地下アイドル

【総集編・生朗読】シングルマザーの美人上司が会社を休んだのでお見舞いに行くと予想外の嬉しいハプニングが起こった…余韻冷めやらぬ内に後日彼女から連絡が来て… 感動する話 いい話



【総集編・生朗読】シングルマザーの美人上司が会社を休んだのでお見舞いに行くと予想外の嬉しいハプニングが起こった…余韻冷めやらぬ内に後日彼女から連絡が来て… 感動する話 いい話

俺の名前はサ俺には3歳年下の弟がいたが 2年前に交通事故で亡くなり妻の雪菜は 未亡人になった悲しみにくれる家族を 支えるため1人暮らしをしていた俺は実家 に戻り両親と雪菜を支えながら生活してい たそんな状況で俺は雪菜に関するせらな 秘密を暴いてしまう赤面する俺に彼女は 衝撃的な提案をした今日の晩御飯はサさん の好きな肉じゃがですよあまり残業しない で早く帰ってきてくださいね届いていた メールを確認して俺は返信を打つこれから 帰るよよかった待っているので気をつけて 帰ってきてください俺は携帯を鞄にしまい 電車に乗るまるで奥さんから届いたメール のようだが正確には俺の奥さんではない雪 は2年前になくなった俺の弟タヤの妻だっ た俺にとっては義の関係だ 夫を亡くして孤独になった彼女は俺の実家 で暮らし始めたそして俺も実家に戻り家族 を支えるために奮闘しているタヤが 亡くなったことは俺ももちろん悲しいが 両親や雪菜を支えなきゃいけないと思い 自分を古い立たせた事故から2年が経った 今では家族もかなり立ち直ってきて幸菜は パートをしながら家事をしてくれている タヤは雪菜の料理に胃袋をつまれたと聞い ていたが彼女の料理は本当に絶品で 俺も毎日楽しみにしているただいまお帰り なさい俺が帰宅するとエプロンをつけた 山名が出迎えてくれて俺のカや上着を部屋 に持って行ってくれる手を洗ってください ね最近風が流行ってるみたいなので分かっ たよ俺は雪菜の言う通り手を洗いリビング に行った待っていた両親と雪菜と一緒に 食卓につき断捨しながら夕飯を食べる1日 の中で一番幸せなやかな時間だ あそうだサトさんってパソコン詳しいです か仕事で使ってるし多少は分かるけど私の 部屋のパソコンなぜか使えなくなっちゃっ てもしよかったら見てもらえませんか何か 壊れるようなことをした心当たりはない です何もしてないのに電源が入らなくなっ ちゃってそれは変だなじゃあ後で見てみる よありがとうございます俺もパソコンに 詳しいわけではないでも何もしてないに 壊れたと言い出す機械音痴の上司の パソコンを直したことは何度かあるそれに 可愛い義の頼みなら聞いてやらないわけに はいかない俺は夕食後風呂に入ってから 雪菜の部屋を訪ねた彼女もお風呂に入って もう寝る支度をしていたのかパジャマ姿 だったか俺を心よく受け入れてくれたどう ですかやっぱり修理が必要でしょうかと 不安そうに聞いてくる彼女に見守られ ながら俺はパソコンを確認した

するとすぐに原因が分かり電源がついたえ すごいどうやったんですか大したことじゃ ないよ電源コードが抜けてただけだよえだ から故障でもないと思うよ念のため少し 動かしてもいい大丈夫です雪菜はそう言っ て俯いた線が抜けてただけなんてと小さい 声で呟いている本当に機械音痴なんだなと 思い俺は思わず薬と笑ったこのパソコンは 元々弟のもので今は雪なや両親がたまに 調べ物をする時に使っている中には弟が 残したデータがたくさん入っていて懐かし さに駆られて俺はファイルを開いた弟は カメラが趣味で俺たち家族や風景の写真を よく撮っていた懐かしい写真を見ていると 見慣れないファイルがあることに気づいた あそれは雪がそう言って俺を止めようとし たが遅かった俺はもうクリックして ファイルを開しまったずらりと表示された のは最近話題の女性アイドルゆかちゃんの 画像だ ああと雪菜は恥ずかしそうに顔を赤くして 手で顔を追う俺は驚いていった嘘だろ雪な ってゆかちゃん好きだったの はい雪菜は顔を追ったままこりとをく俺も ゆかちゃん大好きなんだよきょとんとする 雪に俺は興奮していったこんな身近に ファンの人がいるとは思わなかったらもし かして先月のライブも行った行きました俺 も行ってたんだよでも雪なその時友達と会 うって言ってなかったかサトさんだって 職場の人と飲み会だって言ってましたよね そう言い合って俺たちは視線を合わせた俺 と雪菜は2人ともアイドルのライブに行く とは言わずに家を出ていたのだ俺はゆか ちゃんが好きなことは両親にも会社の人に も秘密にしている30にもなって10代の の土性アイドルにはまっているなんていう のは恥ずかしいからだ雪菜も同じことを 思っているんだろうと理解できたファイル を見られてしまったなら仕方ないですさし さん付き合ってくれますよねゆかちゃんの 応援一緒にしてくれますよねもちろん お父さんとお母さんには内緒ですよあああ そういう付き合うね俺は一瞬ドキっとした 思いを振り払い頷いたいいよそうしよう俺 も身近にゆかちゃんを語れる人がいるのは 嬉しいしはいじゃあ約束ですよ幸菜はそう 言って俺に指切りを求めてきた俺たちは 呼び切り現まをしてゆかちゃんのファン 同士の同盟を組んだそれから俺たちは秘密 の関係になったゆかちゃんのライブや イベントに一緒に出かけたり新曲の感想を 言い合ったりした正社員で働いている俺と 違いパート勤務の雪菜はシフトに融通が 聞くから新曲の発売日には昼のうちに

ショップに行って俺の分も一緒に買ってき てくれたい雪な免許を持ってないけど俺は 持ってるからライブやイベントの時は俺が 車で送ったり俺たちはオタク仲間として ウンウンの関係だったねえ言いにくいんだ けどあんたたちそういう関係なの母さんが 突然そう聞いてきたのは幸菜と同盟を結ん で半年後のことだった俺と雪菜と母さんと 父さんの4人でいつも通りの和やかな夕飯 の時間を過ごしていたのだがその一言で 空気がピリッとしたユイカちゃんのライブ に2人で出かけたりお互いの部屋で遅く まで語り合っていることが増えた俺たちを 両親は不審な目で見ていたようだ確かに 雪菜は美しくて優しく女性としての魅力に 溢れている俺もすっかり胃袋をつまれてい たがあくまでも暇として接して余計なこと は考えないようにしていた別にそんなん じゃないよ雪菜は俺の義だしそう言った 瞬間雪菜の顔が悲しそうに歪んだ俺ははっ としてもう一度確かめようとしたがその時 にはもう彼女は笑顔になっていたそうです よサさんとはたまたま同じアイドルを応援 していることが分かってそれから今まで 以上に話すようになっただけですアイドル 首をかしげる母さんと父さんに俺たちは ゆかちゃんのことを簡単に説明した親世代 には共感されにくい話だと思い今まで言わ なかったがこの状況で隠し通すのは無理 だっただが思った通り話を聞いた父さんは 怒り出したさしお前はいい年してそんな ものに貢いでいるのかそれよりも身近に いい女性を見つけて結婚したらどうだ弟に 先起こされてみともないと思わんのか俺に 説教した父さんは幸菜にも厳しい目を向け た幸菜もそんなくだらんものに費やす時間 があるならタヤに先行でもあげて定宿に 過ごしなさい はい雪菜は泣きそうになりながら頷いた俺 は父さんに言い返すと思ったが雰囲気に 押されてしまいその場では何も言えなかっ た夕飯の時間は気まずいまま終わり俺と 雪菜の間にはその日から距離ができて しまった同じ家で生活しているのにあまり 会話もしないしもちろん一緒に出かけたり もしないメールのやり取りも今日は7時に 帰るよわかりましたというような事務的な ものに変わってしまい毎日玄関まで出迎え てくれていたのもなくなった俺は変わらず ゆちゃんが好きだったが縄あの日から一切 その話をしない俺も父さんに言われた話が 心に残っていた俺は今30歳誕生日が来 たら31になる同級生はもうみんな結婚し ていて早いやには小学生の子供がいたりす 俺もできることなら結婚して家庭を持ち

たいが昔から持てなかったしどうせ俺 なんかという思いがありどこか真剣になれ なかった弟は子供の頃から俺よりも優秀で 学校でもモテていた美人な嫁さんをもらっ て俺よりも早く結婚したことも意外では なく弟に先起こされて悔しいというよりも まあそうだよなと感じていたその弟が事故 で亡くなった後は家族のケアをするのに 必死で自分のことを気にする余裕はなかっ ただから今はもう両親も雪菜も事故の ショックから立ち直り明るく生活して いけるようになった俺も自分の将来に真剣 に向き合うべきが来たのかもしれないそう 考え俺は真剣に婚活を始めようと決意した 同僚に女性を紹介してもらったり街婚に 出会いを求めたりしてみたがどうもうまく いかない俺はいつの間にか相手の女性を 雪菜と比べてしまっていることに気づいた 雪菜ほど気遣いができないとか雪菜よりも 料理が下手だとか雪菜よりも美しくないと か雪菜のように俺の趣味を分かってくれ ないだとか高望みしてはいけないと分かっ ていたが結婚して家庭を気づくととなれば 妥協できないこともある頑張ってみたが 成果が出ないまま半年が過ぎた食事会が 終わり遅くなって家に帰ると食卓の上に ラップをかけた料理とメモ用紙が置いて あるメモを手に取り俺は涙ぐんでしまった 今日も1日お疲れ様です晩御飯チして食べ てください冷蔵庫にサラダもあります バランスよく食べないとダメですよ雪菜が 俺の健康を気遣って残してくれた書置きを 見て俺は嬉しくてなぜか涙が出てしまった 俺が一番幸せを感じるのは雪なと両親と 一緒に食卓を囲み断して過ごす時間だ こんなに必死に婚活をしても雪菜よりも 素敵な女性と出会うことはないだろうそう 感じてしまいなんだか虚しくなってしまっ た今まで義としてしか見ていなかった雪菜 いつの間にか1人の女性として好きになっ ていたことに気づいたサさん名前を呼ばれ てバッと振り向くと部屋の入口に雪 寝るところだったのかパジャマを着ている 俺の顔を見るとぎょっとして駆け寄ってき た泣いてるんですかどこか痛いとかなんで もないんだなんか嬉しくて自分でもよく わからないけど俺はどうにか涙を拭って そう言った雪菜は心配そうに俺の背中を さってくれた後ご飯温めますねと言って テーブルの上の料理を温め直し鍋に入って いた味噌汁も温め直してく 俺の目の前には普段と変わらない温かい 食事が並んだありがとういただきます俺は そう言って食べ始めたが無償に嬉しくて また泣きそうになってしまう涙をこらえ

ながら食べていると雪なが言ったこうして さしさんと2人でゆっくり喋れるのも久し ぶりですよねあそうだな最近帰りが遅い ですけどお仕事大変なんですかいや実は 復活してるんだ俺の言葉を聞いた雪菜の 表情は悲しそうに歪んだどこかで見たこと ある顔だと思ったが思い出せない夜も遅く 両親はすでに眠っている時間だ俺は やけくそになり雪菜に思いをぶちまけた いろんな女性と会ってきたけどなかなか うまくいかなくてさ雪ながすごく素敵な人 だからこうしてせわしてもらってる毎日が 幸せすぎて他の人と一緒になる自分が あまり考えられないんだ私はただの義なん ですよね雪菜の言葉は冷たく突き放すよう な感じだったが俺は構わず続けた暇として 大切にしなかって分かってるけどいつの間 にか1人の女性として好きになってたんだ 雪菜は黙ったまま俯いている俺は不安に なって彼女の顔を覗き込んだすると突然 雪菜の目から大粒の涙が溢れ出した雪な ごめん急にこんな話嫌だったよな俺が慌て て謝ると幸菜は首を横に振って否定した 違うんです嬉しくて幸菜泣きながら俺を 見つめていたその表情を見て俺が婚活して いると言った時の幸菜の悲しそうな表情を 思い出したどこかで見たことがあると思っ たがあれは半年前に父さんにとめられた時 雪菜はただの義だと言った時に見せた表情 と同じだったんだということはもしかして 雪のも前から俺のこと好きでした雪菜は そう言って涙を拭った驚愕したが嬉しかっ たタヤさんが亡くなってからサさんは私を お母さんたちを励まそうとしてくれました よね自分だって悲しいはずなのにそれが すごくありがたかったし支えられました 一緒にゆかちゃんのライブに行たり2人で 過ごす時間が本当に楽しくてずっとこの ままでいたいなと思ってしまってそうだっ たんだお父さんに怒られてからサさんとも あまり話せなくなってしまいましたけど 考えていたんですタヤにお先行をあげて苦 することも大事だけどそれだけだと私全然 生きている感じがしないなって好きな アイドルを応援したり新しい好きな人を 見つけて支えていきたいってそこまで言う と雪菜は決心したような目で俺を見た私今 まで我慢してましたサトさんが私のことを ただの義だって言うからわざと話さない ようにして冷たくしてましたでもこれがは 我慢しなくていいですか あ我慢なんかしなくていい父さんにももう 1回説明して分かってもらおう嬉しいです もう遠慮なんてしません幸菜はそう言って にっこり笑ったその笑顔を見て俺は胸の奥

