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櫻坂46

【スカッと】夫の連れ子が出産し、感動で嬉し涙を流す私に連れ子「何しに来たの?他人にこの子は触らせない!」私「そ、そんな…」→その瞬間、私の背後から【感動する話】



【スカッと】夫の連れ子が出産し、感動で嬉し涙を流す私に連れ子「何しに来たの?他人にこの子は触らせない!」私「そ、そんな…」→その瞬間、私の背後から【感動する話】

私にも抱っこをさせてちょうだい 生まれた赤ん坊を見て涙で顔を濡らし ながら私は言ったするとまゆと吉郎は顔を 見合わせ笑い始め た何をおかしなことを言ってるん だそんなこと聞かなくたって抱っこして あげて よそう言ってくれるものだと思い赤ちゃん に近づいたその 時ちょっとこっちへ近づいてこないで よ笑いながらまゆが言う聞き間違いかと 思ったがそうでは ない大体なんで他人のあんたに私の子供を 触らせないといけない の 他人吉郎も私を見て 笑うもうお前に用はないんだ よ吐き捨てるように言葉を投げつけてきた 何も言えずに固まっている私を見て2人で ケラケラと笑って いる今までの日々は嘘だったっていうの3 人で楽しくやってきたのは私だけだった の目の前が真っ暗になりそうだ いや楽しかったぜたんまり稼いでくれて俺 たちを養ってくれて なだよね贅沢な暮らしができたし私たちの 言うことは何でも聞いてくれた しそこには私に対する愛だとか感謝だとか そんなものは存在していなかった20年 以上されていたのだ私は自分の馬さ加減に 思わず笑いが 込み上げる加藤をふわせ私は 笑うとうとう気でも狂った かニヤニヤとした卑しい顔でこちらの様子 を伺うよどうしてこんな男のことを愛して いた だろう気持ち悪い えそんなことだろうと思ってたの よ吉郎とまゆはきょとんとしている私は 背後のドアへ向かう私がドアを開けると 2人は凍りつい た私は黒部千穂53歳夫と娘の3人 暮らしここまで聞くとどこにでもある普通 の家庭だろうだが私たちの場合は少し違う 娘は私の実の子ではない夫の連れ子 だ私は夫と出会う前に別の男性と結婚して いたが不妊が理由で離婚したもちろんお 互いの話し合いの上での円満離婚だ 子供ができないと知った私は離婚してから というものがむしゃらに働いてきた生きる 糧が仕事しかなかったからだ気がつくと 車内の出世頭となっていた私だったが そんな時に今の主人となる吉郎と出会っ た仕事の取引き先で働いていた吉郎は 同い年で優しい青年だった ちょうど私が打ち合わせでよろの会社を 訪れた時私の履いていたヒールが折れて しまったのだがその時手助けをしてくれた のが出会いのきっかけ だそれから顔を合わせる度に挨拶をし少し ずつ話をするようになりいつしか私は吉郎 と会えるのが楽しみになってい たある時郎の会社に行くと3歳ぐらいの 女の子が事務所にいた気になって受付をし てくれた事務員の方に聞いてみるとその 女の子はまゆという名前で吉郎の子だと いうまゆが生まれて間もなく奥さんは 亡くなられたそう だそれから吉郎は1人で働きながら育てて きたのだたまに発熱などで保育園に行け ない時にこうして事務所で待機させている らしい眉の額には熱を覚ますシートが貼ら れてい たちょうどその時吉郎が事務所へ戻ってき たおや水野さん今日もまた打ち合わせです かやかに私に話しかけて くるえあはいそうなん です私は吉郎の見えない苦を想像してい たあの私娘さんのことを聞いてしまいまし た吉は驚いた顔をしたがまたすぐ笑顔に 戻り ああたまにねここへ来るんですよ保育園は 少しの熱でも共演できないもんです からそうなんですですねごめんなさい私に 構わず早く家でゆっくりさせてあげて ください子供がいない私には想像できない くらい大変なん だろうそうですねでは またそう言って吉郎は眉を抱っこして会社 を後にした打ち合わせの最中も私は吉郎と まゆのことが気になっていた 1人で子供を育てている人は万といる きっとそこにはその家庭の分だけ苦労が ある だろうもちろん両親が揃っていても苦労が ないわけではない子供を埋めない私はその 苦労すら知らずに一生を終えるの だろうなんだか急に仕事に全てを捧げる 自分が寂しく思えたそして少しでも吉郎の 負担を減らすことはできないだろうかと 考えてい た自分では気がついていなかったがそれ ほどまでに私の心は吉郎に奪われていたの だそれからというもの私は今まで以上に 吉郎と話す機会を探した連絡先を交換し眉 も含めて食事に行ったりするのにそんなに 時間はかからなかっ たも私に懐いてくれ3人で過ごすことが 増えたまゆが4歳になった 頃チホさんのご飯毎日食べ たい何気なく言ったその言葉が私の気持ち を 駆り立てる吉郎は少し照れたよう にこらまゆ千穂さんも忙しいんだ無理を 言うんじゃない と眉を嗜めているが本心はどうなのだろう か数日後3人で公園へ出かけた時に私は吉 に尋ね たこの前まゆちゃんに言われた一言私は すごく嬉しかったん です吉郎は何のことを言っているのか 分かっていないのかきょとんとして いる私でよければ毎日ご飯を作りましょう か吉郎ははっした顔を する あの分かりにくかったでしょうか私は あなた とそこまで行った時吉郎が私の言葉を遮っ た待って ください私はドキッとした郎は遊具で遊ぶ 眉を見てそしててため息を つくもしかして出しゃばりすぎたかしら 不安でいっぱいになっ たこれ以上千穂さんの負担を大きくする わけにはいか ない吉郎は呟いたダメだった か食事はいや家事は分担性にし ましょう私は耳を疑った えあいやチオさんは仕事も忙しいでしょう から家事は僕も負担するということ ですそれっ て私の思い違いではないだろう か私と結婚してくださるということです かえあそうかすいませんそうですいやそう じゃなくて四郎はドギマギしていたがすっ と姿勢を正し私に向き直っ たわかりにくくてすいませんこんな僕です が結婚して ください はい私は満面の笑みで 答える遠くで眉がよを呼ぶ声がするそれで も私たちは手を取り合いつめなってい たそれから20年の月日が流れた私たちは あの日から家族になり3人で過ごしてきた 4歳だったまゆは今はもう24歳だ私は相 変わらず仕事を続けている私には亡くなっ た両親が残してくれた財産があったのだが 何よりも私を本当の母親のように慕って くれる眉のために何かしたかった吉郎も まゆも私が仕事で忙しくても何も言わずに 