育休を取りやすくするために…同僚に最大10万円の一時金 「迷惑かけたくない」心理的不安をどう減らす?【news23】|TBS NEWS DIG
育休を取得した社員の「同僚」に最大10万円の一時金を支給。育休を取りやすくするための新たな取り組みを始める企業があります。育休取得に踏み切れない理由の1つが「職場に迷惑をかけたくない」といったもの。こうした心理的不安を減らすことに繋がるのでしょうか。
誰もが自由に取得できるはずの育休制度ですが、街の声は…
20代男性
「男性が育休を取るなんてという風潮がまだあるんじゃないかなと」
20代男性
「育休取るのはいいし、しわ寄せがきてもいいけど、その分会社は(同僚にも)給料で調整してくれたら」
そんな中、損害保険大手・三井住友海上火災保険が打ち出したのが、育休を取得した社員の同僚に一時金を支給する制度です。
例えば、同僚の負担が大きい13人以下の職場では
“女性が取得した場合10万円/人”
育休期間の短い傾向のある
“男性が取得した場合3万円/人”
がそれぞれに支給されます。今年7月から導入する予定です。
三井住友海上 人事部 丸山剛弘さん
「雰囲気がよくなれば、育児休業を取得する社員も取得しやすくなるし、周りも喜ぶんでみんなハッピーなんじゃないのと」
第一子が生まれたばかりの男性は、15日から育休を取得するそうです。
育休取得予定 鶴海翔太さん
「もちろん快く(育休を)取っていいよって言ってくれますが、取る側はどうしても、どうかなというモヤモヤ感は残っているので、そういう制度があれば取りやすいなと」
同じように育休を支援する制度を去年10月から導入している会社「コスモスモア」。オフィスのリノベーションなどを手がける社員およそ250人の会社です。
育休を取得した社員の仕事を引き継ぐ同僚に、月給に加え月々最高10万円を支給しています。引き継いだ人が複数の場合、業務の負荷に応じて10万円の中から割り振られます。
コスモスモア 総務人事部課 松井伸城課長
「元々、女性の育休については、ここ10年近く100%取得していたが、男性の育休は30%に留まっていたので、ここを上げていく施策が打てないかと」
今後、男性の育休取得率を50%に上げることを目標にしているということです。
街の人は…
30代
「目に見えて負担が、給与じゃないけど、金銭として入ってくるのはすごい有り難いなと」
20代
「(職場の)人を増やしてもらって、いつでも休める、気軽に休めるというような職場の雰囲気を作ってくれたほうが、そっちのほうが有り難い」
小川彩佳キャスター:
ゲストはデータサイエンティストで慶応大学医学部教授の宮田裕章さんです。こうした企業の取り組みを宮田さんはどう見ますか。
慶応大学医学部教授 宮田裕章さん:
「支える人を支える」というユニークな取り組みで、まず、状況をより良くしようというこのチャレンジは素晴らしいなと思います。
これがどれぐらいの効果を及ぼすのかということを、しっかりデータで検証して、これが効果があるのであれば、例えば中小企業では難しいかもしれないんですが、公的なサービスでカバーしていくとか、そういうような展開に繋げていくこともできるんじゃないかなと思います。
山本恵里伽アナウンサー:
その育児休業の取得率を見てみると、女性が85.1%に対して男性は13.97%にとどまっている。非常に開きがあるのがわかります。
内閣府が20代~30代の既婚男性を対象に2021年に行った「育休取得希望」の調査によりますと、
▼取得しない42.2%
▼1日~1か月未満31%
▼1か月以上8.4%
育休の取得を希望しないと答えた人が4割を超える一方で、1か月以上の取得を希望する人は8%ほどという結果が出ているんです。
なぜ1か月以上取得を希望しないのかその理由を聞いてみました。
▼迷惑をかけたくない42.3%
▼収入の減少34.0%
▼職場が認めない雰囲気33.8%
と職場を気にする声というのが上位に挙がっているんです。
小川キャスター:
実際に子育てをしていて感じるのは、家族だったり職場だったり地域だったりという周りの支えが不可欠ということなんですよね。
そのためには、周りとの不公平感というのをなくしていく、納得感というのを増やしていく、ということが必要なのかなというふうに感じます。それがひいては育休を取る側の心理的負担を減らしていくことにも繋がっていくのかなと感じます。
宮田裕章さん:
おっしゃる通りですね、やはりこれはもう育休だけじゃなくて、子供を持つという選択肢にも影響を与えているだろうということが、このデータからも推測されます。
例えば育休に関しては、一定割合で発生することを前提に、ワークフローを組み立てるっていうことを企業側がする必要があるんですが、ただ大きな企業でも専門人材だったり、中小企業ではそもそも難しいということがあるんですよね。
例えばこういった新しい仕組みを作っていって、国や自治体がその職場に補助金を出して、「支える人たちを支えていく」というような支援の形ってのも今後あるかもしれないなと。
何よりも大事なのは、個人が産むんですけれども、これを社会全体で支えていく。その支えるということを継続していくには、こういった理解を作っていく、そういう対策が必要なのかなと思います。
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