【朗読】 未亡人になった義姉との同居生活が始まった
好きだよずっと言えなかった けど真剣なまなざしで告白する俺に江莉香 さんはいつの間にか目に涙を浮かべてい た俺には2つ年上の兄貴が いるいつも明るくて人に好かれてい た体を動かすのが得意で基本的にどんな スポーツもそれなりにできた勉強も人波 以上にできる完璧な やつ荒を探す方が難しいような優等 生そんな兄貴を持った俺は必然的にいつも 比較され た兄貴と正反対の俺は昔から気が弱くて 運動も苦手勉強は得意分野だけは成績が 良かったもののま満面なくよくできるわけ ではなかっ た優等生の兄貴と劣等生の俺両親が露骨に ひきすることはなかったけれど変に慰め られているようで家は居心地が悪かっ た高校を卒業後俺は兼ねてから希望してい たアニメ政策の専門学校に 進学それと同時に家を出て 1人暮らしを始め た専門学校を卒業後俺はクリエイターとし てアニメの制作会社に 就職昼夜は逆転し寝ないで仕事をしたり 会社に寝泊まりするのも当たり前のような 働き方をしていたどんなに疲れても自分の 携わったアニメがテレビやネットで多くの 人に届けられていることにやりがいを 感じる ここにはちゃんと俺の居場所があるんだ誰 かに求められていることが嬉しくて俺は 黙々と仕事に励んでい た仕事も波に乗り入社してから中年が経っ た会社ではもう立派な中検層責任のある 仕事を任されることも増えたし今では チームリーダーとして仕事を適任者に 振り分けるようなこともしている 忙しいけれど充実していたそんな仕事付け の俺に予想しない連絡が飛び込んできたの はある夏の夜だった え珍しく仕事が早く片付き数日ぶりに家に 帰ることができた久々に自分のベッドで体 を伸ばして眠れると喜んでいたところに1 本の知らせが舞い込んできたそれは兄貴で ある優一が事故にあって亡くなったという 衝撃的なものだっ た嘘 だろう泣きながら電話をかけてきた母その 知らせを聞かされても全く実感が湧かない 俺は母に呼び出されるまま兄貴の運ばれて いた病院にタクシーを走らせ た湿った空気が体にまとわ 服に身を包んだ人間が集まり証の香りをさ せながら静かに手を合わせているまるで
人言のようだ心のどこかで家族はいつまで も生きていると勝手に思ってい た息とし生きる全てのものに寿命がある ことぐらい分かっているはずなの にぼんやりとしたままなんとなくつも国別 式も終わり俺は現実に目を向けることが できなかっ たご飯少しは食べないと倒れちゃう よ実家に帰ってから2週間俺は兄貴を なくしたショックから未だに立ち直れず 仕事も手につかなくなってい た特別親しかったわけでもないのに やっぱり当たり前のようにそばにいた家族 を失うとこんなにも気持ちが落ちるものな んだ なぽっかりと開いた心の穴をなぜか俯瞰し ていた 俺そんな抜け殻のような俺に江莉香さんは 優しく話しかけた彼女は兄貴の妻で俺の 義姉5年前に結婚の挨拶に来た時やって 以来ほとんど顔を合わせたことがなかった 兄貴はは実家の隣に立つアパートに住んで いたのでほぼ親と同居状態それなのに顔を 合わせていないのはそれだけ俺が実家に 寄りつかなかったということ だでもあんまり食欲なく て彼女の優しさは嬉しいけれどはっきり 言って食事も喉を通らない悲しみにくれて ただ無慈悲に流れていく時間何もかも手に つかないそれでも彼女は無理に笑って みせる唯一さんね車の前に飛び出した 小さい子を助けて自分が犠牲になったん だっ て彼らしいよねそうして私たちも誰かに 生かされている命なら一生懸命生きないと バチが当たると思わ ない彼女の言葉に俺は胸を打たれていた 1番悲しくて辛いはずの彼女が俺を励まし てくれている最愛の夫を突然なくして平常 心でいられるはずがないの にごめんなさい俺自分のことばっかり で彼女の心の傷の深さに気づかされた俺は 慌てて彼女に向き合うと頭を下げた江莉香 さんは何も言わずに微笑み俺の手を取って リビングに向かっ た これダイニングテーブルを見て驚いたそこ には子供の頃俺と兄貴が共通して好きだっ た食べ物がとせまと並べられてい たお母さんと一緒に作ったのあなたも好き だって聞いた からその言葉になぜだか胸が痛んだ きっと江莉香さんはこの料理を作りながら 兄貴のことを考えてたに違いないそして今 俺に兄貴のことを重ねている気が