家事を手伝ってくれただがまゆがあの日私 に行った私の作ったご飯を毎日食べたいと いう言葉通り私は3色のうち必ず1食は 作るようにしていた保育園卒園から大学 卒業までまゆの願いはできるだけ叶えてき たつもりだ 学校のイベント習い事塾など他の家の子と 同じようにやりたいことをやらせてきた まゆは素直にスクスクと育ち2年前に大学 を卒業して今は地元の企業に務めているあ はいい人を見つけて結婚してくれれ ば最近そう思うようになった私はすっかり 母親になっていた そんな私の気持ちとは裏腹に眉の態度が 冷たいと感じるようになったのは眉が就職 してから だ最初におかしいと思ったのは私が作った 食事を食べてくれなくなった時 だ1度や2度ならまだしも私が食事を作る 時は必ず外で食べるようになっ た不思議に思った私は吉郎に相談してみた が まゆももう働き出して一端の社会人なんだ そこまで気にすることじゃないだろうと 軽くあわれた確かにそうだもういい大人な んだしあまり口出しすることでもないその 時はそう思ってはいたが気がつけばマが私 の作った食事を口にすることはなくなって い たのが冷たいのは食事に限ったことでは ないもうずっとまゆと会話らしい会話をし ていないお互いに仕事をしていて帰宅時間 がバラバラなのもあるが唯一顔を合わせる 朝のわずかな時間にもまるで私がそこにい ないかのように 振る舞う私が話しかけても無言で反応すら してくれ ないある夜私がが帰宅して遅めの晩御飯を 食べていた時まゆが帰ってき たおかりまゆちゃんちょうど私もご飯を 食べていたの軽く何か作ろう か思い切って声をかけたが眉は大きな ため息をつき何も言わずに実質へこっ た何か私自身が気づかないうちに眉を 傷つけてしまったのだろうか 不安になった私はまた吉郎に相談してみた が眉も疲れているだけじゃないか慣れない 仕事続きだし なとまたまともに取り合ってもらえなかっ た眉の態度が冷たいからと言って私は 決して態度を変えなかった何があったに せよいつかは必ず前のよに戻れるはずだと 信じていたし血は繋がっていなくても眉は 私の娘だ冷たくされ無視される日々が続い たが私は毎日眉に話しかけることを諦め なかっ たまた月日が流れたもうどれくらい眉と口 を聞いていないだろうそれでも私はいつも のように眉に声を かけるおはよう今日も仕事頑張ってねいっ てらっしゃい私の作った朝食に手をつけず に黙ったまま玄関を出ていく背中を 見送るいつまでこんな日が続くのだろう もう限界かもしれ ないそう思いながら私も仕事へ 出かけるこの数年間同僚に相談してみても 遅れてきた反抗機だのそういう時期って あるものだの誰も私の納得の行く答えを くれなかっ たそうして私はいつしか誰にも相談する こともなくずっと自分1人で悩み続けてい た家に帰るのが憂鬱だそんな日に限って 定時で帰れて しまう思い気持ちを振り切れず晩御飯の 食材を買って 帰るただいまおう お 帰りよはすでに帰宅していた夕方の ニュースを見ながら先に缶ビールを開けて いるよう だ私も今日は飲もう かしらそう言って冷蔵庫を開け缶ビールを 取り出すどうした珍しい などうせ吉郎にこの気持ちを話したところ でまたはぐらかされるだけだ たまにはねこんな日もあるの よそう か会話が終わるこのまままゆとだけでなく 吉郎とも会話することがなくなってしまっ たら私はまた不安に飲み込まれそうに なるあの時吉郎とまゆと家族になる選択を しなければこんな気持ちにならなかったの ではないか そこまで考えて私ははっとし ただめこれ以上考える な自分で言い聞かせ不安を吹き飛ばすよう に大きく息をついたその 時 ただいままゆが帰ってきたようだキッチン を通りリビングへ抜けるまゆに声を かけるおかりまゆちゃん今日はたのねご飯 の準備をするからもうちょっとは待って ねどうせ無視されるのだろうけど負けるな 怯むないつものように 振る舞え私は心の中で呪文のように 唱えるまゆが大きなため息を つく [音楽] うん小さな声だが確かに返事をしてくれた えあうん待ってね私は動揺を隠しきれ なかったけれどそれに気がついているのか いないのかまゆは吉郎とテレビを見ている 鼻歌が出てしまいそうなほど嬉しかった どうせなら晩御飯のおかずはまゆの好きな ものにすればよかったと後悔しながら準備 を 進めるその夜まゆは何年かぶりに私の手 料理を口にし たたったそれだけで私はこれまでのことが 嘘だったかのように気分が晴れただが 喜ばしいことはそれだけじゃなかったのだ 晩御飯の時眉から紹介したい人がいると 打ち明けられたのだ今日は最高の1日だ私 は久しぶりに朝までぐっすり眠ることが できた 眉から紹介された男性は私も吉郎も気が 引けるほどのお金持ちだっ た原田弘樹という名前のまゆよりも4歳 年上のその男性は日本で有数の大手企業に 親が勤めている らしい父親から同じ会社で働くように言わ れていたが親の子を使いたくなかった らしく自力で就職活動をしまゆと同じ会社 で働くことになっ たまゆとは同じ部署の先輩後輩らしくどこ か抜けている眉の性格に惹かれていった そう だほっけないというか目が離せないという か小さな頃からエリートとして育てられた 環境には眉のような人がいなかったの だろう私が言うのはなんだが眉には競争心 というものがないマイペースというべきか 私の目から見てもポヤトス だ殺伐とした世界で誰かと比べられその誰 よりも上へと私も仕事が全てだった時は そんな世界で生きていたから弘樹が眉に 惹かれる気持ちが分かったような気がし た眉の隣で照れ笑いを浮かべる彼を見て私 は安心した ご両親がお金持ちだからと言って少し 身構えていたのだが彼個人はどこにでも いるごく普通の青年だったから だ偏った考えのない真っすぐな青年彼の 両親に会えるのも私は楽しみになっ た両家の顔合わせの日弘樹のご両親は わざわざ東京から私たちの住む町まで来て くれた 弘樹が用意した場所はこの町で1番立派な ホテルのレストランだ私はたまに仕事の 接待などで利用するが吉郎もまゆも緊張し た持ちだまあここまで大切に育ててきた娘 の結婚話だ2人の緊張感は普段生き慣れ ない場所だからという理由だけではないの だろうそしてどこか冷静な私がいる なぜだろうまゆのことは本当の娘だと思っ ている2人の緊張っぷりを見て逆に私まで 釣られてはいけないと無意識に考えている のだろう かそんなことを分析していると弘樹とご 両親がやってき たここの旅はお日柄も