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#8(終)【午前五時にピアノを弾く】を三澤紗千香が初プレイ

[音楽] 皆さん、こんにちは。三沢さです。午前5 時にピアノを引く続きのプレイやって いこうと思います [音楽] 。でも今君は思い出してくれた8時ですね 。それで十分じゃないか。彼は困り顔で 言った。 全然十分じゃない。今でも思い出せない ことがたくさんある。あなたの名前だって きっと昔は知っていたんだろう。でもどう しても思い出せない。あの頃彼のことを どんな風に呼んでいただろう。彼から どんな話を聞いたのだろう [音楽] 。ねえ、あなたは本当は今どこにいる? 彼女が通っても彼は目を伏せるだけだった 。君も分かっているだろう。僕に聞いても 意味はないよ。その通りだった。彼は彼女 の記憶でできている。彼女が知らないこと を知っているはずはない。 じゃあもうずっと忘れたままなんだ。彼女 はにくれた。2度と思い出すことはない。 その確信があった 。彼が話してくれた言葉も入れてくれた 紅茶の味も初めてあの曲を聞いた時の 気持ちもあったはずなのに失われてしまっ た。そしてまたそれと同じことがこれから 起きる。引っ越しをしていろんなことを 思い出せなくなる。今度はこの家のこと まで忘れてしまう。それだけではない だろう。まだまだ続く人生の中で彼女は何 度も同じ経験をする。ま、忘れるっていう のは人間の防衛本能でもありますからね。 全部覚えてたら大変ですよ。心が壊れ ちゃう 。これから何度も彼女は大好きだったもの を失い続ける。いや、大嫌いだったものと か辛かったことも失うことができるんだよ 、人間は。 [音楽] だけどそれでもいいんだと彼が言った 。忘れてしまっていたけれど君は思い出し た。こうしてまた会うことができたろ 。たまたまでしょ。次はないかもしれない 。そうだね。彼の言葉は穏やかだった。で も今思い出せたのはなぜだと思う ?それはあなたに出会ったから。そう 言い返そうとして、でも彼女は考え直した 。彼は彼女の記憶からできているという なら、彼が姿を表したのは彼女が覚えてい たからだった。霧が思い出させてくれた。 そうかもしれない。でもそのきっかけは 彼女の方にあるはずだった。 霧がと思ったところではっとした 。 私ずっと霧が好きだった 。そう。彼が優しく微笑えんだ 。どうして好きなんだろうってずっと思っ てた。好きになった理由は思い出せなかっ た。そんな自分が嫌いだった。 で も霧が好きなことだけは忘れてなかった 。そうとも彼は満足そうに頷いた。 僕のことは忘れてしまったかもしれない。 でも霧が好きな気持ちは覚えていた。霧の ことだけではないはずだ。この家を気に 入っていることも 。彼が彼女の細い指を見た。きっとピアノ だって僕が教えなくても指が覚えていた だろう 。君の中から全てが消えてしまったわけで はないんだ。そう言われて思わず彼女は 自分の両手を見つめた。確かに彼女は忘れ ていた。思い出せないことがたくさんあっ た。でもそれだけではなかった 。そう、それだけではない。彼女が覚えて いることは彼女が覚えていることだけでは ない。彼女自身には 覚え彼女自身には思い出すことができなく ても手が感覚が気持ちが覚えている 。この家から引っ越しても、この家を忘れ てしまって も私の中に何か残り続ける ?そうとも君はそれに気づくかもしれない し、気づかないかもしれない。ほんの些細 なことかもしれないけれどこの家で過ごし た時間はきっと今の君を少しだけ変えて しまった。 霧のことが好きでなぜ好きなのか思い出せ ずに悩霧のことが好きでなぜ好きなのか 思い出せずに悩んだかもしれない。でも それはその気持ちが君の中に残り続けてい たからだ。君がいつか忘れてしまっても 全てがこの家に来る前に戻るわけじゃない 。私が忘れても戻るわけじゃない 。そうだと思った。 この家に来る前の彼女と今の彼女はきっと どこか違う。 嫌だと思ったってどうしようもなく彼女は 過去の経験の影響を受けている。霧のこと が好きな気持ちを消せなかったように彼女 は彼女の過去でこの家で過ごした時間の 全てでできている 。そうだね 。今の自分が好きでも嫌いでも過ごしてき た時間は変えようがなくて、その過ごして きた時間が今の自分を作ってるもんね 。彼の足元から少しずつ霧が知りていくの が分かった 。時刻はとっくに8時を過ぎていた 。そっか 。彼女は1つ気をついた。それから顔を あげた。薄れ始めていても目の前はまだ 真っ白だった 。私 覚えてるんだ 。彼女にはもう彼の姿は見えなかった 。私が思い出せなくても私の中から消えて なくなったわけじゃないんだ 。彼女はまっすぐ前を見据える。そこには もう何もない。 真っ白な霧に彼女の影が落ちるだけ 。それでも彼女は言う 。 私これからいろんなことを忘れると思う 。あなたのこともあなたがくれたこの家の こともいつか思い出せなくなる。 震える声で叫ぶように声にする。叫ぶよう に言葉にする。 でも忘れないよ。霧のことずっと大好き だったみたいに。ピアノが引けたみたいに 。思い出せなくなってもそれでも全部私の 中に残ってる 。またいつか彼のことを忘れるだろう。 この家のことも少しずつ思い出せなくなる だろう。でも彼女の中には残り続ける好き だという気持ちやこの手が覚えていること 、彼女がまだ気づいていないたくさんの こと。