ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)の2026-27年秋冬ウィメンズコレクションを紹介。
自然界を見つめ、超自然的なファッションを探求する
ニコラ・ジェスキエール率いるルイ・ヴィトンの2026-27年秋冬シーズンは、自然を改めて解釈した新たなフォークロアを提案。「自然こそが最高のファッションデザイナーである」という考えのもと、自然界の中で営まれてきた暮らしを見つめ、風景の中に息づく衣服を再考した。
ニコラ・ジェスキエールが見据えるのは、自然との調和の“その先”。気候や周囲の環境に適応しながら進化を遂げてきた衣服の文脈を踏まえつつ、人々を取り巻く自然界を俯瞰でとらえ、超自然的かつ超現実的な「スーパーネイチャーファッション」を追求している。
“保護”のイメージを帯びる極端なフォルム
目を引くのは、極端に誇張されたフォルム。羽のように大きく肩を覆うケープや、ショルダーのとがったアウターは体を保護する大きな殻のような佇まいを見せる。
バスケットのヘッドピースや、レザーの黒い花で覆われた帽子は大きな傘のようにして頭をカバー。軽快な素材で仕立てたシェルアウターは、幾重にも布地を重ねてふんわりと空気を含み、体をすっぽりと包み込んでいる。また、緩やかなニットドレスは袖をたるませて袖口を分厚く仕上げ、ハイネックの襟周りにもニットパーツをぐるりとあしらうことで手や首といった体のパーツを厳重に覆い隠すような造形に仕上げている。
テクノロジーで表現する自然
3Dプリントや樹脂素材、植物由来のファーなど、テクノロジーを駆使して自然の風合いを表現したアイテムも散見される。有機的な幾何学模様の刻まれたプリーツ加工のシアーストール、生き生きとした糸の躍動を感じられるジャカードドレス、天然石のように様々な色が入り混じるカーディガンなど、人工的な技巧を凝らしつつ、自然から生み出されたような表情に仕上げたピースが披露された。ジャケットに並ぶ鉱物のようなボタンや、コートに配されたシカの角のようなトグルもまた、その好例だ。
伝承された衣装を彷彿させる佇まい
同じ地に暮らす人々の中で伝承されてきた伝統衣装を思わせる鮮やかな色使いも特徴的なポイント。起毛感のあるチェック柄のトップスやミニスカートには、ブルー、イエロー、レッドを交差させ、アイキャッチな配色に仕上げている。また、グレーのニットにはブラウンやレッドのレザーコードを編み込んでチェック柄を表現。これらのウェアには動物たちを描いた絵画調のグラフィックがパッチで貼り付けられており、“伝承”の要素を強調している。
世界を渡り歩くためのバッグ
遊牧民のように世界を移動するためのツールとして、今季も様々なバッグが提案されている。ハンドル部分をぎゅっと結んだハンドバッグは棒につるした形でランウェイに登場。物を包んで運ぶというバッグの本質を、シンプルかつ原初的な形で表現している。
また、ログハウスのような形のボックスハウスや、カウベル付きのハンドバッグ、登山用バッグを彷彿させる装いのレザーバックパックなども存在感を放った。アイコニックなバケットタイプの「ノエ」バッグは1932年の原点に回帰し、当時のプロポーションとカラーを再現して提案。ミニサイズのトランク型バッグには、表面にびっしりとベルトを並べ、中身を守る“保護”のイメージを漂わせた。





