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2026-27年秋冬コレクションが幕を閉じた。今季もまたニューヨークから東京まで、数多くのクリエイションが発表され、その芸術性に心を奪われた。デザイナーたちが描き出す世界は、いつだって私たちを夢見させる。その創造性は、一体どこからやってくるのだろうか。

一方で、ファッションウィークの熱狂が落ち着く頃、決まって浮かび上がる問いがある。「なぜファッションデザイナーは似たような装いをするのか」「なぜ彼らはユニフォームを着続けるのか」。今季もまた、その疑問はSNSや海外メディアで繰り返し語られていた。クリエイティビティはあくまで作品に注がれ、自身の装いとは切り分けられているという見方もあれば、どこか皮肉を含んだ声も混ざる。

デザイナー、装い、2026年秋冬コレクション、BOTTEGA

ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブ・ディレクターに就任したルイーズ・トロッター。

けれど、ふと自分のクローゼットを振り返ると、その理由は意外と単純なのかもしれない。朝の装いに迷う余裕がない日や、時間に追われる日、気づけば同じ服に手が伸びている。華やかなドレスも、バリエーション豊かなパンツも揃っているのに、結局は「考えなくていい組み合わせ」に戻ってしまう。服は増え続けているのに、安心して身を委ねられるシルエットばかりを選んでしまうのだ。

そう考えると、フィナーレでシンプルな装いで現れるデザイナーたちの姿も、自然な流れに見えてくる。日々膨大な服に向き合い、無数の選択を重ねるなかで、削ぎ落とされたスタイルに行き着く。あるいは、自分が主役になるのではなく、作品を引き立てるための装いとも考えられる。

削ぎ落とされた装いと、“記号”としてのスタイルデザイナー、装い、2026年秋冬コレクション、BOTTEGA

ドリス・ヴァン・ノッテン。長年大きく変わらないスタイルを貫いてきた。

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