Rolling Stone Japan

KOBAMETALが語るMETALVERSEの進化──BABYMETALとの関係、次世代を世界へ(Rolling Stone Japan) – Yahoo!ニュース

METALVERSE:左から、SAKIA、MIKO、COCONA(Rolling Stone Japan)

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「メロディが麺、アレンジがスープ」という独自の制作哲学、新曲誕生の意外な舞台裏、BABYMETALとは「姉妹」よりも「親戚」という関係、そして次世代の女性ミュージシャンを世界へ送り出したいという使命感まで。KOBAMETALが語る、METALVERSEの現在地とその先に描く未来。

METALVERSEの成長と、2026年に起きた変化

―9月のSpotify O-EAST公演を観させていただきましたが、豊洲PIT公演や以前のO-EAST公演と比べて、メンバー3人のステージ運びが格段に上手くなったと感じました。フェスや対バンなどで場数を踏んできた成果なのかなと思ったのですが、KOBAMETALさん自身は、彼女たちの成長をどのように見ていますか?

KOBAMETAL:METALVERSEの出発点は、2023年1月のBABYMETALの幕張メッセ公演です。当時はまだMETALVERSEと名乗っておらず、別の時空から現れた謎の存在として登場しました。その後、4月のぴあアリーナMM公演を経て、同年のSUMMER SONICで初めて単独のステージに立ち、Spotify O-EASTでのワンマンや豊洲PIT公演へとつながっていきました。ただ、もともとマルチバースをコンセプトに掲げ、メンバー編成や演出も公演ごとに変えてきたので、2025年までは一回一回のショーが独立しているような活動だったんです。それが2026年に入って、今の3人を中心に継続的に活動する形になった。今年は夏フェスや対バンなどでライブを重ねるなかで、3人の結束が強まっただけでなく、一人ひとりの責任感やプロ意識も高まったと感じています。単に歌やダンスを披露するだけではなく、楽曲をどう表現し、目の前のお客さんをどう巻き込むか。そこを大きなテーマにしてきたので、今年の夏を通じて大きく成長したと思います。

―観客の煽り方、表情や視線の使い方など、細かい部分でも成長を感じました。

KOBAMETAL:今年に入って大きく変わったのは、一回ごとに完結していたショーが、連続したストーリーになったことだと思います。以前はSUMMER SONICやBABYMETALのステージなど、どちらかというとよその舞台にお邪魔する感覚だったと思うんです。でも今はワンマンライブを重ねるなかで、自分たちを応援してくれるお客さんの存在を実感できるようになった。それが自信につながって、「自分たちがお客さんを引っ張っていこう」という意識も生まれてきたんだと思います。

それに、今回の「Shoot Shoot Shoot」以前に配信されていた曲は「GIZA」と「OMIKUJI」の2曲だけで、ライブで披露している十数曲のほとんどは未発表曲なんです。自分たちのワンマンなのに、お客さんが知らない曲が半数以上を占めている。9月の公演でも新曲をさらに2曲披露しましたが、初めて聴くお客さんをどう盛り上げるかというのは、かなりのスキルが求められると思うんです。でも彼女たちは、そういう状況でも「絶対につかんでやろう」という気持ちで臨んでいる。以前よりもずっとモチベーションが高まっているのを感じました。

―LuckyFesやSUMMER SONIC、対バンイベントの『VERSE BY VERSE』など、ワンマン公演とは違うステージを数多く経験させることにも、KOBAMETALさんの意図があったのでしょうか?

KOBAMETAL:そうですね。ホームはホームで、応援してくれる方がほぼ100%という環境のなかで、どうライブを作っていくかということがあります。ただ、フェスになると全然違いますよね。初めて観るお客さんから自分たちのファンまで、本当にいろいろな方がいる。戦い方が違うんです。しかも持ち時間も短い。そのなかで、何十、何百というアーティストが出演するなか、どうやってインパクトを残していくのか。そこはすごく大切だと思っています。逆に、そういうぶっつけ本番のような環境ですごく鍛えられるんです。ワタクシ自身、BABYMETALをやってきたなかでも、フェスは本人たちが鍛えられる場所だと感じていたので、METALVERSEにもぜひチャレンジしてほしいと思っていました。

―以前、METALVERSEの3人はまだ自分たちの武器を探しているという話をしてくれましたが、SUMMER SONICや9月のワンマン公演を経た今、プロデューサーとして、3人が揃うことで生まれる個性をどう捉えていますか?

KOBAMETAL:彼女たちは2000年代生まれで、BABYMETALとは育ってきた時代も、触れてきた音楽やカルチャーも違う世代なんです。J-POPもK-POPもロックも、さまざまな音楽やカルチャーに自然に触れてきた。そういうハイブリッドな感覚こそ、今の3人の強みだと思うんですね。TikTokでも海外から多くの反応をいただいていますが、これからは、そうした幅広い感性をMETALVERSEならではの音楽やパフォーマンスにつなげていきたいと思っています。だからMETALVERSEも、特定のジャンルに絞るのではなく、音楽だけでなく映像やアートも含めて、いろいろな表現を融合させていきたい。それがマルチバース・プロジェクトの肝でもあります。新しい可能性を探るためには、既成概念や、我々がこれまで作ってきたものを一度壊してみることも必要だと思うんです。彼女たちは、そういうチャレンジにすごくフィットした3人なんじゃないでしょうか。