最近の研究によると、早発白髪あるいはストレスに関連した白髪では、メラノサイト幹細胞は完全に失われているのではなく、休止あるいは抑制されている可能性があることが指摘されている。エクソソーム法や幹細胞を用いた治療法を含む再生アプローチは炎症を抑え、酸化ストレスのバランスをとり、毛包内のコミュニケーションを回復させることによって機能するという。
「臨床の現場では、特に治療を早期に開始し、栄養状態やホルモン要因の改善と組み合わせた場合に、部分的な色素再生や目に見える白髪の進行の遅れが一部の患者で見られるようになってきています」とアチャリヤ医師は言う。「したがって、白髪を完全に元の髪色に戻すことはできませんが、色素の減少が始まったら何もできないという考えは、もはや正確ではありません。諦めるのではなく、早期介入、色素の維持・再生が注目されています」
若白髪の進行を遅らせることはできる?
残念ながら、若白髪の進行を遅らせることに関するエビデンスは現時点でかなり弱く、まばらだ。ユエ医師によれば、若白髪に悩む人ができる対策は、体重や栄養、炎症、ストレスの管理のほか、禁煙など、修正可能な危険因子に対処することだという。
「現時点での治療選択肢は極めて少なく、どれも科学的根拠は非常に限られています。ある研究では、色素再生のための選択肢としてエクソソーム療法が挙げられていますが、それは10人の患者を対象にしたもので、治療法として確立するには不十分です」と彼女は言う。
とはいえ、マイクロニードルやエクソソーム療法、ポリヌクレオチドを使った再生医療技術などは、色素のみではなく毛包環境の健康に焦点を向けるといった点で、役立つ可能性はあるとアチャリヤ医師は付け加える。
「20代や30代で白髪に気づいたときの最も重要な第一歩は、関心を持ち、慌てないことです」とアチャリヤ医師る。「若白髪は見た目の問題ではなく、サポートが必要だという体からのシグナルであることが多いからです」
若白髪の根本的な原因に対処するなら……
若白髪に対処する場合、まずは家族歴を調べ、血液検査を行い、自己免疫疾患、欠乏症、甲状腺の問題などの基礎疾患を理解し特定することから始めよう。「その次に、ストレス管理、質のいい睡眠、バラエティに富んだ食事、運動、セラピーの手段を確保しましょう」とユエ医師。彼女はさらに、ヘアケアにも気を配ることを勧める。白髪を止めることはできないが、健康的なルーティーンと頭皮ケアにより炎症を抑えることができるからだ。刺激の強い化学製品は避け、毛根を傷つけないよう白髪を抜かないことも覚えておきたい。
