【フジロック’25総括】完全復活を超える大成功、音楽の奇跡に満ちた3日間を振り返る(Rolling Stone Japan) - Yahoo!ニュース - Moe Zine

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2月に第1弾ラインナップが発表された時点から「近年最高」との声が絶えなかった今年のフジロック。ふたを開けてみれば、その評判に違わぬ盛況ぶりで、特に2日目・土曜は文字どおり人であふれ返っていた。なかでも山下達郎が登場した時間帯は、開催28回の歴史でもトップレベルの活況だったに違いない。あそこまで観客で埋め尽くされたGREEN STAGEは、個人的にも初めて目にした。

2025年の勢いを象徴するのは、初来日となるフレッド・アゲインとヴルフペックだろう。観客とのコミュニケーションを切望し、日本語と英語を併記したVJでメッセージを発しながら一体感を生み出した前者。心躍るパフォーマンスと熱心なファンダムが相乗効果をもたらし、アンコールでは曲が始まる前からベースラインの大合唱が巻き起こった後者。そして最終日を締めくくったのは、5度目の出演ですでに相思相愛の関係を築いているヴァンパイア・ウィークエンド。終わってみればヘッドライナーの布陣も完璧だった。

さらに、山下達郎&竹内まりや、ヴルフペック&マヤ・デライラ、フェイ・ウェブスター&mei ehara、サンボマスター&甲本ヒロト/真島昌利といった夢の共演も実現。朝イチから深夜まで、会場の至るところでドラマが生まれた。春ねむりのライブで反差別・反レイシズムを訴えるフラッグがはためき、DYGLの秋山信樹が「あらゆる差別、区別、構造的差別、植民地主義に反対します。でも差別は普通の人もしちゃうから、俺も気をつけるし、みんなも気をつけよう」と語りかけていたのも、「音楽と政治」に向き合い続けてきたフジロックらしいハイライトだ。

「らしさ」を保ちつつ理想的なアップデートを遂げ、完全復活を超える成功を収めた今年のフジロック。GREEN STAGE、WHITE STAGE、RED MARQUEEを中心に、Rolling Stone Japan恒例の総括レポートをお届けする。(小熊俊哉)

※以下、当日の出演時間順に掲載

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