【ありんこ文学論】第64回「作家になるために——多岐文章講座」
[音楽] こんばんはご機嫌いかがですか滝優介で ございます今回は少し思考を変えまして実 は先頃ある機会をいただきまして公演と 言いますかね公開講義と申しますかねお しりをさせていただきました以前私日本 大学芸術学部というところに末端の非常 教員としてお世話になっていたことがある んですけれどもそちらで学部学科の肝入り でエコ田文学という文学雑誌が観行されて おりますその編集部が主催ということで 初心者のための文章講座というようなお しりをしてみてほしいこんなご用明を いただきまして主な参加者は学生さんそれ からこれから日本大学芸術学部を受験 しようかという高校生も若干含まれるま その他ちょっとうるさ方の方も若干混じる こういうお客様の前でおしりをいたしまし た文章入門というようなことでございます そのお話をちょいとここでしようかなと 思っておりますもちろん文章と申しまして も法律家になるための文章とかビジネス マンとして必要になる契約文書ですとか 同時通訳さんのための観光バスガイドさん のための日本語というようなことは私には 到底わからぬことで文学小説戯曲評論など に使われます日本語の話でございますさて 以前も申し上げたかもしれませんが大体 日本近代文学というようなものがどうも 行く先このくらいかなという風に先が見え たという感じ次なる時代に移りゆくんで あろうなというような空気になってきして おりますね私よくお若い方の前では日本 近代文学が鍵かこに入って古典芸能の一分 になったこんな言い方をすることがござい ます確かにね単に古くなったというだけで はなく一種の古典芸能化したということは 言えるわけなんですよどういうことかって 申しますとねおい今月国立は何ああ四谷 会談うん鶴谷南北だな 歌舞伎沢よ園崎下松だあそうかい月末に なりますと言うと朝新聞東京新聞どこでも いいですが劇というところで団十郎はどう だった菊五郎はどうだった之はどうだった という風に横1列同様に取り扱われますで もね皆さん近松門左衛門と鶴谷南北年齢で 申しますと102歳違うんですけどね 滝川竜之57歳しか違わないんです夏目 漱石とでも82歳しか違わないんです近松 と南北は102歳違うんですよ月の劇では 同じ扱いで自由競争なんです古典芸能の 一部になったということはですねもう多少 の新しい古いなどと言っている場合では ないんですねいや言い換えれば全部が全部 みんな古くなったんですと考えていいん
ですねこれからの文芸を目指されるお若い 方々はまあ次の時代どんな作品作家が出て くるかなんぞは私なんぞには分からない わけですが確かに違う種類の捜索家が登場 するであろうという予感はございます そしてその時私なんぞの言い草は全て古 臭いものなのではございますが古い立場 から申し上げるとこういうことになります という参考意見を申しのべるこんな形に なるかと思うんですねこれから申し上げる お話もその類いのことですですからお前の 言うことなんか信用できない新しい時代は そんなんじゃなくてもっとぶっ飛んで 新しいんだとおっしゃるんでたらその通り で結構ですねところがね不思議なもんです よ前の時代を全否定して現れた次の時代 近いうちは行っておりますがね遠くから 眺めると言うと一歩一歩進んでしかも断続 というんですかね途切れたように連続して 進んでいるもんでございますよですから そんな意味で今日は古いお話になるかと 思います作家を目指されるお若い方あなた は大工になりたいですか建築学者になり たいですか板前になりたいですかそれとも 料理学校の先生になりたいですかこういう ことです現場の職人であろうとする覚悟と 言いますかね心ざしと申しますかねこれが 文章書きになるには非常に大事なことで ございます昔の人が申しました 神は細部に宿る私尊敬しておりました木下 純先生という劇作家おいででした木下先生 ある時さてあれはどなただったか武田大 さんだったかどなたでしたか雑誌で気楽な 対談をなすってましたちょいとしたPR 雑誌とかそういうような部隊で質的な軽い 談をっている中で俺たちはそういう種族な んだよなと言ってお2人して苦笑いして おられるどういう種族かと申しますとまが 出あるだったかもしれないかそんなことに 最後までこだわって現行を出版社や劇団に お渡しする記述が遅れてしまって初日の 舞台に穴を開けるそんなようなことよく 井上久さんがなかなか新作の場合には初日 に台本が間に合わないなんて言うんで話題 になりましたが井上さんが最初じゃござい ませんで木の下先生もちゃんと穴を開けて おられます挙句のはに結局俺たちはそう いう種族なんだよなつまりドラマツルギー がどうだ主題がどうだ思想がどうだなんて ことはもうこの先生方分かりきってるん ですただであるかなだったかなかもしれ ないかなうん待てよもう1回考え直してみ ようって細部にこだわり始めて遅れて しまうんですこれをねお笑いになっては いけません細部にこだわる職人魂という
