アン ドゥムルメステール 2026-27年秋冬コレクション - 古い記憶と現代服の交差

アン ドゥムルメステール 2026-27年秋冬コレクション – 古い記憶と現代服の交差

アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)は、2026-27年秋冬コレクションを発表した。

”夜の思索”から広がる内省と反抗 アン ドゥムルメステール 2026-27年秋冬コレクション - 古い記憶と現代服の交差|写真1

”親愛なる夜の思索へ”を意味する「Dear Night Thoughts」をテーマに掲げた、アン ドゥムルメステールの2026-27年秋冬コレクション。クリエイティブ・ディレクターであるステファノ・ガリーチの若き日の記憶や、夜の思索へ宛てた手紙のような感覚を背景に、夜の内省や記憶、反抗の日々への憧れを衣服へと落とし込んだ。過去の記憶に浸りながらも懐古にとどまることなく、古びた要素と現代的な装いを重ね合わせることで、郷愁と自由の感覚が交差するコレクションとなっている。

古びた質感に宿る若さと反抗 アン ドゥムルメステール 2026-27年秋冬コレクション - 古い記憶と現代服の交差|写真28

若さと反抗の感覚は、古びた質感をまとったアイテムにも表れる。たとえば、レザーコートはしわを刻んだ表面によって、着込んだような印象に。大胆なダメージを施したジーンズには荒々しさが宿り、かつての反抗の日々を思わせた。

アン ドゥムルメステール 2026-27年秋冬コレクション - 古い記憶と現代服の交差|写真30

背中にフリンジをあしらった古着のバイカージャケットも登場。黒のレザーにフリンジの動きが加わることで、硬質なジャケットに自由な軽さが生まれる。

”揺らぎ”を帯びたテーラリング アン ドゥムルメステール 2026-27年秋冬コレクション - 古い記憶と現代服の交差|写真2

端正なテーラリングをあえて崩すアプローチも印象的だ。ジャケットはウエストを絞り、緊張感のあるフォルムに再構築した。袖や裾からフリルをのぞかせ、長いリボンを垂らすことで、輪郭に揺らぎを生んでいる。足元の重厚なブーツも相まって、クラシックなテーラリングに反抗の気配をにじませている。

コントラストを生むブラックチュールのドレス アン ドゥムルメステール 2026-27年秋冬コレクション - 古い記憶と現代服の交差|写真3

素材のコントラストが際立つ、ブラックチュールのドレスにも注目したい。首元まで覆うハイネックに、肩に広がる繊細なレースのラッフル。一見するとゴシックなムードだが、ウエスト部分にはシアーなチュール素材が用いられ、素肌がほのかに透ける。幾重にも重ねられたアシンメトリーなスカートは、歩みを進めるたびに複雑な表情を見せる。

差し色を取り入れたカラーパレットで アン ドゥムルメステール 2026-27年秋冬コレクション - 古い記憶と現代服の交差|写真27

カラーパレットは、ブランドのシグネチャーカラーであるブラックとホワイトをベースとしながら、深みのあるボルドーと温かみのあるブラウンが差し込まれ、コレクション全体に奥行きを与えていた。