潔い引き算。際立つ「人となり」と「色気」
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Taylor Hill
ブラックのスーチングに、同じくブラックのガウンのようなものを纏い登場したロゼ。無論、アンソニー・ヴァカレロによるサンローラン(SAINT LAURENT)のもので、非常にストイックなドレスアップだ。そして注目したいのが彼女のビューティー。パッと見、どこにも色味はなくニュートラルかつヌーディ。血色感として寄り添うコーラルのリップを濡れたようなツヤに仕上げ、目もとにさりげなくチークを添えている。ヘアはダウンスタイルで、で、タオルドライした後にオイルを仕込んだようなややウェットなテクスチャーである。ロゼが持つ髪をクセを生かすようなナチュラルなヘアスタイルが、力強く、タフなスーチングを思い切り洒脱に転換している。ものすごく斬新!
盛らずに引く=強烈なインパクト
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Taylor Hill
BLACKPINKでの活動では見せてこなかった、ソロ活動でだけ見せてくれるロッキッシュなテイストが垣間見れる上に、アコースティックギターをこよなく愛するロゼの個性が反映された彼女らしいドレスアップ、スタイル、ビューティーになっている。目力をそっと引き上げる黒やグレーのアイシャドウ使いや、動く度にほのかにツヤめくハイライト使い、ベッタリしてないけどこっそりツヤを感じるダウンヘアなど、参考になるパーツも盛りだくさんだ。
“メットガラ”という大舞台で、着用するドレスやスーツ、ファッションピースが決まってからヘアやメイクをどうするかは大きな分岐点となる。「盛る」より「引く」を選択し、結果、アイデンティティやミステリアスな色気が爆発したロゼのビューティー。このこなれ感は何度見てもかっこいい。
Editor: Toru Mitani