ゲスト登壇した「爆笑問題」太田光(撮影・小渕 日向子)
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お笑いコンビ「爆笑問題」太田光(60)が26日に都内で行われた「高畑勲展-日本のアニメーションを作った男。」オープニングセレモニーに出席。パーソナリティーを務めるTBSラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」(日曜後1・00)の15日放送回にゲスト出演した歌手の田原俊彦(64)が女性アナウンサーに対し不適切な言動をしたことに言及した。
ゲストとして登壇した太田。「赤毛のアン」「火垂るの墓」はじめ、高畑氏の作品の大ファンでもありながら、対談時に感じた「いざ仕事に向かうには妥協を一切許さないっていう厳しさ」にも心打たれたという。
還暦を迎え、高畑氏は「人間の仕草だったり、アンの一挙手一投足…。(キャラクターに)何か命を吹き込んでいるっていう。セリフやストーリーで追っている、言葉で感じている以上のものを、身体の動きで表現して、なおかつ増幅させて伝えていたんだ」と理解。「今になって分かるような気がしますね」としみじみと語った。MCが「私もちょうど還暦なんです」と自身の年齢を明かしながら共感を示すと、太田は「(僕より)年上かと思っていました」といじりコメント。
「女子アナにいろいろ言うとやばいのでね…田原俊彦です」とボケをいれ、会場の笑いを誘った。
イベント後の取材で、気になるエンタメを聞かれると「僕も当事者ですからいろいろありますけど…」と言葉を濁しつつも語り始めた太田。「高畑さんが『火垂るの墓』は反戦映画という一言で括らないで欲しいっていう部分に関して、僕はすごく共鳴する。我々の漫才、社会派漫才って言われるけど、そんなことだけじゃないよ」と続けた。
今の社会のあり方について「人権という言葉に振り回されてるんですよね。振り回されつつ、ああでもない、こうでもないって、もがいてる状態だと思うんですよ。初めて人権っていう言葉をどうやって解釈していいのかっていうのは、日本中が右往左往している」と持論。「全部、遠回しに俊ちゃんのことを言ってるんですけど」とおどけつつも、「成長しなきゃいけない我々は。その最中」と語尾を強めた。
太田が昨今の問題から感じている「人間の複雑さ」は、「人権」という言葉にはおさまりきれるものではない。「僕が言葉で説明する以上に作品として、一人一人が言葉で括られた以上のものを感じとる事の方が大切なんじゃないか。法に書いてある以上のものを人間が取り巻いて生活しているんだということが1番重要だと思っているので、僕らもそれをネタにし続ける」と漫才師としての思いも語った。
田原は放送内で、原稿を読む女性アナの手をテーブル越しに指で触れたほか、足を高く上げた自身の写真についてのトーク中に「真ん中の足はもっと上がるんだけどね」などと発言。その後、田原は「調子に乗りすぎた」と謝罪している。
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