がキュンとしたそして翌日俺と雪菜は 改めて夕食の場で父さんと母さんに話をし た俺たちが本気でお互い大切に思い合っ てることやゆいちゃんは俺や雪菜が気持ち 的に辛い時に歌で励ましてくれた存在で あって今後も2人で応援していきたいこと を伝えた父さんはすぐには納得してくれ なかったでも俺と雪な叱ってから俺たちの 中が気まずくなり家庭内の空気もどこか 沈んでしまったことには気づいていただ から最終的にはお前たちが真剣なら好きに しなさいと言ってくれたそれを聞いて俺も 雪菜もほっとしたその日から俺と雪の関係 は変わった義兄弟としてではなく男女とし て付き合うことになったのだ正直今まで 家族として接していた雪なと恋人になるの は戸惑いもあっただが戸惑いよりも彼女を 愛しいと思う気持ちがまさった正式に結婚 したのはそれから5ヶ月後のことだ俺と 雪菜は結婚式も引っ越しもせず引き続き 両親を支えながら暮らしていくことに決め た指揮をしなかったのは義兄弟で結婚した ことをとやかく言いててくる人が少なから ずいると思ったからだ雪菜を傷つけない ようにそう決めたけど俺はこの結婚が 間違っているとは思っていないタヤのこと は俺も雪も一生忘れないだろうそれでも前 を向いて生きていかなくてはいけないその ために俺には雪菜が必要だ雪菜もそう思っ ていてくれていると信じている騒ぎを 聞きつけ部屋に早速旅館の男性従業員が 駆けつけて くる悲鳴をあげた女性が横たわる布団の傍 でパニック状態に陥る俺 はあなんでこんなことになってしまったん だろう俺は巫 公代33歳の独身で温泉旅館で働いて いる現在は高級温泉旅館の後方部門で主任 のポジションについて いる最近旅館の新刊が増設されその新刊の デザイン全般を俺が任されることとなっ た新刊の準備に追われなかなか忙しい けれど仕事はやりがいに溢れているし毎日 とても 楽しいお兄ちゃん おはようこれお弁当 よ新刊へ向かう際俺は偶然妹の葉と遭遇し た葉は現このに併設されている美容室で チーフ兼ディレクターとして働いて いるちなみに2年前に結婚しているので 現在音葉の苗字は横田になって いる音葉は何かと俺を気遣いお弁当まで 作ってくれるので誠にありがたいこと だいつもありがとうありがたくいただく よいいのよお兄ちゃんの体が心配だしここ

のところ新刊の準備で忙しいんでしょ今日 は午後からコーディネーターさんとの 打ち合わせだっていうしなおさらしっかり 食べないと ねそう音葉の言う通り実は本日の午後 フラワーコーディネーターとの打ち合わせ を控えてい た新刊オープンの際池のアレンジメントが あればおめでたい雰囲気になるだろうとの ことでプロに直接依頼することになったの で あるなんでも話によると今回依頼した コーディネーターは女性で業界でも注目さ れている実力者だと いう俺も彼女の作品を何点かカタログで 見せてもらったがどれもセンスが良く目を 引くオーラを放ってい たこの人の作品ならきっとモダな雰囲気の 神感をますます魅力的に彩ってくれる だろう そんな期待を胸に打ち合わせに望む俺だっ たがいざ打ち合わせ室にやってきた女性を 見て思わずフリーズしてしまっ たああなたは先日 の驚きのあまりしどろもどろになる俺に 対し彼女もまた驚愕の表情でとび色の目を 大きく見開いてい たま まさかお仕事であなたに再開する なんてそう言った途端彼女は立ちまち 恥ずかしそうに顔をわかめ た実は俺たちには面識がありその出会いは インパクト満点だったので ある今から半月前俺は男友達4人で温泉 旅行に出かけてい た温泉に入った後は豪華な夕食と地酒を 堪能しとても楽しい時間を過ごしてい ただが久々に大学時代の仲間で集まったと いうこともありつい調子に乗って飲みすぎ てしまった らしいまだ宴会中だというのに俺は強い 眠気を覚え た他の3人はこれから温泉街のスナックに 行くと言ったがとてもじゃないが俺に 出かける元気は ない俺だけ先に休むこととなりフラフラと ちり足で部屋に戻るとあろうことかドアが 開いたままではない か友達がオートロックと間違え鍵をかけず にそのまま出てしまったの だろう誰もいないのに危ない な豆電球だけ点灯している薄暗い部屋を ふらふら歩き並んで敷いてある布団のうち の1番奥の布団に吸い込まれるように 向かっ

た他の布団よりも厚みがあって盛り上がっ ており柔らかそうに見えたからかもしれ ないようやく休めると安どし布団をめくっ た 瞬間俺は反射的に声をあげ た ふうなんとそこには見知らぬ美女が眠っい たので ある一瞬部屋を間違えたかなと焦ったが 友人たちの荷物も置いてあるし間違いなく ここは俺の部屋 だおそらく鍵が開いたままだったので彼女 の方が部屋を間違えたの だろうすると女性の方も目を覚まし俺を 見るなり大声で叫ん だや助けて 知らない人がいる わそう言って彼女は大慌てで眠っている 最中にけた浴衣を整え た騒ぎを聞きつけ部屋に早速旅館の男性 従業員が駆けつけて くる悲鳴をあげた女性が横たわる布団の傍 でパニック状態に落ちいる俺 ああなんでこんなことになってしまったん だろう 男性従業員は最初女性の慌てふためく様子 を見て俺が無理やり侵入したものと勘違い した らしい大丈夫ですかすぐにうちの支配人を 呼びますから ねなんて言いながらこちらにいぶかしげな まなざしを送りすっかり俺俺を悪者扱い する従業 員このままじゃ俺がおにかか しまう危機感を覚えた俺は誤解を解こうと やきになっ た違うんですここは俺の部屋 ですほらルームキーも持っていますしこの 部屋のチェックインの時も俺の名前になっ てます よそう言って運転免許証と共に証拠を 見せるとようやく従業員は俺の言葉を信じ てくれ た彼女も自分の失態に気がつきもじもじと し始め た酔っ払っているのか周知からか彼女の顔 は真っ赤 だほ本当だわここは202号室ですものね 私の部屋は302号室だから貝を間違えて しまった みたいすすみません私のミスなのに大騒ぎ してしまっ てそう言って女性は心底を申し訳なさそう に何度も深く頭を下げてい た彼女曰く一緒に宿を訪れていた女性

グループで夕食を食べていたが飲みすぎて 泥水状態に陥ってしまったと いう他の仲間は夕食後温泉に入りに行き 自分だけ部屋に戻ることになったが 酔っ払いすぎていたためにエレベーターで 間違えてしまったとのことだっ ただがお互いに疲れているし酔っ払って いるしこの状態ではまともに話し合えない だろうお気になさらないでください鍵が 開いていたのはこちらの落ち度ですし あなたも今日はもう休んだ方がいい でしょうそう告げると従業員も 申し訳ございませんでしたと俺に頭を下げ 女性に付き添って部屋まで送っていっ た翌朝彼女自ら改めて昨日の謝罪をしに来 てくれ たこうして改めて対面するとやっぱり綺麗 な人だなと見れて しまう滑らかなライトブラウンの髪を軽く カールさせめで住んだ瞳を向ける彼女は とても愛らしかっ たき昨日はあんな大騒ぎをしてしまい誠に 申し訳ありませんでし たこれお荷物増やしてしまうかもしれませ んが私のお詫びの気持ち ですそう言って彼女は旅館の売店で買って きたのだろう地元の有名な箱入のおまじを 手渡してき た丁寧な心遣いに関心させられながら返答 する 俺いえいえ気にしないでくださいせっかく の楽しい旅行なんだからお互いに水に流し ましょう よそう告げると彼女はアンドの笑を浮かべ たありがとうございますその言葉で私も 救われ ますこうして俺たちはお互いに頭を下げる と旅館を後にし た帰りの道中俺は昨夜のハプニングを友達 にからかわれると同時 に綺麗な人だったなと言われ た俺自身礼儀正しく美しい彼女に初対面 から交換を抱いてい たこんな出会い方でなければ別の展開が あったのかもないのに なんてちょっぴり残念に思い旅行から帰宅 した 翌日いつものように出勤した俺だったが まさかあの女性が弊社で依頼したフラワー コーディネーターだったと はしばらく顔を見合わせたままその場に 硬直する俺たちだったが自然と2人同時に 笑い始め たそして彼女の方からを 開くあれからずっとあなたには悪いことを

してしまったと後悔していまし たいえいえそのことはもう気にしないで くださいせっかくまたこうして再会できた んですから一緒に仕事を頑張っていき ましょう よ改めまして俺は御輿広代と言いますこれ からもよろしくお願いいたし ます 俺がそう告げた途端彼女は驚いた様子だっ たきっと珍しい苗字だと思ったの だろう名刺を渡して御輿は漢字でこう書き ますと説明すると彼女もまた名刺を出し た須藤あと申しますこれから三越さんには お世話になりますがどうぞよろしくお願い いたし ます こうして俺たちは気持ち新たにビジネス パートナーとしてスタートしたので ある須藤さんはキシで可愛らしい印象の ため俺は勝手に20代半ばくらいだろうと 思っていたが実際は31歳で俺より2つ 年下だっ た彼女は仕事に対してとても積極的で どんどん案を出してくれ たエントランスは旅館の顔なのでなるべく ゴージャスなデザインがいいと思うんです いくつかイメージ案を持ってきたのですが いかがでしょう かそういって須藤さんはイラストの イメージ案を俺に見せてくれ た彼女が丁寧にした準備をしてくれたので 俺としても非常に ありがたい確かに須藤さんの言う通りです ねお客様がまず初めに目につくのが エントランスなのでボリュームのある作品 が良さそうです ね須藤さんが具体的な案を出してくれる おかげで打ち合わせ初日だというのにトト 拍子で話がまとまってしまっ た彼女の有能ぶりに驚愕すると同時に俺は 新刊のオープンが絶対にうまくいくとの 確かな手応えを感じてい たその予感は的中し上層部たちからも俺 たちのデザイン案は賞賛され新刊オープン の際にはテレビで大きく取り上げられ た今をときめくフラワーコーディネーター 須藤さんの作品が数多く見られる ラグジュアリーで特別な空間として代々的 に紹介されたので ある結果的にお客様たちからも多くのご 予約をいただけて俺たちのプロジェクトは 大成功を納めた そして早速お疲れ様会も兼ねて打ち上げを 居酒屋で行うこととなっ た待ち合わせ場所の居酒屋で待っていると

そこにはレースのワンピースをまとった いつにも増して美しい須藤さんが登場し た妖精のように可憐な彼女にときめきつつ 俺は早速ビールを注文し2人で乾杯し た今までもの顔合わせは何度もしてきたが こんな風にプライベートでゆっくり過ごす のは初めてだったためなんだか緊張 するしかし気がつけば俺はいつものように 自然体で須藤さんとの会話を楽しんでい た実は上層部がこれからも月1のペースで 須藤さんにお仕事を依頼したいと言ってる んですよ月事に変わる須藤さんの作品が あればそれだけで旅館の目玉になりますし 当旅館にはカフェやレストランもあるので 作品の感性がてら立ち寄ってくださるお客 さんも増えると思い ますそう言うと彼女は嬉しそうに目を輝か せ た本当ですか嬉しいです私これからも アレンジメントを頑張り ます最初はこんな風に仕事の話メインだっ たがアルコールで気が緩んだのか気がつけ ばプライベートの話をしてい た実は私見越しさんに初めて会ったあの夜 彼氏に振られたショックで焼け先に走った んです えそそうだったんです かまさか須藤さんのように魅力的な女性が 振られる なんてじら気持ちで耳を傾けていると悲し そうな目をして彼女が俺に手を見せてき た仕事柄水で赤のと同時に鼻のトで手が 荒れてしまうんですがこの手を元彼から 女性らしくないと言われて振られてしまっ たんですあとフラワーコーディネーターっ て花やかな仕事に思われがちですが実際は 地道な世界です私自身仕事以外はあまり外 に出ないし理想の作品のためなら1日家に こもることもしょっちゅう そんなところが気持ち悪いって言われて しまっ て確かに須藤さんの手は少し赤く晴れてい ただが俺は全くその手を見ても不快な感情 は抱かなかっ たなので俺の素直な気持ちを彼女に伝え 須藤さんがあんなに素晴らしい作品を 作れるのもその忍耐強さがあってこそなん だと俺は思い ます普通の人じゃなかなかできないこと ですよ俺はその手も含めて須藤さんと作品 のことを心から尊敬してい ます俺がそう告げると彼女は意外そうな顔 をしてい たそんなに言ってもらえたの初めて です今までの彼氏は全員私のことを

