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カカン(KAKAN)は、2026-27年秋冬コレクションを東京・渋谷ヒカリエホールにて2026年3月16日(月)に発表した。

理性と本能の交差をニットで表現 カカン 26-27年秋コレクション - 野生の気配を纏うニット|写真12

カカンは、デザイナーの工藤花観が2024年に立ち上げたファッションブランド。手紡ぎのニットを軸に、手仕事の温度感や身体の動きに着目した衣服を提案している。2026年秋冬コレクションは、「楽天 ファッションウィーク 東京 2026 A/W」にてブランド初のランウェイショーとして発表。「ワイルド、ノットピュア(WILD, NOT PURE)」をテーマに、人が持つ理性的な側面と衝動的で本能的な側面の交錯を、柔らかなニット素材を通して表現する。

野生の気配 カカン 26-27年秋コレクション - 野生の気配を纏うニット|写真1

ショーは裸足のモデルの登場から幕を開けた。足元を覆う靴を排し、身体そのものの存在感を際立たせる演出だ。ランウェイに現れたのは、粗く編まれたニットが揺れる装いの数々。透け感のあるざっくりとしたニットワンピースが姿を現すと、凹凸のある編地のドレスが歩みに合わせて床を引きずるように揺れ動く。背中を大きく開いたシルエットと相まって、身体の動きに呼応するニットの柔らかな質感が際立っていた。

カカン 26-27年秋コレクション - 野生の気配を纏うニット|写真6

続いて、毛足の長いニットを纏った装いも登場。動物の毛並みを思わせるような素材が身体を包み込み、裸足で歩く姿がどこか野生的な印象を漂わせていた。

端正なセットアップに潜む揺らぎ カカン 26-27年秋コレクション - 野生の気配を纏うニット|写真3

一方で、コレクションには端正な装いも差し込まれる。大きなニットハットを被ったスタイルでは、顔を覆うほどのボリュームの帽子が印象的。揺れる編地のハットが視界を遮るように垂れ下がり、整ったセットアップのシルエットにラフなニュアンスを添える。

カカン 26-27年秋コレクション - 野生の気配を纏うニット|写真2

さらに、セットアップの上から重ねた透け感のあるニットは、足元へ向かって編み目が細かく変化していく。身体のラインに沿って流れる編地が、整ったフォルムの中に衝動的な揺らぎを忍ばせた。

花がもたらす自然の息遣い カカン 26-27年秋コレクション - 野生の気配を纏うニット|写真4

ピンクの花々を詰め込んだバッグは、ヴィンテージバッグをベースに手紡ぎ糸のニットを重ねた一点物。厚みのある編地に包まれたバッグに、花の鮮やかな色が重なり、ランウェイの中で目を引く存在に。毛足の長いトップスや手首のファーは歩みに合わせて揺れ、バッグからあふれる花々とともに、柔らかな動きを生み出す。

カカン 26-27年秋コレクション - 野生の気配を纏うニット|写真14

中には花を抱えるようにして歩く場面もあり、整然としたランウェイの空間に自然の息遣いを持ち込むような光景が広がっていた。

脱ぎ去るニット カカン 26-27年秋コレクション - 野生の気配を纏うニット|写真21

カカンのニットは、そのボリュームとは裏腹に軽やかな着心地が特徴だ。たとえば、原毛から糸を紡ぎ編み上げるまでを一貫して手がける「ハンドスパン(HAND SPAN)」シリーズでは、手編みのロングコートでも約900gという軽さを実現した。ショーの終盤には、身体を覆うような分厚く編まれたニットが姿を見せる。モデルは重なり合う編地を抱えるようにして歩き、折り返す途中でニットをそっと床に置く。最後には身に纏っていたニットを脱ぎ去り、手編みの編地だけがランウェイに残された。

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