こうして過ごした時間の全てが今の そしてこれから先の彼女を作っていく [音楽] 。私引っ越します。あなたがくれた家を出 ていきます 。もう見えない彼と彼女は約束をする。 でもだけどあなたからもらった大事なもの 全部持っていくから 。これまでだってと彼女は思った。これ までだって彼はずっと彼女の中にいたの だった 。彼女はギの肩を抱きしめた 。今 までずっと一緒にいてくれ てありがとう 。目の前の霧はもう晴れていた。晴れて しまって彼女はやっとこの霧のことを素直 に好きだと思えた。去ってしまうことが 寂しくて愛しかった。それでも彼女は笑っ ていられた。消えてしまうのではないと 分かっているから 。やがて朝が来る。新しい日が始まる。 朝梅に濡れた森は日差しを受けて輝いて 見えた 。その森の中に彼女の家が立っていた。 もうあと何度開けられるかわからない玄関 扉に向かって彼女は歩き出した。 扉を開けてそこで彼女は思い出す 。もう姿の見えない彼に向けて話した言葉 を彼女はずっと前から知っていた 。忘れてしまってもいい 。全部君の中に残り続ける [音楽] 。それはずっと昔、この家を去る前、彼が 最後に残してくれた言葉だったのだと彼女 は思い出した [音楽] 。エピソード7エンド 。今日を始めるって何でしょうね?今日 始めてみますか [音楽] [音楽] ?エンディングロールか。 [音楽] いやあ、 すごく確か に忘れちゃうんだ けどふと思い出すこととかもある [音楽] し忘れてないんだな。忘れられてないんだ なって思うこととかもありますよね 。それって悪い意味だと思ってたんです けど 、なんで忘れられないんだろう?こんな 辛いこと忘れたいのにって思うけど、いい こととかもきっとそうやって忘れようと 思っても忘れられてない 。いいこともあるんだろうな。ちょっとし たこと、おばあちゃんとの思い出とか、 友達とか交わした言葉とか 、そういうこと 全部私の中に残ってるんだ。 [音楽] きっとそれを教えてくれるゲームなんだな と思いました 。ちょ、散索してみます [音楽] 。あれからしばらく時間が経って引っ越し が終わった。あの家から火材を運び出した のがずっと昔のような気がする。机も ベッドも今は新しい部屋で落ち着く場所を 見つけた 。山の中のあの家を解体する工事が先週 から始まった。あの鮮やかな古さが好き だったけれど年月は目には見えないところ にもツもっていた。調べてみれば ちらこちら傷んでいた。そのまま残したり 別の誰かに住んでもらうことはどうしても できなかった。解体される家をこっそり見 に行くとやっぱり悲しくて涙が出た。もう 2度と見ることも触れることもできないん だと思った。力が入らなくなってその日は 日がくれるまで足場で囲まれた家を見てい た [音楽] 。あれから霧の中へ出かけることは少し だけ減った。目が覚めて霧を見てどうして も出かけなければならないと思うことは なくなった。きっと理由が分かったせい だろうと彼女は思う。霧が好きな理由を 思い出して受け入れることができた。霧の ことは今も好きだけれど焦れるような 気持ちは落ち着いた。 声が終わって愛に変わったんだろう。 そんな誰かの声を聞いた気がした。 聞き慣れた懐かしい声。なんだか 恥ずかしくなって彼女はベッドから 飛び起きて階段を降りた 。あのピアノは今新しい家の広いリビング に置かれている。彼女に釣られて家族も 少しずつ触ってみたり練習するようになっ た。新しい家の前より広くて温かい リビングによくピアノの寝色が響いている 。リビングの塔を開けてピアノの前に座る 手書きの学譜が立てかけられている。初斎 から持ち出した彼が書いた学譜。この曲は もう全部そらんじてしまった。まだ彼の ようには引けないけれど、もう音符を目で 負う必要はない。それでもここに学譜を 置いているのは名残り惜しさのせいとここ からこの学譜を見て気づいたことがあった からだった。 は途中までしか書かれていなかった。 終わりというにはあまりにも中途半端な ところで途切れている。学譜通りに引いて みてあともう1つ2つ展開するはずなんだ と思った。彼女湧き鍵盤に手を置いて学譜 の通り最初から引き始めた。まだ朝の早い 時間なのでゆっくり静かに 。いつかこの続きを描こうと思った。学譜 なんて書いたことはないけれど、彼が思っ ていた通りにはできないだろうけれど、で も彼のことを思い出しながら書こうと思っ た。彼に教えてもらったピアノを、彼の 言葉遣いを、あの困った顔を思い出し ながら曲の続きを想像する。彼に会うこと はもうできない。でも彼から受け取っ たくさんのものが自分の中に流れている。 窓の外を見れば、まだ濃い霧が辺りを 照らして、辺りを満たしていた 。午前5時、彼女は静かにピアノを引く 。読み終える [音楽] 。エンディング1。午前5時にピアノを 引く。 [音楽] ほっこりするの になぜかすごく寂しい気持ちにもなる 。不思議な作品でしたね [音楽] 。エンド1ということは墓のエンディング もあるんでしょうか?見たい方は是非 プレイしてみてください。午前5時に ピアノを引くでした。ありがとうござい ました。 [音楽]

🎮午前五時にピアノを弾く(“Piano at 5 a.m.”)
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