ストイックな仕事人間と言って否定してき た から私見越しさんにそう言ってもらえて すごく嬉しい ですそう言って須藤さんは真底嬉しそうな 笑顔を浮かべ た今の言葉は本当 だその手も含めては彼女のことを本当に 綺麗だと思っているし彼女に強く心引かれ て いる一緒に過ごすうちに仕事に対し真面目 で優しい人柄の彼女への恋心が芽生えてい たの だもっと彼女と一緒にい たいそう強く思った俺は後日職場で音葉に こんな提案をし たよかったた美容室にも須藤さんの作品を 置いてみたらどうかなそうすれば美容室の イメージアップにもつがると思う よそれに対し音葉もナイスアイデアと言わ んばかりに指を鳴らし たいいわね今も花は飾ってるんだけど やっぱりプロのアレンジメントがいいわ 早速今度須藤さんに会ったらその話をして もらえると助かる わ 音葉にも了承を得たので俺は1週間後須藤 さんとの打ち合わせの際にその話をしてみ ただがいつもと違いその日の彼女はどこか 上の空だっ たそして俺の話が終わるやいや急にこんな ことを言い出すではない かすみません私これ以上はこの旅館ででの お仕事をお受けてきそうにありません誰か 別のコーディネーターを紹介するので そちらにご依頼いただければと思い ます俺は彼女の返答に衝撃を受けると同時 にひどく焦ってい た俺は彼女に何かこちらの対応で不愉快な 思いをしたのなら改めるし条件などで不満 があるのなら遠慮なく申し出てほしいと 強く訴え たすると須藤さんはうき加減のまま ゆっくりと口を開い た いいえ巫さんたちには本当によくして いただいております わただこれ以上美越さんと一緒にいるのが 私にとって耐えられないん ですえそそれって 俺が問いかけると須藤さんは顔を真っ赤に しながらゆっくりとこちらを見 た私みしさんのことが好き ですあなたと一緒にお仕事をするうちに そう強く確信しまし

たでもみしさんは美容室の店長の横田さん とお付き合いされてるんですよね横田さん はとても美人だしお似合いだと思う けれどそんな2人を見ていると耐えられ なく てお仕事に市場を持ち込むのは良くないと 思っていますが私もうダメなん ですここですっぱりと美越さんのことを 忘れるためにも私は身を引いた方がいいと 思うん ですいつの間にか須藤さんは瞳を涙でうま せてい た彼女の告白を嬉しく思うと同時に俺は なんとかして誤解を解かねばと思っ た須藤さん俺もあなたのことが好きです よありがとうございますでもいいんです 見越しさんに毎日お弁当を作ってくれたり 横田さんは本当に素敵な彼女さんだと思い ますからそうではなくて音葉は彼女では なく俺の妹なん です ういいんです気を使ってもらわなくって って え須藤さんが目を見開いてこちらを見たの で俺は音葉との関係性についてこと細かに 説明し た彼女は俺の妹で結婚をきに苗字が変わっ たこと 音葉が弁当を作ってくれるのも不摂生が 目立つ俺を気遣い旦那の分と一緒に作って くれているという ことそれを伝え終わった途端須藤さんは気 が抜けたようにへなへなとその場に 座り込ん だそそんなじゃあ全部私の勘違いだったて ことです か俺はそんな彼女をしく思いゆっくりと手 を差し出し たはい俺もずっと須藤さんと同じ気持ちで いまし たこれからも講師共に一緒にいられたらと 思い ますすると須藤さんは頬をあめながら ゆっくりと俺の手をつかん だ今日はお別れのつもりできたのにまさか こんな展開になる なんて勘違いしててすごく恥ずかしいん ですけどでも同じ気持ちでいてくれた なんてとっても嬉しい ですこうして俺たちは出会いの時同様 インパクト満点の忘れられない形で交際を スタートさせたので ある正式に交際をし始めてから俺は彼女を あと呼び捨てするようになっ たあみは交際1ヶ月後に俺にとある

カミングアウトをしてくれ た広代さん実はね私たち旅館で再開する前 に一度会っているの よ えどういう こと彼女の言葉に驚く俺だったがあみは 詳細を話してくれ た私が高校1年生の時広代さんがうちの 高校の文化祭に来てくれたの時私は稼働部 で部活以外楽しみのない地味な生徒だった んだけど偶然広大さんが家道部の展示を見 に来てくれた の全然お客さんが来てくれなくてずっと 教室で人に寂しく過ごしていたからあなた が来てくれた時は本当に嬉しかった わ あ その瞬間俺の中で15年前の記憶が フラッシュバックし たタコの文化祭を訪れた俺は確かに家道部 の展示を見に行きそこで1人の女子生徒と 話をした記憶が あるだがまさかあの時の生徒があだったと は当時の網は黒髪ショート部屋でどちらか というとめな印象だったが現在はメイクと 髪染めのおかげでとても美しく成長を遂げ て いる彼女の変貌ぶりに気がつけなかったの もある意味当然 だろうアは懐かしげな表情を浮かべながら 言葉を続け た広代さんは私の作品を見てまるで魔法 みたいに綺麗と言ってくれたのその言葉が 本当に嬉しくて私にとってあなたは憧れの 存在となった わでも地味で目立たない存在の私に対し 広代さんは他校でも有名なテニス部の エース私の恋に賞賛はないと思って当時は なくなく諦めた のだからまさか大人になってまた広代さん に会えるなんて思っても見なかった 今はこんな普通の俺だが実はあみの言う 通り高校時代の俺はテニスにあけくれ ちょっとした有名人になっていたので あるあみが俺の苗字を聞いた時意味ありげ な表情をしたのも俺の存在を思い出しての リアクションだったの だこのように小さな奇跡が積み重なって 成就した俺たちの 恋心俺はそんな幸福を噛みしめながらあの ことを強く抱きしめ た初めてあの作品を見た時本当に綺麗だと 思っ たこんなに素敵なものを同じ人間が作った なんて信じられないと衝撃を受けたん

だだから俺はここで改めてあみの作品を見 て強く惹かれたんだと 思うそう言うとあみも 嬉しいと言いながら俺の手を強く握っ た交際開始から1年後俺とあみは結婚する こととなっ た結婚式は勤務先の旅館で行うこととなり ヘアメイクは音葉が担当することとなっ たわあミさんウエディングブレスがまるで 白腹みたいでとってもで綺麗です よそう言って音葉はあの花嫁姿を絶賛し たあみも嬉しそうにお葉さんのメイクの おかげねと言って微笑んで いる俺は彼女があまりにも美しくて照れて しまっ てせっかくの綺麗なドレスを飲みすぎて 脱いじゃだめだよと彼女をちゃかし た彼女はもうお酒で失敗しないわとあの日 を思い出し頬をあめながら笑って いるその笑顔が愛しくてたまら ないこれからも彼女の笑顔を守るために 全身前例で愛しきたいと 思う仏壇店の営業の朝1番の仕事は新聞の 奥欄を確認すること その上で葬儀の日付などを確認し営業を かけて いく誰しも人生には等しく終わりが来る もので食いっぱぐれのない仕事だとそう 言われればそうかもしれ ない現在はおしゃれで小さな仏壇も多いし 不興の折り稲心を祭りたいと相談に来る人 も いる俺の名前は山岡 蒼太今年で29歳になる仏壇店の店主で 主に営業担当 だ俺の勤める仏断点は全国展開をしている 大手現在の勤務地は 本店元々俺は仕事に対しての情熱が薄い 食べるために仕事をしていると思って いるそんな考えだから営業にもあまり力が 入らない しかしおかしなものでそんな力の抜けた 営業がお客様に受け入れられ俺の営業成績 は毎月トップクラスだっ たもちろんそれを妬むやも 多い本社の営業課長もその1人 だ課長には自分が育てあげたと自負して いる部下が いるそいつは俺と同期で営業成績はいつも 2番手 入社してからずっと俺のすぐ下の位置を キープして いる課長はそれが気にらないそんな日々を 過ごしていたある 日突然課長から事例が渡され

たそれは急病で仕事復帰が難しくなった 従業員がおり従業員補充の願いが出されて いた視点への移動 事例確かが近い田舎の街だったなと俺は ぼんやりと考えてい たそういうわけだから山岡頼んだよ視点の 力になってやってくれ君が適任 だ課長は満面の笑でそう言いながら俺の肩 を 叩く要するに低のいい左 だ視点を立て直すなんて嘘も便課長は厄介 払いがしたく俺を推薦したの だろう移動を命じられればそれに従う サラリーマンとはそういうものだと常日頃 から思っていた俺はすんなり移動を 受け入れる課長はなんだか表し抜けって顔 をしてい た最後まで張り合いのない相手でなんだか 申し訳ないような気分になっ た田舎町の視点に移動になったからと言っ てやることは 同じ朝1番に奥ラを確認して営業を かける店内を清潔に保ちお客様の心に 寄り添う接客を 心がける俺は視点でも本社と変わらない 態度で仕事に望んでい たその態度を痛く気に入ってくれたのが この視点の視点 長本社からの車戦に近い人事移動なのに 全く腐る気配もない俺の態度に効果を持っ てくれた らしい本社のトップセールスが来ると聞い ていたらしく多分移動で不されたやが来る のだと思っていたと歓迎会の席で言われて 笑ってしまっ たどこに行ってもやることは同じです自分 がやれることをやるだけ です俺の言葉に店長は嬉しそうに何度も おくこうして俺の視点生活はスタートし たこの町には地下鉄がないかと言って路面 電車も ない公共交通は主に路線バスに頼っている の だ朝の通勤時ともなるとバス停には長い人 の列が できる海からの風を受けながらバスに立っ ていると不思議と毎朝新しい気持ちになれ た思ったよりもこの土地が俺には合って いるの だろう俺が大きく息を吸い込んだ 途端近くで短い悲鳴が聞こえ た悲鳴の方に目を向けると女性が1人倒れ ているのが 見えるその前には小に白い布袋を抱えた男 が1人

男は女性を何度か振り返りながらもこちら に向かって走ってきたひったくりです 捕まえ て7歳くらいだろうか女の子の声が周囲に 響く多分倒れている女性の子供なん だろう考えるよりも先に体が動いていた 腕っぷしには自信はないけど脚力には自信 がある 俺はずっと陸上部で中距離を走っていたの だ仕事の鞄を放り投げ俺は逃げる男の背中 を 追う自分の呼吸音を聞いているうちにあっ という間に男の背中に追いつい た上着をつかみ道端に 投げ倒す俺の後ろからたくさんの足音が 近づいてき たバス停で待っていた人たちが駆けつけて きたの だろうひったくりハは観念したように伸び て いる俺はひったくりハを抑えつけるのを他 の人に任せ立ち上がりスーツの汚れを 叩き落とし たキュっとスーツの裾をつまれ振り返ると 大きな目が印象的な女の子が俺を見上げて いる俺と目が合うと女の子はニコっと笑っ た ありがとう足がすごく早いの ね小学校に上がったばかりくらいだろうか 年齢の割にはハキハキと喋るなと関心 する女の子の方が大人びているものだけど それにしても彼女はしっかりしすぎている 気がし た本当にありがとうございますぼんやりし ていて父の大切なものを取られ 声をかけてきたのは倒れていた女性だっ た多分この子の母親 だろう母親にしては若いような気も するカルがぼんやりしてるからだめなの よ呆れたように言う女の子の額を女性は ピンと指で 弾くこらあね呼び捨てにしないでよ お母さんて呼びなさいって言ってる でしょカは香でしょもうぼんやりしてだめ じゃないしさんに怒られる でしょ2人の会話からやはり親子らしい ことが分かっ た倉庫をしているうちに警察が 到着ひったくられた荷物の中身を確認して ほしいと香と呼ばれた女性のところへ布袋 を持ってきた 彼女は丁寧に布袋から白い布に包まれた ものを 取り出すゆっくりと広げられた布に包まれ ていたのが物資が使うカとのみだっ

