「企業ユニホーム」徹底特集 制服を“誇り”に変えるファッションデザインの力
制服からブランディングツールへ 投資価値が高まる「ユニホーム」
銀座の品格と機能美を融合
“アイウエアの民主化”を世界へ
「ザラ」製品が争点、商標権侵害訴訟の行方
「台湾の産業連携」掲げ構造改革
入学式スナップ
人材不足が深刻化する中、現場従業員が身につける「企業」ユニホームの重要性が増しています。かっこいい、かわいいと直感的に感じられるデザインは採用の動機となり、袖を通すスタッフのモチベーションと誇りを生み出す。そして企業の社会的パーパスが厳しく問われる昨今は、最前線に立つ従業員のまとうユニホームは、単なる「制服」から企業の姿勢を社会へと届ける「ブランディングツール」へと変化しています。本特集では、ブランドデザイナーやファッション企業が関与した企業ユニホームの協業事例11件を取り上げ、ファッションデザインの力がいかに「現場」を変えているかに迫ります。
今号の表紙に登場するのは、3月28日にオープンした「ジンズ(JINS)銀座店」のスタッフたち。シーエフシーエル(CFCL)の高橋悠介社長兼クリエイティブ・ディレクターとジンズホールディングスの田中亮社長COOが共に「アイウエアの民主化」と「銀座の品格」の両立を追求した白衣モチーフのコート、その背面に光る赤い「!」マーク——。帝人フロンティアのリサイクルポリエステル糸を新潟のニッターで編み立てた”メード・イン・ジャパン”の一着について、完成までのプロセスと背景にある思いを聞きました。そのほかにも資生堂グローバルブランド「シセイドウ(SHISEIDO)」×「シュタイン(SSSTEIN)」浅川喜一朗デザイナー、「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」×「ウジョー(UJOH)」、「ルナソル(LUNASOL)」×「ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)」といったビューティブランドがファッションデザイナーとの協業で作る店頭スタッフの装いや、「エズミ(EZUMI)」の江角泰俊デザイナーが手掛け6年にわたり現場を支えるジャル(JAL)のユニホーム、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムとユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)のコラボなど、ビューティ、飲食、航空、文化施設、引っ越し、ホテルまで業種を横断してユニホームの製作事例を取材しました。
特集に続いてフォーカスするのは、「ザラ(ZARA)」製品をめぐるエスティ ローダー(ESTÉE LAUDER)対フレグランスブランド「ジョー マローン(JO MALONE)」創業者・ジョー・マローン氏の商標権侵害訴訟の行方。双方の主張を整理しながら、その法的・ブランド的な意味を読み解きます。また台北ファッション・ウイーク2026-27年秋冬は、運営母体がコンデナストから台湾デザイン研究院へ移管され、海外PRから国内産業連携へと軸を転換した「変革元年」の模様をリポートします。ステファノ・ガッバーナ会長の退任に揺れるドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)への「グッチ(GUCCI)」前CEO参画を含む、イタリアブランド全体に広がる構造変化も詳しく紐解きます。
(COVER CREDIT)
PHOTO:AI OKUBO
ART DIRECTION & DESIGN:CHIAKI SATO