よく吉郎は上ずった声で挨拶を始める わざわざこんな地方までごそろいただき ありがとうござい ます言葉に詰まるよろに代わり私が声を かけるいいえいいえどうかご緊張なさらず 今日はお互いの子供の親として楽しく食事 をできればと思ってい ます弘樹の父はまるで嫌味を感じない作な 雰囲気だった そして母もまたその傍で微笑んで いる今日はまゆさんとそしてそのご両親で あるお2人にお会いできるのが本当に 楽しみでしたの よ弘樹の母は年は私たちとそう違わない はずだがまだ少女のような可憐さを 持ち合わせていたこれが上流階級の 振る舞いなの か私は親としての顔をすっかり忘れて しまい感動していたがはっと我に帰り言葉 を 返す本当にさして取りえのない娘ですが おっとりしたところを弘樹さんが気に行っ てくれた らしく深深と頭を下げる私 にこちらこそこいつは私には反抗ばっかり してくるんですがねこんな優しい女性を 連れてくるなんて見直していたところなん です よ挨拶もそこそこに私たちがテーブルに 着くと豪華な食事が運ばれてくるまゆも 吉郎も華やかな料理を目にして少しは緊張 がほぐれたようだ乾杯のシャンパンが殻に なる頃には私たちはやかに会話を進めてい た上流階級の人と思って私も身構えたが 話せば話すほど打ち解けていった弘樹の 父親も元からお金持ちだったわけでは なかったのだお互いの若い頃の話や趣味 最近はまっていることなど私たちの世代の 話にばかり鼻が咲き若い2人は目を しばたかせてい た気がつくとコース料理は終了しデザート とコーヒーが運ばれてくる やかな空気で両家の顔合わせは 終了私は弘樹の母と連絡先を交換し時々 2人でランチに出かけるまで仲良くなっ たそれから数ヶ月後ひとまゆは豪華な結婚 式をあげ我が家の近くのマンションで 暮らし始めた1年後まゆの妊娠が分かり 私たちは感したはあり仕事を辞め しょっちゅう我が家に顔を出している弘樹 との新居よりも我が家で過ごす時間の方が 多いあまりにも顔を出す頻度が高いので たまには弘樹との家で過ごすように提案し てみた がだって弘樹は仕事で家にいないし体調も あんまり良くなくっ てと私に甘いて くるそれに千穂さんの作ったご飯なら食べ られるん だと言われたら追い返すことなどできない 気がつくと食事の世話だけでなく新居へ 出向いて掃除したり買い物へ行きたいと いえば車を出してあげたり私は眉の世話を 焼いていた母親として娘が辛い時には力に なるものだと思い込んでいたのだただいつ もスマホを 時折りフラッと外出するので少し気になる 点はあったのだ がある日弘樹が一緒に我が家へやってきて ソファーに横になりいつものようにスマホ ばかり触っている眉の姿を見 てまゆたまには自分で動いたらどうだ お母さんも普段は仕事で疲れているはずだ しと声をかけていたがいいな千穂さんは 好きでやってるんだから私のためにって ねと足しなめられてい たお母さん本当にすいません作り置きの 食事まで作っていただい て眉の態度が変わらないのが分かると今度 は私に謝ってくる弘樹は本当にいい青年 だまあしょうがないわよねマギを育ててき たのは私でもあるんだし弘樹君が謝ること じゃないわよそれに子供が生まれたら きっと変わるはず よ弘樹に言っているのか自分に言い聞かせ ているのか私は分からなくなってい た数ヶ月後まゆがとうとう出産した私は 陣痛が起きた時から眉に付き添い弘樹とご 両親そして郎に連絡を入れる分娩室には 弘樹が一緒に入り立ち会い出産をしたその 間私は気がきではなかった自分は経験した ことがないからだどんな痛みなのか想像 すらできない祈るように手を合わせる私に 弘樹の母がそっと寄り添ってくれてい た眉の出産は安山だったらしく数時間後に はは母共に元気な顔を見せてくれた私は 感動で涙が溢れていた早く赤ちゃんを 抱っこしたいだが赤ちゃんを抱っこできる のは翌日かららしく弘樹を残して私たちは 帰宅し翌日再び病院を尋ねることにし た翌日眉の病室を訪ねるとベビーベッドに 生まれたての赤ちゃんが眠っている初めて 間近で生まれたての赤ちゃんを見た私は また感動を抑えきれず涙し た早くこの腕で抱っこしたい わポロっと本音が出たその時赤ん坊が か細い声で泣き出した授乳をするからと いう理由で私たちは病室の外へ出さ れるそろそろ弘樹も仕事を切り上げて こちらへ来る言ってたから私は迎えついで にケーキでも買ってき ますそう言って弘樹の母は病院から出て いった病室からまゆが呼ぶ声がしたので私 と吉郎は再び病室に入った今度こそ抱っこ できるそう思って眉に確認してみ た私にも抱っこさせてちょうだい すると郎は顔を見合わせぷっと吹き出し 笑い始めたの だ何をおかしなことを言ってるん だそんなこと聞かなくたって抱っこして あげて よそう言ってくれるものだと確認なんかし なくても良かったのかとまゆと赤ちゃんに 近づいたその 時ちょっとこっちへ近づいてこないでよ 笑いながらまゆが言う え聞き間違いかと思ったがそうではなかっ た大体なんで他人のあんたに私と弘樹との 子供を触らせないといけない の 他人私はすがるような思いでよの方を 見るとうとうこの時が来ちまったのか を見て 笑うお前よりもいい金を眉は見つけたんだ よそしてその金の血を引く子供を産んだん だこの人は本当にこれまで一緒に過ごして きた人なんだろうかそう思わせるくらい 吉郎の顔が歪んで見え たもうお前に用はないんだよ吐き捨てる ようにを投げつけてきた何も言えずに 固まっている私に眉が追い打ちを かける本当小さい時からパパに言われてき たけどあんたに媚を売るのは苦痛だった わそんなこと言ってお前だって欲しいもの は何でも手に入るからってのりのりだった じゃない か2人でケラケラと笑って いる今までの日々は嘘だったっていうの3 人で楽しくやってきたのは私だけだった の声が震えている目の前が真っ暗になり そう だいや楽しかったぜたんまり稼いでくれて 俺たちを養ってくれて なだよね贅沢な暮らしができたし私たちの 言うことは何でも聞いてくれたし そこには私に対する愛だとか感謝だとか そんなものは存在していない都合のいい 道具に対するような何の思いやりも感じ られない言い草 だまあでも母親ずらしてあれこれ うるさかったからね本当何を勘違いして いるんだかって感じだった わ勘違いさせてたのは俺たちだけどな長年 家族のふりして騙してこれたんだ俺たち 役者の才能でもあるんじゃない か待たしても2人で大笑いして いるすっ私の中の感情が失われていくのが 