た大丈夫です問題ありませ ん警察官にそう言ってかおさんは改めて ひったくられたものを大切そうに 抱えるお父様は士さんななんですね職人 さんには命の次に大切なものだよね大事が なくてよかっ た俺の言葉にかおさんは驚いたように俺を 見るあ俺仕事柄神棚や寝具を取り扱うので 職人さんの作業を見学したことがあっ てじっと見つめられ俺は言い訳がましい セリフを吐く 彼女 はそうなんですねと小さく呟い たその後俺たちは警察署で簡単な長所に 協力しお役目ごめと なる職場には警察署から連絡をしたのだが 俺がひったくりハを捕まえたと言うと店長 のテンションがめちゃくちゃ上がっ たなんとなく次に出勤するのが怖いよな気 が するちょうど警察での手続きを終えたかお さん親子と警察署の玄関で顔を合わせ た災難でしたね怪我はなかったですか俺は 気になっていたことをカさんに問いかけ た派手に倒れていた姿を見ていたから ずっと心配だったの だえああ大丈夫です怪我してない ですかおさんの返事を聞き安心したと 伝えるねえシがお礼がしたいっ てスーツの裾をツンツンと引っ張られ 振り向くと彼女の娘あねちゃんがニコニコ 笑って いるこら死じゃないでしょおじいちゃんて 呼び なさいかおさんの注意を聞かないふりをし てあちゃんは小さな手をついで くるあの父がお礼をしたいと言ってまして ご迷惑でなければ攻防 までかおさんの申し出は願ってもないこと だっ た物資の工房を見学させて もらえる俺は急に興奮してき た昔から神社格が好きな俺は物資の技を 見せてもらえるなんてラッキーでしか ない正直仕事に行く気分ではなくなってい たし俺は職場に連絡して1日休みにして もらおうそう決めるとなんだか今日の1日 がワクワクする1日になっ たありがとうございます 是非意気ごも俺にかさんがちょっとと引い ているあねちゃんは嬉しそうに俺と繋いだ 手を大きく前後に振ってご機嫌 だ大通りに出てからタクシーを拾い工房へ 移動 するタクシーの中ではあちゃんから質問

攻めにあっ た年齢から職場まで洗いざらい吐かせ れるかおさんはそんなあちゃんをだめよと いめつつ何度も俺にませんと謝って くる大丈夫ですよ俺隠すことなんてないん であねさんが満足するまでお付き合いし ます よかおる聞いたあねさんだって 素敵あねちゃんは完成をあげて 大喜びかおさんの表情は警戒しているよう に 硬い何か失礼なことを言ってしまった だろうかと俺は少し 焦るあ違うの父と会う時は緊張しちゃっ て焦っている俺の様子に気づいたかおさん が慌ててフォローして くれるどうやら訳ありの親子 らしい20分くらいタシーに乗って到着し たのは山川にある工房だっ たタクシーを降りるとあちゃんは俺の手を キュっと握り早く早くと 駆け出す工房は新しい木の香りと木を削る コンコンという乾いた音に満してい たお弟子さんが8名おりカさんの姿を 見つけると作業の手を止め立ち上がり頭を 下げるカさんも軽く釈をしながら攻防の奥 へ進んで いく作途中の彫刻を見つけその細工の 素晴らしさに俺は目を奪わ れる自社の門の一部なの だろう思わずため息が漏れる出来に足が 動か ないいい出来だろう見る目がある ね低い声と一緒に肩を叩かれ振り向くと いかにも職人といった感じの男性が立って い た頭は綺麗にはげ上がり光って いるあねちゃんがしんと言いながら男性の 足に抱きつい た男性は軽々とあねちゃんを抱き上げお じいちゃんだろと言いながらわざとしかめ つらをして みせるあねちゃんは慣れたものでしさんの しかめつらを見てキャッキャと声をあげて 笑っ たごとですなんと俺を言ったらいいのかが 本当にありがとうござい ます片手であちゃんを抱っこしながらし さんはそっと右手を差し出してき た俺はその手を握り返し た自然とエミがこぼれて しまう職人さんの手ですね尊敬し ます飲みだができてゴツゴツした職人の手 俺が最も尊敬する仕事をする手 だしさんは俺の言葉に照れたように頭を

描い たこれが俺と五藤親子の出会いだっ たシさんは工房の隅から隅まで案内して くれ俺の質問にも丁寧に答えてくれ たこんな素晴らしいものを見せていただけ て本当にありがとうございます です俺は何度もしさんに頭を下げ た困ったな俺をしなきゃいけないのは本当 はこっちの方なんだが なしさんはそう言って豪快に笑っ たこの日から俺はちょくちょく攻防にお 邪魔させてもらうように なるしさんから来いよと連絡がある時も あるしあねちゃんから呼び出されることも あるその度にカさんは恐縮したように俺に 頭を下げ た2人のわがままに俺が付き合っているの だと思っている らしいしさんは俺を気に入ってくれたよう で一緒に飲みに行ったりするようにもなっ たもっかしさんの心配はカさんのことの ようで酒に酔うと必ず さんの話を する彼女はバイのシングル マザー最初の結婚が早かったのだと 言う俺は結婚に反対だったんだとシさんは 何度も繰り返し俺に話すの だ物資の仕事に誇りを持っているしさんは 仕事に没頭しすぎて家庭を帰りみなかった と いうその結果は奥さんの病気に気づくのが 遅れ病院に連れて行った時には癌が体中に 転移し手遅れの状態だったそう だどうしてもっと家族を大切にしてくれ なかったのかと泣きながらカさんに攻め られたと いうこの日からかおさんとしさんの間には 溝ができ た俺は愚痴を聞くことしかできないけど できることがあるのなら力にになり たい酔いつぶれるしさんの姿を見るたびに 何もできない自分に厳密し た大変なことになった ぞ朝出勤するなり店長が俺に駆け寄り声を あげ たどうやら本社で大きなミスがあった らしい詳細はまだ分からなかったが専属の 職人たちが一斉に契約の打ち切りを宣言す 騒ぎが起きているそう だ本社から遠く離れた田舎の視点には なかなか情報が入ってこ ない専属の職人たちが一斉に契約を 打ち切ったとなると神棚や仏壇の生産が 止まって しまううちの会社は自社生産の仏壇や神棚

売りにしておりそれの供給が止まって しまうのは死活 問題本社が経営難に陥り最初に切られて いるのは田舎の視点 だろう店長が慌てるのも仕方のないこと だ俺は本社にいる元同僚に連絡を取りこと の詳細を確かめ たすると呆れるような事実が分かったの だ原因 はなんと俺を作戦したあの 課長本社では年に数回職人たちとの渾身会 が ある作る人間とそれを売る人間両者の円滑 な関係が売上に直結するもの だそんな大切な渾身会で大失態をやらかし た らしいこともあろうに課長は酔って職人 さんに絡み彼らの仕事を馬鹿にしたのだと いうそれを聞いた時俺は頭を抱え た以前から課長は職人たちをかじてい たそのことで何度も課長と俺は 衝突俺が煙たがられた理由の1つでも ある開店の時間になってもみんななんだか 落ち着か ないそんな中店に1本の電話が 入るそれは本社からの連絡だ [音楽] 山岡君すぐに本社に戻ってほしいとの連絡 だ職人たちを説得して欲しいと社長からご 指名だっ て俺と職人たちの中の良さは本社でも有名 で社長の耳にも入っていたの だろう俺はサラリーマンだ社長命令となる と逆らうこともでき ないすぐに本社へ向かう飛行機に飛び乗っ た 羽田空港には同僚が俺を迎えに来ており そのまま物資の工房へ向かうことと なるそれだけ急を用しているの だろう攻防へ向かう車の中で俺はかおさん に連絡をし た本当なら今晩はかおさん親子やシさんと 一緒にバーベキューをする約束をしていた の だ絶対に来てねとあちゃんにも念をされて いる俺はかおさんに事情を説明しあちゃん としさんにも伝えて欲しいとお願いを するわかりましたあと父に伝えておき ますすみませんありがとうござい ますそのまま通話を切ろうとした俺をあの とかおさんが引き止める あのこんなことを私が言うのは差し出 がましいかもしれませんがどう転んでも 山岡さんの責任じゃありませ ん山岡さん全部の責任を自分で追いそう

でかおさんの言葉に俺は少し驚い た俺のことを心配してくれて いるしかもそれを伝えてくれ た かおさんに俺は勇気をもらったような気分 になっ たありがとう頑張ってき ます俺はそう言って通話を切るこのまま 話し続けていたら彼女に情けない弱を吐い てしまいそうだったから だ人に頼るのが苦手な俺の性格を香さんに 見抜かれていた なんて俺は彼女の真っすぐな目を 思い出すあの目に見つめられると隠し事 なんか無理 だあねちゃんはかおさんに似たんだなって 思っ た結果から言うと攻防に到着したものの俺 は何もできなかっ た攻防の入口から声をかけても誰も返事を してくれなかったの だ工房内に人がいるのは気配で わかる全てを拒否された状態で話し合いも でき ない俺はすごすごと本社に戻ることしか できなかっ た攻防の様子を社長に報告しこれは自給戦 になると 伝える翌日も朝から俺は工房へと足を運ん だ中からは作業をしている音が聞こえて くる何度か入り口から声をかけるが扉には しっかりと鍵がかけられてい た俺は玄関の前に座って職人の誰かが折れ てくれるのを待つことに するそんな日が5日続い た社長は他の社員や課長を連れて行けと 言ったが大人数で行くと揉めそうな気がし て 俺は1人で説得に行くことを自分から 願い出て いるごめんください山岡です話を聞いて ください6日目俺は前日と同じように朝 から攻防へ行き閉ざされた扉の向こうに声 をかけ続け たうちの仕事がなくなれば攻防にも ダメージが あるもし攻防を閉めるようなことになっ たら腕のいい職人たちの行場がなくなって しまう俺が恐れているのはそこだっ たなんとか話を聞いてもらい たい課長のような人間ばかりが集まった 会社ではないことを知って ほしい俺はそんな気持ちで攻防の前に立っ てい たたださすがに毎日だと心も折れそうに

なるし体力も 辛い夜もこのことが心配で眠れない日が 続いて いる今朝は少し熱っぽい感じがしてい た誰かが開けてくれるのをじっと待って いると目の前の扉がぐにゃりと歪んで見え 始めるどうやら熱が上がってきたよう だここで倒れて迷惑をかけるわけにはいか ない俺は歯を食いしって立ち 続けるするとポンと誰かが俺の肩を後ろ から叩い た温かくて分厚いこの手を俺は知って いる えしさんどうしてここ に 振り返るとそこにはしさんとかおさんの姿 が あるこんな時は俺を頼ってくれていいんだ よ水臭い野郎だ なしさんはそう言って笑っ たかおさんは飛行機が苦手な審さの 付き添いとして一緒に来てくれたのだと 言うここの奴らはなみんな俺の弟子なんだ 俺は目の前が一気に明るくなったような気 がし た審さんは俺の期待を一心に受け攻防の ドアをどんどんと叩きながら大声で職人の 名前を呼び開けろと 繰り返す体感としては15秒くらいだった と 思う攻防の扉はあっという間に開かれた 俺の顔を立てて今回は許してやってくれ ない か工房の主人に新さんが頭を 下げる師匠に頭を下げられた職人が頭を あげてくださいと慌てふめいてい たこの度は本当に申し訳ありませんでし た俺もさの横で頭を 下げる工房の主人は頭を下げているのが俺 だと気づき驚いた顔 で移動になったんじゃと言っ た俺は精神誠意謝罪し課長は広角の処分を 受け本社から視点へ移動となることを 伝えるいいもの作ってりゃ嫌ことをいう やつなんて自然といなく なる 審さんは励ますように攻防の主人の肩を 叩い たしさんの助けもありこの問題は 解決滞っていたシナジの納品も終わっ た俺はしさんと一緒に視点に戻りやっと 日常を取り戻し た今日も仕事終わりにさんの攻防にお邪魔 して制作途中の飾りを見せてもら 父はお役に立てました

かかおさんがそっと話しかけてき たもちろんです俺1人じゃ誰も説得できて ませ んしんさんは素敵なお父様です ね俺のセリフに香さんは困ったような顔に なるいつもさんはさんによそよそしい 態度 私父のことを素敵だなんて思ったことない ん ですもっと家庭を帰り見てくれていたら お母様ももっと長生きできたんじゃない かってずっと思っている らしい高校卒業と同時に結婚したのも早く 自分だけの家庭を持ちたかったからだと いう 私は絶対に幸せな家庭を気づくんだっ てその1人よがりがだめだったんですよ ねかおさんの理想の家庭を気づく情熱に元 旦那はついていくことができなかっ た離婚した後自分の1人よれに気づいたと かおさんは寂しそうに 笑う旦那はは全く正反対の人で仕事は続か ないし稼ぎは少ない し結婚して初めてしさんが自分たちを愛し ていたことを知ったとかおさんは 言うしさんは今でもかおさんのことを大切 に思っていますよ飲みに行ったらかおさん の話ばかり ですもう仲直りしてもいいんじゃないです か かおさんは俺の言葉に深く頷い てそうですねと小さな声で言っ た2人の雪解けは近い だろう2年 後俺はもつバカマを着てかおさんの隣に 至っ たかさんは白く姿で眩しいくらい綺麗だ もう蒼太は私に感謝してよね香ると くっつけるのに私がどれだけ骨を折った と振り袖姿でふんぞり返るあちゃんの横で 審さは爆笑して いるなかなかプロポーズできないでいた俺 をけしかけたのはあねちゃんだっ た半年前の 夕方でさんに見れていると突然あねちゃん に足払いをされ俺は ひっくり返る見てるだけで何年過ごす つもり よ小さな彼女が俺に またがりどうするのいじ なしと怒りながらポカポカと俺の胸を 叩くちょ ちょっとあまりの剣幕に驚く 俺俺の上に馬乗りになっているあねちゃん を見てかおさんが慌てて駆け寄って

