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ペイデフェ(pays des fées)は、2026-27年秋冬コレクションを東京・銀座クラシックホールにて2026年3月16日(月)に発表した。

善悪の境界を漂う妖精たち ペイデフェ(pays des fées) フェアリーランド|写真37

これまでダダイズムやシュルレアリスム、サブカルチャーなどから着想を得ながら、”奇妙で可愛い”幻想的な世界観を描いてきたペイデフェ。2026-27年秋冬コレクションでは「フェアリーランド(Fairyland)」をテーマに、妖精という存在に着目する。

純粋な幻想の住人ではなく、善悪や現実と非現実の境界を自在に越える存在としての妖精像を軸に、民間伝承、さらにはトルコ・カッパドキアの宗教画や妖精画の表現を着想源とした。可愛らしさと妖しさをあわせ持つ妖精のイメージを、軽やかな素材や装飾を通してコレクションへと落とし込んだ。

幻想的な妖精の姿 ペイデフェ(pays des fées) フェアリーランド|写真1

ランウェイの序盤に登場したのは、三角帽をかぶり、透け感のある軽やかなドレスをまとったモデル。ライトを受けたドレスは輪郭を際立たせ、幻想的なムードを立ち上げる。軽やかなシアー素材を重ねたフレアスカートの揺らぎが浮遊感を生み出し、妖精が舞い降りたかのような佇まいを演出していた。

ペイデフェ(pays des fées) フェアリーランド|写真7

続いて、触角のような装飾に小さな羽を添えたヘッドピースを合わせたルックがお目見え。花柄のドレスの上にはキルティング状のボレロを重ね、肩を大きく張り出させたパフスリーブが特徴的なシルエットを形成する。

ペイデフェ(pays des fées) フェアリーランド|写真10

背面には、羽を思わせるメロンチュールを重ねたレイヤーを配置。透ける布が背中で広がり、まるで羽が生えたかのような姿を描き出す。妖精の身体性を思わせるディテールを通して、「フェアリーランド」の世界観を静かに深めていった。

可憐さの奥に潜む狂気 ペイデフェ(pays des fées) フェアリーランド|写真33

コレクションでは、狂気を秘めたような妖精像も散見された。鮮やかな黄色と赤のスカートには、目を思わせるモチーフを大胆にあしらった。見る者を見返すかのような視線が連なる柄は、どこか不穏な印象を与える。幻想的な世界観のなかに、妖精が持つもう一つの側面を静かに忍ばせている。

ペイデフェ(pays des fées) フェアリーランド|写真65

柔らかなグリーンのマスクの目元と口元には、ビーズや花のモチーフが連なり、装飾的な表情を形づくる。顔全体を覆うふわりとしたファーは、妖精画で知られる画家のジョン・アンスタリー・フィッツジェラルドの作品に描かれる、「人ならざる者」の体毛を思わせる質感。蝶の羽を思わせるディテールや花々を重ねたジャケットと呼応し、甘美で愛らしい佇まいのなかに狂気を秘めたような装飾性を漂わせる。

丸みを帯びたフォルムと引き締めたライン ペイデフェ(pays des fées) フェアリーランド|写真14

シルエットは、丸みを帯びたフォルムや身体を絞るディテールを取り入れたデザインが特徴的。艶感のある布地で仕立てたバルーンスカートには、小さな生き物の姿が点在し、妖精たちが遊ぶかのような情景を描き出す。ふんわりと膨らむフォルムに、絞ったウエストを組み合わせることで、シルエットに緩急を生み出している。

やわらかな色彩の広がり ペイデフェ(pays des fées) フェアリーランド|写真41

カラーパレットは、淡いブルーやグリーン、ピンクなどの柔らかな色彩が中心。チュールやレースに加え、複数の色糸を織り交ぜたツイードも登場し、ミックスされた色合いが夢を想起させる。

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