DMM GAMESより明日(2025年6月17日)に配信が予定されている放置型アイドル育成ゲーム『ステラ アイドル プロジェクト』。本作は、現代日本を舞台としたアイドルたちとその所属する事務所の成長を描くPCブラウザゲームだ。
新たな事務所を立ち上げたプロデューサー(主人公)が新人アイドルの発掘からプロデュースを通し、アイドルたちとともに成長していく物語が楽しめる本作。アイドルものの醍醐味と言えるライブシーンがRPGのバトル形式となっているのがユニークな作品だ。
今回、配信に先駆け本作をプレイする機会が得られたので、その概要やプレイフィールを紹介していく。
『ステラ アイドル プロジェクト』はファンの“熱狂度”を削り、“体力”をゼロにすれば勝ち。開発スタッフとアイドル本人が語るDMM GAMES新作アイドル放置ゲー【インタビュー】
2025年5月にDMM GAMESよりリリースが予定されている放置型アイドル育成ゲーム『ステラ アイドル プロジェクト』の開発チームに加え、なんと作中に登場するユニット“ミライリンク”のメンバー本人たちにもインタビューを実施することができた。『ステラ アイドル プロジェクト』の特徴や魅力、本作に登場するアイドルやユニットなどについて教えていただいた。
アイドル、それは清らかな存在で…… と、大それた見出しを付けてはみたものの、実際のところ筆者はアイドルコンテンツには疎い。過去にXbox360で某アイドル育成ゲームをプレイしたことはあるが、それ以外はたまにアイドルものの新作アニメを見る程度だ。日曜朝に絶賛放送中のアイドルがプリティでキュアッキュアな某アニメは主題歌が気に入ってCDも購入しているが、アイドルものという意味ではあくまで初心者。
そんなアイドル初心者が持つざっくりとしたイメージと言えば、やはり
“アイドル=清純派”というステレオタイプだ。キャラクター性こそ多彩なれど、スキャンダルはご法度なのはほぼすべてのアイドルに共通しているのでは、というイメージがある。
さて、そんな筆者に持ちかけられたのが今回の『ステラ アイドル プロジェクト』先行プレイレビュー。どんなアイドルが出てくるか、と思ってゲームページにアクセスすると、タイトル画面では作中のアイドルたちを描く華やかなアニメーションが流れていた。このまぶしいまでの青春感、そうそう、まさしくこれぞアイドルといったイメージだ。
なお、こちらのアニメーションは公式YouTubeチャンネルにて公開中。同チャンネルではアイドル紹介動画なども公開されている。
よし、それでは少女たちのアツくも清らかな青春物語に足を踏み入れるか! そう思いつつ画面をクリックして最初に映し出されたもの、それは……。
へそッ!
ポエティックな雰囲気を感じさせるテキストとともに飛び込んでくるへそ、そして健康的な腹筋。絶妙なアングルで見上げるイラストにしばし衝撃を受けつつ、筆者は思い出す。
あぁ、そういえばこれDMMのゲームだったな、と。
DMMらしく、でもしっかりアイドル
妙な納得感とともに読み進めていくと、チュートリアルを兼ねたオープニングシーンが始まる。全国ツアーの大舞台に立つアイドルたち、その姿を舞台袖から見守る主人公といったシチュエーションで、いわば物語のグランドフィナーレとも言える場面だ。ここで各レーベルのアイドルが登場し、いわゆる顔見せが行われる。
いかにもアイドルな衣装とデカさで圧倒するアイドルもいれば、制服ライクな衣装でフレッシュさを感じさせるアイドルなど、個性はさまざま。
開幕のおへそパンチでなかなかに度肝を抜かれたが、本作のストーリーは意外と(失礼)まっとうだ。主人公(プレイヤー)は過去に大手芸能事務所の“ヤミノカンパニー”に勤めていたが、事務所とプロデュースの方針が合わずに独立。所属アイドルゼロの状態から自身の事務所“ルクスプロダクション”を立ち上げる。
弱小事務所ながらにアイドルをスカウトしていくが、アイドルファンすぎて自分がアイドルになる自覚がない女の子や、人に注目されると恥ずかしくなってしまい高まってしまう女の子、金にならないアイドルなんてやらないとビジネスライクな冷たさを見せる女の子、などなど集まるのはくせ者ばかり。さらに古巣のヤミノカンパニーからもちょっかいをかけられ、順風満帆とはいかない。
ルクスプロダクション初のレーベルとなる“ミライリンク”。左から小春セリーナ、陽葵まゆ、海里あずま。ちなみに開幕おへそパンチを決めたのは右の海里あずまだ。
