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細い髪だけれどもこの夏こそ思い切ってボブにしたい、そんな人に朗報! 質感やスタイルに合わせた“細髪向きボブ”は、想像以上にバリエーション豊富だからだ。
ポイントは、自分の髪質に合うシルエットを見極めること。なぜなら、細い髪や柔らかい毛にフィットするボブと、ボリュームのある髪用のボブとは配慮すべき点がまったく異なるからだ。それでもカットと仕上げが的確なら、ぺたんこになりがちな髪質でも見違えるほど立体的に。ボブのヘアカットはいうまでもなく夏のイメチェンにもぴったりだ。
そこで今回は、「テイラー テイラー」のクリエイティブディレクター、ルーク・ソーヤー氏とセッションスタイリストのアビゲイル・コンスタンザ氏が、この夏細い髪や柔らかい髪でも映えるベストなボブカット3つを解説! スタイリストへのオーダー方法も併せてチェック。
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スカルプテッドボックスボブ
このボブは夏の定番として人気のスナップボブに通じるようなクリーンな印象のスタイル。細い髪でもフォルムが崩れにくいよう設計されていて、リリー・コリンズやキャリー・マリガンがすでに取り入れていることでも話題になっている。
「スカルプテッドボックスボブは、清楚なシルエットと繊細なカットのグラデーション、さらにあごでピタリと止まるグラフィカルな毛先が特徴です。イメージは現代版アメリですね。タイムレスなフレンチムードに、より構造的でシャープなエッジを加えています」
「ストレートから軽いウェーブの髪質に向いています。卵形やスクエア、ハート形の顔立ちをぐっと引き立てます。顔まわりを強調したパワーカットなので、自信に満ち溢れるような表情が叶いますよ」
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スタイリングの基本はラウンドブラシでのブロードライか、上質なストレートアイロンを用いて行う。「つややかな仕上がりにしたいときはラウンドブラシでブローして、毛先にセラムを一滴。ストレートアイロンで刃物のようにシャープなラインを整えるのもいいですね」。一方、ラフな質感が好みなら「軽めのテクスチャースプレーを全体に纏わせ、指で軽く揉み込んでこなれたニュアンスを出して」とソーヤー氏はアドバイスする。
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エアリーボブ
ドラマティックでシャープなボブではなく、柔らかさを優先したいなら、さりげないレイヤーは欠かせない。ソーヤー氏は、「エアリーなレイヤードボブは柔らかくて動きがあるので、まさに“アンチブラント”スタイルと言えます。ふんわりとしたレイヤーはリバイバルしていますがこのエアリーボブは、ボブらしい形を崩すことなく、夏らしい軽さをもたらしてくれます」。
「レイヤーといえば70年代を思わせるシルエットですが、シームレスなレイヤーと空気感でアップデートし、構造的でスッキリした仕上がりに進化しています」と説明する。 「ミディアムヘアや細めの髪でハリが欲しい人、あるいは自然なウェーブやカールを持つ人には特に効果的です。丸顔や面長をはじめ、レイヤーの入れ方次第でほぼすべての顔型を引き立てられます」。
スタイリングは髪質に合わせて調整を。ウェーブやカールがあるならカールクリームをつけてディフューザーで乾燥を。ストレートならソルトスプレーを全体になじませて自然乾燥させれば、やわらかなビーチ風な質感が生まれる。「このカットのよさはエアドライでもちゃんと計算されたスタイルに見えること。クラス感をキープしつつ、日々のスタイリングはミニマルなんです」
「オーダーの際はヘアスタイリストに、あごから鎖骨あたりの長さで、外から気づかれないよう、内側の部分にソフトなレイヤーを入れてくださいと伝えるのがポイントです。また、ボリュームよりも動きが欲しいと強調してください」。さりげないレイヤーを内側に仕込むことで、寝起きでも決まるようなエフォートレスなニュアンスが手に入る。
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フレンチボブ×ボトルネックバングス
ショートレイヤーボブは昔からシックスタイルの定番で、その魅力が衰える気配はない。そのなかでも筆頭はやはりフレンチボブ。わずかにウェーブがある細い髪にぴったりで、やわらかなボトルネックバングスをプラスするのが今年の夏のおすすめ。輪郭と立体感を際立たせるのが鍵だ。
コンスタンザ氏は「クラシックかつクールなパリジェンヌを思い浮かべてみてください。彼女たちのようにあごラインにカットするのがこのスタイルのコツです。さらに、小粋で優しいムードのボトルネックバングスを組み合わせると手間いらずなのに個性がより輝きます」
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予約時は長さとレイヤーを具体的に伝えることが大切。彼女によると、「あご丈のボブに最小限のレイヤーに毛束を加えた毛先、そして両サイドへ自然に細くなるボトルネックバングスをオーダーするのがおすすめです」
スタイリングは、根元に少量のムースをつけてディフューザーで乾かし自然なウェーブを生かすか、グロスセラムでタイトにまとめてツヤを強調する方法が適している。もし仕上がりに迷ったときは、軽いテクスチャースプレーをふんわり吹きかけてみて。あるいは少量のディファイニングムースを毛束にもみ込んで握るようにスクランチすると、あっという間にこなれ感のあるシルエットが完成する。
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Realization : Katie Withington、Translation & Text : Nathalie Lima KONISHI、出典:UK ELLE