アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)は、2027年春夏メンズコレクションをフランス・パリにて発表した。
オフィスの中で魅せる自己表現
アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)の2027年春夏メンズコレクションの舞台となるのは、働く場所オフィス。しかし、提案するのはビジネスウェアではない。クリエイティブディレクターのジョニー・ヨハンソンが着目したのは、オフィスという社会の中で、人々がどのように自己表現を行うのかという人間模様だった。
「人間という存在を観察してきた」と語るヨハンソンは、様々なバックグラウンドを持つ人々が集まるオフィスを、現代社会の縮図として捉える。そこではフォーマルとカジュアル、伝統と遊び心が自然に混ざり合い、それぞれの”制服”が独自の個性を帯びていると捉えた。
トロンプルイユやドッキングで遊ぶ”オフィスコード”
そんなテーマを象徴したのが、ブランドらしいユーモアを効かせたトロンプルイユの表現だ。ネクタイや胸ポケットをイラストで描いたTシャツは、一見するとビジネスウェアのようでいて、実際には軽快なグラフィックアイテム。着古したような風合いが特徴のニットとシャツとのレイヤードスタイルも登場し、オフィスウェアの定番を自由な発想で再構築した。
一方で、コーポレートユニフォームを思わせるジャージトップスにショートパンツを合わせたルックなど、スポーティな要素も随所に散りばめられ、様々なスタイルが一つのコレクションに自然と共存していた。
シルエットは、よりシャープにアレンジ。ブランドを象徴するデニムは、初期モデル「1997」をベースに、よりスリムなフォルムへアップデート。細身のデニムと端正なテーラリングが数多く登場し、カジュアルとフォーマルを行き来する現代的なスタイリングを完成させた。スタッズ付きデニムやハイブリッドデニムといった遊び心あるアイテムも加わり、クリーンな装いの中にもアクネ ストゥディオズらしいひねりを効かせている。
“らしさ”をミックスした現代のユニフォーム
コレクション全体を通して提案されたのは、きれいめなテーラリングとブランドらしい実験性が違和感なく共存するスタイル。クラシカルなジャケットに遊び心のあるプリントを組み合わせたり、ユニフォームライクなアイテムをモードへ昇華したりと、異なる要素を自由にマッシュアップ。オフィスウェアを提案するのではなく、現代社会に生きる多様な人物像を服で描き出した。


