2026-27年秋冬トレンド11選。今季を象徴するキーワードを解説 | Vogue Japan

2026-27年秋冬トレンド11選。今季を象徴するキーワードを解説 | Vogue Japan

そんな二つの潮流と並ぶように、今季は色彩の力も印象的だった。モノトーンだけに頼らない大胆なカラーブロックや鮮やかな色彩は、服を思いきり楽しむ自由さをランウェイにもたらした。不確かな時代だからこそ、そのポジティブなエネルギーは装いに欠かせないものになっている。

さらに、クラフトマンシップへの回帰も見逃せない。大量生産やAIが浸透する時代だからこそ、人の手仕事が宿す温もりや、クラシックなメンズウェアを再解釈した普遍的なデザインに改めて光が当たった。

そして、もうひとつ今季を象徴するキーワードが「身体」だ。サンローラン(SAINT LAURENT)が力強いショルダーラインを打ち出す一方、多くのメゾンが目を向けたのはコンパクトなシルエット。ミュウミュウ(MIU MIU)でミウッチャ・プラダが「身体と心がある。それだけで十分」と語ったように、コントロールできないことが増えた世界だからこそ、人々の意識は自分自身の身体や感覚へと向かっている。

こうして振り返ると、2026-27年秋冬を特徴づけたのは、ひとつのトレンドではなく、多様な価値観だった。暖かさを求める人もいれば、ロマンスに心を躍らせたい人もいる。力強さを纏いたい日もあれば、人の手仕事に安らぎを感じる日もある。そのどれもが、不確かな時代をしなやかに生きるための選択肢なのかもしれない。ここからは、そんな時代の空気を映し出した、2026-27年秋冬を象徴する11のトレンドを紹介する。

肌見せで魅せる、新たなセンシュアリティ

ボディラインを際立たせるシルエットが今季のキーワードに。グッチは“Walk of Shame(朝帰り)”をテーマに掲げ、アライアやトム フォードはシアー素材や身体に沿うラインでセンシュアリティを表現した。不安定な時代だからこそ、現実を少しだけ忘れさせるようなロマンスや高揚感が、装いに求められている。