アイドルとなってなお全力のアイドルファンな陽葵まゆ。ヤミノカンパニー所属のアイドルが事務所にやって来たときには(レイヤー的に)前のめりで魅力を熱弁するユニークな演出も。
アイドルたちのやり取りなども描かれる一方で、姿こそ出てこないものの主人公たるプロデューサーもしっかり存在感のあるキャラクターになっている。自分の弱小事務所よりも大手に行ったほうがアイドルたちは幸せになれるのでは、といった葛藤や、金にならないからアイドルになりたくないなら金になる仕事を取ってくる、といった根性を要所要所で見せてくれるのは好感が持てるところだ。
所属アイドルが増えてきたタイミングでは「レーベルって何ですかー?」と、当たり前になっていながらもよく知らないワードに言及する場面も見られる。単にかわいい女の子にアイドルをやらせるだけでなく、事務所の描写や用語の解説(ごくさらっとしたものではあるが)もあり、ちゃんとアイドルものをしているといった印象だ。
会話中も何がとは言わないがしっかり揺れる。さすがのDMM節と言ったところか。
ストーリーボリュームもたっぷり メインクエストを進めることで読み進められるメインストーリーに加え、各衣装を入手した際や信頼度を上げた際に解放されるアイドル個別のストーリーもある。さらにはイベントなどのストーリーも存在し、ボリュームは多い。今回確認できた範囲でも、メインストーリーはチャプター20までと、かなりの量が用意されている。
ゲーム部分については後述するが、プレイはかなり手軽になっている本作。心理的にも物理的にも胸が躍るアイドル物語をたっぷり楽しめる一本となっているので、ストーリーを楽しみたい人にもオススメだ。
キャラ獲得などにより信頼度が上昇すると個別のストーリーが解放。プロデューサーとしての立場はありつつ、距離感近めのエピソードが読める。
セリフのなかで文字が緑色になっているものは、ログを開くと詳細を確認できる。ここのテキストにも遊び心が見えておもしろい。
新たなアイドルを獲得したタイミングやメインストーリーを一定まで読み進めたタイミングで、SNSを使ったやり取りも閲覧できるようになる。
オートバトルで観客をノックアウト!
本作が標榜するジャンルは、放置型アイドル育成RPG。メインストーリーを読み進めるにはクエストをクリアーする必要があるが、このクエストではライブという名のバトルが展開する。ライブ中はデフォルメされたアイドルたちが踊り、BGMにはオリジナルソングが流れる華やかな光景が広がる。
デフォルメ状態のアイドルたちが躍る様子もかわいい。ゲームを進めればライブ中に流れる楽曲も増えていく。
RPGといえば当然敵と戦うわけだが、本作でそのポジションに置かれているのは、ライブを見に来たファンたち。ライブパフォーマンスでファンたちを熱狂させ、HPを0にすればライブが成功というなかなかに豪快な設定だ。
しかし改めて考えてみると、
リアル世界の伝説的アイドルであるマイケル・ジャクソンのライブでファンが失神したというエピソードは複数あり、超絶技巧で知られるピアニストのフランツ・リストも演奏中に女性ファンが気絶したという逸話が知られている。となれば、本作のライブでファンのHPを0にする、言ってみれば気絶させるという表現もあながちおかしくはない、のかもしれない。
などと納得したうえでも、「ファンたちのHPをすべて0にできればライブ成功です」という字面のインパクトは強い。
本作のライブ(バトル)はオートで進行するため、クエストを開始したら基本放置でオーケーだ。アイドルたちはEXスキルという特殊なアピールも持っており、こちらはライブ中にゲージが貯まると自動で使用してくれる。EXスキル発動時にはそれぞれのカットイン演出が入り、やはり揺れるものは揺れるし、めくれる布があればここぞとばかりにめくれる。
揺れる想いを体中に感じるカットイン。ファンが気絶させられるのも無理はない。
こちらは“橙美女学院アイドル部”に所属する元木もえ。彼女のカットイン演出はというと……。
スゴイところにZOOMがIN!(この後顔のアップも写るが)ちなみにしっかりめくれる。アイドルだけど、めくれる。
フルオートで進むためライブ中に直接介入する要素はほぼないが、逆に言えば勝敗に影響するのは編成と育成がメインとなる。ライブに参戦するメンバーは最大5人編成となっており、観客からのプレッシャー(ダメージ)を受けやすい前列がふたり、後列でサポートなどに集中しやすいメンバーが3人といった構成だ。
