仏化粧品大手ロレアルは９日、英メディケイトの過半数株式を取得することで合意したと発表した。急成長を遂げるスキンケア市場での存在感を強化する狙いがある。
発表によると、メディケイトを持つプライベート・エクイティ（ＰＥ）企業インフレクションが買収後も、少数株主として残り、メディケイトの現経営陣も引き続き経営に携わる。取引額は明らかにしていない。
英紙フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）は先週、取引額が約10億ユーロ（約1650億円）規模と報じた。
ロレアルの株価は９日のパリ市場で、一時0.89％安と小幅に下落した。ロレアル株は今年、米中市場の減速により2024年に下落した分を取り戻す形で、およそ11％回復している。
メディケイトは2009年創業でロンドン北部に拠点を置く。「クリスタルレチナール６」などアンチエイジング製品を専門とし、英国ではセフォラなどの小売業者を通じ商品を販売している。買収後は、ロレアルのラグジュアリー部門に組み込まれる予定だ。
インフレクションは2021年、金額非公表でメディケイトを買収した。ロレアルによると、メディケイト創業者のエリオット・アイザックス氏は、今後も同社取締役として残留する。
この買収により、ロレアルは、提供するスキンケア製品の価格帯のバリエーションがさらに広がることになる。
原題：L’Oreal to Buy Majority Stake in UK Skincare Brand Medik8 (1)（抜粋）