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メルセデスは、鈴鹿サーキットで開催される2026年のF1第3戦日本GPにおいて、ジョージ・ラッセルおよびアンドレア・キミ・アントネッリが使用する特別仕様のレーシングスーツとヘルメットを公開した。これは、アディダスと世界的ファッションデザイナー山本耀司氏が手掛けるブランド『Y-3』とのコラボレーションによって実現した。

通常、F1のレーシングスーツはスポンサーのロゴ表示に関する要請が強く、必然的に情報量が過多なデザインになりがちだ。だが今回のデザインは黒を基調とし、全体に有機的なブラッシュストロークのようなテクスチャーを施すことで、広告の集合体という従来のイメージを超え、一つのファッションとして成立させている。

世界的ファッションデザイナー山本耀司氏が率いるブランド『Y-3』とのコラボレーションによって実現したメルセデスの特製レーシングスーツを着用するジョージ・ラッセル、2026年3月25日F1日本GPCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

世界的ファッションデザイナー山本耀司氏が率いるブランド『Y-3』とのコラボレーションによって実現したメルセデスの特製レーシングスーツを着用するジョージ・ラッセル、2026年3月25日F1日本GP

この斬新な意匠においても、タイトルスポンサーであるペトロナスを含む各ロゴの白が埋もれることはなく、一定の視認性が維持されている。また、黒の中に動きと余白を作る発想が見て取れ、ファッション寄りの見せ方としても説得力がある。

さらに、野獣の毛あるいは毛筆の跡を思わせる荒い質感を全身に配したことで、静止状態でもマシンのスピード感や野性的な印象を喚起する視覚効果を生み出している。これはメルセデスが鈴鹿でW17に採用するスペシャルリバリーのキャッチコピー「野獣を解き放つ」とも整合する。

世界的ファッションデザイナー山本耀司氏が率いるブランド『Y-3』とのコラボレーションによって実現したメルセデスの特製レーシングスーツを着用するアンドレア・キミ・アントネッリ、2026年3月25日F1日本GPCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

世界的ファッションデザイナー山本耀司氏が率いるブランド『Y-3』とのコラボレーションによって実現したメルセデスの特製レーシングスーツを着用するアンドレア・キミ・アントネッリ、2026年3月25日F1日本GP

一方で、テクスチャーの主張が強いため、遠目ではノイズ感が先に目につく可能性もある。実際のサーキットでマシンと並んだ際に、どこまで一体感や調和が生まれるのか興味深いところだ。

これまでスポンサーロゴの集合体として捉えられがちだったF1のレーシングスーツを、Y-3は衣服として再構築した。狼モチーフのヘルメット、前衛的なヨウジヤマモトのスタイルを取り入れたスーツ、そして日本GP限定のワンオフリバリーが、鈴鹿のパドックを“走るランウェイ”へと変える。

フロントウイングに狼のグラフィックがあしらわれたメルセデスW17のスペシャルリバリー細部、2026年3月24日F1日本GPCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

フロントウイングに狼のグラフィックがあしらわれたメルセデスW17のスペシャルリバリー細部、2026年3月24日F1日本GP

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