する江莉香さんに少しでも喜んでほしい俺 はその一心で夢中で食事をし た懐かしい ないつの間にか忘れていた家族と囲む食卓 の温かさじんわりと広がる味と昔の思い出 俺はおかを頬張りながら無意識に涙を流し ていたそれから俺は今まで避けてきていた 実家に腰を据えることを決めた仕事は やりがいもあったし居場所ではあった けれど兄貴を失った今家族を優先してやり たいと思っ たいつの間にか年を重ねて小さくなった 両親の 背中この悲しみは家族が力を合わせて 乗り越えなければいけないそう思ってい た仕事を辞めて実家に戻り父の畑の手伝い を始めた俺うちは元々代々からの農家で 持っている敷地もそれなりに 広い年置いた両親だけではやっていくのが 難しいと兄貴が一緒に手伝ってい たそうしているとやっぱり兄弟 ね夏の終わり照りつけるような日差しも 夕方になれば落ち着いてくる手ぬいを頭に 巻いている俺の姿を見つめて江莉香さんは 目を細めた確かに俺たち兄弟は昔から顔が 似ているとよく言われていた 中身が正反対だったこともあり昔はすごく 嫌だったけれど今はそれほど嫌悪感を抱か なくなった江莉香さんが俺を通して兄貴を 思い出すその視線が穏やかで愛が溢れてい たから自分に対してのものじゃないと 分かっていてもその熱い差しを意識せずに はいられ ないいつしかはエリカさんを1人の女性と して気にするようになっていっ た最悪だ な自分に芽いた感情に気づいた時俺は自己 嫌悪に陥っていた相手は兄貴の妻今は夫を なくし未亡人になっていたとしても義姉と いう関係に変わりはない何よりその人を 本気で愛してしまったら また自ら兄貴と比べられに行くようなもの じゃないか子供の頃あんなにも自分と比較 されて嫌な思いをしたというのにどうして また自分から傷つく道を選ぶの か自分の感情であるはずなのに一切理解 できなかっ た今日は町内会の旅行なんだってお父さん たちさっき言ったよ 兄貴が亡くなって2年が過ぎたある日 やっと日常を取り戻した俺 たち両親は久しぶりに羽を伸ばしに旅行へ 出かけていた家には俺と江莉香さんの2人 きり兄貴と住んでいたアパートは未だに 部屋を借りてはいるもののもうほとんど
帰っていない兄貴と住んでいたあの部屋で 1人で過ごす勇気がないのだそうだなんだ かんだで江莉香さんも俺が実家に戻ってき てからほとんどこの家で同居しているそれ を意識したことはなかったけれど自分の 気持ちに気づいてしまった今妙に気になっ て しまう明日の夕方まで家は俺と江莉香さん の2人きり彼女は少しも俺を警戒してい ないのだろうかたく嫌になっちまうな俺 たち置いて なんて驚けたように愚痴る俺に江莉香さん は優しく 微笑む信用されているってことでしょ お父さんたちもあれからちゃんと休めて なかったしちょうどいい機会なんじゃない 縁側で洗濯物を畳みながら静かにつぶやく 彼女を見て俺は息が詰まりそうになっ た分かっていたけど江莉香さんはやっぱり 俺のこと何とも思ってないんだ な一方的な片思いだということを再認識さ せられた俺は自分がとてつもなく情けなく 感じてい たどうして彼女を好きになってしまったん だろうどうして彼女じゃなきゃダメなん だろう恋をするなら一層彼女じゃない方が 良かったはずなのにどんなに思いを募らせ ても俺の気持ちが彼女に伝わることはない それなら 一そうもし俺が江莉香さんのことを好き だって言ったらどう するずるいことをしているのは自分でも よく分かってるだけどこうでもしなきゃ俺 