分かる20年以上騙されていたのだ私 は自分の馬さ加に思わず笑いが込み上げる 肩をふわせ私は笑う吉郎と眉は異質なもの を見るように私に視線を 寄せるとうとう気でも狂った かニヤニヤとした卑しい顔でこちらの様子 を伺うよどうしてこんな男のことを愛して いたの だろう気持ち 悪い え初めて自分に向けられる下すの言葉を 聞いた吉郎は少したい だそんなことだろうと思ってたの よ吉郎とまは巨として いるこのやり取り他にも聞いている人がい るって知って た私は背後のドアへ向かう吉郎とまゆは まだ状況がつめていないようだ私がドアを 開けると2人は凍りついたそこには弘樹と 弘樹の母が立っていた真っ青な顔をする吉 とまゆその2人を比べて弘樹と弘樹の母の 顔は怒りで真っ赤になっている表情が 険しいそしてゆっくりと弘樹が眉に 詰め寄るその手には大きめの封筒があっ たな よ弘樹の気迫に押されながらも眉は対抗 する担当直入に聞くまゆその子は本当に俺 の子なの かひきはベビーベッドで眠る赤ちゃんに目 をやる眉の表情が一瞬ぴくりとし た突然何言ってるの当たり前じゃ ないまきが増える 弘樹は無言で封筒を 手渡す何これ まゆは恐る恐る封筒の中身を確認し絶し たおいどうしたん だ吉郎が眉の隣へ行き眉の手から数枚の髪 を奪い取ったそしてまた眉と同じように 言葉を 失うこの子のDNA鑑定をもらうよ郎の手 からこぼれ落ちた髪を拾い上げながら弘樹 が 言う何かの間違い よ必死で弘樹に訴える眉だが弘樹には響い ていないよう だ主人の知人にね腕のいい弁護士さんが いらっしゃるのこの証拠はおすつきなの よ可憐な容姿からは想像できないほど弘樹 の母の声は冷酷だっ たなんでこんなことになってるんだよ まゆ吉郎は知らなかったようだまゆが浮気 をしていたことを弘樹が持ってきた書類は 眉の浮気の証拠と離婚協議に関するもの だっ た何かの間違い よ先ほどまでとは違いかい声でつくように 眉は繰り返す 間違いであるなら鑑定をしてはっきりさ せよう眉を見つめるその目はまだ眉を信じ たい気持ちがあるのだろうか少し温かい ものが混じってい たお母さんありがとうございまし た吉郎を残し病室を出た 私たち弘樹はふぶかと頭を下げてき たいいのよ まゆの様子がおかしい時は必ず何かあるん だ から最初にまゆの浮気を疑い始めたのは私 だった妊娠中幾度となく我が家へ来ては スマホを触っていたまゆ一度ちらりとその 画面が見えてしまったのだメッセージ アプリの画面だろうか会いたい今からどう というやり取りそしてすぐに外出する眉 弘樹は仕事中のはずだし友達にしては 引っかかるものがあったのだちょうどその 頃弘樹が眉を迎えに来た時にちらっと相談 されてい たまゆの態度がそっけなと妊娠中特有の 情緒不安定ではないかと諭していたのだが もしかしてという私の疑いは確証を得る ものではなかったとだけでつげられるもの ではないそう思って眉を問い詰めることは できなかった弘樹は弘樹で1人で調査に 乗り出していた調査の結果眉が浮気をし卓 していた可能性が浮上したのだがすでに眉 は臨月に達していたのだ弘樹からその話を 聞いた私は思い当たる節があったことを 伝えたそして確証を得るためにに出産後の DNA鑑定を提案したのだっ たこちらこそ本当に取り返しのつかない ことをしてしまってあの子を育ててきたの は私だという事実は変わらないお詫びの しよがない わ弘樹と弘樹の母に謝罪をする私騙されて いたとはいえ20年以上一緒に暮らしてい た家族の問題だ私だけが許される問題でも ないところがあっけらかん と何言ってるの地方さんあの親子2人が凶 でしょあなたも被害者なのよなんなら今回 お世話になった弁護士さんに相談してみ ます弘樹の母は言ってのけたコロロとあけ なく笑っているこの人だけは敵に回しちゃ いけないな 心強い友達ができてよかったと私は思っ た数日後DNA鑑定の結果が出た子供の 父親はやはり弘樹ではなかった弘樹はまゆ に離婚を申し入れたがまゆは認めず頂に もつれ込んだまゆはその頃から再び私に媚 を売るようになっていたが私が相手にする ことはなかったむしろこれまで3人で 暮らしてきた家にいるのも煩わしかったの でさっさと引っ越しの準備を進めている 長底でも離婚に応じなかった眉の図太さに 私も弘樹も呆れていたがいよいよ離婚訴訟 へとなだれ込むと眉の配送は明らかだった 結婚後の浮気肉体関係たらといった行為が 人道的に認められるわけもなくさらには 子供のDNA鑑定書まであるのだまゆは 浮気相手と共に慰謝料を請求されたマの 浮気相手はまだ大学生で子供についても 責任を取らずとっくに逃げ出していたなの でまゆはその浮気相手の分の慰謝料まで 支払わなくてはならなくなったのださらに まゆは吉郎に頼ることもできなかった私も 知らなかったのだが私の稼ぎで暮らして いる間に吉は仕事を辞めていたのだしかも ギャンブルで借金まで作っていた らしい眉の離婚競技がもつれている間に 引っ越した私はその話を吉郎の母から聞く こととなったもちろん吉郎には離婚の 申し立てをしている弘樹の父に紹介して もらった弁護士さんを返しているので間も なく成立するだろうそれでもまだまゆも 吉郎も私にすがろうとしているようだが私 の周りにいる人間はみんな彼らがやってき たことを知っているので私に協力的だ今の ところ2人からの突撃はない赤ちゃんはと 言うと吉郎の両親が引き取ることになった 吉郎のご両親は田舎に住んでおりこの度の 騒動を知ると吉郎ともまゆとも絶縁すると 宣言した もし吉郎とまゆが彼らを頼ろうものならご 近所がそれを許さないだろう田舎の繋がり は親戚のそれよりも強いもの だ吉郎のご両親は赤ちゃん自身に罪はない と考えての行動だというが正直ご高齢の 2人に任せるのは気が引け たまを大人になるまで育てたのは私でも ある郎と結婚している間にもたくさんお 世話になっているしその責任と言っては なんだがこれからの教育費を援助しようと 考えたその話を弘樹の母にする とそうね地方さんがそう思っているならと まとまった金額を用意してくれ ただめよこんなのいただけない わ断ろうにもいいのよ 樹とあの子との手切れ金だと思って ちょうだい とまたあけなく笑ってみせるのだ実は彼女 の実家は資産からしく顔合わせの時には 聞いていなかったが弘樹の父が務める会社 の社長令嬢だったそう であらお話していなかったかしらそれに これぐらいしか私も楽しみがないのよ ねそう言って私を見つめてくる瞳に冷やっ とした本当に怖い人だ私は彼女に気に入ら れ仲良くなれたことに感謝し たそれから数年後相変わらず吉郎とまゆは 借金に追われる毎日らしい私はと言うと 今日も弘樹の母とランチの約束をして いるちさん いつもと変わらない少女のような声で私を 呼ぶ声が聞こえるその隣には弘樹と少し 若い女性が立っているどうやら弘樹も 新しい幸せを掴もうとしているようだ私は 手を振りながら3人の元へと駆け寄っ たお母さんもあげたてを どうぞ皿の上には一口のがいくつかと 付き合わせのキャベツが盛られているただ ここで警戒を緩めてはいけない念には念を 入れ稽古がキッチンに戻った瞬間を 見計らって私は胃を消して自分の皿と稽古 の皿を入れ替えた食事の準備が完了した ところで一度はいただきますと昭和した隣 に座っている稽古は私の方をチラチラと見 て遠慮なくどうぞと満面の笑を浮かべた そんなにお望みなら あなたの作ったコロッケをいただくと しようソースをかけて一口で頬張ると衣の サクっとした食感じゃがいもの甘みソース の酸味が混在一体となって喉を通った夫の 言う通り料理の腕は悪くないようでなぜか 困惑している稽古の視線を気にせず私は 食べ進める味付けは完璧よさ一口 召し上がったらどう 彼女は曖昧に返事をして箸を手にした そして恐る恐るコロッケを口にしゆっくり と咀嚼する稽古の口の動きがだんだん遅く なり顔はみるみるうちに歪み口を押さえて キッチンに駆け込んだその場に取り残され た一道はお互いの顔を見合わせるばかり だったにわかにキッチンから悲鳴が聞こえ 我々は急いで駆けつけるキッチンでは稽古 が口を押さえて床に座り込み体は小刻みに 震えている息子が駆け寄り何があったのか 説明を求めたが彼女は首を振るばかりだっ たシンクには彼女が吐き出したものが散乱 しておりよく見るとコロッケには本来 入れるべきでないものが混ざっていたなん だこれは全体像は判然としないが何か細い 糸状のようなものが混ざっているもっと 近くで見てみるとそれは コロッケに購入していたものの正体が 分かると私は口を押さえて後ずさっ た野良猫やひよ鳥たちが寝しまった夜玄関 の扉が開く音で目が覚めた私はさやかこの 前還暦を迎えたと思ったらもう1つ年を 取ってしまった専業主婦一筋で自慢できる ようなことは何もないが最近は一眼レに 凝っている何気ない公園の風景や野鳥など を撮影するのが趣味だ近所で犬を飼って いる知り合いがおり時々公園で散歩して いるところを見かけることがあるご近所 さんと犬が一緒のフレームに収まるように カメラを構えるが犬がなかなかじっとして くれなくて動物を撮影するのは難しいと 感じているその反面最高の瞬間を写真に 納めた時の喜びは人だ 足音を忍ばせて息子の吉信がリビングに 入ってくる遅くなるから先に寝ているよう に連絡をもらったがアルバムの整理をして いたらいつの間にか眠ってしまったようだ 自分で夕飯の支度をすると彼は主張したが すぐに準備できるから先に着替えるように と私は伝えた鍋を火にかけなるべく音を 立てないようにあらかじめ準備されていた おかずをテーブルに 並べる夫の蔵はすでに寝ているため起こさ ないように気をつけなければなら ない最後にご飯をよそった茶碗をテーブル に置くと同時に吉信は席に着いた今夜の 夕食はイワシの南蛮漬けかぼちゃの煮物 ほれソの白えネギと油揚げの味噌汁夫から はもう少しこってりしたものが食べたいと 時々リクエストがあるなるべく夫の リクエストに答えているが食事のメニュー は息子の好みに合わせて作っていることが 多いこれは私だけの秘密 だテーブルに広げられた1枚の写真に吉信 は興味を示した入学式と大きく書かれた縦 看板のそばで私と吉信が寄り添って写って いる写真だった風の強い日で満開だった桜 の花びらが視界を覆うように待っていた ことを覚えている彼の帽子が風で飛ばされ てしまったことを吉信は忘れてしまった ようだ初めての小学校生活に慣れてくれる かどうか心配だったがそれは私の有に 終わったすぐに友達ができたようでよく 学校の友達と公園に遊びに行ったり家で カードゲームをしたりしていた時々宿題を 忘れて先生に注意されることもあったが 子供の頃からあまり手がかからなかったの で私は助かって いる金融機関に務めていたの影響か息子は 早くから金融や経済に興味を持ち始め有名 大学の経済学部に入学した大学卒業後は 都市銀行に務め仕事をバリバリとこなして いる朝早く家を出て夜遅くまで残業して 帰ってくるのはこの日に限ったことでは ない少し働きすぎなのではと思うが本人は 仕事を楽しんでいる様子で仕事の愚痴や 疲れたといった言葉を1度も聞いたことが ないそんな息子が私たち夫婦の誇りでいつ か結婚してこの家を出て行ってしまうと 思うと少し寂しい気持ちに なる夫は科目で自分の意見をあまり口に 出さない人だが息子からいつ浮ついた話が 出てくるのか私と同様に気がきでない 気持ちは一緒のはず だ写真を何枚か眺めてから彼は食器を 片付けようとしたのでもう少し起きている から食器はそのままにして構わないと私は 伝えた息子は礼を言い部屋で仕事を片付け てから寝ると言っ た母さんアビスの黄昏れ録画してくれ たアビスの黄昏れとは全国ネットで放送し ている経済番組で夫と息子が毎週好んで見 ている放送時間に間に合わないと録画する ように彼からメールが来るので私は忘れず に録画してあると伝えた 今日の放送内容は地方スーパーの特集だ リアルタイムで見た感想を簡単に述べると 面白そうだねと吉信は興味を思った夕飯 おいしかったよおやみありがとうおやすみ なさい吉信は私が作った料理の感想を きちんと伝えてくれるメニューに迷った時 も具体的で比較的作るのがくではない料理 を選んでくれる夫の場合は何でもいいか 活動の2パターンだ私は主婦代表として世 の男性職に宣言したい何でもいいと言って 出された食事に満足する人は限られている とならば最初から具体的なメニューを提示 して欲しいということ を私は食器を片付けアルバムの整理に 取りかかる吉信が小学生の頃の写真が 収まっているアルバムで一緒に映っている 夫や私も当然若い当時の私たちの年齢に 息子が追いつこうとしている砂場で山を 作っている写真海でクラゲを拾っている 写真運動会で転んでもめげずにゴールを 目指した 写真ぼやけていた当時の記憶が写真1枚で 映画のようなストーリーを鮮明に早期さ せる私は最後の1枚をアルバムに閉じ本棚 しまっ [音楽] たは坊したことがない彼が小学生低学年の 