末安弘明が手掛ける「キディル(KIDILL)」が、パリファッションウィークで、プレゼンテーション形式で2026年春夏コレクションを発表した。会場となったのは、パリの4つ星ホテル「Le Grand Quartier」の中庭。クラシカルなガーデンパーティのような雰囲気の中、平成のアニメソングやボーカロイド楽曲をリミックスして作られたリズミカルなショー楽曲が流れ、猫耳を模したヘッドピースに手描きの花の総柄のセットアップを纏ったファーストルックが登場した。
「スピリチュアルブルーム」と題された同コレクションのタイトルには、末安自身の「マインドを花のように開花させていきたい」という想いが込められている。日本発のブランドとして、日本のカルチャーを見つめ直し、アニメやコスプレ、フィギュア、ボーカロイド、メイド喫茶といった日本独自のオタク文化は”東京独自のユースカルチャー”である、という考えから、キディルのパンク精神と掛け合わせてコレクションに落とし込んだという。
一部のヘッドピースやアーマーなどのプラスチック製のアイテムは、「ビューティビースト(beauty:beast)」出身のデザイナーが手掛けるアクセサリーブランド「中央庁戦術工芸」とのコラボレーションアイテム。このほか、タツノコプロとのコラボアイテムとして、「ガッチャマン」や「マッハGoGoGo」といった同社のアニメ作品のイラストをパッチワークした一点物のピースも登場した。