ピーコックシアターで大型音楽フェス「J-POP SOUND CAPSULE」のつくり方:日経クロストレンド - Moe Zine

「Anime Expo 2025」初日、米ロサンゼルス時間7月3日夜、「LAライブ」内に格式高くそびえるピーコックシアターで大型音楽フェス「J-POP SOUND CAPSULE@AX2025 ~Anisong World Matsuri Returns~」(以下、「J-POP SOUND CAPSULE」)が行われた。ライブ制作を担当したのは、社内・社外関わらず、多くの日本人アーティストの海外ライブやフェスをプロデュースしているアミューズグループ。陣頭指揮を執ったのは、同社傘下のアミューズクリエイティブスタジオ取締役の山内学氏だ。

FLOW、GRANRODEO、トゲナシトゲアリ、櫻坂46、きただにひろし、ASTERISM(オープニングアクト)が参加。ライブ終了後、勢ぞろいした出演者たち (C)SPJA 2025. (C)JSC.

FLOW、GRANRODEO、トゲナシトゲアリ、櫻坂46、きただにひろし、ASTERISM(オープニングアクト)が参加。ライブ終了後、勢ぞろいした出演者たち (C)SPJA 2025. (C)JSC.

──「J-POP SOUND CAPSULE」はどのような経緯で始まったのでしょうか。

 このイベントの基となったのは、日本のエンタメ企業複数と「Anime Expo」(以下、AX)の連携で2016年に行われた「Anisong World Matsur i“祭”」です。当時は新型コロナウイルス禍の前。アミューズはかねてから積極的に海外拠点をつくり、現地でのワンマンライブやフェスを通して、日本のアーティストが海外進出する際の土壌をつくろうとしていました。

 特に重要だったのが、大きなマーケットを持つ米国と中国大陸。中国では動画配信大手Bilibili(ビリビリ)さんと組んで、上海では夏の恒例となっている大型ライブ「BILIBILI MACRO LINK」を長年ご一緒させていただいておりました。米国でも「AXでライブをつくろう」と(元ランティス社長の)井上俊次さんからお声がけいただき、16~18年まで続けていたのですが、コロナ禍で一度閉じていました。

 コロナ禍が明け24年のAXが終わった後に、AXの幹部の方々から「ぜひアニソンライブを」と井上さんに依頼があり、AXという世界最大規模の日本アニメの祭典におけるライブ開催に、アミューズ内でもチームを作り、井上さんの会社Earkth、ぴあ、ユーフォリックプロダクションにも委員会にご参加いただき、一緒にチャレンジすることになりました。

──「J-POP SOUND CAPSULE」のコンセプトは?

 アニメと音楽の関係が、コロナ前とコロナ後でけっこう変わってきたなと感じていて。以前は、アニソン専業、または声優さんが歌われるイメージが強かったですが、最近はJ-POPやJ-ROCKで活躍しながらアニメ作品の主題歌を担当されるアーティストが増えてきました。

 そこで、“アニソン”にとどまらずJ-POPやJ-ROCKといった広義の日本音楽も紹介していこうという意図も込め、思いついたのが日本のカプセルトイ的な、ランダムなイメージのフェス”だったんです。日本っぽいおもちゃで、回したら何が出てくるか分からないワクワク感がある。そのイメージから、「J-POP SOUND CAPSULE」と名付けました。今回は前述の「Anisong World Matsuri」以来となり”第1回目”なので、サブタイトルに“Anisong World Matsuri Returns”と入れて、分かりやすくしました。

出演した6組。宣伝ビジュアルの背景には米国でも人気のイラストレーターAcky Brightが描き下ろした様々なカプセルが

出演した6組。宣伝ビジュアルの背景には米国でも人気のイラストレーターAcky Brightが描き下ろした様々なカプセルが

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