は とんでもないヒーローで、それはやはり打算や自己顕示欲、承認欲求だけではたどり着けない場所だと思いますし、旧魂電も、きっと最初はヤン・チョンのように、輝く思いやエネルギーでたくさんの人を助けて、笑顔にして、人気ヒーロー になったことがあるはずなんです。でも、そんな人でも、権威や社会的地位を得るとだんだんとそれを守ることに固執して、保守的になって、人のためにという思いが損なわれていって…と、そういう人気者の縮図というものも表現されています。説明的すぎずに、必要なことを伝えているので練られた面白いシナリオだなと思います。
ヤン・チョンも10年後、20年後には旧魂電のようになっていてもおかしくないな、と思わされたり…。いろんな内容が詰まったシナリオだなと思いました」

TVアニメ「TO BE HERO X」 TVアニメ「TO BE HERO X」

――ヤン・チョンが成長していく物語の中で、葛藤や演じる上で意識したことはありますか?

「基本の軸としては、等身大で演じるというところもあるのですが、等身大でやるためには実際に見て聞いて感じて、言葉を発していかないと等身大になる実感がないと思っています。台本を読んで自分でヤン・チョンの気持ちを想像して収録に臨むのですが、実際に収録現場で掛け合って実際にセリフを聞くと受ける印象も違ってきます。ヤン・チョンのフィルターを通したその時の感じ方や心の動きを1個1個積み重ねていって、ヤン・チョンと一緒に成長していけたらいいなと思っていました」

――アフレコ現場のエピソードはありますか?「魂電編」に登場するキャラクターの共演者の方はみなさま一緒にアフレコされたのでしょうか

「そうですね。ほぼ皆さん揃っていたので、掛け合いが取れてとても良かったです。収録もしっかりディレクターさんが距離感をきちっと言ってくださって。同じ空間で会話して収録していると、距離感のずれやニュアンスのズレもすぐ修正できました。
アフレコ終わりに、シャン・チャオ役の広瀬くんとは芝居の話をしながら帰っていて、もうちょっと話したいね、とそのまま2人で近くのカフェに入って話し込みました。やはり、しっかりディレクションが出て、学びや発見のある現場はすごく面白くて、気持ちも高まって話したくなるんです。そういう良い現場でした」

――島﨑さんが、この人ヒーローだなと思った方や、エピソードはありますか?

「先日のジャパンプレミアで、『ヒーローといえば?』という質問で松岡禎丞と内山昂輝の名前をあげさせてもらいました。うっちーは普段はヒーローのようなタイプではないのですが、私にとっては自分を奮い立たせてくれる戦友です。松岡禎丞は、本当に普段から世界を救う勇者みたいなメンタルの持ち主で、ヒーロー、主人公なんです。彼が出演した作品のキャストテロップで『主人公・松岡禎丞』と書いてあったことがあって、あまりにもぴったりすぎて、面白くなりました。人間性にも輝きやエネルギーを持っていて、世界を救える力を持った男だなと僕はずっと思っています」

TVアニメ「TO BE HERO X」 TVアニメ「TO BE HERO X」

文=HOMINIS編集部

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