記事のポイント
バス&ボディワークスは、若年層の獲得に向け、成分の透明性強調やパッケージ刷新など、品質に関するメッセージ発信を強化している
インフルエンサー活用を従来の10倍に拡大し、独自の言葉でブランドを語ってもらうデジタル戦略を推進する
Amazon進出や自社サイトの送料無料枠の引き下げを行い、モール外への出店加速で顧客接点の最適化を図る
2025年度第4四半期決算において、バス&ボディワークス(Bath & Body Works)は売上高が2%減の27億ドル(約4050億円)となったことを報告した。
11月に発表された再建計画「コンシューマー・ファースト・フォーミュラ(Consumer First Formula)」の一環として、オハイオ州を拠点とする同パーソナルケア企業は、競争の激しい市場で消費者を再び活気づけるための新たな戦略を導入している。そこには、新たな需要に応えるためのパッケージや配合の近代化が含まれている。
Advertisement
CEOのダニエル・ヒーフ氏は、「より強力な品質に関するメッセージ発信が、新しい若年層の顧客を引きつけるために不可欠であることを我々は理解している。すでに店舗、デジタルプラットフォーム、製品ラベルなど、あらゆるタッチポイントで展開されている」と述べた。
ボディウォッシュやハンドサニタイザーなど特定の製品ラインには新しい容器が採用され、成分の透明性を強調し、「48時間保湿」や「皮膚科医承認」のようなメリットを際立たせる新しいメッセージがパッケージに順次導入されている。
独自の「声」で語るインフルエンサーを10倍に拡大
消費者がより強力で持続性の高い香りを求めていることを受け、バス&ボディワークスは中核となるフレグランスコレクションの香料濃度も高めている。オンラインチャネルにおいては、25歳から30歳の女性層にリーチするため、コンテンツクリエイターとの関係を強化する方針だ。
「コンテンツの活用方法を約10倍に増やす予定だ。よって、モダンで現代的な意味を持つかたちでソーシャルメディアに登場できるようになる」とヒーフ氏は語る。「我々が採用する数千人のインフルエンサーが、製品やブランドについて自分自身の言葉で投稿してくれることを期待している。ほかの競合他社がプレイブックをどのように実行し、成功させてきたかを我々は見てきたからだ」。
同社はまた、顧客がいる場所に合わせた販売チャネルの更新も進めており、2月にはAmazonでの販売を開始した。ヒーフ氏はAmazonでの初期の売上数値の共有は避けたが、ほかの専門店チェーンとの競争力を維持するため、自社サイトの送料無料の閾値を100ドル(約1万5000円)から50ドル(約7500円)に引き下げたことを明かした。
巨大市場Amazonへの進出とデジタル体験の洗練
ヒーフ氏は「Amazonでの立ち上げから学びを得るなかで、戦略的かつブランド価値を高めるかたちで、さらなる流通拡大の機会を評価している。並行して、製品ナビゲーションの明確化、ストーリーテリングの強化、直感的でモダンなショッピング体験を通じて、摩擦を減らし顧客体験を向上させることに注力し、自社のデジタル体験を高めている」と述べた。
さらに、「消費者が美容製品を購入するためにAmazonを頻繁に利用していることを我々は知っている。今回の進出により、世界でもっともトラフィックの多いマーケットプレイスのひとつであるAmazonの、購買意欲の高い広範な顧客層にアクセスでき、新規顧客や離脱した顧客にリーチすることが可能になる」と付け加えた。
競争の激しい環境において、ヒーフ氏はバス&ボディワークスの実店舗での体験を強みとして挙げているが、一方でモール内の店舗削減は継続している。
第4四半期、同社は北米で21店舗の新規出店を行ったが、すべてがモール外(off-mall)の立地であり、一方で主にモール内にあった28店舗を閉鎖した。1月末時点の店舗数は北米で1927店舗、海外で573店舗となっている。ヒーフ氏によれば、店内の体験を簡素化し近代化するために、SKUを10%削減した。
「我々のグローバルな店舗網は、美容とフレグランスの分野において有意義な競争優位性をもたらしている。これは新規の競合他社が模倣するには多大な時間とリソースを要するものであり、我々は強みを最大限に活用して、より多くの消費者をブランドに迎え入れることに全力を尽くしている」と同氏は語る。
小売業界の来店客数データを扱うプレイサー・エーアイ(Placer.ai)によると、バス&ボディワークスの実店舗への訪問数は2025年後半から2026年初頭にかけて増加傾向にある。同社への全体的な訪問数は前年同期比で10月に24.2%増、11月に5.9%増、12月に2%増、1月には14.1%増を記録している。
[原文:Bath & Body Works is leaning on content creators, reworking packaging and formulations to recoup sales]
Emily Jensen(翻訳・編集:杉本結美)
![美容ブランドが若年層獲得へ、 Amazon 進出と「インフルエンサー10倍活用」の勝算 | DIGIDAY[日本版] 美容ブランドが若年層獲得へ、 Amazon 進出と「インフルエンサー10倍活用」の勝算](https://www.moezine.com/wp-content/uploads/2026/03/bath-body-works-is-leaning-on-content-creators-reworking-packaging-and-formulations-to-recoup-sales.png)