韓国のゲーム開発会社・エピドゲームズがモバイルゲーム『トリッカル・もちもちほっぺ大作戦(以下、トリッカル)』について、現在一世を風靡しているインターネットミーム「スピキ」に関する授賞式「2026 TRICKCAL AWARDS」の映像を公開した。
本映像では、ゲーム『トリッカル』の盛り上がりに貢献したとして、ゲームに登場するキャラクター・スピッキーの声優をつとめるパク・シユンさんに「功労賞」を授与。
副賞として、一枚約3.75g、約100万ウォン(約11万円)相当の純金コインが計3枚贈呈される様子が収められている。
「2026 TRICKCAL AWARDS」の映像動画サイトを席巻するミームとなった「スピキ」とは何か?
『トリッカル』は、エピドゲームズが開発したオートチェス・モバイルゲーム。2023年9月に韓国でリリースされ、日本を含むグローバル版は2025年10月9日にサービス開始した。
登場キャラクターたちは「ほっぺ」が強調された二頭身の愛らしい姿をしているが、これはデフォルメ表現ではなく「この世界では実際にそのような見た目をしている」という設定を持っている。
本作を語る上で欠かせないのが、動画投稿サイトを中心に爆発的な広がりを見せた「スピキ」ミームだ。発端となったのは、いちファンであったTrikatさんが制作した二次創作動画である。
ミームの発端となった動画
動画はゲーム内に登場するスピッキーを指で押すというミニマルなものだが、「チョワヨーチョワヨー」「スピキデルジバゼヨ!!」といった作中のフレーズをあわせたシュールでかわいらしい内容が人気を博した。
そして、動画のタイトルやコメントを通じて「スピキ」というワードが定着。この動画からさらに派生する形で、多くの二次創作動画が制作されるに至った。
動画の数々/画像はYouTubeより
これらの動画群はYouTubeやニコニコ動画のランキングを瞬く間に制圧。日本語吹き替えとは別に、日本国内でも韓国語版のミームが大流行するという少し不思議な現象を巻き起こしたのだ。
さらに運営側はこのブームに即座に反応。1月には、ゲーム内で飼育可能なペットとして、二次創作の「スピキ」を逆輸入して実装するなど、そのフットワークの軽さも大きな話題となっていた。
📢伝説ペット「スピキ」がまもなく登場❣️
目に涙を浮かべたスピッキーを模して作ったぬいぐるみ。なでると、おもちゃの笛みたいな音が鳴る。その音色は、スピッキーの泣き声にそっくりだという。
💝開催予定のイベントに参加すると、無料でゲットできるチャンスが🆓‼️
教主様、どうぞお楽しみに!… pic.twitter.com/v1zSLE3OED— トリッカル・もちもちほっペ大作戦 (@trickcal_jp) December 28, 2025
授賞式では、33万円相当の純金「スピキ」コインを贈呈
今回公開された「2026 TRICKCAL AWARDS」は、そんな「スピキ」の功績を讃えるために企画されたものだ。
はじめに、エピドゲームズ代表のハン・ジョンヒョンさん、そして司会をつとめる副代表のシム・ジョンソンさんが登場。そして「スピッキー」の韓国語版声優のパク・シユンさんが続き、ミームの生みの親である動画投稿者・Trikatさんも授賞式に招待された。
パク・シユンさん/画像はYouTubeより
厳かでありながらどこか緩い空気が漂う中、授賞式がスタート。
国境を越えた新たなアイデンティティを確立し、ゲームの知名度向上に寄与したとして、パク・シユンさんに「功労賞」が授与された。
贈られたのは、表面に「スピキ」の顔が刻印された純金コイン計3枚(約300万ウォン/約33万円相当)。コインごとに表情が異なるという、妙に凝った特別仕様となっている。
純金のスピキコイン
突然の授賞式に、「本当に何も説明を受けずに来たので…」と困惑した様子を見せたパク・シユンさん。しかし、インタビューではた 「スピッキーを本当に楽しく演じさせていただきましたが、これほど多くの方々に楽しんでいただき、愛していただけて本当に、本当に感謝しています」と笑顔で語った。
最後は、司会のシム・ジョンソンさんが「このゲームを愛してくださるユーザーの皆様、そして教主様(プレイヤー)のおかげでゲームが成長でき、このような場も設けることができました」と感謝を述べ、Trikatさんにもささやかなプレゼントが贈られると付け加えつつ、授賞式を締め括った。

タナカハルカ
武蔵野美術大学中退後、フリーのゲームライターとして執筆業を開始し、自身でもインディーゲームを開発。アイドルグループの運営スタッフやオーガナイザーとしても活動。2025年8月からKAI-YOUで編集/ライターとして従事。得意ジャンルは地下アイドル、インディーゲーム、モダンカートゥーンなど。著書に『海外ゲーム音楽ガイドブック ビデオゲームからたどる古今東西の音楽』(DU BOOKS)、『楽曲派アイドル・ガイドブック ももクロ以降のアイドルソング再考』(双葉社)がある。