ものは文章を書いていく上で非常に大切な ことですさあその職人魂を身につつけるの によくお若い方からこんなお尋ねを受ける ことがございます勉強は質ですか量ですか 偉い先生が物の方におかきになられてるの をちょいと覗いてみますと質も大切量も 大切なんてなこと書いてあるんですよね 答えになってませんよねお分り方は必死の 思いで質ですか量ですかって尋ねてるのに はっきり申します量です決まってますなぜ なら勉強の質を上げようにもどうやったら 質が上がるかななんていうことはお若い うちは分からないんですとりあえず量です 原職の教員の端くれでした頃にね自分の ところのま弟子と申しますかゼミの学生 たちにはこういう風に申しておりました 1万時間の法則1万時間練習をするとま 大体の分野でプロになれる5000時間 練習すると人に教えられるとこまで行ける 2000時間練習するとうんまだプロは 無理かもしれないけれどもズの素人とは 到底言えないクト裸と言うんでしょうか 確かにこの人はこの分野の勉強をしてきた ということが分かるというところまでは 行けるそこで自分のところのゼミ性には 申しました年に250日1日3時間勝ち なさい もしくは書くことを念頭に書くために読み なさいどういうことかと申しますとね年 250日というのは主観的に見ますと毎日 ということですクラブ活動で遅くなった 友達と楽しくて喋りすぎた好きな アーティストのライブに出かけたお酒飲ん じゃった色々なことがあって机に向えない 日もある今日は机に向かったそれを カレンダーに丸をつけて1年間数えてみる と大体250がいいところそして1日3 時間真剣に取り組みますと言うと1年に 750時間私は大体ペペ教員として火休生 の担当でございますから2年生3年生4年 生1年に750時間ほら卒業までに大体 2000時間に届くそうすると卒業する時 には確かにこの若者はこの分野を勉強して きたということがはっきり分かるところ まで行く運が良ければ卒業式の日に優秀 作品を提出したというんで表彰されたり するかもしれないそこまでいけると火九性 を励ましたものです 42.195km先にはすでにテープは 貼られている今も貼られているあとは諸君 がそこを走るか走らないかだけだこういう 風に申しましたそんなバカなと言って 苦笑いする学生がほとんどですがでもあの じじがこう言ってるからな初めな顔して 言ってたよな騙されたと思ってやってみる
かやり続けた人間は卒業式の日にゴール テープの向こうで待っておりますと大体 ゴールしてきます中には遅れてくる学生も います途中で他に面白いものを見つけたか 偉く魅力的なガールフレンドかボイフレド と出会って何か人生が青春が多彩になって しまったんでしょうねそれはそれで大変お めでたいことで結構なことではございます が1万時間の法則を実験する実験代には なり得ませんでしたねお若いうちは勉強の 質を上げると言ってもどうあげていいか 分かりませんからなかなかかとりあえず がっちり量に取り組むということでお勉強 なせてはいかがでしょうかどう勉強するか とっかかりは1番最初ははい1番最初の 今日からできることを申し上げます今の とこ日本中で言っているのは滝1人ゴム ホース理論というのがございますわがしい 理論誰も言いませんね他にね庭に水巻きを する水道から伸ばしたゴムホースの メートルが足りないどうなさいますゴム ホースの先をひっとつまむんでしょノズル を細くして水を遠くまで飛ばすんでしょう 同じです言葉というものは同じ量の情感 同じ量の意味内容を伝えるんだったらより 少ない言葉で同じものを伝えた方がイゴ あたり1文字あたりのインパクトは強く なるんです言葉の密度は濃くなるんです 当たり前のことですよねですから言葉の 磨き上げ今日の言葉では私若い頃そんな 言葉知りませんでしたブラッシュアップと 言うんだそうですがかっこいいですねなん だかねブラッシュアップまそれはいいとし てこの最終的なブラッシュアップどうし たらいいか簡単なことがいくつかござい ますすぐ実行してみてくださいご自身の 文章を眺めてみてそのあの全部取っちゃっ てくださいその友達しこうしたああした こういうそれから受験時代の文法なんかで 色々大名詞のお友達がありましたねそれ 自身これ自身彼自身それ自体そんなものを みんな取っちゃってください大名及び大名 所有格のお友達取っちゃってください機械 的に全部取るんです取ってしまって意味が 通じなくなる意味が逆になてしまう逆転し てしまうというものがありましたらば復活 してください大体元の文章よりは 引き締まったい文章になっているものです 2番目にそしてしかしやがてだがその他 その他その他接続しあるいはいくつかの 単語がつがって接続的な意味を持つ接続区 接続説などを機械的に取ってしまって ください同様にってしまうと意味が逆転し てしまう意味が通じなくなるというものを 復活してください大体元より良い文章に