頃には自分で目覚まし時計をセットして 起きていた夫と私は年を取るに連れ睡眠 時間が短くなってきており大体朝の6時に は起きている吉信も6時か7時に気象し朝 は3人一緒に朝食を取ることが 多い昨日夜遅くまで部屋で仕事をしていた ようだが彼はいつも通りやる気に満ち溢れ 声もききしている にについてのアドバイスをもらっている ようだが私には話の内容はよくわから ない朝食を早々に食べ終え席を立った時彼 は報告したいことがあると改まった様子で 私たちに言ったなんでも今度紹介したい 女性がいるとのことで他人の話にあまり 興味を示さない夫も新聞から顔をあげて 吉信の方を向いた私たちが何か言う前に彼 はさっさとを出ていってしまい後に残され た2人はお互いを見つめあった後とうとう この日が来てしまったかと無言の石疎通を かわす夫は鼻を鳴らしてまた新聞に目を 落とした彼が鼻を鳴らす時は何か不満が ある時の癖だ何とも思っていない風をよっ ているが夫も一松の寂しさを感じているに 違い ないあの子もと結婚してしまうの ねあいつの選んだ人に間違いは ない夫の言う通りかもしれない息子が選ん だのだからきっといい人に違いない私は そう自分に言い聞かせエプロンをフックに かけた今日は公園に写真を撮りに行く予定 だったがやめておいた方がいいかもしれ ない公園で遊んでいる子供たちを見たら きっとピントがぼやけてしまうと思った からだ 私は丹念に磨いておいたレンズに蓋をし たある休日の生も気持ちの良い日差しの元 で花々は咲き乱れ白い雲は風に乗り気まま な旅を王化していたしかし私たち夫婦の心 は晴れの曇り今日は息子が紹介したいと 言っていた女性と昼食会をすることになっ ている変に気取らず平成を保とうとして いるがその時がいざやってきてしまうと どうしても胸がドキドキして しまう玄関の扉が開き夫と私は咳払いをし て息子と彼女を迎え た彼女の名前は稽古吉信と同じ職場で働く ピチピチの26歳だ基礎化粧品の量は きっと私の使っている量の半分以下なの だろうと肌のつと針を見て思う息子の話に よると彼女は主に個人向けの窓口を担当し ており接客大体は親切丁寧仕事も迅速かつ 性格仕事仲間の間でも気遣いができる卒の ない行員として評判を得て いる初めまして稽古です初めましてどうぞ 上がっ て彼女は玄関から上がりまるでバレーを 踊るようにターンを決め靴を揃えて隅に 寄せる リビングに案内すると席に着く前に紙袋 から手土産を出す手土産は夫と私の大好物 である有名な店の豆大福だった都内では3 本指に入る有名店で午後には売り切れて しまう行列必死の一品だきっと朝早く並ん で仕入れてきたのだろう所作の橋柱に気品 があり事前のリサーチも完璧服も派手すぎ ず地味すぎず 自身の美貌をえたセンスが感じられる そして何よりいい香りがする後でどこの メーカーの柔軟剤を使っているのか 聞き出そうと私は思っ た夫はすでに彼女の鳥子になったようで席 についてからずっと質問攻めをしている 休日はラーメンの食べ歩きやメイクの動画 を見ているらしいラーメン好きとは意外 だったがこってりしたものが好きな夫と話 が合うようでどこのラーメンがおいしいか という話で盛り上がって いる半蔵の端様子を見て私は切れながら 昼食の準備に取りかかった彼女がキッチン にやってきて手伝いますと申し出てくれた が後は料理を運ぶだけだからと定長に断り 夫の相手をしてあげてと伝えたその方が夫 も喜ぶ だろう人料理の手伝いや食事シも考慮して 黒いブラウスを着ているのだと私は勝手に 関心したもう目に移る彼女に関連する 出来事はポジティブな方向にしか考えられ ない私もすでに彼女の鳥子になっている ことに気づくのはもう少し後になってから だ食後に稽古が持ってきてくれた豆大福を 食べていると吉信はそろそろだろうかと 言った様子で切り出し た僕たち結婚し ます彼らしいストレートな申しに私たち 夫婦は2つ返事で2人の結婚を認めるこの 2人ならきっと幸せな家庭を気づける だろうと私はまだ見ぬ孫の顔を想像し ながら2人の幸せな結婚生活を夢み た2人の結婚式は盛大で華やかにしようと 私は思ってい たしかし本人たちの希望により親しい知人 だけを招待した挙式と立食パーティーを 兼ねた式になった食事は少なめで ウェディングケーキもなしところがよく 見るとキャビアやアワビなどの高級食材が 並び意外に豪華だ後で知ったのだがフード ロスを考慮し少量だが豪華な食事を提供 するというコンセプト らしい若い人たちの間ではこういった カジュアルな式が好まれているらしく 私たちの結婚式とはだいぶ違ったスタイル に時代は変わったとしみじみ思う 最後に稽古がブーケトスをして式は幕を 閉じたブーケは高級食材を口に詰め込んで いた稽古の友人がキャッチした指輪をして いないことからどうやら離婚のよう だ海晴だった結婚式とは打って変わり灰色 の雲が垂れ込める昼下がり私はテレビの ドラマを見ながら先日の結婚式の写真を 整理していた貧乏な家に嫁いだ資産家のお 嬢様が姑とと仲良く話しているシーンが 流れている嫁と姑とはいい関係を気づける わけがないワイドシの特集で嫁と姑との見 にくい争いが再現ビデオで放送されている のを過去に何度も見たことがある稽古に 限ってそんなことはありえないと思いつつ さりげなく吉信に同居するかどうかを聞い たことが ある息子夫婦は新しく家を立ててそこに 結びたいと案に同居を拒否する姿勢を示し たため仕方なく私たちは別々に暮らすこと を了承したちょうど実家の近くに空があり 現在息子夫婦は新築一戸建てに住んでいる 彼らは気を使ってくれるのか忙しい合間を 縫って実家によく顔を見せに来て くれる時々稽古と2人で買い物に行くこと があり家ではできなかった洋服やメイクの 話ができて娘を産まなかったことを私は 少し後悔し た今度夫とも一緒にラーメンを食べに行く ようで私は脂っこいものは遠慮すると最初 は断ったが稽古の提案であっさりした塩 ラーメンが美味しい店に行くことになった 彼女の気遣いのおかげで私たちと息子夫婦 は疎遠にならずに住んでいると思っている 私はテレビを消して特に気に入った写真を アルバムの中央に配置した 後日犬を飼っている近所の知り合いから柿 をたくさんもらったちょうど今日は息子 夫婦が遊びに来ることになっているので 息子夫婦に渡す分の綺麗な柿を寄りはけて おく最初家に来たのは吉信だけだった来る 途中で稽古の電話が鳴り電話が終わって