【11月14日 KOREA WAVE】

アイドル労働組合の設立準備委員長を務める元TEEN TOPのバン・ミンス(CAP)=インスタグラム(c)MONEYTODAY

アイドル労働組合の設立準備委員長を務める元TEEN TOPのバン・ミンス(CAP)=インスタグラム(c)MONEYTODAY

韓国で、アイドルを含む大衆文化芸術人の権利保護を目的とした「アイドル労働組合」が年内にも発足する見通しとなる中、過去に喫煙や暴言で物議を醸した元アイドルが設立準備委員長を務めていることに、芸能界から懸念の声が上がっている。

2025年11月7日、韓国芸能界によると、ボーイズグループTEEN TOP(ティーントップ)出身のバン・ミンス(33)が、アイドル労組設立の準備委員会で委員長として活動している。準備委員会は同9月、京畿道・城南市にある雇用労働省の支庁に設立届を提出済みで、年内の正式発足を目指している。

すでに10人以上の現役・元アイドルが参加の意向を示しており、歌手エイリーも実名での参加を公表した。対外広報は、共に民主党の青年政策研究所に所属するソ・ミンソン研究委員が担当している。

準備委では▽アイドルらが悪質コメントの被害に遭った場合、所属事務所による法的対応や削除要請、告訴の支援▽精神健康管理のマニュアル制定と運用▽危機兆候の発生時、保護者通報・医療連携・相談記録管理などを含む標準化ガイドラインの義務化――などの施策を推進していく方針が確認された。

しかし、委員長を務めるバン・ミンスは、過去に問題行動で注目を浴びた人物だ。2010年にTEEN TOPのメンバーとしてデビューし、数々のヒット曲で活動してきたが、2023年5月のYouTubeライブ配信で喫煙や暴言を吐く様子が公開され、非難を受けた末にグループを脱退した。

その後、除草作業員として新たな人生を歩むかに見えたが、自身のYouTubeチャンネルでフィフティ・フィフティの契約問題や、NewJeansのハニの国政監査出席など、芸能界の話題に対して批判的なコメントを繰り返し、世論の反感を買っていた。

それでも2025年には所属事務所「モデンベリーコリア」と専属契約を結び、再び芸能活動を本格化させている。

過去にトラブルを起こした人物が業界の労働環境改善を主導する立場に立つことについて、ネット上では「説得力に欠ける」「過去の行動を謝罪しないまま主導するのは疑問」「理念は良いが顔役が悪い」といった批判が相次いでいる。

一方で、「過去の失敗を乗り越えて同業者のために動こうとする姿勢を評価したい」「誰かが声を上げなければ変わらない」という擁護の意見も一部見られる。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News

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