くるこらあね何してる のあねちゃんを俺の上から動かそうとする が彼女はしがみついて離れ ない俺は観念して寝っ転がったままの状態 でかおさんにプロポーズをし たかおさん結婚してくれません かなんとなくお互いの気持ちは通じていた のだが思いを口にしたことはなかっ たかおさんの顔はみるみる真っ赤になって いく立ち上がってからもう一度お願いし ます俺は彼女に2度プロポーズをし た現在は素敵な奥さんと可愛い娘尊敬する 義父に囲まれて最高に幸せ だ人生何が起こるかわからない理不尽な ことも起こるがその全てが悪いことだけ じゃないんだなたった一時での出会いだと 思った女性とまさかの場所で再開したこれ は奇跡か運命かその時は2人の未来が こんな風になるなんて思ってもなかった俺 は橋本洋平28歳職員会社の本社の商品 企画部で働いている自分の考えた何かが誰 かのためになったりワクワクさせられたら 面白いだろうなそんな気持ちから何か企画 の仕事につけたらと思い今の会社を見つけ たちょうど若い層を入れたいと新卒での 作業を行っていた入社してからは分析や データ収集が主で先輩たちの指示を受けて 動くが多かったそれでもいつかは俺もと いう気持ちで取り組んでいた企画書の作成 やってみろ勝長の一声でチャンスが巡って きた時の紅葉感そして小さなものでも企画 が通った時の嬉しさは今でも覚えている 27歳の時新規プロジェクトの応募企画が あり思い切って挑戦したするとそれが採用 されしかも大成功なんと社長賞ももらった のだここまで来るのに決して楽ではなかっ たが自分の中では順調に生来ていたと思う そして気づけば29歳両親からも仕事 ばかりで結婚はどうなのと心配されていた 両親は共に22歳の時に結婚兄も24歳で 結婚をしているもうすぐ30歳を迎えよう としていても1人でいる俺が心配だったの だろう知り合いでお相手を探している人が いるんだけどねと母からお見合いを進めら たお見合いと聞いてきりしない俺に母は そんなに堅苦しいものじゃないのよ1回 会ってみたらというしかも母はそのお相手 の方に俺の写真を見せていた何を勝手にと は思ったが反応は悪くなかったと言って いるちなみに相手の方の名前は河田はか さん28歳で看護師をされているという その子の写真は送るから見てみてどこ ウキウキしている母は俺の返事をまたずし て電話を切るすぐに写真とメッセージが 携帯に送られてきた真ん中にいる子よ同僚

と仲良く撮った写真のようだ髪の毛を綺麗 に1つでまとめていて笑顔が似合う可愛い 子だった写真を見ていると続けて母から メッセージが傭兵の好みじゃない兄もはか さんの写真を見ていたようで兄が絶対俺の タイプだからと押したそうださすが兄貴だ 図星だったこともあり俺は母のメッセージ を読んで笑い声が出てしまった正直な ところ働き始めてから仕事に必死で恋愛を してこなかった今更どうやって出会いを 求めていいかもわからない将来は結婚し たいなとは思う会ってみるだけならいいか なと気持ちが前に向いたお相手のはかさん も堅苦しいお見合いは望んでいないという 2人で待ち合わせをして1度ご飯でも食べ られたらとのことだったお見合いをする ことは決まったがナードなどは入れずに 2人で会うことにお互いに連絡先を交換し 日取りを決めた2人の予定があったのが 翌週の土曜日青日を楽しみにしていた しかしそのお見合いの前日にまさかの事態 がお前に事例が出てるぞ石川部長に 呼び出され事例を受け取り目を見開いた ここって俺はうず言葉に詰まった 移動があると聞かされておらず驚いたこと もあるがその移動先は県外の硬い中とも 言えるような場所にある視点だったのだ 従業員数も少なくただタスクをこなすよう な武者だと聞いたことがある窓際族が 集まる場所として車内ではある意味有名な 場所だったア然としている俺に部長はお前 にぴったりだろ好きに意見して好きなよう に働けるぞとこの移動は石川部長が俺を 推薦したと言っている 人部や上の人には首をかしげられたそうだ が俺が行けば活気も出て売上も上がるん じゃないかと強く押し頷かせたと石川部長 は言っている本当か嘘かは分からないが 社長も俺の移動には期待していると言って いるらしいよかったな石川部長はそう言っ て笑っていたなぜこんなことになったのか さっきの好きに意見して働けるぞの言葉で ピンときた俺が社長賞を取った後くらから 石川部長の俺に対する態度が急に変わった のだおい橋頼んでおいた資料どうなってる んだ気づけばこれが始まりだったどれの ことでしょうかどれって1週間前に頼んで おいただろ眉を潜めながらためいき交じり に言われるしかし部長時々に頼まれていた ものもなければ普段から直接頼まれること などなかなかない詳細も分からないまま俺 はみんなの前で怒られた浮かれてるんじゃ ないのか調子に乗るなよ石川部長がなぜ 頼んでおいたと嘘を言ったのかは分から ないが石川部長が俺に説教だけして去って

いったその忘れていたことに対して急いで 資料をまとめておけなどの指示もない きっと何か勘違いでもしたのだろうとこの 時は思っただがその後も何かとつっかかっ てくるというか嫌味の1つや2つを言わ れるようになったのだそこで心当たりが ちょっと前にある企画案が部長の気持ちで 押し倒されることがあったほとんど部長の 思いつきが詰まった内容しかしそれは以前 に却下されたものに似ていた他者が同じ ようなものをやって失敗していたり今の ニーズにもあっていないみんな思うことは あっても部長には逆らえないのかイスに そんな中俺は部長に意見というか助言の ようなものをしてしまったのだそれが尺に 触ったようだそれで部長に目ををつけられ てしまったのだ余計なことをしてしまった と思ったが今まで通りを心がけながら石川 部長に気を使い仕事に励む日々を送ったで もうまくはいっていなかったようだ結果 左川のような形を取られてしまった移動は 2週間後だからなちゃんと引き継ぎして おけよ石川部長は俺にそう伝え警戒な 足取りで去っていったこんなことになりお 見合いどころではないと頭をよぎ動は県外 で遠いし今後の出世も見込めないような 場所だ付き合いを始める前に断るべきだと 思ったでも明日合うお店はもう予約して あるキャンセルするのもなそれにはるか さんに断るにしても電話で伝えるのは あまりにも失礼だ明日直接会って謝ること にした翌日お店の前ではるかさんと会う 笑顔で挨拶してくれるはるかさんに少し胸 がいたんだ予約してある個室へと2人で 入る席に座ってすぐに俺はあのと声をかけ たはるかさんに昨日事例が出たこと行き先 が県外で遠く窓際部署へと配属されたこと を伝えた将来性がないことに加えこの先 どうなるかも分からないのによろしくお 願いしますなど言えるはずがないこんな 失礼な状態で今日会うことになってしまっ たこともお詫びした電話でも良かったのに わざわざ直接伝えてくださったのですね 分かりましたでもせっかくなので今日は このままお食事付き合ってもらえませんか 怒られても無理はないだろうと覚悟してい たがそれどころかはるかさんはニっと笑っ てくれたこの後は美味しいご飯に下みを 打ちつつはるかさんの仕事の話や仕事が 忙しくて出会いがなかったことはるかさん の知り合いの知り合い経由で俺へと繋がっ た話などをしてくれた仕事にまっすぐ 突き進むところがお互いの共通点だったり 何気ない話も途切れることなくあっという 間に時間は過ぎる素敵な方だっただけにお

店を出る時は何とも寂しい気持ちに帰りは 楽しい時間をありがとうとお礼を伝え再度 お見合いを断る形になったことを浴して その場を後にした母にも連絡を入れる事例 の件を踏まえお断りしたことを伝えると母 は残念な声をあげたが納得してくれた移動 に関しては部長のことも含め不満がある 向こうの視点に行くくらいならと退職する ことも考えただが行ってみるだけ行ってみ て本社に戻れる見込みがないことが はっきり分かったらやめるのもありだろと いう結論に俺は腹をくり移動先で頑張って 働くことにしたそして1年が経つただ タスクをこなすだけと噂されていた田舎の 視点確かに本社の販売企画部にいた時に 比べれば面白みがない人件費削減で人が 少な上本社なら別の家がやるようなこと までやらされる1人が加える作業料が半端 なく多く俺もみんなも馬車馬のようだった 残業続きでエナジードリンクを飲んで 騙し騙し働く日々かなり体がきつかった そして猛暑を迎えた夏の日バスに乗ろうと 駅のバスターミナルに向かっていると急に 具合が悪くなったベンチに座ろうと向きを 変えると急に立ちくらみがその場で へたり込んでしまったのだこの時の俺は 軽い熱中症になっていた近くにいたおじ さんに大丈夫かと声をかけられるが頷くの で精一杯すると今度は大丈夫ですかと女性 の声が聞こえた目を開けられずに唸って しまう立てますかすみません一緒にあの ベンチまでその声が聞こえるとおそらく 周りにいた人たちが肩を貸してくれ日陰に なっている場所まで連れて行ってくれたの だ何人の方にお世話になっただろうか自販 機で水を買ってきてくれたり持っている もので青いでくれたり声をかけてくれた さっきの女性は断りを入れながら脈を測っ たりおでこや首に手を当てて体温を確かめ てくれたり水分補給をして冷たいもので 首筋などを冷やしているとゆっっくりと 症状が落ち着いてきた少し気分がすっきり してきたところで皆さんに礼を伝えお 引き取りいただいたよく手当てをして くださった女性の方は最後まで残る よかった顔色も良くなってきてますねお家 に帰って安静になさってくださいその女性 に改めてお礼を伝えた本当にありがとう ございます助かりました顔をあげちゃんと 目を見て伝えたところであれ俺はその女性 に声をあげたあやっぱりえっと橋本さん ですよねなんとその女性ははかさんだった のだはかさんはめ声をたは気づいておらず 俺が少し回復してきたところで俺に似て いると思ったそうだ俺はクラクラして目が

開けられず人の顔を見る余裕もなかった から今更気づくでもどうしてはるかさんが こんなところに聞いてみると今は休暇踊っ て1人旅中だというたった1回会っただけ なのによく気づきましたねそう言って 笑い合った笑えるほど元気になった俺を見 てはかさんはの表情を浮かべるこのまま 助けてもらったお礼をしたいと思ったが 今日のところはゆっくり休むことにはるか さんは明日も近くのホテルにいるという 翌日の土曜日にもう一度会う約束をした そして翌日俺はあの後会社に直記の連絡を しちゃんと休んだことで体は回復気づかう はるかさんに元気になったことを伝えたお すめの亭でご飯を食べながらはかさにどう して1人をしているのと聞いたはるかさん は各地の温泉巡りをしつつ自然に癒され たかったらしいでも少し表情が暗く感じる 疲れちゃったのよね思い切って休みとっ ちゃったそう言ってはるかさんは無理して 笑っているように見えた橋本さんはどうな んですか話を振られ俺も近況を話す前とは 比べ物にならない残念な仕事内容と少し 愚痴をこぼしながら改めて以前やっていが 企画の仕事が好きなことに気づいたと話し た今の環境に満足できない自分がいる移動 してきたばかりの頃は本社に戻ってやると 意地になってやっていたがそれよりも別の ことに挑戦してみるのもありなのかなと 最近思っていることを話したするとはるか さんは私もこっちに来ちゃおうかな空気は おいしいしなんだかほっとするしと遠い目 をしているやっぱりなんだか表情が暗い なんかんですか心配になりそう聞いた やはり1人旅の理由はただの休暇では なかったはかさんは大きな病院の看護師を している平等の勤務で1人が抱える患者 さんの人数も多いそうだ看護師の仕事には 誇りを持っているけれど1人1人の患者 さんに真摯に向かい合いすぎて心が削れて しまったらしい少し気持ちが折れてしまっ たことでやっぱり自分には看護師の仕事は 向いていないのではと思うことにそういう 気持ちは党の昔に超えたはずだが今その 大きな波がまた来ているそうだ看護師の 仕事をやめようかと悩んでいるとのこと 元気に退院していく姿ばかりではない俺が 想像するよりもはかに大変な仕事なのかも しれない俺が言えるような立場ではないが 一度離れてみるのもいいんじゃない ゆっくり休むのも必要だと思うよと俺は 助言地見たことを口にするはるかさんに 行ったつもりだったがなんだか自分に言っ ている気にもなった俺もやめちゃおっかな 伸びをしながら明るく言う俺そして何を

