先日、ミラノ メンズファッションウィークが開催され、イタリアの老舗ブランドはもちろん日本からも複数のブランドが参加し、ショーや展示会を通して2026年春夏メンズコレクションを発表した。今回は、各ブランドのショーや展示会に来場したメンズの着こなしから、今夏のトレンドを5つ読み解いて解説する。
ミラノ メンズファッションウィークの来場者スナップから読み解く今夏のトレンド1 ストリートムードの終焉&キレイめカジュアルにシフト
今回のミラノ メンズファッションウィークの来場者コーデからは、キレイめカジュアルな雰囲気が強く感じられた。2010年代後半、デムナ・ヴァザリアがヴェトモンとバレンシアガで提案したストリートスタイルは、彼のバレンシアガ退任とともに終焉した模様。着こなしを構成する一つ一つのピースがキレイめへとシフトしている。こちらの男性がまとったアイテムは、ピンストライプのシャツ、ルーズシルエットのタック入りスラックス、そしてUチップの革靴。今の気分を反映した旬なコーディネートの好例だ。
ミラノ メンズファッションウィークの来場者スナップから読み解く今夏のトレンド2 肌見せした涼しげなシャツスタイル
シャツをカジュアルに着こなす来場者が、ひときわ印象的だった。なかでも目立っていたのは、プルオーバータイプ、バンドカラーやオープンカラーといった襟の仕様、そして柄モノといったデザインだ。袖をまくる、第二ボタンまで開けるといった着こなしに加え、ネックラインの広いインナーやショートパンツとの組み合わせなど、肌の露出面積を増やした涼しげな装いが今夏の気分。こちらの男性も、ルーズシルエットのバンドカラーシャツの袖をまくり、第二ボタンまで開けて着用。さらに、パンツとシューズを白系で統一することで、より爽やかな雰囲気に仕上げている。
ミラノ メンズファッションウィークの来場者スナップから読み解く今夏のトレンド3 深めのプリーツが施されたルーズフィットのパンツに勢い
ルーズシルエットのパンツの人気は継続中。なかでも、深めのタックが施されたドレープ感のあるパンツが、エレガントな雰囲気で存在感を放っていた。こちらの男性は、赤&黒のチェックシャツ、コインローファー、レイバン「ウェイファーラー」といったアメカジの定番を軸に、ドレープ感のあるルーズなベージュパンツを取り入れた装いを披露。セオリー通りなら男臭いチノパンを合わせたくなるが、深めのプリーツが施されたキレイめパンツを選び、Aラインシルエットを作ることでモダンな雰囲気に。