トム フォード(TOM FORD)は、2026-27年秋冬ウィメンズ&メンズコレクションを発表した。
対照的なもの同士の魅力的な対話
ハイダー・アッカーマン率いるトム フォードが今季注目したのは、対照的な要素同士であるにも関わらず、まるで惹きつけられるようにして溶け合う時に生まれる魅力。相反するもの同士が融合する、その瞬間に宿るかすかな緊張感に魅惑的な佇まいを見出している。
柔らかさとかたさの調和
象徴的なのは、ハードとソフトの対比。柔らかなモヘアのニットにレザーのボトムスを合わせたルックや、クロコダイルのレザーシャツをレースのスリップドレスに重ねたルックなど、あえて全く異なる感触のアイテムを組み合わせて、シャープさと親密さを兼ね備えた装いを提示した。
端正なスーツや、繊細な透け感のシルクブラウスに合わせたのはPVCのウェア。テーラードジャケットやシルクブラウスの持つ表情の機微が、PVCによってコーティングされるかのごとくフラットに見えるのが印象的だ。
シルエットの対比、ムードの変化
質感の対比だけではなく、シルエットでもコントラストをつけている。身体のラインに沿うテーラードジャケットの上には立体感のあるシルクサテンのボンバージャケットをオン。テーラードの直線的なラインを、丸みを帯びたボンバージャケットの輪郭で包み込んで、どこか親密さを感じさせるような佇まいを描き出している。
ショールカラーのシルクジャケットやビーズ刺繍を施したショートジャケットには、ローライズのパンツを着崩してコーディネート。エレガントな装いに、ルーズさとセンシュアルなエッセンスを差し込んだ。
細部に施された装飾
全体的にはミニマルなムードにまとめつつも、細部に装飾を施している点も特徴的だ。布地のようにしなやかなラムスキンを用いた白のレザーセットアップは、革の端のカットをギザギザにすることでさりげない遊び心をプラス。タイドアップしたスタイルのシャツは、襟のみアニマル柄ファブリックやレザーに切り替えてアクセントを効かせている。
チェスターコートやコンパクトなテーラードジャケットに用いた白黒のツイード地には、華やかな輝きを放つスパンコールを織り込んだ。スタイリングでは、日本製デニムのジーンズを合わせてグラマラスなムードに抜け感を加えている。





