進出が難しいインド市場に韓国ブランドが多い理由 - WWDJAPAN - Moe Zine

ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、輸出ハードルが高いインド市場へのKビューティ進出を支える韓国の裏方企業の話。(この記事は「WWDJAPAN」2025年5月12日号からの抜粋です)

矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長 プロフィール

雑誌編集者を経て1999年からデジタルメディアに関わり2017年、アイスタイルで媒体開発に着手。18年2月に美容業界のイノベーションを扱うメディア「BeautyTech.jp」の編集長に就任

【賢者が選んだ注目ニュース】

インドは、化粧品輸出において「有望市場でありつつも最難関市場の一つ」といわれている。その背景には、いくつかの課題がある。まず、現地で化粧品を販売するための認証取得手続きが複雑で差し戻しも多く、取得までに半年以上かかることが少なくない。加えて、化粧品には20〜30%もの高い関税が課されている一方で、消費者は価格に敏感だ。さらに、他国と比べて商流が複雑かつ多層的であることも障壁となっている。言語や文化が地域によって大きく異なるため、マーケティングの難易度も高い。

外資でもっとも成功しているといえる企業は、インド化粧品市場のシェア率27%とトップシェアを獲得するユニリーバ(現地法人はHindustan Unilever Limited)だろう。2000年代から農村部の女性をマイクロ・ディストリビューターに育成し、物流の届きにくい村落をカバー。女性の収入向上にも貢献するという社会的価値を両立させ、リピート率やブランドロイヤルティーの高さが際立っている。

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