@Minori Chihara 茅原実里

@茅原実里: リーディングシアターVol.3『RAMPO in the DARK』 江戸川乱歩の『陰獣』が原作の朗読劇に、静子役で出演させていただきました。 静子は聡明で…

リーディングシアターVol.3『RAMPO in the DARK』

江戸川乱歩の『陰獣』が原作の朗読劇に、静子役で出演させていただきました。

静子は聡明で美しく、優しい女性。うなじにある赤痣のような蚯蚓腫れが、主人公・寒川の心を惹きつけます。

二人は恋に落ちますが、後に静子の犯した罪が寒川に暴かれてしまいます。

そして、静子は否定も肯定もせず「平田」という男の名前を呟き死んでいきます。

どうして、最後に「平田一郎」の名前を呼んだのか…?

稽古では答えが出せず、「本番までに見つけてきます」と脚本・演出の野坂実さんと約束しました。

考え抜いた末、平田一郎という人物は静子が生み出したキャラクターで、その平田一郎に静子自身が呑み込まれ死んでしまった、という解釈に辿り着きました。

物語の最後、寒川から語られた「平田一郎が実在していた」という部分は、ミステリーとして自分自身に対しても余白を残した部分です。

本番に向けてあーでもないこーでもないと答えを探し続け、静子と心を重ね合わせていく作業は、苦しくも楽しい時間でした。

あらためて、観劇していただいたみなさん、共演していただいた佐藤拓也さんと正木郁さん、サポートしていただいたスタッフのみなさん、本当にありがとうございました〜!