思ったのか俺は突拍子もないことを口にし ていたはるかさんがその気なら俺と一緒に 旅しません俺は一体何を言っているの だろうかでも嘘の気持ちではないなん だろう漠然とだがはるかさんと2人でいれ ばもっといい未来になる気がしたのだ はるかさんは驚いた表情をしたが俺の とんでもない提案に恥ずかしそうに頷き私 でよければと受け入れてくれ たパパあれ今日どうした元気よく走って くる息子しゃがんで抱き上げる診療茶今日 半日だったから青と保育園にお迎え行って 連れてきちゃった今日は海沿いの商店街で 行われる起こしイベントの日解散物の販売 はもちろんとれたての魚を焼いている屋や 子供たちが喜ぶようなおもちゃやフードも 並んでいる俺はそのイベントを行う 運営会社の社員として今日はここにいる はるかと再開したあの日俺は一緒に旅をと 口にしたその話が現実となったのだお互い にこれは勢いだと思った俺は会社を辞め はるかは看護師を辞めた2人とも仕事 ばかりしてきたからお金を使う時間が なかった旅に出る資金は十分にあったその 時の勢いで俺たちは日本を一周した何か 新しいことを始めたいと思っていた俺だが 企画の仕事が好きだということ以外は どんなことに興味を持っているのかどんな 関係の仕事にまたつきたいのかその辺が はっきりとしていなかったはるかは一度 職場を離れることで前に進めたらという 思いだった俺の突しもない案に乗ったのは 自分が今どうしたいのかが分からなかった から旅をして何か得られたらと思っていた らしいその時に訪れた1つが今住んでいる 海沿いの街塩の香りはもちろん食べるもの 全てが美味しかったそれに滞在している間 この街の人々の温かさがとても心地よかっ たそれははるかも同じように感じたという 旅行が終わった後にここに移住しようかな と互いに思ったすぐに働き先を見つけ なければ企画の仕事に着きたいと思い求人 サイトを開いてみると今動いている イベント会社が求人募集をしていたのだ 食品なのか雑貨なのかと今までの仕事を 踏まえ狭い範囲で考えていた俺は瞬時に これだと思った誰かのためにワクワクさせ たい俺が企画の仕事をしたいと思っていた 原点だけはその時も変わっていなかった イベント会社のホームページを見てさらに 心が踊ったそれでイベント会社へ最就職し たのだそしてはかは診療所に職旅をして 自分と向き合ったはか看護師を目指してい た時のことを思い出したそう少しても誰か の支えになれたらその思いも看護師の仕事

を誇りに思う気持ちも変わらないことに 気づいたと旅をしている最中もはかは具合 の悪い人を助けることが何とかあった看護 師の勘というものだろうか倒れていたとか うまっていたとかではなくその人の動きや 顔色を見て大丈夫ですかとはかの方から声 をかけていたのださっさと動き落ち着かせ たり気分を少し楽にさせたりと俺を助けて くれた時みたいにしていたのだはるかに とって看護師は転職なのではと思うほど はるかもそれに気づいたのだと思うはるか は迷わず看護師の仕事を探したそして今の 診療所を見つけたのだ診療所は地域の人と の距離が近い好きな街で少しでも人に 寄り添えたらと思ったそうだはるかとの 旅行いわば突発的なものではあったが旅を している最中も不思議と不自然さはなかっ た一緒にいても自然体で入れるというか ワクワクする気持ちが大きかったのだ そんなはかとはすぐに距離が縮まっていっ たこの町に移住して少し経った頃はるかと ならその思いをちゃんと伝えるべくこれ から先も俺と一緒にいてくださいと プロポーズに近い告白をした嬉しいことに はるかも同じ気持ちでいてくれた1年ほど 恋人として付き合い俺たちは結婚そして 息子のアトが生まれたのだちなみに俺の 家族は俺とはるかが結婚したことには驚か なかった一緒に旅に出る時からこうなる ことは予想していたらしい特に母と兄は 自分らがキューピッドだと未だに言って いるはかのご家族もはかが笑顔で過ごして くれていればそれでいいと離れた土地で 暮らしている俺たちを応援してくれている もしはかと出会わなければ思い切った行動 はできなかっただろうししなかっただろう 今思うとあの理不尽な移動の話もこの 楽しい未来に続く分岐点だったのかもしれ ない左川どころか俺にとっては閉店だった と思っているけれどあの時の思い切りは今 でも謎である何だったんだろう不思議だっ たねと今でもはかと思い出しては笑って いるきっと奇跡と運命が重なったのかも しれないこんなこともあるんだなと思い ながら幸せでいられる今を大切にそして この大好きな街でずっと笑って過ごして いけたらと 思う珍しく俺と彼女の2人だけが職場に 残ってい た俺と結婚してください俺が震える声で 彼女に言っ た茶色のロングヘアに濃すぎないクールな メイク落ち着いた雰囲気のエレガントな ファッションに身を包んだ 彼女俺より1つ年上の35歳で会社の上司

課長 だはふざけてるの全然面白く ない彼女は表情を1つ変えず吐き捨てる ように言っ た結婚って付き合ってもいないうちから何 を言っているのってことよバカくず うせろ罵声を浴びせられ俺が惨めに 縮こまると彼女はとどに人を下げ小鼻に するような高笑いをあげ たその高笑いの声で俺は目を覚まし た布団の上に羽をきたパジャマの背中が汗 で濡れていた夢だっ た悪夢だっ たせめて夢の中でくらいは彼女に受け入れ て欲しかっ たこんな俺だけどパジャマから着替えて身 宅を整えると俺は部屋を出て1階に降り た台所から食事の匂いがしたいつもなら 食卓で新聞を読んでいる親父の姿が見え なかっ た おはよう父さんはキッチンのお袋に声を かけ た午後から出かける用事があるから着てく もを準備してるの よ母さんも一緒に2人でお出かけ まあ ね2年前に会社を丁年退職した親父は毎日 家でゴロゴロしてい た専業主婦で1日中家にいるおふと2人で それなりにやっている らしい夫婦揃って外出するのは仲がいい 証拠だなどと俺は微笑ましく思っ た各いう俺は大学を出て就職してからも ずっと実家で両親と暮らしている社会人に なったら実家を出て1人暮らしをしようか 考えたこともあっ たしかし俺は1人っこだったから両親2人 だけにしても寂しかろうし部屋を借りて 家賃を払うくらいならその分のお金を家に 入れた方が少しは親の助けになるだろうし いずれ俺が結婚すれば家を出ることになる だろうからそれまで実家で暮らすことにし た とまそう考えたのは事実だが 実家にいた方が楽でいいというのが本心 だったと心の片隅では分かってい たお袋が作った朝食を食べてから電車に 乗って会社に向かっ た職場が入っている複合ビルについて エレベーターを待っていると俺のすぐ横に 人の立つ気配がし た気配のした横を見た茶色いロングヘアに すっと手をやっ たその女性はに出てきた課長の

彼女おはようございます俺が張り切って 挨拶をすると彼女は横目で一別しただけで あおはようそう大きな声出さないで よ彼女に叱られ俺は心の中でごめんなさい と詫び た彼女が俺に不愛想で冷たい態度をするの は常日頃からのことだっ たこの時みたいに挨拶はいつもそっけ なかっ たチームの誰かに仕事を割り振る時も他の メンバーにはこれお願いねみたいな口調な のに俺にだけはこれしなさいと強い命令 口調だっ たしかし俺自身はそんなことまるで気に ならなかった子供の頃から厳しくされた方 が俺はやる気が出る性格だっ た多分俺は褒めて伸ばされるより叱られて 伸びるタイプなん だろうむしろ彼女の俺に対する態度を気に していたのは同僚たちだっ た俺が昔何かやらかしたのではないか彼女 との間に何かあったのではないかなどと 考えられることもあっ たしかし当人の俺が何とも思っていないし 彼女から嫌がらせをされたのでも理不尽な ことをされたのでもないから取り立てて 問題にはされなかっ た多分彼女は俺が叱れば伸びるタイプだと 見抜いているんじゃないかなどと俺はいい 方に捉えてい たそんなことを考えていたので エレベーターが職場のあるフロアについて 廊下を先にスタスタ行く彼女に俺はつい こう話しかけ たみんなから俺にだけリーダーの態度が 違うとか言われ てすると彼女の足がピタリと止まったは何 言ってるの俺に振り向いて彼女が聞いたえ つまり俺にだけはきついとか冷たいとか いや別に俺はそんなことを思っていません よ彼女の顔がみるみるこったので俺は焦っ たすると彼女が俺から目を話し前の方を 向いてそんな私エコひきとかしませんと 言い残しさっさと歩いていっ たエコひ器ってここで使うところ かところが彼女も気にしたらしくその日は 俺に対する態度が違っ た田中君こっちの先にお願い できる普段なら急ぎのこれ先にしなさい だチームのみんなも軽減にしていたが俺は なんだか調子が狂っ た尻のあたりがムズムズしてとにかく 落ち着かなかっ た最もそんなのはこの日限りで次の日から は元の彼女に戻ったのだ

がとにかく 1日を終えて仕事から家に帰った俺を今度 はとんでもないことが待っていたので ある俺が帰宅すると普段なら夕飯の支度を しているおふがリビングで親父とお茶を 飲んでい た何かをこそこそ話し合いながら2人とも 上期限だっ た食卓には折り詰めの寿司が並んでい た午後から2人で外食したついでににでも 寄ってきて買ってきたらしかっ た俺が風呂から上がるのを待って3人で 食卓を囲ん だそうまずは1杯 やれ珍しく親父が俺のグラスにお酒を注い でくれ た特上だぞ特上この 寿司親父は気味が悪いほど機嫌が良かっ たお袋と外出したのがよほど楽しかったの かとその時の俺は思ったのだがこれが 大きな間違いだっ た特上寿司の夕飯を済ませた後親父が俺に 話があるというのでソファに向かい合って 座ったおい母さんも早くこっち に食後のお茶を入れていたお袋を親父が 手招きしたお袋もそくさと親父の隣に座っ た決めてきたぞ今日決めてきたって何を 決めてきた のお前の円THだよ結婚がい て俺は一瞬何を言われているのか理解でき ずにい たところが親父も親父の隣にいるおふも ただ満足げに俺の顔を見るばかりだっ たつまりはこういうことだった半月ほど前 親父とおふはリビングで一緒に昼食を食べ ていた するとけっぱなしにしていたテレビから 代理見合いを話題にした情報番組が流れ た代理お見合いとは結婚相手を探している 本人たちに変わってその親同士が見合いを するというものだその情報番組に俺の両親 は興味を持っ た母さんや尾はどうなんだ結婚する相手と かはいないの かなんでしょう仕事が終わると伝承バト みたいにさっさと帰ってくるし休みの日 だって特に ね34歳にもなって女の影すらない俺の 将来をにわかにはんだと いう母さんやだったら俺たちでなんとかし てやるかなんとかってどうやってだから ほれ今テレビでやってた代理みいってやつ でた よ早速親父はパソコンを立ち上げネットで 結婚相談所を探し出したすぐさま入会

手続きをして代理お見合いを申し込ん だそしてこの日結婚相談所がマッチングし た相手方と代り見合いをして話をまとめて きたというのであっ たそんな俺に断りもなく勝手なことして 買ってでも取ってでもいいんだ父さんたち が何とかしないとなあ 母さんそうよそれにそのお相手とっても 良さそうなお嬢さんらしい から俺の行末を暗示てくれている両親の 気持ちには感謝した感謝はしたが しかしとにかくもう決めてきたことだお 祝いに買ってきた特上寿司だってお前 うまいうまいて食べた だろうなんてこったそうと知っていたら 食うんじゃなかった特上寿司 それともお前誰か付き合ってる彼女でも いるのそうだともいるって言うなら連れて きて紹介 しろ畳みかけるように両親から迫られ た親の首を閉めてやりたいと生まれて 初めて思っ た分かったよだったら連れてくるよそう俺 が単価を切ると親父とおふがア然として顔 を見合わせ たいるのか彼女本当にでどこまで行ってる んだそんなことほっといて よ今更嘘でしたなんて言え ない分かっただったら次の週末次の週末に 俺と母さんに紹介 しろ代り見合いした相手に返事をしなけれ ばならないからと親父から機嫌を切られて しまっ た成行で俺が付き合っている彼女を次の 週末に両親に紹介することになっ ただが現実にはそんな相手はい ない自分の部屋に戻って布団に潜り込ん だこのままだと両親が決めてきた相手と 結婚させられるかもしれ ないそう思うと一向に眠れなかっ た両親が代理合までして探し出してきた その 女性もしかしてその人が俺にけの相手かも しれない 会ってみたら気にいるかもしれ ない俺を誰より理解している両親の眼鏡に 叶ったのだ ししかし合気になれない自分がい たなんでだろうと布団の中で考え た両親が俺を無視して勝手なことをした からそれも1つあったしかしそんなこと よりも目を閉じた俺のまのの裏に浮かぶ 彼女の存在が断然大きかっ た俺にだけ冷たい態度をする職場の上司 課長の竹内洋子

