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新旧ディフェンダーが勢ぞろい

2025年4月11〜13日、千葉・幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2025」は、「ヘリテージカー」のトレードショーとしてスタートしたものの、かねてから「Classic Meets Modern and Future(クラシック ミーツ モダン)」をスローガンに掲げ、クラシックカーのみならず現代のクルマにもスポットライトを当てる場としてきました。今回は「ディフェンダー」一本勝負で参加した「ジャガー・ランドローバー」のブースについてレポートします。

ランドローバー・クラシックの全面協力による、アイコニックなディフェンダーたち

「オートモビルカウンシル2025」において自動車メーカー&正規インポーターが並ぶメインストリートに面したスペースを確保し、新旧ディフェンダーおよびその前身である「元祖ランドローバー」を4台並べた「ジャガー・ランドローバー」ブース。入場ゲートからエスカレーターを降りて会場を歩いていると、最初に目を惹かれるのが「ポール・スミス・ディフェンダー」であった。

初代L316型ディフェンダーの生産終了を記念して、イギリスのファッションデザイナーであるポール・スミス氏と「ランドローバーSVO」チームのジェリー・マクガヴァン氏が協力して仕上げた一品製作のディフェンダーである。

エクステリアを彩るに27色(!)のカラーはポール・スミス氏が軍用ディフェンダーやイギリスの田園風景からインスピレーションを得たものという。インテリアにはレザー/ファブリックのコンビで、ポール・スミス氏がデザインした生地を採用した。

この個体はランドローバーでのPRに使用されたのちにブラウンズレーンの「ランドローバー・クラシック」ファクトリー内に保管され、英国内外のイベントなどで活用されているとのことだ。

レストア後に「ランドローバー・クラシック」に所蔵

つぎは、今回の4台のなかでも最古の1台である、1957年式「ランドローバー・シリーズ1の88ステーションワゴン」が置かれていた。「シリーズ1」は1947年から製造されているランドローバーのファーストモデル。「88」とはホイールベースのインチ数値で、「80」からスタートし、「86」を経て、シリーズ1後期には「88」に落ち着いた。

今回の出展車は、1950年代後半からオックスフォード大学とケンブリッジ大学の合同チームによって敢行された学術的冒険ツアーに供用された車両とのこと。1956年に製造されて翌1957年に納車。そののち南米大陸に旅立ち、大陸と国境を超えるツアー「オーバーランド」を最初に成功させたクルマとされている。

当初の役割を終えたあと、この個体を引き受けたオーナーが20年所有したのちに人手に渡り、1990年代初頭に当時のオーナーによってステーションワゴンからソフトトップに改造された。その後、再び「オーバーランド」を達成したステーションワゴンに戻されるかたちでレストアされ、現在では「ランドローバー・クラシック」に所蔵されている。

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