カネボウ化粧品の「ミラノコレクション(MILANO COLLECTION)」は11月22日、“フェイスアップパウダー2026”(1万450円※編集部調べ)を数量限定で発売する。26年は初代の容器デザインを復刻し、原点回帰として“女神カバーおしろい”の訴求を強める。5月20日から予約を受け付ける。
「ミラノコレクション」の定番商品“フェースアップパウダー”は1991年に誕生。おしろい市場において17年連続売り上げNo.1(2008年1月〜24年12月、インテージSRI調べ)を誇る。機能面では均一で滑らかな仕上がりを実現する「板状粉体技術」と密着感を高める「ジェリーコートパウダー」を採用し、カバー力と透明感を両立。天然精油の香りを生かし、希少な2種のローズをブレンドしたプレミアムローズの香りに仕上げている。
「ミラノコレクション」“フェイスアップパウダー2026”(1万450円※編集部調べ)
「ミラノコレクション」“フェイスアップパウダー2026”(1万450円※編集部調べ)
「ミラノコレクション」“フェイスアップパウダー2026”(1万450円※編集部調べ)
「ミラノコレクション」が1991年に発売した初代の“フェイスアップパウダー1991”
毎年テーマを設けたパッケージデザインが特徴で、26年は“繋ぐ幸せ”をテーマに掲げた。初代モデルの女神の彫刻をピンクのボディーとゴールドレリーフで包み込んだ宝石箱のような意匠を復刻。中央の女神像も、カメオや陶器のような質感で新たに再現した。近年の彫刻技術の進化により、女神の表情や髪の造形はより精巧かつ洗練された仕上がりとなっている。
26年版は“品質元年”
近年の「ミラノコレクション」は、芸術性の高いアーティストコラボでも注目を集めてきた。24年には、ゲーム「ファイナルファンタジー(FINAL FANTASY)」のキャラクターデザインで知られる画家・イラストレーターの天野喜孝氏による限定デザインを採用。翌25年には、世界的芸術家のアルフォンス・ミュシャの代表作「羽根」とのコラボを実現するなど、新規顧客層との接点を拡大してきた。
一方で、「芸術性は評価されているが、肝心の品質が十分に伝わっていない」という認識も社内では強まっていた。コロナ禍を契機に、各社が“おしろい”を主力商品として戦略的に再定義する中、「ミラノコレクション」も改めて製品の本質に立ち返る方針を明確にした。
植田優子「ミラノコレクション」マーケティング担当は、「おしろい市場はいま“戦国時代”に突入している。だからこそ『ミラコレ』の強みでもある“女神カバー品質”を強く訴えていく」と語る。26年を「品質元年」と位置づけ、製品そのものの評価軸に再び焦点を当てる。
サンプル配布やモデル起用のビジュアルで訴求強化
「ミラノコレクション」“フェイスアップパウダー2026”(1万450円※編集部調べ)
その施策の一環として、SNSやウェブキャンペーンと連動し、初の試みとなるサンプル配布を実施する。消費者に実際に試してもらうことで、見た目の美しさだけでなく「機能としての価値」を体感させる戦略に打って出る。またブランドとしては初めて、モデルを起用したビジュアル訴求にも踏み込む。
若年層を中心に「価格に見合う価値があるかどうか」で購買が決まる今の市場環境において「ミラノコレクション」は、「価格の高さがネックなのではなく、品質が伝わりきれていないだけ。だからこそ、“次の一歩”として品質訴求に本腰を入れる」と力を注ぐ。