アランポール(ALAINPAUL)の2026-27年秋冬コレクションが、東京ファッションウィーク会期中の2026年3月21日(土)に発表された。
バレエのルーツをファッションに昇華
アランポールは、2023年にデザイナーのアラン・ポールと夫のルイス・フィリップによって設立された、パリ発のファッションブランドだ。アランが培ってきた現代バレエの経験を背景に、ダンサーが放つエネルギーや唯一無二の存在感を都市的なワードローブと融合。身体を軸に衣服を“振付”するという独自のアプローチで服作りを行っている。
2026年秋冬コレクションのテーマは「レパートリー(再演される作品群)」。ダンサーによって繰り返し再解釈され、その都度新たな意味を持つクラシックやコンテンポラリー作品と、歴史の中で幾度となくリバイバルされてきたワードローブとの共通性に着目した。パリ装飾美術館とのコラボレーションのもと行われた、18世紀から現代に至る服飾史のアーカイブ研究を背景に、過去のフォルムや構造を現代的に昇華している。
“ガーメントバッグ”を思わせるシルクオーガンザのピース
“過去と未来のつながり”というコンセプトを体現するのが、タンクトップやデニム、ジャケットの上に重ねられたシアーなシルクオーガンザのピースだ。内部をやさしく包み込む構造は、衣類を美しく保存するガーメントバッグを想起させる。
また、サテンのドレスやスカートには圧縮やプリーツが施され、時間の経過をシワとして物理的に刻印。花が風に吹かれて落ちる一瞬を捉えたかのようなプリントは、コレクションに躍動感を与えるとともに、時間の経過や儚さを象徴する要素として機能している。
動きのあるテーラリング
シルエットは、ギャザーやドレープを駆使した動的な仕立てが目を引く。テーラードジャケットやコートは、ボタンの位置を意図的にずらすことで布地同士を引き合わせ、緩急のある表情に。バックスタイルは伸縮性のあるコードでウエストを絞り、身体のラインに沿って緩やかにシェイプさせた。シャープで構築的なテーラリングの中に、流動的なラインを取り入れている点が印象的だ。
18世紀のパニエから着想を得たフレアシルエット
ウエストから花開くように広がるフレアのボリュームは、18世紀のパニエ構造から着想を得たもの。流れるようなビスコースクレープのドレスや、ラッフルが豊かにあしらわれたスカート、ベビーピンクのシアリングコートなどに落とし込まれ、彫刻的なフォルムを生み出している。
フェミニンなリボンを散りばめて
バレエのフェミニンなムードを添えるのが、コレクションの随所に散りばめられたリボンモチーフだ。真っ赤なニットベストやグローブには華奢なリボンをあしらい、愛らしさをプラス。首元にはボリュームのあるリボンを配し、あえてラフに垂らすことで、優美でありながら気取らない軽やかさを演出している。さらに、サテンドレスの胸元やレースのミディスカート、“5本指”ヒールのフロントにもリボンが取り入れられている。