だ彼女を次の週に我が家に招いて付き合っ ている相手だとか恋人だとか両親に 引き合わせられるはずはないでもだからと 言って両親が大り見合いをして見つけてき たその相手と結婚を前提に交際するそんな こともありえ ない決着をつつけるの だ布団で寝返りを打ちつつ俺は決め たもしかするといや多分かなりの確率で俺 を嫌っているに違いない彼女でも俺は俺の 思いを伝えないといけないそうやって自分 の心に蹴りをつつけるの だその翌日職場にいた俺は仕事をしながら 彼女の様子をずっと伺ってい たそして再確認した同僚たちが言っていた 通り確かに彼女は俺以外の部下たちには やかで優しい笑顔で接して いる俺がそんな彼女に見れていると彼女が 親の敵でも見るみたいに鋭いまなざしで俺 を睨んでき たやっぱり嫌われてるんだ 俺そう思いつつも俺のりにはでミスして土 下座する俺の背中をヒールで踏みつけて しっかりしなさいと叱りつける彼女の姿が 思い浮かぶの だ彼女に踏みつけられて俺は天にも登る 思いがして いるちょっと田中君何を1人で似あけて ないで仕事仕事し なさい彼女にどやしつけられて妄想から 覚め た俺は席を立って彼女の前に行っ た彼女がむっした顔を俺に向け た実は降り行って相談したいことがあるん です けど俺が言うと彼女は顎をしゃくって話の 先を促し たここではちょっとあれなん で俺は近くにいる同僚たちをキョロキョロ 見て内密な話であることを暗示し たすると彼女は面倒そうにため息をついて 腕時計で時間を確かめ たそれじゃあもうすぐ時間だから仕事 片付けてしまいなさいとまた顎をしゃくっ て俺を席に戻るよう促し たおさにお疲れ様の声が飛び交う中俺は 彼女とパーテーションで仕切られた 打ち合わせスペースに行っ たそれで相談って何さっさと話し なさいはい実はうちの親がですねその代理 お見合いとかいうのをやってきまして俺が しどろもどろで切り出すと彼女はポカンと 固まっ た俺は代り見合いとはいかなるものかを 説明してから俺には事前に何の相談も

なかったこと両親との話し合いの成り行き から次の週末に俺の恋人を紹介す紹介する はめになったことを話した だからって私に相談って何な の俺の恋人になってもらえません かは私がその恋人 に彼女が顔をこらせていっ た俺は彼女を怒らせてしまったと思っ た無理ですよねやっぱり俺どうせリーダー から嫌われてる し別に嫌ってなんかいないけどそんな小は やめ なさい彼女が小工と言った意味が俺には 分からなかっ たしかし覚悟はしていたものの彼女から あっさり振られたショックで俺の頭はそれ どころではなかっ たすみませんでした忘れて ください今の俺はそれだけ言い残して すごすごと退散し たその夜食欲もなくした俺は夕飯も そこそこに自分の部屋に閉じこもっ たそして布団で仰向けになりながら彼女の 言葉を思い返してい た別に嫌ってなんかいないけどそんな小工 はやめ なさい あれ嫌っていない彼女は俺が嫌いじゃな いっ て小工小工って何のこと だ次の瞬間俺はガバッと上半身を起こした 彼女に勘違いされたのではないかと俺は ようやく気がつい た俺は親に代理合いをされて週末恋人を 紹介するはめになったと彼女に事情を説明 したそして彼女に恋人になってほしいと 申し込ん だ彼女はあの時確か私がその恋人にその 恋人にと答え た見合いをこまるためのダミーの恋人に なってほしいと俺が頼んだっって勘違いさ れたんだだから小工なんて言ったん だ俺は一筋の巧妙を見い出した気持ちに なっ た同時に自分のまけさに心底呆れ果て た俺は彼女に伝えるべき肝心な部分を すっ飛ばしてしまったのだ俺が見合いを 断りたいのは彼女がいるから彼女のことが 好きだからという ことその肝心かめなことを言い忘れて いきなり恋人になってほしいなんて告白し たから彼女に勘違いされたの だ俺は大慌てで部屋から飛び出し階段を 駆け降りてリビングの親父とお袋の前に 行っ

た今度の週末だけど彼女連れてこられなく なっ たがそう言うと親父が身を乗り出して見合 相手に返事を待ってもらっているのにどう いうわけかと聞いてき た何かもっと大事な用があるとでも言うの かお前の 彼女親父に詰め寄られて俺は首を縦に振り そうになっ たしかしその時小工はやめなさいと言った 彼女の声がのりに響き渡っ たいないん だって呼べる 相手正直に答え たすると親父とおふがそれなら見合いを 受けろと俺に迫っ た俺は無理だと突っぱね た無理は無理だ と親父とふ彼女はいなくても好きな人が いるんだだから無理は無理だって言われて もやっぱり無理だ よ父が怒りで顔を真っ赤にして立ち上がり かけたのを隣からお袋が引き止め たおふが親父に首を横に振って見せ た親父は力なくソファーに腰を落とし た翌日珍しく俺と彼女の2人だけが職場に 残ってい た彼女はいつもと変わらない茶色のロング ヘアに濃すぎないクールなメイク落ち着い た雰囲気ののエレガントなファッションに 身を包んでい た俺は彼女に話しかけるタイミングを 見計らってい たそして今だと思って席を立ったその時太 騎士間に襲われ た俺が彼女の前まで 行く俺と結婚して ください俺が震える声で彼女に 言うはふざけてるの全然面白く ない彼女は 1つえずに吐き捨てるように 言うさらに罵声を浴びせられ俺は惨めに 縮こまる彼女はとどに高笑いを あげるこの前見たばかりのあの夢あの 悪夢だが俺は気合いを入れ直して彼女の前 まで行っ た彼女が何事かと顔をあげ た俺と結婚して結婚前に付き合って ください俺は震える声で彼女に言っ たはふざけてる の彼女が表情を1つ変えず吐き捨てるよう に言っ たなじられ罵声を浴びせられるかと思っ た何よご両親が持ってきたお見合い結局 断りきれなかっ

たしまったと思ったまた先走って肝心な ことを話すのてしまっ たそっちは片付いたんです昨日両親に きっぱり言いましたから話がとびとびに なってすみません昨日も俺課長を誤解させ てしまって別に見合い話を断る口実に課長 に恋人になってくれなんて言ったつもり じゃなかったんです必死で言い訳する俺を 彼女はずっと怖い顔で睨んでい たそうだと思ってた田中君そん師じゃない ものね私もね早とりしたかと思ってさだ から今日他のみんなが帰るまで待ってたの よあなたから何か言ってくるだろうって 待ってたの よ意外な展開に俺は身動きが取れなくなっ てい たでも課長は俺のこと嫌いだったん じゃ嫌いじゃないって昨日も言ったよね そそそうでしたでもだったらどうし てどうして俺にだけ冷たい態度をしていた のか聞いたすると彼女は薬と鼻で笑っ たそして言った仕事終わってるんでしょ だったらさっさと帰り自宅しなさいご飯 食べに行くからほら早くしなさい っってこうして俺は彼女と2人で夕飯に 出かけたのだっ たこの度正さんと結婚を前提にお付き合い することになった竹内洋子と申し ますその週末彼女が俺の親父とおふに挨拶 をすると言って我が家に来 た俺は蒼いの拷問の陰道を見せつける見と 肛門になった気分だっ たところで彼女が俺にだけ冷たかったのは 俺が好みのタイプの男だったから 実は彼女好きな男の前では去勢を張って きつい態度を取ってしまうのだとこの前 夕飯を食べながら教えてくれ た大学生の時にねすっごい失恋したのよ 好きで好きでたまらない人だったから 振り向いて欲しくっ てその彼に対する態度があまりにあらさ だったせいで友達にもバレバレだったと いうところが党の彼には別に一中の人がい たその人に振られてさ赤かっぱじかいたと 思ったのね悔しいやら恥ずかしいやらで さそれ以来彼女は気になったり好きだと 感じた男には素直になれず冷たく接する ようになったそう だそう言って彼女は照れながら誰にも見せ たことがない俺にだけの笑顔を作ってくれ たの だ 明るく元気印の主人仕事で尊敬できる主人 の存在が急に大きくなったんだ彼女の表情 や仕草が俺の胸の1番奥に追い込んでいた

ある存在と重なったのだその瞬間表に出せ なかった感情が俺の中で弾け た俺は立花啓介今年で28歳になる結婚は まだしておらず実家で父と2人暮らし 幼少期は祖父母と両親と暮らしていたが ある日突然母がいなくなった両親の離婚と 聞いているそれから母のいない生活が 始まった仕事で忙しい父に代わり祖父母に 面倒を見てもらっていた父はとても 優しかったが祖父母はとても厳しかった おもちゃやゲームで遊んでいると途中で 取り上げられひらがなや算数のドリルを やらされていた 小学校に入ってからもランドセルを置いて 遊びに行こうとすると怒られすぐに宿題に 手をつけないとこっぴどくしかられた宿題 が終わっても友達と遊びに行くことは許さ れず祖母が用意したドリルをやったり夕食 の手伝いをさせられたりしたのだ祖父も 仕事から帰ってくると宿題はやったかと 必ず確認してくる宿題のノートを見せると よしいい子だと頭を撫でてくれたが二言目 には勉強はしっかりしろよが祖父の口癖 だっ た休みの日父と2人で出かけられる日が俺 にとっては1番楽しみだったかもしれない その日だけはゲームセンターで遊んでも 怒られないじいちゃんとばあちゃんには 内緒だぞそう言って父は好きなだけ遊ばせ てくれたでも必ず帰り道に父はいつも ごめんなと俺に謝って頭を撫でながら ぎゅっと 抱きしめる今なら少し父の気持ちが分かる が当時はその時間がとても切なく感じてい たとにかく勉強ざまだった子供時代窮屈さ も感じていた俺は大学入学と同時に家を出 た有名大学への入学は祖母の願いでもあっ た家を出てからもや親戚にうちの孫が有名 大学に通っていると自慢気に話していた らしいそんな祖父母も程なくして祖父が高 し祖父が亡くなった年に祖母が認知症に なり施設へ日に日に記憶が薄れていく中 祖母が絶対に忘れなかったことは俺のこと 面会に行くと必ずちゃんとお勉強をしてる かね頑張るんだ よと口にするあの頃の威圧感はなく優しい 口だったがいつまでも俺の勉強のことを 心配してい た祖母は施設に入所して3年で高い大学を 卒業した俺は地元に就職そこからは実家で 父と2人暮らし だ父とは休みの日や帰宅時間が違うため ご飯だけはそれぞれで済ませていたそれで も時間が会えば俺が適当作ったつまで一緒 に晩酌すること

も父との晩酌は静かにまったり飲んで眠く なったら寝るのがお決まり大人になった今 は父と穏やかに過ごして いるはいわかりましたよろしくお願いし ます大きなため息と共に電話を 切る主人どうしました保育園から電話が出 ちゃったみたいで俺にできることがあれば 引き継ぎます早く言ってあげてください いつも本当にごめんお願いしてもいいか な俺の会社ではよくある光景子持ちの社員 が何名か働いているため相待や遅刻血筋 なんかも多いでもうちの会社ではこういう 時でもすぐに勤務交代ができる体制が取れ ている独身も含め急な休みでも対応して もらえるいい会だ今日は俺が主人の仕事を 引き継ぐことに谷原はか主人には3歳の 息子さんがいるシングルマザー復食後も 主人を任されてバリバリと働いているいつ も明るくて元気いっぱいの主人だがある日 お子さんの風が映ってしまい数日休むとの 連絡があっ [音楽] た俺はふと心配になる確か主人もマザーで 育っていて母親は遠方に住んでいると聞い ている離婚をした当時会社を辞めようか 迷ったが今の仕事を続けたかったため実家 に戻るのをやめたと話したことがあったの だ頼れる人が近くにいないはず大丈夫 だろうかそう思った俺はすぐに主人に連絡 を取り必要なものを買って届けたの だ1週間ほど休んで主人が復帰買い物にも も出られずに困っていたから本当に助かっ たと礼を言われた息子さんも元気いっぱい になったとのことで俺は安心したその数日 後主人からちょっと相談があると言わ れる息子のこたがね立花君にまた会いた いって言ってるのあのお兄ちゃんまた来 るって言われちゃってどうやらお見舞いの 時に持って行ったプリンやゼリーが太君の 大好物だったようでちょっとだけ顔を見て 話しただけだったが気に入られてしまった よう だそれでねママの会社でしか会えないよっ て言ったら泣いちゃって今朝もしとし ちゃってたの1度でいいから会ってもらえ ないか な主人が申し訳なさそうにお願いしてきて いたがそんな可愛いことを言われたら会い に行かないわけが ない素直に母に甘えているこた君が可愛い し自分も祖父母がいたとは片親だった俺の 場合はちょっとしたわがままさえもあまり 言えたことがないこれくらいの願いなら 喜んで叶えてあげたいと思ったもちろん いいですよ一緒に遊ぼうってこた君に伝え

