「ザ・ファッション・アワード(The Fashion Awards)」は、英国ファッション協議会(British Fashion Council, BFC)が主催する、世界のファッション業界を代表する年末恒例の祭典であり、同協議会財団の重要な資金調達イベントでもある。ファッションが音楽、映画、スポーツ、パフォーマンスアートと交差し、時代のビジュアル言語を形作る力を称える場として、世界中のデザイナー、クリエイター、セレブリティ、業界関係者が一堂に会する。
ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで12月1日に開催される「ファッション・アワード 2025」に向け、英国ファッション協議会と基幹パートナーのジュエリーブランド「パンドラ(Pandora)」は、この度、新賞「スタイル・モーメント・オブ・ザ・イヤー賞(Style Moment of the Year presented by Pandora)」を発表した。
この賞は、文化やトレンドに永続的な影響を与えた単一のファッションまたはエンターテインメントの瞬間を創り上げたスタイリストを表彰するもので、従来の「パンドラ・リーダー・オブ・チェンジ」から刷新された。現代の文化的ストーリーテリングにおけるスタイリストの存在感をより鮮明に浮かび上がらせることを目的としている。
文化的ストーリーテリングの象徴
新賞の誕生は、ファッションを通じた文化的ストーリーテリングと、レッドカーペットやスクリーン、ソーシャルメディア上で広がるバイラルな瞬間の創出において、スタイリストが果たす役割の拡大を反映している。英国ファッション協議会とパンドラは、年間を通じて新進気鋭の才能を支援し、グローバルなメディアやクリエイティブ業界に響く文化プログラムの推進に取り組む姿勢だ。
パンドラ最高マーケティング責任者(CMO)ベルタ・デ・パブロス=バルビエ(Berta de Pablos-Barbier)は「自己表現を支えることは、パンドラの核です。この賞は、ジュエリーとファッションのスタイリングを通じてアイデンティティを創造するスタイリストの創造力に光を当てるものです」と語る。
また、英国ファッション協議会最高経営責任者(CEO)ローラ・ウィアー(Laura Weir)も、「この賞は、美的な要素を超えて、その年を象徴し、未来に語り継がれる瞬間を称えるものです」と述べている。
選考基準
「スタイル・モーメント・オブ・ザ・イヤー賞」選考基準は、以下の要件を満たす必要がある。
文化的議論を喚起し、重要な社会的瞬間を映し出すこと
デザインやスタイリング、プレゼンテーションにおいて創造的限界に挑戦していること
世界的な注目を集め、メディアやソーシャルメディアを席巻していること
ジュエリーやアクセサリーの創造的活用があること
デビューした年を超えて記憶される普遍性と時代性を持つこと
審査員には業界のキーパーソンが集結
審査員には、英国ファッション協議会とパンドラの代表に加え、スタイル・ノット・コム(@StyleNotCom)創設者のベカ・グヴィシャニ(Beka Gvishiani)、コンテンツクリエイター兼ファッション評論家のエリアス・メディーニ(@Lyas)、ファッション評論家のハナン・ベソヴィッチ(@ideservecouture)、ファッション史家でスタイリスト、インスタグラムクリエイターのキム・ラッセル(@thekimbono)、ファッション批評家でレッドカーペット特派員のニッキー・キャンベル(Nicky Campbell)などが名を連ねる。パネルはフリーライターのレイキーシャ・グッドラック(Lakeisha Goedluck)がモデレーターを務める。
2025年も、パンドラとの継続的なパートナーシップのもと、ファッションが生み出す「時代を定義する瞬間」に焦点が当てられることになりそうだ。
なお、1982年にコペンハーゲン発祥の小さなジュエリーショップから始まったパンドラは、現在では100カ国以上で展開がされている。同社は、すべてのジュエリーをリサイクルされた銀と金のみで製作し、2030年までにバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を半減させる目標を掲げるなど、持続可能性にも注力している。
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