から来るそうだ吉信とお互いの近況を話し ている時に私は柿をもらった知り合いにお 礼の写真を渡し忘れたことに気づく以前 近所の公園でポメラニアンと散歩している ところを撮った写真を渡すつもりだったの だがすっかり忘れていた近所なのですぐに 戻ると吉信に伝え私は急いで知り合いの家 に向かうその途中電柱の影で電話をして いる稽古を見つけた声をかけようと彼女に 近づいた時にある違和感を感じたいつもの 彼女の喋り方と違う稽古はいつも物静かで やかで声を荒げることはないしかし稽古と 思しき人物の喋り方は高校生のギャルその ものでマジかよつんだありえねえといった 信じられない言葉がやぎ早に出て くるようやくマザコン男が結婚してくれて 私の将来は安泰やっぱ女は玉のこしに乗ら ないと ねその衝撃的な内容に私は凍りつき今ここ で逃げ出せばこの人が稽古かどうか確認せ ずに住むと思ったしかし彼女の電話が ちょうど終わったようで 振り返るやはりその女性は稽古だっ たけい子のバツが悪い顔を見る限りやはり 先ほどの電話で行っていたマザコン男とは 吉信のことだと私は確信し たけい子さんマザコン男って吉信のこと何 のことですか私はそんなこと言っていませ ん 彼女はそう言い残し私の反論を許さず急い でその場を後にし た彼女には裏の顔があるのかもしれない 吉信との幸せな結婚生活が限りを見せ始め たマザコン男の一見以来けい子の私に 対する態のが表編したメールしても無視さ れることが多くなり差し入れとしてもらっ た料理を味見してみると塩辛くてとても 食べられたものではなかった食卓に並べる わけにもいかず私は仕方なくゴミ箱に捨て た金沢のお土産として金つばをもらったが なぜか私にだけ明すタオルのおまけつき私 の体は赤だらけということなのだろうか 良い秋冬なことにこういった嫌がらせは 彼女と2人きりの時にしか受けないその 一方で稽古に対する近所の評判はよくゴミ 捨て場の掃除を率先してやってくれるお 年寄りに親切にしてくれる子供たちからも 人気があると皆彼女を褒めたいている彼女 の裏の一面を知っている私にとってそれら の評判は私の気持ちを穏やかにさせなかっ た以前もらった料理の差し入れが潮辛かっ たことを遠回しに指摘しても醤油の分量を 間違えちゃったみたいですととけるだけ そう言われてしまうと私もそれ以上追求 することができない夫や息子にさりげなく 相談してみても気のせいではと真剣に相手 をしてくれないみ稽古の裏の顔に気づかず とこになってしまっているここで私が稽古 から受けた嫌がらせの真相を正直に話して もきっと私が彼女を入れようとしていると 思われるだけだ方になってく人が誰もい ない状況でどうしたものかと私は試案 する数日後久しぶりに家族4人で昼食会を しようと吉信から連絡があった一松の不安 はあったが断る理由がすぐに思いつか なかったので了承してしまう今まで遠慮し て息子夫婦の家に行ったことはなかったが 家は綺麗に片付いておりまだ新築の香りが していた家具の配置とデザインのセンスも よくきっと稽古の趣味なのだろうと私は 推測する吉信は仕事が趣味みたいな人なの でおそらく家の設計も稽古の思想の大部分 を反映しているのだろう今日の稽古は やたらとご機嫌で荷物を持ってくれたり 足元に気を使ってくれたりと日頃の 嫌がらせが嘘のようだコトを預かり席に 着く時は椅子まで引いてくれる家族がいる 手前印象の良い態度を取っているだけなの だろう か私がキッチンで何か手伝うことはないか と尋ねると稽古は慌てた様子で丁寧に断っ たお母さんはくつろいでいてくださいいつ も家のことで忙しいんでしょ私も料理を するからお母さんの気持ちが分かるんです 毎日のメニューを考えるのも大変ですよね ここは私に任せて くださいこんなを考えるのは大変という 意見には賛同するしかしどうもいつも以上 に気を使っているように見え逆に何か隠し ているのではと疑ってしまいたくなる私の 中のランプは黄色く点滅しており席で じっとしていても警戒のために収支 落ち着か ない今日のメニューは何だい今日は コロッケ よ先ほどから聞こえてくる揚げ物の音の 正体はコロッケだったようだ私は脂っこい が苦手だがコロッケなら許用半以内だ スーパーでコロッケは安く販売されている しかし手作りする場合は結構手間のかかる 料理だじゃがいもを茹でるのに時間が かかり暑いうちに潰すのも一苦労だ何より 揚げ物自体が家庭でやると大変な料理の カテゴリーに入るあげる際に小麦粉卵 パン粉をそれぞれバットで用意しなければ ならないし油はねしたコロ周りの掃除も 大変だなのでうちでは揚げ物を極力しない ことに決めているスーパーで安く買える コロッケは企業努の結晶だ私は密かに コロッケに対して敬意を 表するしばらくすると料理が運ばれ始めた お母さんもあげたては どうぞ皿の上には一口台のコロッケがいく つかと付け合わせのキャベツが盛られて いるそれと若めの味噌汁キャロットラペ もう1品副菜が欲しいところだが栄養 バランスは悪くないと私は思ったただここ で警戒を緩めてはいけない念には念を入れ 稽古がキッチンに戻った瞬間を見計らって 私は胃を消して行動を起こしたあらやだ窓 の外をフリスビーを加えたポメラニアンが 飛ん でる夫と息子が外に気を取られている 私は自分の皿と稽の皿を入れ替えた信が わざわざ窓を開けて外の様子を見に行った が特に変わった様子はないと言って戻って きた見間違えちゃったみたいと私がとける と夫の冷やかな視線が 突き刺さるポメラニアンを何と見間違える んだとその目は語ってい た長年連れ添った夫婦なら夫の言いたい ことは目を見れば分かるは何事もなかった かのようにいまいをたし稽古の料理を褒め てその場を取り繕った食事の準備が完了し たところで一同はいただきますと昭和した それぞれ好きなものから箸をつけ夫は目尻 を下げて稽古の料理の腕を褒めている メニューにコロッケを選んだのも夫の好み に合わせたのかもしれない吉信もコロッケ を一口で頬張り満足した表情を浮かべて いる隣に座っている稽古は私の方を チラチラと見てお母さんも遠慮なくどうぞ と満面の笑を浮かべたそんなにお望みなら あなたの作ったコロッケをいただくと しようソースをかけて一口で頬ばると衣の サクっとした食感じゃがいもの甘みソース の酸味が混在一体となって喉を通った夫の 言う通り料理の腕自体は悪くないようで なぜか困惑い稽の視を気にせず私は 食べ進める冷めないうちに食べなよ息子が 枠している稽古を不審に思い気遣いを示し