──15点ものパーツを装着したそうですが、特に重要だった部分は?
一番大きな変化は目の周りです。ドウェイン・ジョンソンは誰もが知っている顔なので、それをどう変えるかがポイントでした。マーク・ケアーとの一番大きな違いは目もとです。眉の位置を下げたり、眉毛を作ったり、眉骨の形を変えたりしました。それからヘアラインも重要です。髪型や生え際の位置は、顔のバランスを大きく左右します。
──ドウェイン・ジョンソンは本格的な特殊メイクは初めてだったそうですが、本人はどのように向き合っていましたか?
最初は、自分の顔がどう変わるのかわからないので役者として不安もあったと思います。
でもテストで完成したメイクを見て、とても納得していましたし、うれしそうでしたね。自分の顔がここまで変わる経験はなかなかありませんから。演技のサポートになるとも言っていました。
──「似せること」と「その人の本質を捉えること」は同じだと思いますか?
見た目を似せるのは、あくまで外見的なものです。でも内面をどう活かすかが、とても重要です。だからデザインするときには、演じる役者とモデルになっている人物の両方をリサーチして、その組み合わせを考えます。

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──『マエストロ:その音楽と愛と』では、ユダヤ系指揮者レナード・バーンスタインを再現するための鼻の造形が特徴的だったことから、一部で議論も起こりました。実在の人物をメイクで再現する際、「どこまで似せるか」という判断は難しいものなのでしょうか?
