──韓国や中国を含め盛り上がるアジアの美容市場の中で、日本はどのような国だとお考えになりますか?

セシル:日本は美容に関してしっかりと独自のスタンスを確立させている人が多く、自分らしくトレンドを解釈できている人が多いと思う。例えば韓国は最先端のテクノロジーとテクニックが数多くあるため、トレンドの流れがしっかりあって、そのときどきの“スタンダード”の影響が強い印象。中国はいつでも非常に多様性に富んでいて、大きな国だということがメイクトレンドにも表れているのではないでしょうか。一方で日本の美容好きの人々は、自分なりの解釈や表現をしっかり持っているから、1色のカラーアイテムも十人十色の方法で使ってくれるように思います。

ヴァレンティナ:日本、特に東京の人たちはそれぞれとてもユニークなスタイルを確立していて、恐れを知らないといわんばかりのアティテュードがとても素敵。自分自身の魅力を追求している姿に、元気をもらえますね。その表現を叶えるためのすばらしいコスメもたくさん揃っているから、私は日本でビューティーアイテムをショッピングするのが大好き。初めて来たのはたしか8年前だったけれど、スーツケースをひとつ余分に買わなくてはならなくなったんですよ!

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アジア人の肌の色味にぴったりマッチしながらかわいらしさも演出してくれると、ヴァレンティナが太鼓判を押すメイク。エレガントなチュール生地のヴェールをかけたかのように、ピンクのチークを頬から目もと、フェイスラインまで広範囲にオン。青みがかったものや温かみのあるトーンなど巧みに重ねられた複数のピンクカラーが、小生意気な色香を後押しする。唇には、キュートなだけでなくポップなひらめきを伝えるオレンジをセレクト。目尻にほんの少し差した影色は、レ キャトル オンブル ブトン 209のベージュで。

アミィ:日本はけっして大きな国ではないはずなのに、その影響力はとても強いと思います。日本のビューティー市場に見られるアイテムは、すべてとても思慮深くデザインされている。色でいえばピンクに代表されるかわいらしいものが一般的に好まれるけれど、新感覚のエキサイティングなカラーも見つけられるし。ほかの国では少し風変わりに映りそうな組み合わせでも、とてもエレガントにまとまっていて、既成概念にとらわれないそれらのコンビネーションがとても美しいと感じますね。

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