た夫も稽古の様子を気にして体調でも悪い のかと尋ね た味付けは完璧よさ一口召し上がったら どう彼女は曖昧に返事をして箸を手にする そして恐る恐るコロッケを口にしゆっくり と咀嚼するサクサクとした衣の音が耳に 心地よい稽古の口の動きがだんだん遅く なり顔はみるみるうちに歪み口を押さえて キッチンに駆け込んだ何が起こったのか 理解が追いつかずその場に取り残された 一道はお互いの顔を見合わせるばかりだっ たにわかにキッチンから悲鳴が聞こえ我々 は急いで駆けつけるキッチンではが口を 押さえて床に座り込み体は小刻みに震えて いる吉信が駆け寄り何があったのか説明を 求めたが彼女は首を振るばかりだった シンクには彼女が吐き出したものが散乱し ておりよく見るとコロッケには本来入れる べきでないものが混ざってい たなんだこれ は全体像は半人としないが何か細い糸状の ようなものが混ざっている私はもっと近く で見てみるとそれは何かの虫の幼虫だと いうことが分かったコケに購入していた ものの正体が分かると私は口を抑えて 後ずさった夫も老眼鏡を通してこれは虫の 幼虫だと認識したようで顔が青ざめてい た私はその幼虫をどこかで見たと思い混乱 した頭で記憶を探る確か以前アビスの 黄昏れで放送していた食用うじ虫と見た目 が似ていると思い当たる番組の解説による とすぐに増えて高タパ食料機器を解決する 重要な存在になると期待されている白物 らしい私はたえこの地球上の食べ物が なくなったとしてもこの虫だけは絶対に 食べないと心に誓ったことを 思い出すその見るもおぞましいうじ虫が 大量にコロッケに詰まっていたのだ コロッケをあえて一口代にしたのはきっと バレにくくするためだろうと私は思っ たけい子さんこれは一体どういうことな の今まで受けてきた嫌がらせも洗いざらい 問いただしこの一見を始めとするいびりの 実態が夫と息子に知らされることになっ た驚愕の事実を知り夫と息子も稽古を 問いただすもうなす術がないと観念したの か彼女は喉を詰まらせながら白女をした 彼女が言うには同居もしたくなかったし 将来介護するのも嫌だったから嫌がらせを して遠ざけようとしたそうだ心を負って おけば自分に逆らうこともないそれが稽古 の計画だっ たそもそもなぜ皿を入れ替えた の彼女の怪しい挙動は一目瞭然だ何かある と感じとったので皿を入れ替えたと説明 する前になぜか吉信が先に口を開いた 母さんに対する嫌がらせを僕たちが知ら ないとでも思ったのか い私とけい子は状況が理解できず彼の顔を 見つめる吉信の説明によると以前私が さりげなく稽古の態度について相談した時 最初は信じられなかったが引っかかるもの があり詳しく調査することになった彼は 半蔵にも協力してくれるように頼み2人で 稽古を観察することになったそうだ じゃあもしかしてこの食事会もあなたたち の作戦のうちだったのそうだようちで食事 会を開けば稽古が何か企むと踏んで ねまさかコロッケにうじ虫を入れるとは彼 らも思っていなかったようで稽古に対して 嫌悪感をあわにし たちなみにポメラニアンなどという見いた 嘘は最初からお見通し だ皿を変えたことは2人にはばれていた ようで私は咳払いをしてごまかした夫と 息子は私の話を疑ったことを謝罪した しかし結果的に稽古の裏の顔が確実の元に さらされうじ虫も食べずに住んだので私は むしろ2人に感謝していることを伝え たさてとけこさんこんなことをしてただで 住むとは思ってないわよ ねは3人からめられ何度も謝罪したが怒り 浸透に発したゾの勢いはとまることを知ら ず彼の説教は約2時間に及ん だ私が庭に飾ってあるボサの蜂を落として しまった時も冷静だっった夫がこんなにも 激怒するのを見たのはこれが初めてかも しれ ないこの虫事件を気に息子はけに離婚を 迫ったがけは何でもするから婚だはしない でほしいと懇願した私にとんでもない 仕打ちをしておいて許しをこうとは大した 度胸だと思うしかし我々3人の意見は一致 しており慰謝料を請求しないという条件を 出して半ば強引に離婚を承認させ たどこから漏れたのか定かではないが吉信 の職場ではうじ虫事件の噂が出回ったその 犯人は稽古で離婚の原因にもなったと皆が 噂し立場の悪くなった稽古は病を得ず退職 することになった稽古と仲の良かった職場 の女性社員の話によるとフムコロッケを 食べてしまったことがトラウマとなり 大好きだったラーメンを見ただけで吐き気 を催す体質になってしまったらしいきっと バチが当たったのだろう息子と敬子の結婚 式のアルバムをどうするか2人に相談する とデータごとさっさと処分するようにと 即答されたすでに離婚も成立しあんなこと をされて嫌な気持ちになったのは事実だ しかし字が自賛になってしまうがどの写真 もいい構図で捨てるのは惜しいと思っ た少し悩んだ末に私は現像した写真は 細かく切り刻み保存されたデータも綺麗 さっぱり消去する日が傾き始めた空は赤根 に染まり気分転換に夕日を撮影しに行こう と私は思い立った 稽古がいなくなった家で吉信が1人で 暮らし始めてから数ヶ月が経つ実家に戻る ことを提案したが家は人が住まないとすぐ に痛むからと断られたそれでも1人で住む には大きすぎる家なので私はたまに息子 から鍵を借りて家の中を掃除している私は ハンディーモップで誇りを取りながらあの 離婚のすぐ後で息子が言っていたことを 思い出す これを教訓に今度はもっと相手の本質を 見極めてから付き合うようにする よ私たちの見る目も甘かった表面だけの 気品に目を奪われ結婚を許可してしまった 私たちにも責任がある私たちも相手の本心 を見抜いてから結婚許可を出すよう約束 すると彼は寂しげに笑っ た玄関からリビングに移動すると飾り棚の 上に写真たてが飾ってあるのが目に入った 以前来た時にもあっただろうかと私は記憶 を探る写真立てには息子の就職祝に家族で 京都に行った時の写真が納められていた 紅葉をバックに近くを通りかかった カップルに撮影してもらったものだと思う 夫は写真嫌いなので家族3人が1つの フレームに収まっている写真は数 少ない息子がどういった意図でこの写真を 選んだのか私は音が余分に響く物寂しい家 の中で想像して みる結局彼の意図はよくわからなかったが それを理解する必要はないのだと直感で 感じた私は写真立てを胸に抱きしめ私たち の大切な家族の未来を祝福した

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