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新しい春がはじまりました。光がやわらぎ空気がほどけていくこの時期に喜びの気配のようなもので心がふくらんでいくのは、街を覆う淡いピンクのグラデーションが繰り広げる壮大なカラーセラピーのせいかも。みんなが少し浮足立ってうなずきあっている感じがして、子どももおばあちゃんも、うつむきがちな人も上を向いて。政治や国際社会が不確実に揺れさまざまな不安があるなかで、一瞬でもやさしい世界を見せてくれるのが春です。

色といえば、US版『ハーパーズ バザー』のファッションエディターだったダイアナ・ヴリーランドは、「人生において、ずっと完璧な赤を追い求めてきた」と語っています。色は彼女の意志であり人生観であり、ときに常識ではなく文脈を語るもの。スタイルをつくり知性を映し、人生の強度を示し自分を肯定するセラピーのようなものだったのかもしれません。「もっと、わたしになれる色」(p.92~)では、春夏ランウェイに咲いたさまざまなカラーパレットを手がかりに、色の力が思考を照らし、色のユーモアが創造性を広げるアイデアを提案しています。

さて現代では「血がつくれない、血が足りない、血が流れない体質」の女性が多いのだそうです(「心と体に効く、血流の神秘」p.138~)。「血流が不足すると、そのスペースに不調が入り込んでしまう。血流がたっぷりあれば、“人生の梱包材”となって肉体的、精神的ストレスから守るバリアとなる」のだそう。ちょっとひやっとする話です。

加えてわたしたちの人生を操り、健康を支えるスーパーホルモンであるエストロゲン(「女性ホルモンのゆらぎと生きる」p.132~)。これが減少していく年代は心と体の望まぬ変化にふりまわされていく。女性の健康におけるツートップともいえそうなこの血流と女性ホルモンをマネジメントすることが、自分の輪郭をあざやかにしていく秘訣なのかもと心得て、春の暮らしを整えていこうと思います。

『ハーパーズ バザー』編集長 松田麻衣子

『ハーパーズ バザー』2026年5月号

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