
初のタチウオを手にして笑顔を見せる藤水咲桜
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【釣夢中】女優の藤水咲桜(25)が東京・深川の吉野屋から出船し、初めてタチウオに挑んだ。藤水は、釣りをするアイドルグループ「つりビット」の元メンバー。7年前の解散以来、初めてとなる釣行の行方は――。(牧 元一)
簡単な釣りではなかった。過去の経験は豊富とはいえ、7年ぶりの釣行で初めてのジギング。出船時にはその表情に緊張が見えた。
本牧沖の水深40メートル。メタルジグを落とし、着底したら10~15メートルほど巻き上げ、しゃくる。その動作を繰り返したが、いつになっても当たりが来ない。
開始から4時間後の正午過ぎ。「掛かってる?結構重い」と巻き上げてみると、タチウオどころかジグの姿もなし。痛恨のリーダー切れだ。それから30分後、再び手応え十分で「今度こそ?」と上げてみれば、なんと、直径10センチほどのギザギザの石だった。
元々、釣りを始めたのは自分の意思ではなかった。13年前に参加した「つりビット」(5人組)が釣りをする異色のアイドルグループで「コンセプトを知らずに顔合わせに行ったら“あなたたちは釣りをするグループです”と言われ、それで釣りを始めて、多い時は毎週1回釣りに行ってました。当時中学1年生でした」。
12年前に配信されたシングル「Go!Go!!Fishing」でセンターに就任。「釣りに関する楽曲は、釣りの技能でセンターが決まっていたんです。年に1回試験のようなものがあって、それで私は1回センターになりました」。同曲のミュージックビデオの撮影では、自己最長の70センチのイナダを釣り上げた。
7年前にグループは解散。以後、釣行から遠ざかったが「一つ心残りがありました。グループ活動中に福岡までタチウオを釣りに行ったことがあるんですが、その時、波が荒くて船が出なかったんです」。タチウオは因縁の魚種だった。
納竿まで残りわずか5分の午後1時55分。周囲には既に終戦の気配が漂っていた。しかし、藤水の闘志は全く衰えていない。6時間にわたって続けたジグを落として巻き上げて、しゃくる動作がようやく実る時が来た。
手応えを感じ、ラインを巻き上げる。海面に現れた銀色の美しい姿。自己最長を10センチ更新する80センチの魚体。念願の本命をついに手にした。「最後に釣れて良かったです。名人に助けられました」。藤水は笑顔を見せた。
名人とは、この日、11匹を釣って竿頭になった東京都あきる野市の伊藤賢二さん(60=会社員)。熱心に取り組む藤水を常に気にかけ、ポイントが変わるたびに「こっちの方が釣れると思う」と自身のジグを何回も提供。残り5分で本命を仕留めたのも伊藤さんからのピンクのジグだった。
藤水は「伊藤さんから“諦めないことが大事”と言われていました。その言葉を信じて良かった。粘って釣った時の高揚感は何物にも代え難いです」。7年ぶりの釣行の喜びで再び海へと誘われ続けるだろう。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、深川・吉野屋=(電)03(3644)3562。出船時間は午前7時、乗合料金は1万1000円。現在はサワラ船、マゴチ船、マアジ船が出船中。
◇藤水 咲桜(ふじみず・さくら)2001年(平13)3月23日生まれ、神奈川県出身の25歳。13年、つりビットのメンバーとしてデビュー。19年の解散後、タレント、女優として活動。22年、初写真集「さくら、はらり」を発売。24年「安藤咲桜」から改名。
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