て くださいその晩主人がこた君に伝えると とても喜んでくれたらしいけど困ったこと になったと主人から連絡が来たなんと君が 俺と主と3人で水族館に行くと言って聞か ない らしいこた君がお兄ちゃん一緒に行こうと 言っているお願い動画まで送られてきた あまりの可いさに俺は悶絶主人は申し訳 なさそうにしていたが俺は心よく叶えて あげることにし た早速次の休みに水族館へ主人の家まで車 で迎えに行くと玄関を開けた途端太君が 勢いよく俺に飛びついきたこらこらまずは 何て言うのこんにちはよろしくお願いし ますきっと主人と練習したのだろう小さな 頭をペコリと下げてニコニコと笑っている 水族館に着くまでの間も知っている魚の 名前を教えてくれたり保育園での楽しい 出来事を一生懸命に話してくれ た水族館についてからは俺と主人の手を ついで真ん中に入り嬉しそうにいで 本当に俺で大丈夫なんだろうかと少し不安 だったがそんな心配はいらないほどにこた 君が喜んでくれているお兄ちゃん見て見て と魚に反応しては俺の顔を見てニコリと 笑う様子に何十回何百回とこた君が可愛い と思ったか最初は申し訳なさそうにしてい た主人もいつの間にか心から楽しんでいる ようだった子供の笑顔のパワーってすごい だな主人も俺も自然な笑顔で溢れていたと 思う館内にある小さなカフェで大人は昇級 憩こた君が遊ぶ様子を主人と並んで見てい たこた君素直ないい子ですねのびのび育っ てていいなほろっと自然に出てきた言葉 だった俺あまり子供の時の楽しい思い出 ってないんですよねちょっとだけこた君が 羨ましかったのだろうかふと子供の頃の ことを思い出すその流れで俺は母が幼少期 にいなくなったこと母の記憶はうっすらで 遊びも自由にさせてもらえず祖父母に勉強 ばかりさせられていたことなど話していた ああつまんない話しちゃってすみませんで も主人見てると思い出すんですよね俺の母 もいつもニコニコしながら俺のことを見て てくれたなって記憶はうっすらですけど その時少し不思議な感覚だっ た主人が孝太君に向けている笑顔が俺の母 の横顔と似ていると思っ た今日1日一緒に過ごしてみて普段の仕事 中の主人とはまた違って見えなんか 落ち着くというか温かいと感じていたなぜ だろうと思っていたが主人が太君に笑顔で 接していたり太君の言うことにそうだねと でも定するところから入ったりそんな

ところがうっすらと残っている俺の母の 記憶と重なったの だこた君とたくさん遊んでとても楽しかっ たが温かい記憶を思い出せたことも嬉しく 思っ たやんちゃで大変だけどねでも世界一 可愛いからつい甘やかしちゃうよね母親だ も家に帰り今日の主人との会話を 思い出す やん家さんかそういえばよく母に啓介は やん家さんねって言われてたっけななんだ か今日の主人の笑顔や言葉1つ1つが記憶 の中の母と重なって しまう父さん母さんてさ今何してるか知っ てる父との晩酌中ふと聞いてみただが父は その言葉を聞いて動きが固まったそれも そのはず母がいなくなってからこれまで 1度も母のことを聞いたことがなかった から驚いたのだろう離婚当時母が帰ってこ ないことが寂しかったが父の辛くて悲し そうな顔祖父はだまり祖母からは母ちゃん のことは忘れなさいと大人たちの顔色を見 て子供ながらに母のことは口にしてはいけ ないのだと思っただから離婚した理由も 知らないしなぜ何も言わずに母ががいなく なったのかも俺は未だに知ら ないごめん口にしたら行けなかったか な黙り込む父を見て俺は謝ったすると父は 酒を一口飲んで咳払い 謝るのは父さんの方だすまなかっ た振り絞るような声で話しだす 父気づけばこんな年になってたな何も聞か ないのをいいことに目をそらしてた父さん のせいなんだ父さんが母さんを守ってやれ なかったお前からも引き離してしまっ た父は俯きながら時折り顔をあげて ゆっくりお酒を口にしながら話してくれ た離婚の原因は祖母と母の教育方針の違い だったそう母は子供はのびのびと遊ばせな 育てたいと思っていたしかし祖母は小さい 頃から学ばせないとダメだとしつこく言っ ていたらしいどうやら祖母は自分の子供で ある父の教育の仕方を間違えたという不の 思いを抱えていたそうもっとちゃんと勉強 させていればいい大学いい会社に就職でき たのにと父も俺と同じく色々とやらされて 育ったが高校受験大学受験と失敗し祖父母 の望む一流大学に入れなかったそうだ有名 大学すら入れず2流の大学に普通の一般 企業にしか入れなかった父にお前の父さん は大企業で働いているのにと父のことを何 度も情けないと言ったり育て方を間違えた と口にしていたそう だその追いを消したいがために祖母は孫で ある俺に期待を寄せた俺は1人っこだが

長男であるということもありなおさら期待 する気持ちが強かったの だろうそんな祖母に母は反発母は父のこと を尊敬していたし一流大学だからいい大 企業だからいいという考えが大嫌いだった 子供にはのびのび育ってほしいと願う母 立花家の後とりなんだ口出しして何が悪い お前はよそ者出てけ祖母はそう何度も口に は母を苦しめていただが祖母は何度も絶し のぶ母が憎くなってきたの だろうある日母が仕事から帰ると玄関の外 に無造作に積まれた母の荷物 がお前はもうこの家のものではないと離婚 届けに無理やりサインをさせたというの だ母は当たり前のように俺を抱き抱え連れ て出ようとしたでもそんなことは許さはず もなく祖父母が俺を部屋の中に押し込んで 母から強引に引き離した閉め出された母は とうとう辛い決断を下しちょうど帰宅した 父に啓介をよろしくお願いしますと消え そうな声で母は頭を下げたそう何があった のか気づいた父だったがごめんというのが 精一杯だったその時のことを父はひどく 後悔していた父は出そないの息子であるが ゆえに祖父母には何も言えなかったと いう母を守りきれなかった自分が情けない と父は涙しながら話してくれ たなんで母を引き止めなかったんだ普通 なら父をそう責めるだろうだが俺には父の 気持ちが分かる気がしたこれでも長い時間 祖父母と過ごしてきた祖父母に人生を否定 され続けてきた父はきっと行動することが できなかったんだと思う俺はとても父を 責めることなどできなかったそれで母さん は今どこにいるか知っている の父の思いも受け止めた上で俺は父にそう 聞いたすると父は静かに席を立ち自分の 部屋へしばらくして1枚の紙切れを持って き た母さんの携帯だ変わっていなければ 通じると 思う聞くと声でのやり取りはもう20年も していないというそしてもう1つ父は俺に 封筒を差し出した開けて みろ封筒の中身は俺名義の通帳だった そっと通帳を開いてみるするとずらっと 入金記録がされていたのだよく見てみると 振り込み名義のとにで何か印されている 誕生日おめでとう少し前をたどってみれば 入学をおめでとう卒業おめでとうそれぞれ の節目節目でメッセージと共に1万円や 3万円が振り込まれてい たお前の母さんから だ1番新しい貴重のところはこの間迎えた 28歳の誕生日の日付だっ

た今まで黙ってて済まなかったなかなか 言い出せなくて な父は20何年もの間このことを言い出せ ぬまま毎年のように貴重だけは行っていた のかと思うと俺は胸が締めつけられるよう な思いだっ た母さんが俺を思い続けてくれていること だけでなく父もまた母のことを思い続けて いると分かったから だ父さん母さんに会ってみないか 俺がそう言うと父は目を丸くしていた が会えるなら会いたいと言うと父は静かに 頷き涙を流してい た俺は父からもらった母の番号に電話を かけて みる もしもし明るい女性の声が聞こえた俺は 名前を名乗りお母さんですかと聞いたする と俺の名前を口にして黙り込むしばらく するとすすりなく声が聞こえていって ごめんごめん ね母は声にならない声で何度も俺に謝って きたのだ俺は全て父から聞いたことを伝え 素直に会いたいと伝え た家族3人で会う約束をした日待ち合わせ 場所は近所の喫茶店店内に入ると母が先に 待っていた 母の記憶はうっすらなのに顔を見ただけで 母だとすぐに気づいた母は俺と父と目が 合うなり泣きだしへなへなとその場に 座り込んでしまったそんな母を俺と父は ぎゅっと抱きしめる父はごめんごめんと母 の背中をさすり母は俺の腕に触れるとその まま手をぎゅっと握ってきた懐かしく 感じるぬくもりに俺も思わず涙が 流れる母さん元気でよかった俺も母の手を ぎゅっと握り返すでも不思議だな手の感覚 って覚えているもんなんだ な母さんそんなに手小さかったっ け俺がそう聞くとやっと母は顔をあげた あなたが大きくなったから よ母は大事そうに俺の手を撫で涙を拭い ながらやっと笑顔を見せてくれ た少し母に話を聞く母は両親を早くに なくしていたため今までずっと1人で 暮らしていたらしい再婚もしていないと いう母は俺だけでなく父のこともずっと 思っていたあの祖父母の暮らしでは父が 辛い思いをするのではと何度も何度 も父と俺を迎えに行こうとか考えたらしい でもなすがなかったと いうあなたのことだから自分を責めた でしょ何もできずにごめん なさい母の目からすーっと涙がこぼれた父 は唇をふわせながら涙をこらえて

いる守ってやれず済まなかった情けな限り だ追いかけることもできなかったなんとか したかったでもダメだったごめん なそう言ってうだれる父に母は首を小さく 横に振りながらここまで啓介を立派に育て てくれたじゃないそれだけで十分2人とも 元気でいてくれただけで 十分母は肩をふわせながら喋る父の手を 両手で包み父の思いを受け止めていた俺も 涙が溢れたこんなにもお互いを思いやって いた両親がなぜ離れ離れにならなければ いけなかったのか母は1枚の写真を 差し出すそこには幼き頃の俺と両親が笑顔 で写ってい た母さん3人で一緒に住まない か俺は思わずそう口にしていた突然の提案 に父も母も驚いていたが俺はもう一度家族 の時間を作りたかった父さんも母さんも きっと気持ちは同じはずだ父さんと母さん の目を見れば 分かるお互い思いやっていることが分かっ た からそれから父と話し合い実家を売り払う ことにした再スタートを切るのには新しい 家の方がいいだろうそして文マンションを 購入家族3人でのが始まった無口だった 父さんも母さんが家にいることが嬉しいの か口元が緩くなって いるそんな俺と母さんも目が会えば自然と エミが溢れる20数年分の時間を埋めるの にはそう時間はかからなさそう [音楽] だ母と暮らし始めて2年が経った頃俺は父 と母にある人を紹介した谷原主人と孝太君 だ 実はあの水族館以来こた君に気に入られた 俺はよく遊びに行く中になっていたのだ プライベートで主人と孝太君に会うにつれ 俺は特別な感情を抱くようになっていた それは主人も同じ気持ちだったいつか主人 とこた君とも家族になれたらと思いこた君 の気持ちを大切にしながら慎重に交際を 進めていたそしてこの間太君から誕生日に 欲しいものがあると言われた何が欲しいの か聞い たらお兄ちゃんがパパになって誕生日は パパになって会いに来てと嬉しいお願いを されたのだ本当にパパになっていいのと 聞くとずっとパパになって欲しいって思っ てたと照れながら教えてくれたそんな 嬉しいお願いをされたら叶えないわけに いかない こうして俺にも新しい家族ができたのだ 結婚してから俺はマンションを出たが両親 の元には主人つまり妻のはるかと孝太と

よく遊びに行く父も母もおじいちゃんお ばあちゃんと呼ばれいつも嬉しそうにして いるなんだかはるかさん若い頃の母さんに そっくりだな でもやっぱり親子なのね啓介も若い頃の お父さんによく似てるわねなんだか昔の 私たちを見ているよう ねふと家族揃っている時に父と母が口にし た目を細めながら太を見てお互いの顔を見 て笑い合っている両親そんな2人を見て また再開できてよかったと思っ た父とは28になるまで過去の話もでき なかったのに今では笑って母とも話せる ようになっているあのまま3人で再び会わ ずにいたらきっと今も辛い記憶のまま 過ごしていたかもしれ ない両親も俺も今笑って過ごせるのは紛れ もなく妻とこたと出会ったのがきっかけだ たまたま妻と同じ職場でたまたまあの時風 で休んだ妻の家に行ってそこからと仲良く なって全てが繋がっているのかと思うと 不思議な気持ちだっ た感謝してるよ ありがとうふと隣で笑っている妻に 話しかける何急にでも私も感謝してるよ 幸せだね今の気持ち大切にしようね俺も とても幸せだ両親と妻と太俺にとっては 大事な大事存在だ絶対離れるなんてことが あってはならない俺がここにいるみんなを 守っていく今ある幸せがずっとずっと続く よう に今日のお話はいかがでしたでしょうか グッドボタンを押していただくことで制作 活動の励みになりますそれではまた次の 動画でお会いしましょう

※ドキドキする内容や表現が含まれる場合がございますが、人間の繊細な心情を描写するためのものであり、一つの作品を作り上げるためのものです。特定の感情に向けたものではなくあくまでも芸術作品としてご視聴くださいませ。

この物語は40代の女が作ったフィクションです。
私自身の体験や人から聞いた話などを元に創作しています
少しドキドキする純愛物語や、禁断の恋、感動話などをお届けいたしますので、お楽しみ頂けましたら幸いです。

登場する人物・団体・名称等は架空であり、
実在のものとは関係ありません。

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