の気持ちは永遠に心に閉じ込めておか なければいけなくなって しまうこんなにも思っているのに何も言え ずにいるのは歯がゆい曖昧な問いかけをし て彼女の出方を待った困ったような素振り を見せれば冗談だったと言って ごまかそういかバチかの勝負に出た俺に 彼女は予想外の反応を 見せる 本当顔を真っ赤に染めて俺の目を見つめる その表情は明らかに恋をしていたそんな 反応をされたら冗談だったとはぐらかす こともできない好きだよずっと言えなかっ た けど真剣な出しで告白する俺に江莉香さん はいつの間にか目に涙を浮かべてい た 私ずっと悩んでいたの唯一さんをなくして から毎日が辛くて悲しくてでもあなたが 一緒にいてくれたらその気持ちを紛すこと ができた最初は彼のことを重ねていたの 都合よくあなたを唯一さんの代わりにして
いたはっきりと現実を突きつけられて俺は 苦笑いを浮かべた覚悟はしていたけど直接 的に兄貴の代わりだと言われるとやっぱり 傷つくモヤモヤとした感情が生まれた俺に 江莉香さんは続けていったでも今は違うの 一緒に過ごしていくうちにあなた自身の 優しさや繊細な部分好きなこと嫌いなこと を知っていくうちに1人の男性として あなたを意識するようになっ たあなたたちは違った人間だものね彼の 代わりなんかじゃ ない必死に涙をこらえてキュッと下唇を 噛んだ江莉香さんの表情に嘘はなかっ 亡くした夫への気持ちと新たに芽ばえた俺 への連NATその2つの感情で板ばさみに なり苦しんでいたに違いない俺はそっと 彼女を後ろから抱きしめた今すぐ全部 割り切れなんて言わない俺はずっと江莉香 さんのそばに いる耳元でさいた俺の言葉に香さんは静か に涙を 離れない で苦しそうに呟いたたった 一言その一言に彼女の思いの全てが詰まっ ているように感じ た俺たちは見つめ合い窓から差し込んだ 日差しに包まれながら優しく唇を 重ね合わせ た夢にまで見た憧れの人との キス幸福感が胸を満たして行く生まれて 初めて俺は誰かに兄貴との違いを認められ た気がする彼女が俺を拒まずに受け入れて くれたことが嬉しくて長い時間キスを せがんだ兄貴との思い出も未だに胸に残る その思いも全てを理解した上で俺は彼女を 包み込んで支えたいそんな思いをにませ ながら俺はぎっと彼女を抱きしめてい たそれから少しずつ俺たちの関係は ゆっくりと変化していった両親もなんと なくそれを察していたのか俺たちが 思い合っていることを知った時とても嬉し そうだった今でも兄貴は俺たちの胸に生き 続けているそれは決して消えることのない 彼が生きていた証だから 俺を見つめる彼女の指しはもう間接的に 兄貴と俺を重ねることはない時を経て彼女 は俺のことを1人の男として愛してくれて いる今まで苦しい思いをしてきたのは彼女 とこうして出会うためだったのかもしれ ない兄貴に心配されないぐらい頑張って 幸せにしてみせる よ部屋で微兄貴の家に心で誓を立てながら 隣に座る彼女の手をぎゅっと握っ た共有した悲しみを超えた先に俺たちの 未来があったその道をゆっくりと2人で
歩んで いこう田舎の空は今日も広い穏やかに晴れ た青空の下で俺たちは手を取り合い幸せに 暮らして いる 最後までご視聴いただきありがとうござい ます今日の朗読はいかがでしたか物語の 感想などコメントをいただけると嬉しい です是非チャンネル登録もよろしくお願い し ます
#家族 #朗読 #義母
この物語は50代の女が作ったフィクションです。
私自身の体験や人から聞いた話などを元に創作しています
少しドキドキする純愛物語や、禁断の恋、感動話などをお届けいたしますので、お楽しみ頂けましたら幸いです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、
実在のものとは関係ありません。
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