ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)は、2026-27年秋冬コレクションを2026年2月16日(月)に東京・神宮前にて発表した。
ランウェイから静的展示へ – 服そのものと向き合う選択
ランウェイ形式を離れ、静的な空間展示という方法を選んだ2026-27年秋冬。デザイナー・吉田圭佑は、これまで自身の内面と向き合いながらクリエーションを重ねてきたが、今回は服そのものに視線を戻すことを選んだ。そのため、ショーの熱量から距離を置き、静かに観察できるプレゼンテーション形式を採用。
会場には、2026年春にショップとして活用される予定の空間を用いた。約3,000本のピンクの小花をワイヤーメッシュ越しに床一面へ直立させ、その上にトルソーを点在させた。足元を花に囲まれた衣服が空間に浮かぶように佇み、服そのものの輪郭がより明確に現れる。
首元から落ちる1本のライン
コレクションでは、首元に変化を加えたデザインが散見された。デニムシャツの襟をそのまま長く引き伸ばし、ストールのように垂らしたディテールは、首に巻き付くように留められ、後ろへと流れる。正面から見ても襟は通常のかたちに収まらず、わずかに歪んだラインを描いている。やわらかな起毛感を持つウールカルゼや、立体的な織りのヘリンボーン地で仕立てたチェスターコートの中に、艶感のあるサテン調のデニムが差し込まれている。
テーラードジャケットのルックでは、内側に同様のデニムシャツを合わせた。なめらかな生地で仕立てたジャケットの襟元から、ストール状に伸びたデニムの襟がのぞく。フォーマルな印象を持つテーラードと日常着であるデニムという対照的な組み合わせでありながら、双方の上質な質感によって全体はエレガントに整えられている。
肩紐のぞかせるディテール
トレンチコートのルックでも異なる位置づけのアイテムが並ぶ。コートの間から覗くのは、レースがあしらわれたスリップドレスの肩紐。外出着としてのコートの中に、本来は内側に着るドレスの要素がそのまま現れ、端正な装いに意外性のあるニュアンスを重ねている。
ボリュームと細身の対比
さらに会場で特に目立ったのは、上半身にボリュームを持たせ、下半身を細く絞るシルエット。たとえば、黒のダブルコートは肩幅を大きく取り、身頃にもゆとりを持たせた構築的なコクーンシルエット。裾から覗くスカートは縦に落ちる細身のラインでまとめ、重心を上に置くバランスに整えている。
カーキのマウンテンジャケットは、前後に立体的なフラップポケットを備え、ドルマンスリーブによって肩から袖にかけて広がるフォルムが特徴的。ウエストをベルトで絞ることで上半身にボリュームが集中する。対してパンツは脚に沿う細身のラインとし、上半身の立体感と下半身の細さの対比を明確にしていた。
トラックジャケットに細身のスカートを合わせたルックも同様に、丸みのある上半身とすっと落ちる下半身の対比が際立つ。





