セルジュ・ルタンスの新名香「ラニュイトンベ」夜のはじまりを纏うシプレ | Vogue Japan

セルジュ・ルタンスの新名香「ラニュイトンベ」夜のはじまりを纏うシプレ | Vogue Japan

夜のとばりを纏う喜びセルジュ・ルタンス

古代には薬として、あるいは宗教儀式のために用いられてきたオリバナムをベースに、甘やかなパチュリや温かみあるシダーを纏わせた新名香。ちらりと見え隠れするペッパーやカルダモンがアクセントになり、神秘的でありながら親密な香りに。ルタンス本人が横顔を見せたヴィジュアルも圧巻。ラニュイトンベ 50ml ¥23,320/SERGE LUTENS(ザ・ギンザお客さま窓口)

調香師であると同時にフォトグラファーでもあり、映画監督でもあり、文学をこよなく愛する詩人でもある。それがセルジュ・ルタンスという巨人だ。芸術や文化を重んじるフランス人、とりわけビューティー業界の人は、彼の名を口にするときにまるで恋い焦がれる相手への想いを告白するかのような表情を浮かべる。そんな彼が齢84にして発表したのが、日暮れ時を表現したシプレだ。太陽が傾き、輪郭が失われつつある時間の静謐な空気感と、包み込む闇の温かさが凝縮されたフレグランスは、まさに“香る文学”。彼はその戦慄をこう語る。「過去を手放し、未来へ向かう一瞬。何ひとつ失われてはいないのだ」

問い合わせ先/ザ・ギンザお客さま窓口 0120-500824

Photo: JANGSAENG KOH Text: SATOKO TAKAMIZAWA Prop Stylist: Michie Suzuki Editor: Makiko Yoshida

※『VOGUE JAPAN』2026年8月号「BEAUTY INSIDER」転載記事。