なります3番目やや中級編守護を取る若い 方々のコンクール出品作品なんかを先行の お役目をいいて拝見しますとね彼は言った 私は思うその場面にあなたしかいない でしょ何が彼ですか何が私ですかいらない 守護は取っちゃいましょうよ現時物語に 守護なんざ6スポありませんというのは 暴論極論で現時物語の場合にはそれを補っ てあまりある敬語の体型というものが網の 目のように張り巡らされておりましてここ に金たち3人が座って話をしている1番 身分の高い誰々がこういった2番目がこう いったということが誤解なきを伝わるよう にできている近代日本語はこの語の体系を 失ってしまいましたから西洋文脈から 取り入れました守護術後というやり方をし なければなりません従って守護術後必要な のではありますけれどいらない守護はいら ないのです守護にくっついているフェニ オファ女子女同士の類いもそうですまとめ て取っちゃってくださいこんな例があり ますよホームで待っていた列車が来た私は 乗った脇を見るとホームには木のベンチが あって風呂敷包みを持ったおばあさんがい た列車が来たので私は乗ったおばあさんは 脇の席に腰おろしてますいいえおばあさん は次の列車を待つのか待ち合わせの人を 待っているのか乗らずにホームに残ったん ですそんなことどうして分かる列車が来た 私は乗ったわははがと非常に近い役割を 務める各女子ではありますけれどがにない 和の特別な役割はタ区別するカレーは好き だがラーメンは嫌いこれですね当たり前の 文章なら列車が来たので乗ったでいいん ですそれが列車が着いたま私は乗ったと あえて書いてあるからばあさんは乗って ないんです 他の守護あるいは守護に続く手派などを 切りて省略することによって残した私はが とても光したんです効果的な日本語って 表現のための文学のための芸術のための 日本語ってそういうことですよね言い換え ますとね別の言い方で言うとこういうこと です気になっていつまでも寝つかれなかっ たそこでいいのにいつの間にか眠りに落ち たどれぐらい眠ったろうか翌朝起きてみる と洋光ささ朝日の中へ出てみたら味菜の歯 がつやつやとしてみんな余計なことです 寝苦しい夜だったま段落開業アサの葉は 朝日に輝いていたこれでいいんです 苦しかっただのいつ寝ただのわからないな ものはさあるいは夜明けの頃にどうした こうした朝起きて1番に顔洗う前に とにかく表出んなことどうでもいいんです どうでも良くないんだけど実はそれは読者
が想像することなんです作家が書くのは いつまでも寝つけなかった段落開業朝日の 中でアサの歯はつやつやしていたでいいん ですその間にあったことはああこうだよな ああだよな読者が想像する楽しみ作家は 読者が想像する楽しみを奪ってしまっては いけません中学校の作文の先生でよく飛躍 はいけないなだらかに繋がっているように 書きなさいこういうご指導が入る場合も あります確かに高校入試あるいは大学の 小論部入試問題あたりまではそうでしょう しかし現場の板として大工としてお客様に 文章を提供する職人としての言葉遣い言葉 の職人はそこは 省いてしまって読者が想像する楽しみ作品 を味わう楽しみこれを奪ってしまっては いけませんね教員時代有名な小説家の佐藤 洋次郎さんがそこの学校で教授で いらっしゃって私と同じ2年生のゼミをご と筋迎えの教室にいらっしゃる実は大学で おになる何十年も前から知ったなんか佐藤 さんオタクではどうしてんの仕事術だけで 欠かせることにしているだそうです形容 なんていうものを一切剥ぎ取ってしまうん ですね一旦は守護と術語だけで欠かせる膝 を叩きましたいいねそれ俺もやってみ ようって思ったんですけどなんか真似し てるみたいでかっこ悪いし腹立つから私の 方はその穴を取るとかてやってましたけど ねでもこれもいい方法ですさすがに ベテランの小説家らしいおっしゃりよう ですねこほど作用になだらかな文章漏れの ない文章好きのない文章ということでは なく独者に喜んでいただく文章を書く職人 になるこれが文芸捜索の言葉の使い方の第 1歩でございますあまり長くなってもお 邪魔でしょう一旦この辺で人切りといたし ましょう以下次回ですごげよ失礼いたし [音楽] ま
遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。
多忙につき、更新がすっかり滞り申し訳ございませんでした。
そして、いつのまにかチャンネル登録者数も300名を超えており…
チャンネル登録をしてくださったみなさま、誠にありがとうございます。
今回からしばらくはチャンネル登録者300名突破を記念し、
「小説家になるための多岐祐介文章教室」をお送りいたします。
ラジオ感覚でお聴きくださると幸甚です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
場所:ひらけた旧診療所
語り:多岐祐介
Twitter→https://twitter.com/westgoing
はてなブログ→https://takiyusuke.hatenablog.com/
画・編集:ko-h
Twitter→https://twitter.com/tsumenome
BGM:RYU ITO MUSICさまからお借りしております。
YouTubeチャンネル→https://www.youtube.com/c/RYUITOMUSIC
字幕:Vrewを使用しています。
「Vrew」→https://vrew.ai/ja/
動画に関するご連絡は、ko-hまで。
#文章講座
#作家
#小説家
#多岐祐介
#隠居夜咄
#ありんこ文学論
#文学