アイドルたちにはレーベルという名の属性が存在し、敵味方で属性ごとの相性があるのはもちろん、特定のレーベルを一定数編成することで得られるレーベルボーナスなども用意されている。とは言え、少なくともプレイ序盤、中盤に関してはそこまでレーベルにこだわる必要はなく、アイドルのレベルさえ上がっていればオーケー。
細かいことはいいからとにかくライブ! といった具合だ。
なお、とくに序盤はファンが即KOされることが多いが、リザルト画面に移行しなければ曲を聞き続けることはできる。
極論、5人のレベルさえ上げればオーケー アイドルたちの育成で基本となるのは、やはりレベルアップ。こちらはクエストや放置コンテンツなどで獲得できる各種素材を消費することで、アイドルたちのレベルを上げられる。レベルが上がれば戦闘力ならぬ“アイドル力”が上昇し、より高いライブパフォーマンスを発揮できるようになる。
ユニークだったのは、レベリングを補助する要素とも言える“広報室”の存在だ。こちらはホームページに掲載する選抜アイドル5名を選出することで、ほかのアイドルのレベルを引き上げられるというもの。選抜の5名とは別にその恩恵を受けるアイドルを選ぶことができ、ここで選ばれたアイドルは、最初に選んだ選抜アイドルのうちいちばんレベルが低いアイドルと同じレベルに引き上げられる。
つまり、とりあえず5名のアイドルのレベルさえ上げておけば、新規に入手したアイドルを改めてレベルアップさせる必要はなく、起用したいメンバーを広報室に入れさえすれば即戦力にできるのだ。育成リソースの枯渇が常となるこの手の作品で、レベリングの手間を省けるのはありがたい印象だ。
ゲームを進めて“プロデュースノウハウ”を溜めれば、広報室の恩恵を受けられるアイドルの数も増やせる。
アイドルたちにはSR、SSRといったランクが存在し、高ランクほどアイドル力も高くなる。同じアイドルを集めればランクアップも可能で(いわゆる凸要素)、SRを集めることでSSRに進化させることもできる。プレイを続けていけばおのずと高ランクのアイドルを集められるようになっているのは親切だ。
アイドル力を底上げする要素としては“アイドルポスター”といったものもあり、こちらはレーベルごとに用意されているポスターの枠に、所持しているアイドルを当てはめることで能力アップを発生させられる。特定のキャラクターを集めて能力アップ、という要素自体は目新しいものではないが、それをポスターというかたちで表現しているのはアイドルものらしさがアップしていておもしろい。
贅沢を言えば配置したアイドルの衣装に応じてポスターの絵柄が変化、といった要素も欲しい気がするが、そのあたりはリリース後のアップデートに期待だ。
DMM節の効いたアイドル物語をお手軽放置プレイで メインクエスト以外にもさまざまなコンテンツが用意されており、ライブや休憩、アイドル獲得といったマスを選んで連続で攻略していく“動画撮影”、別のユーザーが組んだアイドルユニットと対決する“フェス”などを筆頭に、“お仕事”というカテゴリーで多数のライブに挑戦できる。
とくに対人戦となれば編成を考える必要も出てくるが、基本的にはごくカジュアルに遊べるゲームとなっている。ライブも開始してしまえば放置できるので、別のゲームを遊びかたわらで進めつつ、ストーリーになったらしっかり画面を見るといったプレイも可能。サブゲームとして遊ぶのにもちょうどいいと言える。
お仕事にはさまざまなコンテンツがズラリ。カジュアルに遊べるだけでなく、ガッツリとしたやり込みもできそうだ。
弱小事務所と新人アイドルの成長を描く王道のアイドルものストーリーに、DMMらしいフックを効かせた物語が楽しめる本作。ビジュアル的にも内面的にも個性豊かなアイドルや事務員たちはもちろん、そんな女の子たちとともに奮闘する主人公のプロデューサーの活躍も楽しめる作品だ。ちょっとスパイスの効いたアイドルものに触れたい人はぜひチェックしてみてほしい。
アイドル的にアウトっぽい発言もたま~に出てくる。たまに。
ゲーム概要タイトル:ステラ アイドル プロジェクトメーカー:DMM GAMESジャンル:放置型アイドル育成ゲームリリース予定:2025年6月17日プラットフォーム:ブラウザ、EXE※記事中のゲーム画面は開発中のものです。