伊藤理々杏が見つけた“表現者”としての自分 - Real Sound|リアルサウンド - Moe Zine

伊藤理々杏が見つけた“表現者”としての自分

ーー個人の活動についてもお伺いさせてください。今年は3月から4月にかけて、ミュージカル『「東京リベンジャーズ」#2 Bloody Halloween』に橘日向役で出演。大人気作品のヒロイン役を見事に全うしました。

伊藤:はい、やり切りました。このお話をいただいた時から、こんなにも有名な作品のヒロイン役を演じさせていただけることはすごく嬉しかったんですけど、私は2作目から参加だったので、「周りの皆さんの足を引っ張ってしまったらどうしよう?」とすごく不安で。でも、カンパニーの皆さんがとても温かくて優しい方ばかりだったので、すごく楽しかったです。舞台をやるのは久しぶりだったんですけど、この作品を通じて私は稽古期間がすごく好きなんだなって改めて実感しました。私、本番よりも稽古が好きなんですよ。

ーー稽古のどこが魅力的なんでしょう。

伊藤:みんなで意見を出し合ったりすることもそうですし、自分がお芝居をしてフィードバックを受けて修正して、それを受け取ってくれる人がいて、また返してっていう、チームみんなで組み立てていく作業がすごく好きなんでしょうね。それに、何日も本番があると日によって違う反応が返ってきたりと、生きもののようなところがすごく面白くて。

ーーでは、ライブも本番以上にリハーサル期間が好きだったりする?

伊藤:舞台と何が違うのかわからないですけど、ライブは本番のほうが断然楽しいんですよ(笑)。ライブはファンの皆さんから声援をいただいたり、何かひとつの行動に対してすぐリアクションがあるから、本番のほうが好きなのかな。

ーーそうなんですね。この記事が公開される頃には、新たな舞台『パレード』(10月24日〜11月1日)が上演されていると思います。現在(取材は10月中旬に実施)は稽古の真っ只中ですよね。

伊藤:はい、まさに佳境です。舞台のお仕事はずっと前から、スタッフさんに「もっとやらせてください!」とお願いしていたので、こんなに立て続けに素敵な作品に出演できることに感謝でいっぱいです。今回は久しぶりのストレートプレイなので、ここ最近で経験してきた2.5次元作品とはまた違ったものですし、特に『パレード』はキャストも6人しかいない。踊りも歌もなく、派手な演出もなく、ただ人と人との会話や登場人物の心情の動きで、お客さんの心を動かさないといけないことはすごく難しいと思うし大変なんですけど、だからこそ逆に面白そうで、稽古も本当に楽しいです。ちょうど昨日も稽古をしていて、キャストの皆さんと「いや、ここはこうじゃないか?」「ここはこう思っていたんだけど」っていう話をしていたところです。皆さん本当に素敵で、お芝居に対して熱量を持っている方ばかりなので、そんな皆さんと一緒に作品を組み立てていく時間が本当に幸せなんです。アンダーライブのリハや本番と舞台の稽古期間が重なっていたこともあって、ファンの皆さんからは「忙しいよね。大丈夫?」って心配されたんですけど、とても楽しくやってます(笑)。もちろん、セリフを覚えることはすごく大変なんですけど、今はそれすらも心地がいいと思えるぐらい楽しくてしょうがないですし、やっぱり私は演劇が好きなんだなと実感しているところです。

ーーここまで演劇や舞台が好きになった、きっかけの作品ってありますか?

伊藤:地元にいた頃は舞台なんて一度も観たことがなくて、ドラマとか映画のほうが面白いじゃんって思っていた子供だったんですけど、乃木坂46に入ってから先輩が出ている舞台を初めて観に行った時に、「舞台ってこんなに楽しいんだ!」って思ったのと、あとは『プリンシパル』(2017年2月上演の3期生初公演『3人のプリンシパル』)の稽古で自分がその役の心情を表現すること、役として生きていくことが本当に楽しいなと思ったんです。『プリンシパル』以降も舞台を頻繁にやらせていただく中でどんどんハマっていきましたし、特に私はアニメや漫画が好きなので、2. 5次元作品に携わることができたこともすごく嬉しくて。乃木坂46の先輩方がいなかったら、そしてこのお仕事をしていなかったら、きっと知らなかった世界なんだろうなと思います。

ーー来年には早くも次の作品(2026年3月上演の舞台『1リットルの涙』)も決まっています。10年目に入り、これからもどんどんいろんなことに挑戦していくのでしょうか。

伊藤:ここ数年はやりたいことがたくさんあって、それをすべてやらせていただけたんです。声優もやらせていただきましたし、自分が好きなものを発信することも仕事に繋げられましたし、ラジオのレギュラーもやらせていただけました。

ーーでは、アイドルについての今後はいかがですか?

伊藤:どうだろう……アイドルって、何をもってゴールなのかが明確にはない世界ですし、それを自分で決められるのがいいところだなと思っていて。今は自分のやりたいことをやり切って、自分の使命を果たしたと思えた時がゴールなのかなと思います。

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<締切:11月20日(木)>

※1:https://realsound.jp/2022/09/post-1118832.html
※2:https://realsound.jp/2022/05/post-1030698.html
※3:https://realsound.jp/2023/05/post-1322596.html
※4:『日経エンタテインメント!乃木坂46 Special 2025』(日経BP)
※5:https://realsound.jp/2021/08/post-842216.html

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西廣智一
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2006年にライターとして「ナタリー」立ち上げに参加。2014年12月からフリーランスとなり、さまざまな媒体で執筆。乃木坂46からオジー・オズボーンまで、インタビューしたアーティストは多岐にわたる。
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