
【画像・写真2枚目】アイドルカレッジ“転校生”志柿じゅみ 年末までの期間限定で見せる素の笑顔「ファンと仲間に感謝を伝えたくて」(撮影・髙橋舞夏)
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アイドルグループ「アイドルカレッジ」(通称アイカレ)の“転校生”として活動する志柿じゅみが、スポニチ東京本社のソロインタビューに応じた。かつて人見知りで、泣きながらアイドル活動を始めた志柿が、今ステージで強くあれる理由とは。その心の内に秘めた源泉に迫った。(「推し面」取材班)
【志柿じゅみ連載①】「ファンと仲間に感謝を伝えたくて」
「もともとアイドルになりたかったわけじゃないんです」。静かに、しかし真っ直ぐな瞳で自身の原点を語り始めた。かつての夢はモデル。おしゃれが好きで、ファッション誌を眺めるのが好きだった少女は、スカウトを夢見て週に3、4回も原宿の竹下通りへ足を運んだという。そこで手にした芸能界への切符。だが、事務所から提案されたのは「アイドルをやってみませんか」という予想外の道だった。人見知りの彼女にとって、それは受け入れ難い選択肢。「泣きながら『わかりました、やります』って言いました」。その第一歩は、希望よりも戸惑いと涙から始まった。
活動を続ける中で、アイドルの宿命ともいえるメンバーの卒業や加入が相次ぐ。心が揺れ動き、落ち着かない日々。「もう辞めようかな」。何度も心が折れかけたという。だが、踏みとどまらせたのは、ステージから見えるファンの温かい眼差しだった。「応援してくださる皆さんがいるのに、自分の『もう無理』っていう気持ちだけで辞めるのは無責任だなって」。ファンの存在が、志柿に“アイドル”としての責任と覚悟を植え付けた。誰かにとって自分が必要な存在であること。その発見が、「誰かの支えになりたい」という新たな夢に変わった瞬間だった。それ以来、友人と遊ぶ時間を惜しんでレッスンに打ち込み、失敗を恐れずに新たな挑戦へと身を投じるようになった。
忘れられない言葉がある。以前のプロデューサーから掛けられた「頑張ったことがある子はどこに行っても何やっても頑張れるよ」という一言だ。自分では当たり前だと思っていた努力を認められたことで、確かな自信が芽生えた。「この言葉があるから、大変な時も『頑張れば次に繋がる、自分のためになる』って思えるんです」。
泣きながら踏み出した一歩は、いつしか“誰かの支えになる”という確かな道になった。ファンがいる限り、無責任にはなれない――。その覚悟が、また次のステージへと向かわせていく。
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